「礼拝堂」の版間の差分

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:理解のために仏教用語と対照すると「本堂」にほぼ該当する概念である。<!--この部分はどこにかかっているのでしょうか?-->
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聖堂内の副次的礼拝空間としての礼拝堂は、[[聖遺物]]信仰が盛んになった古代末期から中世初期にかけて都市部の大規模教会建築において発達した。[[ロマネスク様式]]の大聖堂では、祭壇後部に複数の礼拝堂を置いて回廊で繋ぎ、おのおのの礼拝堂に聖遺物を安置した。<!--図版がほしい。-->これには聖遺物崇敬の巡礼たちと、普段の礼拝に与る地元の信者共同体の動線を分離する機能があったと考えられている。現代に到るまでカトリックでは司祭がひとつの祭壇において共同でミサを行うことができず、それぞれが一人づつ祭壇でミサを執行することが必要であったため、大規模な教会や修道院においては、複数の祭壇を置く必要が生じ、ために複数の礼拝堂をもつ聖堂や修道院が多く建てられた。
聖堂内の副次的礼拝空間としての礼拝堂は、[[聖遺物]]信仰が盛んになった古代末期から中世初期にかけて都市部の大規模教会建築において発達した。[[ロマネスク様式]]の大聖堂では、祭壇後部や側廊に複数の礼拝堂を置いて回廊で繋ぎ、おのおのの礼拝堂に聖遺物を安置した。<!--図版がほしい。-->これには聖遺物崇敬の巡礼たちと、普段の礼拝に与る地元の信者共同体の動線を分離する機能があったと考えられている。現代に到るまでカトリックでは司祭がひとつの祭壇において共同でミサを行うことができず、それぞれが一人づつ祭壇でミサを執行することが必要であったため、大規模な教会や修道院においては、複数の祭壇を置く必要が生じ、ために複数の礼拝堂をもつ聖堂や修道院が多く建てられた。


==プロテスタントの礼拝堂==
==プロテスタントの礼拝堂==

2007年2月2日 (金) 09:35時点における版

礼拝堂(れいはいどう)は、主にキリスト教建築の用語であり

  • 礼拝のために恒久的に確保された専用空間のうち、以下に示すの何らかの理由により聖堂と呼ばれないもの。
    • 教会の所有ではない礼拝空間(→チャペル)。マルティリウムも本来はこれに属する。
    • 構内に主祭壇を囲む主礼拝空間「聖堂」が別途存在する、副次的礼拝空間。
    • 信仰理解的理由により用語「聖堂」を用いない教派プロテスタント)の礼拝空間。
  • 上記礼拝空間を確保することを主たる目的とする建築物のうち、同様のした理由で聖堂と呼ばれないもの。

後者の代表例はプロテスタントの教会堂(建物としての教会)である。多くの教会建築では、前者の礼拝空間が教会堂の容積の大半を占めるため、教会堂をそのまま後者の意味で礼拝堂と呼んでもほぼ差し支えない。

理解のために仏教用語と対照すると「本堂」にほぼ該当する概念である。

聖堂内の副次的礼拝空間としての礼拝堂は、聖遺物信仰が盛んになった古代末期から中世初期にかけて都市部の大規模教会建築において発達した。ロマネスク様式の大聖堂では、祭壇後部や側廊に複数の礼拝堂を置いて回廊で繋ぎ、おのおのの礼拝堂に聖遺物を安置した。これには聖遺物崇敬の巡礼たちと、普段の礼拝に与る地元の信者共同体の動線を分離する機能があったと考えられている。現代に到るまでカトリックでは司祭がひとつの祭壇において共同でミサを行うことができず、それぞれが一人づつ祭壇でミサを執行することが必要であったため、大規模な教会や修道院においては、複数の祭壇を置く必要が生じ、ために複数の礼拝堂をもつ聖堂や修道院が多く建てられた。

プロテスタントの礼拝堂

複雑な事例としては、複数の礼拝空間が一つの建物内に存在する場合がある。その場合はそれぞれ第一~、第二~、或いは大~、小~などと区別される。 また、敷地内に複数の建屋をもつ教会では、前者礼拝空間の確保が目的の建屋のみが礼拝堂と呼ばれる。複数の礼拝堂建屋が存在する事もあるが、純然たる礼拝堂の他に多目的建造物の一部が小さな礼拝空間になっている場合、その礼拝空間は小礼拝堂と目されるが、多目的建屋そのものを礼拝堂と呼ぶことはない。

著名な礼拝堂

チャペルの項も参照。