「バカゲー」の版間の差分

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'''バカゲー'''とは、ゲームシステムや演出、あるいは[[バグ]]などでプレイヤーの「もう笑うしかない」という感情を買ってしまうような「バカらしい[[コンピュータゲーム]]」の俗称である。
'''バカゲー'''とは、ゲームシステムや演出、あるいは[[バグ]]などでプレイヤーの「もう笑うしかない」という感情を買ってしまうような「バカらしい[[コンピュータゲーム]]」の俗称である。


== 由来と概念 ==
== 概念 ==
{{独自研究S}}
大別して、2つの由来が存在する。
バカゲーには、2つの概念が存在するといわれている。
# ただ単に「バカなゲーム」。初出は1992年、コンシューマーゲーム専門誌『[[BEEP!メガドライブ]]』の単発企画(後に「バヵ王」のコーナータイトルで連載)にて提唱されたもの。
# ただ単に「バカなゲーム」。初出は1992年、コンシューマーゲーム専門誌『[[BEEP!メガドライブ]]』の単発企画(後に「バヵ王」のコーナータイトルで連載)にて提唱されたもの。
#: 妙な演出や奇抜な表現などでバカっぽくなる(笑いをとる)ように作られたゲーム。その方向性や外見から敬遠されがちだが、[[ダイナマイト刑事]]や[[押忍!闘え!応援団]]、[[ブシドーブレード]]等ゲームとしては良くできた作品も多い<!--一部では有名な[[超兄貴]]シリーズもゲームシステムはちゃんとしたシューティングゲームになっている-->。
#: 定義内に当てはまるかどうかの基準は、「バカである」または「バカっぽく見える」かどうか、それのみ。ゲームとしての出来の良し悪し等は全く関係しない。
# いわゆる[[クソゲー]]に対する再評価を試みるべく、中古ゲーム専門誌『[[ユーゲー|ユーズド・ゲームズ]]』の連載記事「美食倶楽部バカゲー専科」で提唱されたもの(同誌の編集者だった引地幸一により命名)。
# いわゆる[[クソゲー]]に対する再評価を試みるべく、中古ゲーム専門誌『[[ユーゲー|ユーズド・ゲームズ]]』の連載記事「美食倶楽部バカゲー専科」で提唱されたもの(同誌の編集者だった引地幸一により命名)。
#: メーカーの技術的未熟さや演出面での過剰、画期的過ぎたゲームシステム等、クソゲーのマイナス要因を、批判するのではなく別の視点から捉えて楽しもうという意図といわれる。意味合いとしては[[トンデモ本]]に近いと思われる。実際「トンデモ本の世界R」では「バ専科」「ゲームのトンデモを扱っ本」して紹介して
#: メーカーの技術的未熟さや演出面での過剰、画期的過ぎたゲームシステム等から伴う操作性およびゲームテンポの悪さや理不尽な事などでバカゲーといわれるようになったゲーム。クソゲーのマイナス要因を、批判するのではなく別の視点から捉えて楽しもうという意図があるれる。[[建設重機喧嘩バル ぶちギレ金剛!!]]、[[シャドウゲイ]]、[[マイドシーカー]]例とし挙げられが多い。


『ユーズド・ゲームズ』の定義では「クソゲーでなければバカゲーにはなり得ない」事になるが、件の連載記事は、回を重ねるにつれ、いわゆる佳作・良作ゲームであっても、普通にプレイしている分にはわからない「バカな(笑うしかない)部分」を持つ作品も取り上げるようになった。そもそもの趣旨は異なっても、結果的には『BEEP!メガドライブ』の定義と、指し示す物は変わらなくなっている。
『ユーズド・ゲームズ』の定義では「クソゲーでなければバカゲーにはなり得ない」事になるが、件の連載記事は、回を重ねるにつれ、いわゆる佳作・良作ゲームであっても、普通にプレイしている分にはわからない「バカな(笑うしかない)部分」を持つ作品も取り上げるようになった。そもそもの趣旨は異なっても、結果的には『BEEP!メガドライブ』の定義と、指し示す物は変わらなくなっている。


派生系として「バカメーカー」「バカゲーメーカー」などの用語もある。これは単にバカゲーを出したメーカーの事ではなく、「出すゲームがバカゲーばかりでまともな作品の方が少ないメーカー」の事である。もっともこの言葉も恣意的な面が多分にあり、作品以外の面でのメーカーの印象が反映される部分が大きい。[[データイースト]]のように奇作を多数発売した伝説的なメーカーもあるが、[[デスクリムゾン]]一作で名を馳せた[[エコールソフトウェア]]や「セガゲー」という言葉に象徴される[[セガ]]などもバカメーカーに含まれる場合があり、一般的な傾向を取り出すのは難しい。
派生系として「バカメーカー」「バカゲーメーカー」などの用語もある。これは単にバカゲーを出したメーカーの事ではなく、「出すゲームがバカゲーばかりでまともな作品の方が少ないメーカー」の事である。もっともこの言葉も恣意的な面が多分にあり、作品以外の面でのメーカーの印象が反映される部分が大きい。[[データイースト]]のように奇作を多数発売した伝説的なメーカーもあるが、[[デスクリムゾン]]一作で名を馳せた[[エコールソフトウェア]]や「セガゲー」という言葉に象徴される[[セガ]]などもバカメーカーに含まれる場合があり、一般的な傾向を取り出すのは難しい。
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[[1998年]]に刊行された、『[[ゲーム批評]]』の誌面において、バカゲーに関する特集が掲載され、[[スーパーファミコン]]用RPG『[[ラブクエスト]]』の[[ゲームクリエイター]]、[[イワタカヅト]]を「バカゲー師」と報道した経緯がある。
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== 分類 ==
{{独自研究S}}
『BEEP!メガドライブ』においては、バカゲーは"真性バカゲー"・"仮性バカゲー"の2つに分類されていた。それぞれ、「バカっぽくなるように狙って作られたゲーム」・「狙ってないのにバカっぽく見えるゲーム」のことである。これに当てはめるとユーズドゲームズ誌版の定義でのバカゲーは、全て"仮性バカゲー"という事になる。また、[[ギャグ漫画]]等が原作のゲームには、真性バカゲーが多い事になる(が、ギャグ=バカではないし、そもそも笑いを狙っているからと言って、実際に笑えるとは限らない)。

但し、この定義は広まっているとは言えない。要因として、「そもそも『Beep!』での"バカゲー"という言葉自体がそれほど他には広まらなかった」、「バカゲー愛好家にとって第一義は笑えるかどうかで、製作者の意図するところは評価対象に成り得ない」といったところが考えられる。


また、この分け方でバカゲーを2つに分類する事は、必ずしも容易ではない。分類基準あくまでもプレイヤーの感覚によるものであり、また、1つのゲームに両分類に当てはまる事柄が並存する場合もあるためである。例えば海外ゲームの、日本人の感覚から外れていがゆえのおかしさ狙ったものないが、国内版での表示メッセージ表現は勢い狙ったものとなっている点が挙げられる
但し、この定義と分類基準あくまでもプレイヤーの感覚によるものであり、1つのゲームに両分類に当てはまる事柄が並存する場合もあるため、この分け方バカゲーを2つに分類すはでない。


<!--[[1998年]]に刊行された、『[[ゲーム批評]]』の誌面において、バカゲーに関する特集が掲載され、[[スーパーファミコン]]用RPG『[[ラブクエスト]]』の[[ゲームクリエイター]]、[[イワタカヅト]]を「バカゲー師」と報道した経緯がある。-->
'''「真性バカゲー」と評される物の例(ギャグ漫画原作物は除く)'''
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* [[悪代官 (ゲーム)|悪代官]]
* [[暴れん坊天狗]]
* [[いただきじゃんがりあんR]]<!--(※注・アダルトゲーム)-->
* [[イデアの日]]
* [[SM調教師瞳]]<!--(※注・アダルトゲーム)-->
* [[筋肉であそぼう]]
* [[押忍!闘え!応援団]]
* [[カンブリアンQTS]]
* [[キャプテン・ラヴ]]
* [[グルーヴ地獄V]]
* [[美食戦隊薔薇野郎]]
* [[GOD HAND]]
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* [[ゴッドパニック]]
* [[スーパーギャルデリックアワー]]
* [[鈴木爆発]]
* [[スペースチャンネル5]]
* [[ずんずん教の野望]]
* [[せがれいじり]]
* [[戦国BASARA]]
* [[ダイナマイト刑事]]
* [[チュウリップ]]
* [[超兄貴]]
* [[超人ウルトラベースボール]]
* [[であえ殿様あっぱれ一番]]<!--(※『ユーズド・ゲームズ』は、システム面や難易度から「良作」との評価も示していた)-->
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* [[デストロイ・オール・ヒューマンズ]]
* [[トイレキッズ]]
* [[東方見文録]]
* [[どきどき魔女神判!]]
* [[突然! マッチョマン]]
* [[トリオ・ザ・パンチ]]
* [[とんでもクライシス!]]
* [[ビキニカラテ]]
* [[富士山バスター]]・[[大江戸ファイト]]
* [[ブシドーブレード]]
* [[マイケル・ジャクソン#ゲーム|マイケル・ジャクソンズ・ムーンウォーカー]]
* [[摩訶摩訶]]
|valign=top|
* [[むちむちポーク!]]
* [[METAL WOLF CHAOS]]<!--(※仮性バカゲーの可能性もある)-->
* [[ライジング斬 ザ・サムライガンマン]]
* [[ラブクエスト]]
* [[レーシングラグーン]]
* [[レッドスティール]]
* [[THE 大美人]]
* [[鉄1〜電車でバトル!〜]]
* [[里見の謎]]
* [[10101"WILL"THE STARSHIP]]
* [[ナポレオン (ゲーム)|ナポレオン]]
|}


'''「仮性バカゲー」と評される物の例'''
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* [[インゴット79]]
* [[美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負]]
* [[グランディアIII]]<!--(※一部ファンは(笑)ゲーと主張)-->
* [[建設重機喧嘩バトル ぶちギレ金剛!!]]<!--(※説明書とゲーム画面に限れば真性バカゲー)-->
* [[シャドウゲイト]]
* [[北斗の拳(バンプレスト版)|北斗の拳]]
|valign=top|
* [[ジョジョの奇妙な冒険 (コンピュータRPG)|ジョジョの奇妙な冒険]]
* [[デザーテッドアイランド]]
* '''[[デスクリムゾン]]'''
* [[忍者COP サイゾウ]]
* [[ぱっぱらぱおーん]]
* [[パペットズー・ピロミィ]]
|valign=top|
* [[ピットファイター]]<!--(※日本語版のメッセージのみに限れば真性バカゲー)-->
* [[マインドシーカー]]
* [[名探偵エヴァンゲリオン]]
* [[わくわく☆惑星プリンセス]]<!--(※注・[[アダルトゲーム]])-->
* [[CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE]]
* [[GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH]]
|}
<!--
<!--
== 「バカゲー」存続の難しさ ==
== 「バカゲー」存続の難しさ ==

2008年4月13日 (日) 04:17時点における版

バカゲーとは、ゲームシステムや演出、あるいはバグなどでプレイヤーの「もう笑うしかない」という感情を買ってしまうような「バカらしいコンピュータゲーム」の俗称である。

概念

バカゲーには、2つの概念が存在するといわれている。

  1. ただ単に「バカなゲーム」。初出は1992年、コンシューマーゲーム専門誌『BEEP!メガドライブ』の単発企画(後に「バヵ王」のコーナータイトルで連載)にて提唱されたもの。
    妙な演出や奇抜な表現などでバカっぽくなる(笑いをとる)ように作られたゲーム。その方向性や外見から敬遠されがちだが、ダイナマイト刑事押忍!闘え!応援団ブシドーブレード等ゲームとしては良くできた作品も多い。
  2. いわゆるクソゲーに対する再評価を試みるべく、中古ゲーム専門誌『ユーズド・ゲームズ』の連載記事「美食倶楽部バカゲー専科」で提唱されたもの(同誌の編集者だった引地幸一により命名)。
    メーカーの技術的未熟さや演出面での過剰、画期的過ぎたゲームシステム等から伴う、操作性およびゲームテンポの悪さや理不尽な事などでバカゲーといわれるようになったゲーム。クソゲーのマイナス要因を、批判するのではなく別の視点から捉えて楽しもうという意図があるとされる。建設重機喧嘩バトル ぶちギレ金剛!!シャドウゲイトマインドシーカーが例として挙げられることが多い。

『ユーズド・ゲームズ』の定義では「クソゲーでなければバカゲーにはなり得ない」事になるが、件の連載記事は、回を重ねるにつれ、いわゆる佳作・良作ゲームであっても、普通にプレイしている分にはわからない「バカな(笑うしかない)部分」を持つ作品も取り上げるようになった。そもそもの趣旨は異なっても、結果的には『BEEP!メガドライブ』の定義と、指し示す物は変わらなくなっている。

派生系として「バカメーカー」「バカゲーメーカー」などの用語もある。これは単にバカゲーを出したメーカーの事ではなく、「出すゲームがバカゲーばかりでまともな作品の方が少ないメーカー」の事である。もっともこの言葉も恣意的な面が多分にあり、作品以外の面でのメーカーの印象が反映される部分が大きい。データイーストのように奇作を多数発売した伝説的なメーカーもあるが、デスクリムゾン一作で名を馳せたエコールソフトウェアや「セガゲー」という言葉に象徴されるセガなどもバカメーカーに含まれる場合があり、一般的な傾向を取り出すのは難しい。

但し、この定義と分類基準はあくまでもプレイヤーの感覚によるものであり、1つのゲームに両分類に当てはまる事柄が並存する場合もあるため、この分け方でバカゲーを2つに分類する事はできない。


関連項目

外部リンク