「ドルト信仰基準」の版間の差分

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'''ドルト信仰基準'''(ドルトしんこうきじゅん)あるいは'''ドルト信条'''(ドルトしんじょう)は、[[1618年]]の[[ドルトレヒト会議]]で決められた[[信条|信仰基準]]。
'''ドルト信仰基準'''(ドルトしんこうきじゅん)あるいは'''ドルト信条'''(ドルトしんじょう)は、[[1618年]]の[[ドルトレヒト会議]]で決められた[[信条|信仰基準]]。


[[オランダ改革派]]出身の[[ヤーコブス・アルミニウス]]の死後、1610年に彼の支持者たちが、自分たちの信条を定めた『建白書』(Remonstrantie)を提出し、[[アルミニウス主義]]の認可を政府に求めた。これが元で1618年に[[ドルトレヒト会議]]が開かれ、その際に信仰基準が決められた。この会議では、[[アルミニウス主義]]は公式に認められなかった。その基準は、[[長老派]]、[[改革派]]といった[[カルヴァン主義]]の特徴を5つの特質として明確にしたことで[[神学]]史上大きな意味がある。
[[オランダ改革派]]出身の[[ヤーコブス・アルミニウス]]の死後、1610年に彼の支持者たちが、自分たちの信条を定めた『建白書』(Remonstrantie)を提出し、[[アルミニウス主義]]の認可を政府に求めた。これが元で1618年に[[ドルトレヒト会議]]が開かれ、その際に信仰基準が決められた。この会議では、[[アルミニウス主義]]は公式に認められなかった。その基準は、[[改革教会]]、[[長老教会]]といった[[カルヴァン主義]]の特徴を5つの特質として明確にしたことで[[神学]]史上大きな意味がある。
#[[全的堕落]](Total depravity);[[堕落]]後の人間はすべて全的に腐敗しており、自らの意志で神に仕えることを選び取れない。
#[[全的堕落]](Total depravity);[[堕落]]後の人間はすべて全的に腐敗しており、自らの意志で神に仕えることを選び取れない。
#無条件的選び(Unconditional election);[[神]]は無条件に特定の人間を救いに、特定の人間を破滅に選んでいる。
#無条件的選び(Unconditional election);[[神]]は無条件に特定の人間を救いに、特定の人間を破滅に選んでいる。
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[[Category:プロテスタント]]
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[[Category:キリスト教神学]]
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[[de:Lehrregeln von Dordrecht]]
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2007年12月30日 (日) 10:59時点における版

ドルト信仰基準(ドルトしんこうきじゅん)あるいはドルト信条(ドルトしんじょう)は、1618年ドルトレヒト会議で決められた信仰基準

オランダ改革派出身のヤーコブス・アルミニウスの死後、1610年に彼の支持者たちが、自分たちの信条を定めた『建白書』(Remonstrantie)を提出し、アルミニウス主義の認可を政府に求めた。これが元で1618年にドルトレヒト会議が開かれ、その際に信仰基準が決められた。この会議では、アルミニウス主義は公式に認められなかった。その基準は、改革派教会長老派教会といったカルヴァン主義の特徴を5つの特質として明確にしたことで神学史上大きな意味がある。

  1. 全的堕落(Total depravity);堕落後の人間はすべて全的に腐敗しており、自らの意志で神に仕えることを選び取れない。
  2. 無条件的選び(Unconditional election);は無条件に特定の人間を救いに、特定の人間を破滅に選んでいる。
  3. 制限的・限定的贖罪(Limited atonement);キリストの贖いは、救いに選ばれた者だけのためにある。
  4. 不可抵抗的恩恵(Irresistible grace);予定された人間は、神の恵みを拒否することができない。
  5. 聖徒の堅忍(Perseverance of the saints);いったん予定された人間は、最後まで堅く立って耐え忍び、必ず救われる。

この頭文字をとって「TULIP」の神学と呼ばれる。