「キノコの部位」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m merge
m →‎担子器: {{Main}}
97行目: 97行目:
== 顕微鏡での観察 ==
== 顕微鏡での観察 ==
=== 担子器 ===
=== 担子器 ===
{{Main|担子菌門}}
{{節stub}}


=== クランプ ===
=== クランプ ===

2007年4月2日 (月) 01:23時点における版

キノコの部位(きのこのぶい)は、キノコの部分名称と、その詳細について列挙する。

かさ、cap,pileus)とはキノコの上部の帽子のような部分のこと。傘の形は、半球型や皿型等、いろいろな形がある。腹菌類やホウキタケの仲間のように傘を持たないキノコもある。多くのキノコは傘の裏にひだを持つが、管孔をもつものもある。

傘の形

  • 半球型(hemisherical)
  • 釣鐘型(campanulate)
  • 円錐型(conical)
  • 饅頭型(convex)
  • 中高扁平型(plane and umbonate)
  • 扁平型(plane,flat)
  • 皿型(cotyliform)
  • 杯状(crateriform)
  • 漏斗状(funnel-shaped)

傘の表面

  • 平滑(glabrous)
  • ささくれ状(squarrose)
  • 繊維状鱗片(fibrillose-scaly)
  • 表皮亀裂(rimose-areolate)
  • 溝線(striiform striate)
  • 粒状線(tuberculately striate)
  • 条線(radially striate)

ひだ

ベニタケ属の一種。枝分かれがあり、たいへん密。

ひだ、gill, lamella)とは、キノコの裏にある放射状になっている刀状のものである。傘を持つキノコ大部分が持っている。ひだのないものは管孔が傘の裏にある。ひだは密になっているものや疎になっているものがある。また、中間で枝分かれしているものや、普通のひだの間に子ひだ(freegill)と呼ばれる短いひだを持つものもある。ひだの表面には子実層(しじつそう、epithecium)が作られる。子実層には担子器シスチジア等が作られ、胞子を作る。

ひだの色

イッポンシメジ科のひだ。ピンク色である。この種は子ひだがあり、やや疎で離生している。

ひだの色はほぼ胞子の色と同じである。子実体ができてまもない頃は、胞子がまだあまりできていないため色が異なることがある。胞子の色は胞子紋で観察できる。ひだの色はウラベニガサ科イッポンシメジ科は淡紅色、ヒトヨタケ科は黒色や黒褐色等、キノコを見分ける上で重要である。

ひだのつき方

  • 直生(ちょくせい、adnate)
にひだが直角にくっついている。
  • 上生(じょうせい、adnexed)
柄にひだが上向きにくっついている。
  • 垂生(すいせい、decurrent)
柄にひだが下向きにくっついている。
  • 湾生(わんせい、sinuate)
柄にひだがくっついており、柄の近くでひだがやや引っ込んでいる。
  • 離生(りせい、free)
柄とひだが離れている。
  • 隔生(かくせい、remote)
柄とひだが離れており、ひだは柄と水平な形に折れ曲がっている。

管孔

管孔かんこう、pore,tube)とはイグチ科オニイグチ科等のキノコの裏側にある穴や網目状のもののこと。ここから胞子を飛ばす。

、stalk,stipe)とはキノコの下についている長い棒状のもの。あし)とも言う。多くはほぼ垂直だが、曲がっているものも多い。キクラゲ等、柄のないキノコもある。柄の内部は中空なものと、髄質なものと、中実なものがある。

柄のつき方

  • 中心生(ちゅうしんせい、central)
傘の真ん中に柄がついている
  • 偏心生(へんしんせい、eccentric)
傘の外側に柄がついている
  • 有柄側生(caulescent-lateral)
傘の横に柄がついている
  • 無柄(lateral)
柄がない

柄の表面

  • 平滑(へいかつ、glabrous)
  • しわ状(しわじょう、corrugate)
  • 条線(じょうせん、longitudinallystriate)
縦に線が入っている
  • 繊維状(せんいじょう、fibrous)
短い縦線が多数ある
  • 粉状(ふんじょう、pulveraceous)
粉がかかったような模様をしている
  • 鱗片状(りんぺんじょう、scaly)
鱗片がたくさんついた模様をしている
  • ささくれ状(ささくれじょう、squarrose)
  • 網目状(あみめじょう、clathrate)

にく、conex,trama)とはキノコの内部のこと。キノコを切断等で傷つけると変色するものがある。(クロハツニセクロハツ等)また、臭いのするものもあり、切断すると強く臭うものもある。味もキノコの分類で重要で、かじって、辛い、苦い等を確認することがある。(ドクベニタケは辛いがドクベニダマシは無味。ニガクリタケオオワライタケは苦い。)かじった後は飲み込まずに吐き出す。

つば

つば、ring,partial veil)はキノコ内被膜が破れてにくっついて残ったもの。

つぼ

つぼ、volva,universal veil)とは、キノコ外被膜が破れての下部に残ったもの。

石突き

グレバ

顕微鏡での観察

担子器

クランプ

シスチジア

胞子

参考文献

  • 池田良幸『北陸のきのこ図鑑』、橋本確文堂、2005年、ISBN 4893790927