「名古屋市交通局3000形電車 (鉄道)」の版間の差分

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| 製造数 = 23編成92両
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| 運用開始 = 1977年3月18日
| 運用開始 = 1977年3月18日
| 運用終了 =2023年3(予定)
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2023年3月1日 (水) 10:04時点における版

名古屋市営地下鉄3000形電車
3000形電車
(2019年7月14日 上小田井駅
基本情報
運用者 名古屋市交通局
製造所 日本車輌製造
日立製作所笠戸事業所
製造年 1977年 - 1984年
製造数 23編成92両
運用開始 1977年3月18日
運用終了 2023年2月9日
投入先 鶴舞線
主要諸元
編成 4両編成(登場時)
6両編成(廃車直前)
軌間 1,067 mm(狭軌
電気方式 直流1,500 V(架空電車線方式
最高運転速度 75 km/h(鶴舞線)
100 km/h(名鉄線)
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
車両定員 先頭車130人(48席)
中間車140人(54席)
自重 先頭車38.0 t・39.1 t
中間車36.4 t・37.9 t
長さ 20,000 mm
2,746 mm
高さ 先頭車4,128 mm
中間車4,023 mm
車体 ステンレス鋼製(内部は普通鋼製)
台車 S形ミンデン式台車
住金(現・日鉄)製FS394
主電動機 分割界磁式直流直巻電動機
主電動機出力 135 kW × 4
駆動方式 WNドライブ
編成出力 3,240 kW × 4
定格速度 49 km/h
制御方式 電機子チョッパ制御
制御装置 回生ブレーキ付き
制動装置 MBS-R形デジタル演算電気指令式電空併用ブレーキ
耐雪ブレーキ付き
保安装置 車内信号ATC(地下鉄線内)
M式ATS(名鉄線内)
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名古屋市交通局3000形電車(なごやしこうつうきょく3000がたでんしゃ)は、1977年昭和52年)[注釈 1]から鶴舞線で使用されている名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)の通勤形電車である。

鶴舞線のほか、名古屋鉄道犬山線豊田線三河線直通運転をしている。ただし、三河線では梅坪 - 豊田市間以外、営業運転内での直通は行われていない。

概要

鶴舞線開業時に4両編成9本(36両)が竣工[1]し、八事 - 赤池間および伏見 - 浄心 - 庄内緑地公園間各延伸開業分として4両組成14本(56両)が増備された。

両数は1993年(平成5年)8月11日まで4両編成だったが、12日からは6両編成に組成変更した。また、余剰となった2両は新造の3050形3159編成に組み込まれていた。

車両概説

名古屋市営地下鉄の車両で初めて冷房装置を搭載[1][2]し、電機子チョッパ制御セミステンレス車体と2連と固定窓と7人掛け座席を採用し、荷物棚が全座席上部、蛍光灯が天井に設置され、つり革が客用ドア付近に増設された。

また従来の名古屋市営地下鉄では長さ15.5 m × 幅2.5 m × 高さ3.4 mが車両の標準寸法となっていたのに対し、当車両は両開きの客用ドアを片側あたり4箇所に配した標準的な20 m通勤形車両(全長19.3 m)であり、車体全高および室内高(平天井構造)の寸法も一般的なものとなっており、同じ目的で同時期に製造された名鉄100系よりも高い。全幅も外板間は2740 mm、最大幅当初は2805 mmで、地方鉄道車両定規を超えていた(現在は2746 mm)。全長がJRなどの20 m車よりも200 mm短い関係で、客用ドア間隔も50 mm短く、客用ドア間座席の1人当り占有幅は443 mmとなっている。これは桜通線6000形3050形や名鉄100系についても同様である。また、運転台の平面窓ガラス構成のパノラミックウインドウや客室窓の天地が小さめで、幕板の広い側面見付けに名鉄の影響が窺えるほか、本形式からは名古屋市営地下鉄のシンボルマークが正面上段に入るようになった。また、方向幕は落成当初は白地に黒文字の物が用いられていたが、80年代に交換され、更に犬山線直通開始時に犬山線内の行き先と急行幕が追加された。普通運用時の幕は種別は書かれず、黒地に白文字で行き先とそのローマ字のみだが、急行運用時は左側に急と漢字単体で出るほか、青地に白文字の幕となっている。

制御装置は1C8M方式で、容量1,800 kW、合成周波数486 Hzである。主電動機の定格値は端子電圧375 V、電流395 A、出力135 kW、定格回転数1,960 rpm(80%界磁)、最弱め界磁率39%である。最長編成をMT比6M2Tの8両編成と設定したため、大出力の主電動機を採用した。

名鉄豊田線(当時豊田新線)との相互直通運転のため、保安装置は鶴舞線内での車内信号ATCに加え、名鉄線内でのM式ATSも搭載している[1]

車内放送には自動放送装置を採用し、名鉄線内でも使用されている。また、名鉄線対応設備として中間車にも車掌スイッチを設置している。これは名鉄線内において車内を巡回する車掌が任意の車両においてドア扱いを行うために設置されていたが、同社の駅員無配置駅における出改札自動化(駅集中管理システム)の進展により、運用線区全線において原則的に車内改札を省略するようになったことから、豊田線区間での車内巡回以外では利用されていない。

運用開始時は発車予告ベルを用いられており、後に発車予告ブザーに交換された。その関係上、他形式とはブザー音が異なる。

編成

登場時

← 豊田市・赤池
上小田井 →
備考
形式 3100 3200 3700 3800
区分 Mc1 M2 M1 Mc2
車両番号 3101 3201 3701 3801 初期車
3109 3209 3709 3809
3110 3210 3710 3810 中期車
3113 3213 3713 3813
3114 3214 3714 3814 後期車
3123 3223 3723 3823

6両編成化後

3100形と3200形を4両の中間に組み込んだパターン
← 豊田市・赤池
上小田井・犬山 →
ATC更新 省令対応
形式 3100 3200 3100A 3200 3700 3800
区分 Mc1 M2 M1 M2 M1 Mc2
車両番号 3101 3201 3104 3204 3701 3801 未更新 非対応
3107 3207 3105 3205 3707 3807
3111 3211 3103 3203 3711 3811
3112 3212 3106 3206 3712 3812
3113 3213 3109 3209 3713 3813 対応済
3114 3214 3119 3219 3714 3814 更新済
3118 3218 3117 3217 3718 3818
3122 3222 3121 3221 3722 3822
3700形と3800形を4両の中間に組み込んだパターン
← 豊田市・赤池
上小田井・犬山 →
ATC更新 省令対応
形式 3100 3200 3700 3800A 3700 3800
区分 Mc1 M2 M1 M2 M1 Mc2
車両番号 3102 3202 3703 3803 3702 3802 未更新 非対応
3108 3208 3705 3805 3708 3808
3110 3210 3704 3804 3710 3810 対応済
3115 3215 3709 3809 3715 3815 非対応
3116 3216 3717 3817 3716 3816 更新済 対応済
3120 3220 3719 3819 3720 3820
3123 3223 3721 3821 3723 3823
3159編成
← 豊田市・赤池
上小田井・犬山 →
備考
形式 3150 3250 3700 3800A 3750 3850
区分 Mc T M1 M2 M Tc
車両番号 3159 3259 3706 3806 3759 3859 中間2両

廃車

本形式のうち、開業当初から在籍している車両は車齢が約30年を数えており、車体と機器類の老朽化が進んでいるため、3050形の再増備に伴い、2006年(平成18年)から2010年(平成22年)にかけて順次廃車される計画だったが、交通局の予算の関係上、計画は2011年(平成23年)に延期され、代替で導入する車両についても、新形式であるN3000形に変更された。

N3000形の導入に伴い、2012年(平成24年)から2014年(平成26年)にかけて初期車が廃車され、2015年(平成27年)から中間に組み込まれた初期車と中期車と後期車も廃車が進み、2022年(令和4年)3月17日に3120編成が営業運転を終了した[3]現在は3114編成のみが在籍している。この編成は名古屋市交通局で唯一残る非VVVF車でもある。廃車編成は順次解体されている。

脚注

注釈

  1. ^ 実際には第一陣の落成は1976年内で、鉄道趣味誌では12月に運用開始した名鉄6000系と同じ号で紹介されている。

出典

  1. ^ a b c 鶴舞線車両 3000形の概要・主要諸元”. 名古屋市交通局 (city.nagoya.jp). 名古屋市. 2022年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月25日閲覧。
  2. ^ 市営交通100年祭(名古屋市)のツイート(2022年3月18日午後0時)”. 名古屋市交通局. 名古屋市 (2022年3月18日). 2022年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月25日閲覧。
  3. ^ 名古屋市交通局3000形3120編成が営業運転を終える”. 鉄道ファン・railf.jp (2022年3月19日). 2022年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月25日閲覧。

参考文献

  • 電気学会「チョッパ制御ハンドブック(第2版)」1980年1月15日発行

関連項目

外部リンク