「BLEACHの登場人物」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
タグ: サイズの大幅な増減
905行目: 905行目:
; {{vanc|ヒューベルト}}
; {{vanc|ヒューベルト}}
: 故人。光の帝国時代の、黒髪に下睫毛が特徴の、当時の星十字騎士団副団長。入団したてで生意気なバズビーに私闘で教育をしようとしたが、すでに団長の位に就いていたハッシュヴァルトに牽制され、不快感を露にしていた。過去の戦争で元柳斎に倒されている。
: 故人。光の帝国時代の、黒髪に下睫毛が特徴の、当時の星十字騎士団副団長。入団したてで生意気なバズビーに私闘で教育をしようとしたが、すでに団長の位に就いていたハッシュヴァルトに牽制され、不快感を露にしていた。過去の戦争で元柳斎に倒されている。

== アニメ版オリジナルキャラクター ==
=== 改造魂魄 ===
浦原喜助により造られたバウントセンサーつきの[[BLEACH#改造魂魄|改造魂魄]]の3人組。当初は一護たちに奇妙なゲームを仕掛けて翻弄していたが、実際は浦原が対バウント戦に備えて仕掛けたものであり、その事実を打ち明けたあとは一護たちのサポートをする。その際に一護、織姫、チャドがそれぞれ選んだぬいぐるみを自分の体として入るようになる。バウントを全員倒したあとには、浦原商店に身を寄せており、劇場版では登場していないが、たびたびオープニングやエンディングを飾っている。ゲームや破面篇以降も登場してその後も一護たちを手助けしており、オリジナルキャラクターの中ではほぼ準レギュラーとなっている。

アニオリキャラゆえか、同じ改造魂魄であるコンが注目される[[BLEACH (アニメ)#護廷十三隊侵軍篇|護廷十三隊侵軍篇]]には本格登場(一瞬モブでは出ていた)しない。
; {{Anchors|りりん}}りりん
: 声 - [[かかずゆみ]]
: 黒いローブの下にピンクのワンピースを着ている青い眼をした金髪の少女。幻覚を見せる能力を持つ。性格はお転婆。感情をストレートに表現するが、素直ではない、泣き虫な一面もある。一護とルキアが話していたり一緒にいたりすると、ルキアに嫉妬する面があり、第136話で之芭と蔵人に茶化されて顔を赤くしていた。一護が押入れからひっぱりだした青い[[フード]]をかぶった黄色い[[ひよこ]]のようなぬいぐるみに入るようになり、バウント篇では一護のサポートをした。DS版のゲーム二作目では、プレイヤーキャラとして戦闘に使用することができる。之芭と蔵人は技の使用時にのみ登場した。
; {{Anchors|之芭}}之芭(のば)
: 声 - [[杉田智和]]
: 青い覆面とジッパーの服の上に黒いコートを着た赤毛の男性。空間を操る能力を持つ。「問題ない」が口癖。事実を打ち明けたあとはチャドがクレーンゲームでとった、タキシードを着た細身の亀のようなぬいぐるみに入るようになり、バウント篇では彼のサポートをした。ただし、ぬいぐるみ時には空間を操る能力の効果が半減する。口数は少ないが、礼儀正しい。また恥ずかしがり屋で、恥ずかしくなると覆面についているチャックを閉め、ぬいぐるみに入っている時は甲羅にこもる(ルキアの顔を間近で見たときや、バウントとの戦闘の際に助けた乱菊に礼を言われたときなど)。寡黙なチャドと二人だけのときはお互いに交わす言葉は少なく、初めて二人になったときは互いに黙っているため無音状態になり、コンに「[[放送事故]]と間違われる」と突っ込まれた。
; {{Anchors|蔵人}}蔵人(くろうど)
: 声 - [[飛田展男]]
: 砂色を基調に赤と黒の模様を入れたコートに砂色のシルクハット、眼鏡をかけ両手に白い手袋をつけ口髭を生やした男性。饒舌で理屈っぽい性格。相手そっくりに変身する能力を持ち、当初はその能力で一護たちを悩ませた。なお、変身した相手の戦闘能力などもコピーできる。左右で髪の色が違い、左に金髪、右に黒髪を伸ばしている。事実を打ち明けたあとは織姫がそこらへんにある布などで作った、ポップなうさぎのようなぬいぐるみに入るようになり、バウント篇では織姫のサポートをした。うさぎの「チャッピー」そっくりだと、ルキアには大層気に入られていた。

=== 死神代行篇 ===
; ヘルマンティス
: 第1話でルキアが戦ったカマキリ型の虚。
; {{Anchors|西堂榮吉郎}}西堂 榮吉郎(さいどう えいきちろう)
: 声 - [[桐本拓哉|桐本琢也]]
: 隠密機動・予備役。
: 現世で消息を絶ったルキアの調査に出向いた死神。第一線からは退き、任務のないときは流魂街に住んでいる。死神としては平均的な格好をしている。ひょうきんな性格で常にお茶目に振る舞っているが、死神の任務に対する正義感を持っている。真央霊術院時代はルキア・恋次・吉良・雛森の2つ上の先輩の間柄。
: 現世に駐在任務についたルキアを捜索する命令を受け現世に向かい、ルキアが死神の力を一護に与えたことを知り、力尽くでルキアを連れ戻そうとして一護と交戦。彼が登場した当時、一護は始解すらできなかったが、優勢で互角以上に渡り合った。グランドフィッシャーが現れてからは一護たちとも共闘し、一護をかばい重傷を負い倒れるが、眠っただけであった。グランドフィッシャーの逃亡後、尸魂界に戻ったようだが、その際ルキアが一護に死神の力を譲渡したことは話さなかった模様。
: 215話にて205話ぶりに再登場、鏡野市(空座町から東方に22km)担当の死神になっていた。

=== 尸魂界篇 ===
; ラク
: 33話に登場。遊子と夏梨が拾った肌色の猫の魂魄。ラクという名前はラクダの股引に似ているという理由で遊子に名づけられた。虚を惹きつける霊力を持つため虚に狙われている。自らの霊力が引き寄せた虚に襲われた遊子を守るために「カラクラ・ライオン・ジェット」に変化し、遊子と空座防衛隊を救い、事態収束後は成仏して姿を消した。生前に遊子と出会ったことがあり、遊子に懐いてくるが、遊子の目の前で車に轢かれ死亡していた。
:; カラクラ・ライオン・ジェット
:: ラクが変化した姿。命名は観音寺。鬣や手足に炎をまとったライオンのような外見をしている。
:
; ゲジゲジムカデ
: 声 - [[小野坂昌也]]
: 空座町を襲った虚で、[[オカマ]]口調で喋る。その名の通りムカデのような外見をしている。最後は空座防衛隊の連携技を喰らい敗れた。

=== バウント篇 ===
==== バウント ====
{{See|バウント}}

==== バウント関係者 ====
; {{Anchors|一之瀬真樹}}一之瀬 真樹(いちのせ まき)
: 声 - [[千葉進歩]]
: 元十一番隊所属の死神。先代の十一番隊隊長を慕っていたが、剣八にその先代の十一番隊隊長を殺されたために剣八の下で働くことを拒み、尸魂界から出奔した。その後、狩矢と出会い、彼に忠誠を誓う。自分が信じる者への忠誠心が強いが、更木剣八からは「蔦のような(大木に絡みつかない限り生きる術を持たない)男」と言われてしまう。バウント達とともに尸魂界に進入したあと、北流魂街79地区「草鹿」にて更木剣八と対決する。更木剣八に忠義と他者に依存することを混同していたことを指摘され、今まで自分は他人を頼っていただけであったことに気づき、更木剣八に対して全力を出して戦うが圧倒的な力の前に敗北する。最終的に剣八に認められた。107話では傷つきながらも登場。狩矢の暴走を止めようとしたが、彼の前に敵わず吹き飛ばされてしまった。なお、やちるからは「マキちゃん」と呼ばれている。
:; 斬魄刀:『虹霞(にじがすみ)』
:: 能力解放とともに強烈な光を放ち、無数の光の刃をもった刀に変化する。光の刃はすべてを透過して敵を切り刻むことができるほか、光の屈折を利用し自分の姿を見えなくすることもできる。剣八曰く、鬼道系の斬魄刀。
:: 解号は「光華閃け『虹霞』(こうかひらめけ『〜』)」
::; 技「彩玉虹霞(さいぎょくにじがすみ)」
::: 始解時に使用。虹霞から発した光の中に敵を閉じこめ、消滅させる技。
:
; {{Anchors|蘭島}}蘭島(ランタオ)
: 声 - [[勝生真沙子]]
: バウント研究リーダー。
: 技術開発局が創設されるはるか以前の女技術者で、バウントを生み出してしまった研究の中心人物。排除されようとしたバウントを保護し守ろうとしたが子供を逃がした事を理由に瀞霊廷から追放され、それと同時に死神の力も封印されて失ってしまった。ただし、研究によって身を守れるぐらいの能力は有している。事故において自身の魂が複製されており、相馬芳野は彼女と同じ容姿をして生まれてきた(眼鏡をかけて髪をまとめている以外は違いが無い)。見かけは若いが実年齢はかなりの高齢で、自分自身にも色々と手を加えていた。
: 長年、償いのために暮らしてきたが、一護達と出会い現在のバウントのこと、狩矢(逃がした子供)が復讐をしようとしていることを知り力を貸した。
; 草鹿のブル
: 声 - 千葉進歩
: バウント編で登場した流魂街の草鹿に住む岩鷲の友人。バウント捜索のために一護達に協力する。岩鷲と似たような性格。

=== 破面篇 ===
==== 日番谷先遣隊奮闘記 ====
; {{Anchors|豊川翔太}}豊川 翔太(とよかわ しょうた)
: 声 - [[高木礼子]]
: 公園で破面もどき(分身体)に襲われていたところ、乱菊に助けられる。気が強く、乱菊に「オバサン」一角に対し「丸ハゲ」というなど物怖じしない性格。強い霊力を持っている。前に破面もどき(本体)に襲われた時その場に妹を置き去りにしてしまったことを後悔し、その気持ちから妹を探していた。
; {{Anchors|豊川唯}}豊川 唯(とよかわ ゆい)
: 声 - [[友利花|落合祐里香]]
: 公園で翔太が探していた妹。強い霊力を持っている。再会した時にはすでに破面もどきに喰われており、翔太を誘き出すために利用された。
; {{Anchors|破面もどき}}破面もどき
: 声 - [[天田益男]]
: 公園で魂魄を襲っていた破面もどき。グランドフィッシャー同様、斬魄刀を携えた巨大で獣のような身体に、仮面の口から顔を覗かせた容姿をしている。唯を喰った時に強い力を持ち、その力で分身体を作り出し魂魄を喰っていた。魂魄に擬態化できる。分身体は本体を倒さない限りはいくらでも作り出せる上、分身体自体が分裂を起こして増殖する。本人は「鋼皮の霊圧硬度は十刃にも劣らない」と豪語していたが、日番谷にあっさりと帰刃形態の装甲を破壊された。最期は乱菊と翔太によって斬魄刀で頭を刺され消滅した。
:; 帰刃:『ディエンテス』(漢字表記なし)
:: 解放すると腕に鋭い爪が付いた手甲が装着され、仮面の下顎部分が鎧に変化。また、上顎部分は本体から分離し浮遊する蛇のような形状に変化し、それを操って攻撃することも出来る。
:: 解号は「噛み砕け『ディエンテス』(かみくだけ『〜』)」
:
; {{Anchors|飯島真治}}飯島 真治(いいじま しんじ)
: 声 - [[柿原徹也]]
: 空座第一高校一年の剣道部員。親善試合前に闇討ちにあった先輩の代わりに、試合に出場することになる。一角の猛特訓を受け、一角から「一番勝ちたいのはお前だろうが」という言葉を受け、先輩たちの仇を取り、見事勝利を果たした。
; {{Anchors|桃山へいた}}桃山 へいた(ももやま へいた)
: 声 - [[樫井笙人]]
: 見習いのパティシエで勤めていた店の前で交通事故にあい死んでしまう。母親(声 - [[滝沢久美子]])に自分のケーキを食べさせたいと思う気持ちが強く店の前の地縛霊になっていた。因果の鎖は河川敷や浦原商店にも行けるほど長い。母親にケーキを食べてもらえなかったことから暴走してしまい虚になりかけてしまうが花太郎らによりなんとか阻止された。その後は母と対面し無事にケーキを食べてもらい成仏したようである。
; {{Anchors|みゆき}}みゆき
: 声 - [[川田妙子]]
: 親の離婚で母親と暮らしていた女の子。母親に迷惑をかけないように外に出ず、白い犬のぬいぐるみ「2代目シンタロー」を友達としていた。
; 初代シンタロー
: みゆきが飼っていた犬。元住んでいた家の前で交通事故で死んでしまう。他の犬の魂魄と融合して双頭の虚になっていたが、みゆきの叫びで我を取り戻しもう一つの頭に噛み付き守ろうとした。
; {{Anchors|パトラス}}パトラス
: 声 - [[金尾哲夫]]
: 死神(藍染惣右介)の支配に嫌気が差し「崩玉」を持ち出し謀反した青髪の破面。髭を生やし、左側頭部から左目にかけて仮面を被った男。右目には隈取りのような仮面紋がある。太刀筋が速く、刀から虚閃に似たレーザーを放つことができる。そのスピードは20段階あり、本人曰く「挨拶代わり」であるレベル1でも、始解状態の恋次を圧倒するほどの威力。
: 浦原商店で恋次と交戦するも、りりん達に「常に居合いによる攻撃であるが故に、刀を一度納めないと再び攻撃することが出来ない」ことを見抜かれて、恋次の『狒骨大砲』に敗れ去った。
:; 帰刃:『ヘリファルテ』(漢字表記なし)
:: 解放(パトラス曰く、マックスパワー)すると上半身全体に巨大な装甲が形成され、顔も左側頭部を除き、仮面で覆われる。特殊な形状をした腕の部分を開くと解放前の居合と同じレーザーを放つことができる。
:: 解号は「汚れよ『ヘリファルテ』(けがれよ『〜』)」。また「'''弾けろ『ヘリファルテ』'''」の解号と共に全方位にレーザーを放つことが可能。
:
; {{Anchors|メニス}}メニス
: 声 - [[小田久史]]
: 赤髪の小柄な破面。前髪を三つ編みにしており、左側頭部に口の部分が付いた仮面を持つ男性。パトラスに賛同しアルデゴルと共に謀反する。
: 日番谷・乱菊と交戦し、両名を苦戦させるも倒される。劇中において戦闘シーンはほとんど描写されなかった。
:; 帰刃:『エリッソ』(漢字表記なし)
:: 解放すると鋭くとがった尾が生え、腕も同じ形に変形する。上半身は装甲と赤い体毛で覆われ、顔には元々ついている仮面をそのまま大きくしたような物が形成される。腕と尾は伸縮自在で、相手を刺し貫くだけでなく、ムチのように振り回して攻撃することも可能。
:: 解号は「刺せ『エリッソ』(させ『〜』)」
:
; {{Anchors|アルデゴル}}アルデゴル
: 声 - [[三宅健太]]
: 緑髪の筋骨隆々とした破面。左側頭部に角の付いた仮面を持つ大男で、パトラスに賛同しメニスと共に謀反する。
: 斑目・弓親と交戦し、「パトラスに賛同したことを少し後悔した」と言い残して倒れた。メニスと同じく、戦闘シーンはほとんど描写されなかった。
:; 帰刃:『ハバリー』(漢字表記なし)
:: 解放すると頭部の仮面が消え、背中から巨大な6本の装甲のような触手が出現し、胴体と腕も鎧のような外皮で覆われる。触手で敵の攻撃を防ぐことができる他、全ての触手を折りたたむことで貝のような形になり、この状態で回転しながら突進攻撃することも可能。
:: 解号は「固まれ『ハバリー』(かたまれ『〜』)」

==== メノスの森篇 ====
; {{Anchors|アシド}}アシド / 狩能 雅忘人(かのう あしど)
: 声 - [[加瀬康之]]
: 牛の顔のような仮面と、虚の仮面がいくつも付いた獣の皮と思わしき衣を身に纏っている、赤髪の死神。草鞋を履いていない。所持している仮面は仲間を殺した虚のもので、盾として使えば虚閃にも耐えることが出来る。両刃の長い斬魄刀を所持している。
: 本編の時間より数百年前、尸魂界に乗り込んできた虚たちと戦い、虚圏へ逃げていく虚たちを仲間と共に追っている内に、'''メノスの森'''に入ってしまう。メノスの森から脱出する術を知りながら、現世や尸魂界に発生する虚の数を少しでも減らすためにと、日々熾烈な戦いに身を投じていた彼だが、皮肉にも仲間たちは次々と倒れていき、彼一人が残る結果となった。そして、一人となった現在もなお、孤独に虚たちと闘っている。
: ルキア曰く「デタラメな太刀筋」だが、それでも[[虚 (BLEACH)#ギリアン|ギリアン級]]の大虚を一撃で倒す実力を有している。
: 尸魂界に帰ろうとしたが最終的には一護たちを助けて、一人メノスの森に残った。
: 元々原作でも登場させる予定だったが、タイミングの問題で出せなかったため、アニメに出せてよかったと作者は語っている。小説版『Spirits Are Forever With You』において、元は十一番隊において刳屋敷剣八の元で戦っていたことが明かされた。
: わずか3話のみの登場だが、第4回人気投票では、35位を獲得している。その結果アニメだけでなく、劇場版、ゲームオリジナルキャラクターの中も含めて1番に人気を博している。
: 小説版『Spirits Are Forever With You』にて、彼と思われる人物が生きている事が書かれている。
; テレスホルカン、アロマゾン、ベキュネス、パラテラウル
: 声 - [[黒田崇矢]](テレスホルカン)、[[杉崎亮]](アロマゾン)、[[矢部雅史]](ベキュネス)、[[中村悠一]](パラテラウル)
: 藍染から、虚圏の地下に広がる「メノスの森」を取り仕切るよう命じられている4匹のアジューカス級大虚(メノスグランデ)。初登場シーンにおいて、もう一体名称不明の仲間のアジューカスがいたが、その後は登場せず詳細は不明。

==== 魂葬刑事カラクライザー編 ====
; {{Anchors|女幹部破面}}女幹部破面
: 声 - [[藤村歩]]
: 虚要塞と共に現れたウサギのような仮面を頭に被った女破面。杖のような武器を持っている。千鶴(カラクライザー・エロティック)に目をつけられ、追い回されるが、その後どうなったのかは不明。

=== 新隊長天貝繍助篇 ===
==== 三番隊 ====
; {{Anchors|天貝繍助}}天貝 繍助(あまがい しゅうすけ)
: 声 - [[堀内賢雄]]
: 元護廷十三隊三番隊隊長
: 尸魂界での謀反で出奔した市丸の後任として三番隊隊長に任命された死神。虚討伐の遠征部隊を率いていた人物で、元柳斎や剣八、その他の隊長ら3名の検分に認められて隊長となる。長い遠征に向かっていたため一般の死神達には顔を知られていなかった。
: 普段は飾らない人柄で部下思いの性格で酒を一杯飲むだけで酔い潰れてしまうほどの下戸。信頼とチームワークを重んじており、雑用仕事を引き受けることで市丸の謀反で失った三番隊の信頼を回復させようとし、集団戦の訓練を行うことで三番隊を立て直そうとする。他にも護廷十三隊の連携不足を懸念し各隊の合同演習を提案したりしていた。
: だが実際は霞大路家でのお家騒動の影の黒幕であり、裏で霞大路家の雲井と結託し、獏爻刀に手を染めていた。正体は元柳斎に殺された如月秦戉(後述)の息子であり、その父の敵である元柳斎を殺すことを画策していた。
: 瑠璃千代を雲井から救出するために騒動を起こし護廷十三隊に追われる身となった一護とルキアと行動を共にするが、一護達に追い詰められた雲井を切り捨て、元柳斎及び瑠璃千代殺害へと行動を移した。だが事態を察した一護と交戦することになり、虚化した一護との死闘の末に敗北。対決後、夜一から父親の死の真相を聞かされたことにより、父親が最期に残した謎の警告の意味を知り、吉良に謝罪と礼の言葉を伝えた後、自らの斬魄刀の力によって自害した。
: ゲーム『BLEACH バーサスクルセイド』には、プレイヤーキャラクターとして参戦している。
:; 斬魄刀:『雷火(らいか)』
:: 能力解放と共に、先端が鉤爪のような形をした刀に変化する。解放後は鉤爪の中央部に形成した火の玉を刀身に纏わせ、火炎弾や炎の刃として放つ能力を持つ。また、柄の底面からも火を噴出することができ、飛び道具を跳ね返す際にブーストとして使用することができる。
:: 解号は「断ち切れ『雷火』(たちきれ『〜』)」
:; 【卍解】:『雷火・業炎殻(らいか・ごうえんかく)』
:: 能力解放と共に柄の底面が巨大な盾のような形状になり、大型になった始解時の雷火の刀身が先端に装備された形状に変化する。攻撃だけでなく防御にも特化しており、刃の赤い部分が熱せられるとともに炎を操る様々な攻撃を繰り出すことができ、先端からの火炎弾や炎の波の発生、地面からの火柱や出力の上昇した底面からのブーストなど、火力・攻撃力共に始解時を遥かに上回る。
:; 技「業炎龍牙(ごうえんりゅうが)」
:: 卍解時に使用。地中から巨大な火柱を何本も噴き上がらせて、相手の全方位を封じ攻撃する。
:; 技「業炎龍牙・焔(ごうえんりゅうが・ほむら)」
:: 卍解時に使用。剣先から[[フェニックス|不死鳥]]のような形状の炎を放って攻撃する。
:; 技「雷炎弾(らいえんだん)」
:: 卍解時に使用。剣先から無数の火球を敵に向けて放つ。
:; 獏爻刀
:: 音叉の形をしており、霊子で構成された刃を作り出せるほか、拘突を破壊するほどの一撃を繰り出せる。最終決戦では今までの使用者の霊圧を喰わせた獏爻刀の核を取り込むことにより、手から霊力による刃を発生させる右腕と一体化した黒い龍のような鎧へと変化した。死神の霊圧と斬魄刀の能力を無効化する能力を持っており、劇中では【卍解】と併用して使用することで全ての死神の斬魄刀を無力化したが、虚化の力を持つ一護だけはその影響をほとんど受けなかった。
:
; {{Anchors|貴船理}}貴船 理(きぶね まこと)
: 声 - [[緑川光]]
: 護廷十三隊三番隊第三席
: 天貝が率いる遠征部隊に所属し、天貝に腕を買われ三席に抜擢された。柔和な性格で隊士達の人望を集めるが、本性は自分より実力が下の者を見下し、時に使えない部下すらも始末しようとする冷徹さの持ち主。
: 真央霊術院時代に優秀な成績を収めながらも護廷十三隊入りを認められず、始解を習得して入隊するも仲間の犠牲を厭わないスタンドプレーを中央四十六室に咎められ、自分の実力を認められない日々を送っていた。虚討伐の遠征後、霞大路家と結託して獏爻刀を手に入れた。
: 瑠璃千代奪還のために一護とルキアが起こした騒動の中で、瑠璃千代を連れ去る雲井の部下を目撃した吉良と交戦。獏爻刀の力を引き出して戦うも吉良に敗北。そして獏爻刀に力を喰われた反動で燃えて死亡した。
:; 斬魄刀:『烈風(れっぷう)』
:: 能力解放と共に、身の丈程の大きさの双頭槍の柄に刃を付けた武器に変化する。獏爻刀の力により、刀を投げ飛ばして遠隔操作して攻撃できるほか、吉良の斬魄刀「侘助」の斬りつけた対象の重さを倍加させる能力を無効化した。獏爻刀の力をさらに引き出すことにより力を増幅させ、強力な攻撃を繰り出すことができる。
:: 解号は「荒れ狂え『烈風』(あれくるえ『〜』)」

==== 霞大路家 ====
; {{Anchors|霞大路瑠璃千代}}霞大路 瑠璃千代(かすみおおじ るりちよ)
: 声 - [[高木礼子]]
: 四大貴族に次ぐ上流貴族「[[BLEACH#霞大路家|霞大路家]]」の姫及び正統後継者。常にお姫様口調で話すのが特徴。我侭で無邪気な性格だが、他者を思いやる優しい一面も持つ。先代の霞大路家当主である母親は瑠璃千代を生んだ後に死亡し、父親もその後に亡くなっていた。蹴鞠が得意で、サッカーも上手い。
; {{Anchors|犬龍}}犬龍(けんりゅう) / 犬崎 劉聖(けんざき りゅうせい)
: 声 - [[高橋広樹]]
: 瑠璃千代の従者の死神。瑠璃千代に対する忠義心が強く、瑠璃千代のことも大事に思っている。だがその半面、瑠璃千代より身分の低い者を下賎の者として見下している。再登場時には、瑠璃千代と民に対する考え方の違いから衝突し、切腹しようとしたところを一護達に止められた。最終的には、瑠璃千代の想いを受け止め、共に尸魂界に帰って行った。
:; 斬魄刀:『紅枝垂(べにしだれ)』
:: 能力解放と共に黒くなった刀身にいくつかの花を付けた形状の武器に変化する。解放後は花粉を飛ばす事で、花粉に触れた武器に花を咲かせて使用不能の状態にすることができる能力を持つ。しかし花粉が舞っている範囲内でしか効果がなく、花粉自体が些細な衝撃で吹き飛んでしまう。なお、花びらは目くらましとしても使用できる。
:: 解号は「咲き乱れよ『紅枝垂』(さきみだれよ『〜』)」
:; 技「紅枝垂・散華(べにしだれ・さんげ)」
:: 始解時に使用。空中に舞わせた花弁を無数の刃に変形させて降らせる技。
:
; {{Anchors|猿龍}}猿龍(えんりゅう) / 猿猴川 流三郎(えんこうがわ るざぶろう)
: 声 - [[置鮎龍太郎]]
: 瑠璃千代の従者の死神。サングラスをかけた大柄の男性。体格に似合わず声が高いせいか言葉を一切喋らず、自分の気持ちは身振りで表現している。
:; 斬魄刀:『大地丸(だいちまる)』
:: 能力解放と共に、鎖で繋がれた巨大な拳型の武器に変化する。敵を直接殴るだけでなく、地面から土でできた二つの手を出現させ、対象を押し潰す攻撃も可能。破壊力は高いにも関わらず敵に襲われたときも解放しなかったため、初めて解放した際、ルキアには「なぜ今まで解放しなかったのか」と不思議がられた。(恐らく彼の性格的に解号を叫ぶことが難しい上に卍解を会得していないために解号を省略することも出来ず、そのため始解をなかなか披露できなかったものと思われる。)
:: 解号は「揺らせ『大地丸』(ゆらせ『〜』)」
:
; {{Anchors|雲井尭覚}}雲井 尭覚(くもい ぎょうかく)
: 声 - [[佐藤正治 (声優)|佐藤正治]]
: 幼い瑠璃千代に変わり「霞大路家」を取り仕切っている老人。霞大路家を手中に収めることを目論み、瑠璃千代の暗殺を狙っていた。自分の意に反す者を暗殺部隊によって殺害するなど、卑劣な手段に出る事も厭わない。最期は瑠璃千代を人質にしようとしたが、突然乱入した天貝に斬られ死亡。その後、夜一と浮竹から雲井が天貝の父・如月秦戉を[[BLEACH#獏爻刀|獏爻刀]]の実験台にしていたことが語られ、雲井こそが本当の天貝の父の仇だったことが判明した。
; {{Anchors|菅ノ木愁}}菅ノ木 愁(かんのぎ しゅう)
: 声 - [[代永翼]]
: 瑠璃千代の許嫁。家同士が決めた間柄ということは関係なく、瑠璃千代に好意を抱いている。瑠璃千代を救うために一護たちに協力する。
; {{Anchors|貫井半左}}貫井 半左(ぬくい はんざ)
: 声 - [[永野善一]]
: 雲井に仕える暗殺部隊の隊長。霞大路家の影として刀剣鋳造の秘術を守るために、時に死神をも殺して幾多の死線を潜り抜けた。
: 瑠璃千代暗殺のために放った刺客を次々と倒されたのを受け、獏爻刀「砕我」を手にし自らが出向いて一護達を狙うが失敗。その後獏爻刀の力を引き出せる所有者で編成した部隊を率いて、再び一護達を襲撃。一護との再戦時に砕我の能力で一護を苦しめ、虚化した一護とも互角に戦うが、最後に砕我に力を喰われた反動で爆発して死亡した。
:; 獏爻刀:『砕我(さいが)』
:: 鏡を付けた刀剣で、腕と同化する形で所持する。鏡に月の光を反射させ相手に当てることで相手の意識を飛ばしたり、鏡の世界に閉じ込めて敵の動きを封じられる。また鏡を割られてもその破片から相手の過去の古傷となった出来事を悪夢として見せる空間を作り出し、閉じ込めることができる。
:
; {{Anchors|銅虎陣内}}銅虎 陣内(どうこ じんない)
: 声 - [[土門仁]]
: 貫井が編成した獏爻刀の力を引き出せる所有者の部隊の一人。終始狂気染みた高笑いをする。
: 瑠璃千代暗殺のために現世へ向かい、そこでルキアと交戦。獏爻刀の力を引き出し素早い動きでルキアを翻弄したが、最後はルキアの「蒼火墜→初の舞・月白→這縄→塞→次の舞・白漣」のコンボによって圧倒され、さらなる強化のため「烈雷」を喰うが、逆に力を食われ消滅した。
:; 獏爻刀:『烈雷(れつらい)』
:: 大きな鎌の形をし、使用する時は柄から伸びた鎖に付いているヒトデ状のものが体にくっ付く。烈雷の一部を食べることで力が増大され、背中から多くの刃を生やし、刃を飛ばすことができる。刃の量は烈雷を喰らえば喰らうほどに多くなる。
:
; {{Anchors|厳牙}}厳牙(げんが)
: 声 - [[松岡大介]]
: 貫井が編成した獏爻刀の力を引き出せる所有者の部隊の一人。大柄の僧兵のような男。獏爻刀「角翼」を手に入れるために貫井の元についたため、念願が叶った後は交戦したチャドを自分が全力を発揮できる相手として認めた。
: チャドと交戦し、死闘を繰り広げた末に最後はチャドの「魔人の一撃(ラ・ムエルテ)」により倒された。
:; 獏爻刀:『角翼(かくよく)』
:: 飛ばした斬撃を壁に変える能力を持つ。また力を引き出せば壁に同化することが可能になり、敵の周りに壁を作って壁から攻撃する戦法を取ることができる。
:
; {{Anchors|九頭竜}}九頭竜(くずりゅう)
: 声 - [[花田光]]
: 貫井が編成した獏爻刀の力を引き出せる所有者の部隊の一人。
: 石田と交戦し「白霧」の力で翻弄するが、最後は石田の「破芒陣(シュプレンガー)」により敗北。その後、雲井に自分を貫井に変わるリーダーの地位にするよう取り入るが、雲井に用済みを宣告され、逆上したところを貴船に斬り捨てられた。
:; 獏爻刀:『白霧(しらぎり)』
:: 真の力を発揮すると、両腕に剣を装備した姿に変化。技「'''白霧夢幻回廊'''」により、自身を霧の空間と化し、敵を閉じ込め自身の幻で翻弄して攻撃することが可能。

==== 重要人物 ====
; {{Anchors|如月秦戉}}如月 秦戉(きさらぎ しんえつ)
: 声 - [[杉野田ぬき|杉野博臣]]
: 山本元柳斎重國の部下である死神。雲井による獏爻刀製造に伴う人体実験を暴くために霞大路家への潜入捜査を行うが、雲井によって獏爻刀の実験台にされた上に元柳斎を殺すように仕向けられ、元柳斎にやむなく斬られた。その後、息子である繍助に「獏爻刀に気をつけろ」と警告を残し息絶えた。

=== 斬魄刀異聞篇 ===
{{See|BLEACH 斬魄刀異聞篇}}

=== 護廷十三隊侵軍篇 ===
; {{Anchors|九条望実}}九条 望実(くじょう のぞみ)
: 声 - [[金元寿子]]
: 断界での事件発生と同時期に現世に現れた緑髪の謎の少女。基本的に素っ気無い上にふてぶてしく、コンを「スケベ」と一蹴し相手にしない。ある目的のために影狼佐に狙われていた所をコンや一護に保護されるが、当初は他人と馴れ合うことを嫌い、一護達と距離を置き、隙があればすぐに逃げ出していた。しかしそれでも自分を守ろうとする一護やコンの姿を見て、徐々に心を開いていった。その後、一護の計らいで「彼女の家族が一家離散しており、ルキアしか唯一の身寄りがいない」という事情で黒崎家に同居させてもらった。このとき、遊子と一心は号泣し夏梨はあっけらかんとしていた。
: その正体は、由嶌欧許の精神と自制心を義魂丸に移植して作られた改造魂魄。肉体は[[BLEACH#霊骸|霊骸]]であり、由嶌欧許の霊子で作られている。
: 始解を取り戻した後は、「皆の役に立ちたい」と死神達に助太刀しようとするが、思いが空回りしていた。
: 自らの斬魄刀の能力で元柳斎と共闘したが、影狼佐の放った霊圧に耐えきれずに退紅時雨が折れてしまった。その後、コンを影狼佐から守った後、一人で闘うも抵抗虚しく気絶させられ尸魂界に連れ去られてしまう。
: 影狼佐によると、因幡影狼佐と九条望実は元々同じ由嶌欧許の霊子から作られた存在であるとのことだった。影狼佐と融合して由嶌欧許となってしまうも潜在意識の中に存在しており、時々影狼佐を押しのけて出てきた。最終的に影狼佐を止めるために霊子の剣のようなもので自分を刺し、影狼佐が一護に負けて分離した際にコン達に別れを告げて消滅した。
:; 斬魄刀:『退紅時雨(あらぞめしぐれ)』
:: 能力解放と共に、切っ先が十字の形状をしている刀に変化する。
:: 解放後は相手の霊圧を刀身に吸収し、強力な衝撃波として相手に跳ね返す能力を持つ。基本的に霊圧であれば何でも吸収するので、死神の鬼道系の斬魄刀の斬撃や鬼道、滅却師の霊子で出来た矢、更にはチャドの攻撃も吸収するほか、相手と刀を密着させた鍔迫り合いの状態でも自動的に霊圧を吸収することができる。なお、吸収する霊圧の量に応じて刀の形状も変化するのか、一護たちに加え副隊長数名の霊圧を吸収した際には光輪のような装飾が現れている。
:: 虚に襲われた際、「コンを護りたい」という願いを持った瞬間に死神の能力と共に斬魄刀が出現。その後の一護達との特訓で始解を取り戻し、霊圧が跳ね上がった霊骸の剣八・狛村・日番谷を一蹴し、白哉に深手を負わせるほどの威力を発揮している。
:: 解号は「降りしきれ『退紅時雨』(ふりしきれ『〜』)」
:
; {{Anchors|因幡影狼佐}}因幡 影狼佐(いなば かげろうざ)
: 声 - [[古川登志夫]]
: 護廷十三隊十二番隊第七席・技術開発局断界研究科課長。
: 普段は腰の低い人物だが本性は慇懃無礼で、涅マユリを尊敬すると言いながらも能力は自分が上と豪語するなど傲岸な性格。護廷十三隊隊長格の霊骸を率いて謀反を起こす。
: 改造魂魄の開発者で、尖兵計画が廃止になった際に改造魂魄に関する情報を特殊な霊圧に封じ込め、断界に放り込んだ。地下管理棟「蛆虫の巣」に幽閉されている由嶌欧許との会話が散見されている。過去に由嶌欧許であった頃は体の脆弱さから学生時代から他人に馬鹿にされており、自分の実力を認められず他人に劣等感を抱いており、このことから「仲間」という存在を否定し、孤独こそが強さの証という概念を持つ。自分を認めなかった尸魂界を破壊することが目的であり、そのために望実を狙う。
: その実力は7席とは思えぬほどの強さであり、不安定な状態とはいえ虚化状態の一護の月牙天衝を打ち消すほどであり、数多くの鬼道を使いこなし、斬魄刀の能力もあったとはいえ隊長たちが数人がかりでも苦戦するほどであり、融合後は90番台の鬼道ですら詠唱破棄するほどだった。
: 望実と同様、由嶌欧許の精神と復讐心を義魂丸に移植して作られた改造魂魄であり、肉体は由嶌欧許の霊子で作られた霊骸である。望実とは違い、由嶌欧許の記憶と人格を受け継いでいる。望実と融合して由嶌欧許の姿に戻り、ルキア達を圧倒するも霊力を取り戻した一護との勝負で深手を負う。怒りに任せて自分もろとも尸魂界を破壊しようとするも、望実や自分の作った改造魂魄に邪魔をされ失敗。最終的に一護との一騎討ちで敗れ望実と分離し、「私たちは間違っていた」と自分の過ちを認め消滅した。
:; 斬魄刀:『來空(らいくう)』<ref name="raiku">雑誌や公式サイトの予告より。アニメ放送中の字幕では『莱空』となっている。</ref>
:: 普段は杖の形状にして封印されているが、能力解放と共に両刃の薙刀に変化する。解放後は刀を右回転させることで切り取った空間そのものを記憶させ、左回転させてその空間を自在に復元して操る能力を持つ。
:: 直前に記憶した空間は何度でも復元させることができ、相手が放った攻撃を空間ごと切り取ってそのまま相手に返すことも可能である(飛び道具や斬撃など、空間の復元による攻撃の種類は自由に行える)。また、攻撃だけでなく自分自身を複写してダミーとしての使用も可能。しかし復元する際に大量の霊圧を消費する上、大きな隙ができる欠点も存在する。
:: 解号は「狂え『來空』(くるえ『〜』)」
:
; {{Anchors|由嶌欧許}}由嶌 欧許(ゆしま おうこ)
: 声 - [[三浦祥朗]]
: 護廷十三隊十番隊隊士→十二番隊隊士・技術開発局元局員。
: 緑髪の痩身の青年で、顔は九条望実に似ている。元々は十番隊に着任していたが、「戦闘能力は低いが頭は良い」という理由で十二番隊への転籍を命じられる。改造魂魄の真の開発者で、中央四十六室の尖兵計画の廃止宣告を受け、改造魂魄に関する情報を特殊な霊圧に封じ込め、断界に放り込んだ。その後、自身の技術を使って因幡影狼佐と九条望実を作り出した後に、地下管理棟「蛆虫の巣」に幽閉された。自身の精神を因幡影狼佐と九条望実の義魂丸に移植したため、現在は意識不明。
:; 斬魄刀:『墨月暈(すみつきがさ)』
:: 能力解放と共に、柄に[[暈]]のような丸い刃がある両刃の薙刀に変化する。形状自体は來空と酷似しており、暈の部分は退紅時雨にも見られた光輪に似ている。
:: 元々『來空』と『退紅時雨』は一つの斬魄刀であり、この状態が本来の姿である。解放後はそれぞれの長所を組み合わせた能力を有し、相手が放った攻撃をほぼ無限に吸収し、かつ無限に跳ね返すことができる。しかし元の欧許は体の脆弱さから使いこなすことができず、この斬魄刀の能力を使いこなすために欧許は自らの精神を二つの義魂丸に移植、同時に自らの霊子で作った霊骸を作って霊骸となった。回転させて能力を発動することは『來空』の時と同じであり、回転を封じられると能力が発動できないため、一護にはそのことを見抜かれて捕まれて動きを止まられ、反撃の一撃をくらった。
:: 解号は「滾れ『墨月暈』(たぎれ『〜』)」
:; 技「覇錠空蔾(はじょうくうり)」
:: 墨月暈を地面に突き立てることで巨大な霊圧の城門を発生させ、周囲を霊子に変換し吸収する技。吸収した霊子は自在に放出して攻撃可能。
:; 技「連斬 覇錠空蔾(れんざん はじょうくうり)」
:: 地面に突き立てた墨月暈が吸い込まれるとともに、より巨大な霊圧の城門を発生させて周囲を霊子に変換し吸収、上空に発生させた暈のような紋様から強力な砲撃として放つ破錠空蔾の上級技。

=== 劇場版 ===
{{see|劇場版BLEACH MEMORIES OF NOBODY#オリジナルキャラクター}}
{{see|劇場版BLEACH The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸#オリジナルキャラクター}}
{{see|劇場版BLEACH Fade to Black 君の名を呼ぶ#オリジナルキャラクター}}
{{see|劇場版BLEACH 地獄篇#オリジナルキャラクター}}


== ゲーム版オリジナルキャラクター ==
== ゲーム版オリジナルキャラクター ==

2022年6月1日 (水) 18:42時点における版

BLEACH > BLEACHの登場人物

BLEACHの登場人物(ブリーチのとうじょうじんぶつ)は、久保帯人漫画BLEACH』と、そのアニメ作品やゲーム作品に登場する架空のキャラクターについて解説する。

ミュージカル版の俳優はROCK MUSICAL BLEACHを参照。演は実写映画版での俳優。

登場人物の大半は、実在する洋楽楽曲からの作者のイメージでつくられており、コミックの巻末などで紹介されている。

主要人物

黒崎一護(くろさき いちご)
- 森田成一松岡由貴(少年期)
- 福士蒼汰高村佳偉人(少年期)
身長174cm→181cm。体重61kg→66kg。AO型。7月15日生まれ。
本作の主人公。虚(ホロウ)に襲われた際にルキアから死神の力を譲り受けたことで、死神代行となる。一人称は「俺」。オレンジ色の髪(地毛)に茶色の瞳。見た目は父親似だが、性格は母親似である。
朽木ルキア(くちき ルキア)
声 - 折笠富美子
演 - 杉咲花
身長144cm、体重33kg。1月14日生まれ。
現世・空座町を管轄していた女死神。一人称は「私」。
井上織姫(いのうえ おりひめ)
声 - 松岡由貴
演 - 真野恵里菜
身長157cm、体重45kg→49kg。BO型。9月3日生まれ。
本作のヒロイン。一護のクラスメイトで、彼に好意を寄せている。一人称は「あたし」。『盾舜六花』(しゅんしゅんりっか)を呼び出して盾などを創り、それを用いて自らの意思の力でさまざまな対象を拒絶する霊能力を持つ。
石田雨竜(いしだ うりゅう)
声 - 杉山紀彰本田貴子(少年期)
演 - 吉沢亮
身長171cm→177cm。体重55kg→57kg。AB型。11月6日生まれ。
対虚退魔眷属「滅却師」(クインシー)の生き残り。一人称は「僕」。一護のクラスメイトで、死神代行消失篇より生徒会長を務める。弓状の武器を用い、一護たちと一緒に戦う。
茶渡泰虎(さど やすとら)
声 - 安元洋貴
演 - 小柳友
身長197cm、体重112kg。AO型。4月7日生まれ。
メキシコのクォーター。一護のクラスメイトで、中学生時代からの親友。一人称は「俺」。あだ名はチャドで、頑丈かつ屈強で大柄な体であり、老け顔。心優しく、頭もいい。一護や虚と関わったことがきっかけとなり、右腕に宿る能力が目覚める。
阿散井恋次(あばらい れんじ)
声 - 伊藤健太郎木内レイコ(少年期)
演 - 早乙女太一
身長188cm、体重78kg。8月31日生まれ。
護廷十三隊六番隊副隊長。ルキアの幼じみ。長い赤髪を結んでおり、眉毛から額、首から上半身にかけて大仰な刺青を入れている。一人称は「俺」。性格はやや乱暴に見えるが、気配りや機転が利き、根は落ち着きがあり人情味溢れる人物。

現世

黒崎家

黒崎 一心(くろさき いっしん) / 志波 一心(しば いっしん)
声 - 森川智之
演 - 江口洋介
一護・遊子・夏梨の3児の父親で、診療所「クロサキ医院」を営む町医者。子供達(特に一護)に対しては年中エネルギッシュで、特に遊子・夏梨に対しては過保護な一面を見せる。
作中当初は霊感は全くないような言動を取っていたが、その正体は20年ほど前に護廷十三隊十番隊隊長を務めていた死神・志波 一心。五大貴族・志波家の分家の出身で、当時から隊内でもマイペースかつ楽天的な人柄を見せていた。妻の真咲とはこの死神時代の現世での任務の際に、藍染らが生み出した改造虚・ホワイトとの交戦で窮地に陥ったところを、当時高校生であった彼女に助けられた事をきっかけに出会うこととなる。
しかし後日、その礼をするため現世に出向いたところ、滅却師であった彼女はこの時に負った傷が原因で虚化しかけており、命の危機に瀕していた。事情を知った浦原の手を借り、特殊な義骸を用いて自分と真咲および彼女の中の虚の魂を繋ぐ事で、真咲の虚化を抑えることに成功した。この措置では彼女が死ぬまでは死神に戻る事ができないというデメリットがあったが、それでも彼女を守り続けることを即断した。この際、護廷十三隊側には断りを入れないまま尸魂界への帰還を放棄したため、尸魂界側では失踪扱いとなっていた。その後、霊術院時代に学んだ医学を活かして診療所「黒崎診療所」を開き、浦原の手も借りて勉強しながら現世での生活を始め、その後交流を続けていた真咲と結ばれ一護たち3児の父となった。
石田雨竜の父の竜弦とは、真咲と出会ったころから互いの正体を知る旧知の仲で、真咲の死後も親交があった。
破面篇冒頭にて20年ぶりに死神として復帰し、グランドフィッシャーを討ち取り真咲の仇を討った。同篇終盤では空座町の決戦に加わり、藍染を相手に互角に渡り合うも崩玉の力で変貌した藍染に敗れ、その後に一護とともに藍染を追う途中、断界で一護に「最後の月牙天衝」を修得して藍染を倒すように助言し、習得のための時間を稼ぐため、拘流を止める役目を引き受けた。
死神代行消失篇では浦原と共に、一護に死神の力を取り戻させるための協力をしていた。小説『The Death Save The Strawberry』では再び戦場に駆け出されることから一護に死神の力を取り戻させることを躊躇していたが、無力感に苛まれる一護を見て、真咲を救えなかった自分を重ねて浦原に協力を申し出た事情が語られた。
千年決戦篇では、二枚屋王悦によって現世に送り返された一護に上記の過去を語り、一護が自身のルーツと魂の形を知る手助けをした。それ以降は特に登場せず、決戦には長らく参加していなかったが、真世界城の玉座の間で一護とユーハバッハが戦闘を開始したころに、竜弦とともに真世界城に到着した。しかし戦うことはなく、最終回にも登場しなかった。
斬魄刀:『剡月(えんげつ)』
柄に緒がつき、やや刃の広い斬魄刀。刀は腰に差さず、下げ緒を帯に結びつける形でぶら下げている。能力開放とともに柄の紐と刀身に炎を纏う焱熱系の斬魄刀で、口に含んだ自分の血を吹きかけることで刀身の炎を巨大化させる。卍解も修得済みだが、肉体に負担の大きいものらしく、重傷を負った状態では使用できない。ただし作中で卍解はしなかったため、能力は不明。また、かつて自分も一度「最後の月牙天衝」を使ったことがあるような発言をしたが、詳しいことは最後まで明かされなかった。
一護の斬魄刀『斬月』と性質が近く、この斬魄刀をベースに一護が死神の力を取り戻すために浦原が開発し使用された「隊長格ら全死神の霊圧が込められた刀」が制作された(小説『The Death Save The Strawberry』より)。
解号は「燃えろ『剡月』(もえろ『〜』)」。
黒崎 夏梨(くろさき かりん)
声 - 釘宮理恵
演 - 安藤美優
一護の妹で小学5年生→中学1年生。一人称は「私」。遊子の双子の妹。一護のことは「一兄(いちにい)」と呼び、父を「ヒゲ」と呼ぶこともある。男勝りな性格で、ほとんど泣いたりすることはなく、弱音を吐こうともしない。男子と一緒に遊ぶことも多いが、強気な性格もあって煙たがられることもある。一護と同じく霊感が強く、死神・虚もはっきり見えているが、幽霊の存在を信じる(認める)気は当初はなかった。また、兄の死神化は観音寺を通じて知っていた。空座防衛隊のカラクラレッド(一人目)でもあり、得意のサッカーで覚えた「夏梨流絶命シュート」を使い虚を攻撃する。アニメではほぼギャグだったものの、自分の何倍もの大きさの虚を蹴りでダメージを与え吹き飛ばすなど常人を超えている身体能力を見せたことも(雨たちとの連携技ではあるが、その虚に止めを刺し、倒したのも彼女である)。似たもの同士だからなのかジン太とよく衝突する。
アニメオリジナルエピソードであるアニメ第132話では、日番谷冬獅郎と一緒にサッカーの試合をしたが、虚の襲撃の際、日番谷が死神であることを目撃した。一護と同じく「冬獅郎」と呼んでいる。
最終回では成長した姿で登場した。
黒崎 遊子(くろさき ゆず)
声 - 瀬那歩美(桜川朝恵)
演 - 平澤宏々路
身長137cm、体重31kg。AO型。5月6日生まれ。
一護の妹で小学5年生→中学1年生。一人称は「私」。夏梨の双子の姉でショートヘア。気が小さく、おしとやかで泣き虫だが、兄や妹とは違い父親に親身になる優しい性格である。家族の中で唯一の母親似で、幼くして黒崎家の母的存在。家事はすべて彼女が行い、黒崎家のルール(ユズ法典と呼ばれている)もすべて彼女が作っている(「食後10分以内に歯を磨かないと自動的に次の食事が抜きになる」など)。
黒崎家では彼女だけ強い霊力の素養を継いでおらず、はっきり霊が見え会話出来る一護や夏梨を羨ましがっていたが、実際は軽い素養はあり白くぼやっと何かがいることや触る事は出来ていた。そして自身も物語が進むにつれて徐々に一護や夏梨のように見えるようになった。ドン・観音寺の大ファン。コンにボスタフ、アニメでは子猫にラク(体色がラクダの股引に似ていることから)と名づけるなど、ネーミングセンスが無いというより皆無。少々ブラコン
最終回では成長して大人になっており、一勇を気に入っている様子だった。
黒崎 真咲(くろさき まさき)
声 - 大原さやか
演 - 長澤まさみ
6月9日生まれ。6月17日没。
三兄妹の母で一心の妻。物語冒頭から故人。一人称は「私」。黒崎家の太陽みたいな存在だった。まだ幼い一護をかばい虚・グランドフィッシャーに殺害された。遺影には「Masaki Forever」と書かれている。
実は純血統の滅却師・黒崎家の最後(両親は死去し、兄弟はいない)の生き残り。同じく純血統の家系である石田家に居候しており、高校の先輩・後輩でいとこでもある竜弦とは婚約関係だった。その実力は高く、特に静血装の力は桁外れだった。滅却師のしきたりを無視して虚を倒しに飛び出すなど、強い正義感も秘めていた。高校時代のある日、一心とホワイトとの戦闘に割って入り、自身の身体を囮にホワイトを撃破する。しかし、この戦闘で受けた傷がもとで虚化を発症するが、浦原と一心によって事なきを得た。やがて高校卒業後、石田家を追放され、大学に進学。自分を救うために死神の力を失った一心とはその後も交流を続け、やがて結ばれ一護たち3児の母となった。
高校時代の性格は死神時代の一心並の楽天的であり、助かったあとも能天気に寝ていた。
彼女の死の真相は、グランドフィッシャーに襲撃された日にユーハバッハの「聖別」が行われ、虚が混ざっていたことで「不浄」と見なされ滅却師の力をすべて奪われ、戦う術を失ってしまったため何も出来なかったからだった。

浦原商店

浦原喜助(うらはら きすけ)
声 - 三木眞一郎
演 - 田辺誠一
身長183cm、体重69kg。12月31日生まれ。
表向きは浦原商店なる駄菓子屋店主。実態は、現世にいる死神に対して霊的商品などを売り、ルキアの現世における行動を援助していた。尸魂界にいたころは先代護廷十三隊十二番隊隊長で、技術開発局創設者にして初代局長を務めた。
握菱 鉄裁(つかびし テッサイ)
声 - 梁田清之
身長200cm、体重138kg。5月12日生まれ。
長身・おさげ・メガネ姿の浦原商店店員。常に浦原喜助をサポートしている片腕的存在で、雨とジン太のお目付け兼世話役。虚を素手で倒し、扱いの難しい九十番台の高位縛道を詠唱破棄で使いこなすなど、高い戦闘力の持ち主。
ルキアに蹴られても蹴った彼女の方が痛がったり、一護が死神として覚醒した際の爆発に巻き込まれても眼鏡以外は無傷であったりなど非常に頑丈な義骸の持ち主。裸エプロンに挑戦したり、寝ている一護に添い寝したりと変態キャラとして扱われることもある。織姫からは「すごい出オチ」と評された。
101年前は、鬼道衆総帥・大鬼道長として鬼道衆を束ねる要職に就いており、浦原とも夜一を通じて知り合っていた。平子ら8人を助けるために禁術(時間停止・空間転位)を使ったことが仇となり、第三地下監獄「衆合」に投獄されかかるも、夜一に助けられて現世に亡命した(小説『The Death Save The Strawberry』にて、投獄の罪状は元柳斎の尽力もあって藍染の謀略が認められたことから、喜助・夜一の罪状ともども取り消されたことが明らかとなった)。
最終章では特に出番はなく、最終回にも登場しなかった。
紬屋 雨(つむぎや ウルル)
声 - 下屋則子
身長141cm、体重32kg。9月9日生まれ。
浦原商店店員の少女。よく店の手伝いをするが、おっちょこちょいで気弱な泣き虫であるため、いつもジン太にいじめられている。ジン太より3歳上。見かけによらず強く、対死神戦レベルの戦闘能力を有し、虚をまるで苦にしない。戦闘時はバズーカのように構えて弾を連射する「千連魄殺大砲(せんれんばくさつたいほう)」というマシンガンポッドを用いるほか、体術を使って戦うこともある。危険を認識すると殺戮状態へと切り替わり、斬魄刀を解放する前であるとはいえ破面の成体であるイールフォルトを圧倒するなど、霊圧制限状態の恋次を上回るほどの戦闘力を見せた。空座防衛隊のカラクラピンクでもある。現在、カラクラ防衛隊は活動していない模様。コンがメインの読みきり番外編RADIO-KON 2で浦原商店が紹介された際、彼女とジン太が「浦原商店のトムとジェリー」と紹介された。
「死神代行消失編」では、髪を解いて中学生相当の外見に成長。人と接する態度に余裕が見られるようになった。
花刈 ジン太(はなかり ジンた)
声 - 本田貴子
身長126cm、体重25kg。4月4日生まれ。
浦原商店店員の少年。野球好きでよく店の手伝いをサボり、鉄裁に叱られているやんちゃ坊主。負けず嫌いで、いつも雨をいじめているが、ジャンケンとなるといつも負ける。カラクラ防衛隊のカラクラレッド(2人目)でもあり、夏梨のライバルで、虚を軽く撃退するほどの実力がある。遊子に惚れている模様。武器は自分の身長ほどもある巨大な棍棒の無敵鉄棍(むてきてっこん)。これを思いっきり振り回すジン太ホームランという技をよく使う。
「死神代行消失編」では、背は伸びたがガキ大将な性格は変わっておらず、相変わらずテッサイから折檻を受けている。
四楓院 夜一(しほういん よるいち)
声 - 雪野五月(人間の姿の際)・斎藤志郎(猫の姿の際)
褐色の肌をした女性。一人称は「ワシ」。普段は黒猫姿へと擬態させており、少ない食料を多く食べられて自由でいられる、服を着ないでいられるなどの理由で猫の姿はかなり気に入っている模様。老人のような厳格な口調と声質とは裏腹に奔放な性格。
その正体は護廷十三隊の元二番隊隊長および隠密機動元総司令官であり、四大貴族「天賜兵装番」四楓院家の22代目当主でもあった死神。喜助・空鶴とは幼馴染みであり、破面篇の101年前に藍染の陰謀により無実の罪を着せられ、死神の力を剥奪され掛けた喜助を逃がした事で、その地位を捨てて喜助と共に現世へと逃亡していた。
歩法・白打の達人であり、鬼道の力を自身の肉体に加えた状態で白打を行う、作中でも高等技術とされる「瞬鬨」も会得しており、その実力から瞬神・夜一の異名を持つ。戦闘は基本的に白打で闘い、斬魄刀を所持している様子はない(小説「Can't Fear Your Own World」では所持はしているものの、素手で戦った方が強いと発言している)。
死神代行篇では囚われのルキアを救うため、織姫とチャドの霊能力を鍛えた上で、一護たちを率いる形で尸魂界へ同行。一護に卍解の修行をさせ、一護の卍解修得後はかつての部下だった砕蜂と対決し、和解した。
破面篇では現世に侵攻してきたヤミーやウルキオラと戦い、劣勢を強いられた一護たちを助けにくる形で浦原とともに登場、ヤミーと交戦・圧倒する。しかしながらその後、ヤミーとの交戦により手と足にダメージを負ったことが明らかにされる。空座町での決戦では喜助の作った「対鋼皮用の特製手甲」を両手足に装着して喜助や一心と共闘するが、崩玉の力で変貌した藍染に敗れる。その後、小説『The Death Save The Strawberry』にて、元柳斎の尽力もあって過去の罪状に関しては藍染の謀略が認められたことから、喜助・鉄裁の罪状共々取り消されたことが明らかとなった。
最終章ではユーハバッハが霊王宮に侵攻した際、一護や護廷十三隊らの前に現れ共に霊王宮へ向かうが、ペルニダの能力で負傷し織姫の能力によって回復した。次はペルニダの能力を警戒して遠方から攻撃しようと考えていたが、マユリが倒したため再戦することはなかった。その後ナックルヴァールと戦う一護たちのもとに駆けつけ、一護たちを先に行かせ、自身は弟の夕四朗とともにナックルヴァールと戦うも苦戦を強いられる。しかし、夜一の危機を察知し駆けつけた喜助によって回復、新しい技を披露するが「滅却師完聖体」を発動したナックルヴァールに敗北した。以降は出番はなく、最終回にも登場しなかった。小説版では八番隊隊長の任命を断り、月に1回の霊術院の講師になっている。その後の小説版にも登場している。
アニメでは、護廷十三隊侵軍篇にも一護たちを助けるために登場し、最終回には黒猫の姿で登場した。
登場初期のころは元隊長の設定はなく、「カラブリ+」に護廷十三隊に所属したことがない人物と明確に表記されていたが、36巻の過去編から追加された。

空座第一高等学校

有沢 竜貴(ありさわ たつき)
声 - 野田順子
演 - 伊藤梨沙子
身長155cm、体重41kg。AO型。7月17日生まれ。風紀委員。
一護のクラスメイト。一人称は「アタシ」。織姫とは無二の親友であり、一護とは4歳のころからの幼なじみ兼よき理解者。強気かつ男勝りな性格でデリカシーがない。ショートヘア。一護からは、昔は「ちゃん」づけで呼ばれており、昔は一護より強かったらしい。高校に入ってエロイ体になってきたらしく、『BLEACH -ブリーチ- OFFICIAL CHARACTER BOOK SOULs.』によると、胸は(意外にも)Cカップ。コンは初対面で「結構可愛い」と言ったことがあり、千鶴からも「男みたいな性格だけど、一応美人」とお墨付きをもらっている。カーゴパンツなどボーイッシュな服装を好む。片腕を骨折していてもインターハイで準優勝するほどの空手の達人[1]。好きな四字熟語は一撃必殺。
虚化した井上昊に襲われたのをきっかけに、ドン・観音寺のロケを見にいったころを境に霊が見え始め、やがて死神や破面の姿を認識するようになり、霊圧知覚が備わった。破面襲来時にはヤミーに殺されそうになったほか、一護がグリムジョーと戦うところも目撃し、一護たちが織姫を救出しに虚圏へ向かった際に、一護の身に起きた異変を初めて知った。一護が母・真咲の死を境に変わってしまったことを具体的に認識していたり、危険に巻き込ませまいと自分を遠ざけようとする一護に怒りをぶつけたりしたこともある。空座町決戦時には、転送された本物の空座町内にて浅野や水色ら友人とともに一護の進化を促そうとする藍染に命を狙われることになったが、一護の登場により救われた。
自分の名前の漢字表記が男性風なのが嫌いで、普段は通称としてひらがなで通している[2]。「死神代行消失編」では髪が伸び、道場で師範のバイトをしている。
最終回では、浅野と小島とともに一護の家へ遊びにきている。
DS版のゲーム二作目では、プレイヤーキャラとして操作することができる。
浅野 啓吾(あさの けいご)
声 - 小西克幸
演 - 山田寛人
身長172cm、体重58kg。AA型。4月1日生まれ。
一護のクラスメイトで、いつもつるんでいる。一人称は「俺」。騒ぐのが大好きなムードメーカー的存在だが、根は寂しがり屋。かわいい子が好きで、ルキアを美少女転校生といったことがある。一護に余計なことを言ってはどつかれている。10日でRPGを5本クリアしたというゲームの才能を持つ。水色に敬語を使われると、距離を置かれていると思いひどく傷つく。一護の影響か、彼にも霊が見えるようになったが、彼自身はそれを霊だと信じたくない模様。空座町民ではなく、鳴木市民。普段は弱気に見えるが、(車谷の)斬魄刀を手に藍染に挑もうとしたり、尸魂界が一護をぞんざいに扱っていると感じたときには京楽に掴みかかったりするなど勇敢で友情に熱い面もある。
当初は虚のことを怪獣だと勘違いしており、その地区で虚を討伐していた車谷善之助の存在も含め、テレビのロケだと思っていた。その後、破面との闘いに巻き込まれ、なりゆきで傷ついた一角と弓親を半ば強要されて自宅に泊めた。一護たちが織姫を救出しに虚圏へ向かった際に、一護の身に起きた異変を初めて知った。単行本のおまけページでは本人の意思とは関係なしにカラクライザーの一員となっている。
アニメ版ではバウントのビットに襲われ瀕死の重傷を負い、一護とイヅルに救出され花太郎の治療で一命を取り止めた。重傷を負ったときでも、一護のことを気遣う友達思いの一面も見せている。
最終回では、有沢と小島とともに一護の家へ遊びにきている。
小島 水色(こじま みずいろ)
声 - 福山潤
身長154cm、体重45kg。BB型。5月23日生まれ。
一護のクラスメイトで、いつもつるんでいる。一人称は「僕」。趣味は女あさり。年上好みで、交流の深さを持つ年上キラー。今はナオコという女と付き合っている。(自称)言い訳は病的に上手い。一時は一護とルキアの関係をでっち上げた悪い噂を流した張本人。母子家庭で、男性と遊ぶ母との仲は良好ではない模様。浅野啓吾とは中学からの同級生だが、啓吾がうっとうしくなると敬語になる。また、啓吾をとぼけた顔で踏んだりと、その扱いは気分によって極端に変わる。啓吾と一緒に入学式の日に一護とチャドと知り合い、自身に「友達についていいところを語るとこ」がすごいと言った一護に出会えたことにささやかな喜びを感じていた。一護たちが織姫を救出しに虚圏へ向かった際に、一護の身に起きた異変を初めて知った。手当たり次第に女を見つけては手料理を作らせている。
転送された空座町内では自分たちを狙ってくる藍染にガス缶やビンを用いて対抗するなど、物怖じしない度胸もある。
最終回では、有沢と浅野とともに一護の家へ遊びにきている。
本匠 千鶴(ほんしょう ちづる)
声 - 中島沙樹
4月13日生まれ。
かわいい女の子が大好きな少女。織姫に執心しており、「そっちの道」に誘惑しては、たつきに怒られて手ひどくどつかれている生粋のレズビアン。一護との仲は悪くないが、たつきや織姫ほど親密ではないことから、一護に関しては機微に疎いところがある。学業面は優秀で、一学期の期末の結果では一学年中31位。少年漫画雑誌掲載・テレビ放送スレスレの発言を連発しているため、アニメ版では彼女のきわどい発言がかなり省かれた。またカラクライザーの一員にもなっている。虚たちの姿が見えていたため、彼女も霊感が強くなったようであり、空座町決戦時ではたつきらとともに藍染に襲われており、当初は異様な状況の変化についていけず、戸惑っていた。
死神代行消失篇からは登場しない。
小川 みちる(おがわ みちる)
声 - 真田アサミ
3月3日生まれ。
ほのぼのタイプの女の子。おとなしく、おどおどした性格。手芸部。一護のことは少し恐がっている。
国枝 鈴(くにえだ りょう)
声 - 生天目仁美
5月18日生まれ。
クールな優等生で、教師陣からも一目置かれている。一人称は「私」。学年トップクラスの頭脳を持ち、インターハイにも出る陸上部1年エース。100mのタイムは12秒フラット。
夏井 真花(なつい まはな)
声 - 納見佳容
8月7日生まれ。
一護のクラスメイト。制服の蝶ネクタイをせず、シャツの襟元を大きく広げている。積極的で明るい性格。
大島麗一(おおしま れいいち)
十方中学出身。停学をくらっていた不良。一護や茶渡を目の仇にし、高校入学式当日からけんかをしていた。一護曰く「ヒヨコみたいな頭の男」。自分では一護とキャラが「モロカブリ」と言っている。
浅野 みづ穂(あさの みづほ)
声 - 茂呂田かおる
身長162cm、体重47kg。AA型。4月2日生まれ。
啓吾の姉で顔は弟と瓜二つ。いつも啓吾を顎で使っている。坊主が大変好きで、啓吾が連れてきた一角のことを気に入り「ダーリン」と呼ぶ。空座第一高校の二十四代目生徒会長。石田を生徒会長に任命した張本人であり、その理由は「外見が生徒会長ぽいから」(小説『The Death Save The Strawberry』)。
アニメ版では一角との絡みがさらに増えており、一角がカツラをかぶったときはかなりぞんざいな扱いをした。
越智 美諭(おち みさと)
声 - 生天目仁美
9月13日生まれ。
一護たちの担任。生徒に対して放任主義。担当教科は現代国語。1学期が終わり2学期へと入る間に髪型と眼鏡を変えた。一護たちがテレビに映って騒ぎを起こしたときも大目にみるなど基本的には優しくめったに怒らないが、一護が長期間欠席していたときは相当怒っていた。アニメでは、欠席、遅刻、早退の多さもあり一護を補習のメンバーに加えた。
鍵根(かぎね)
声 - 中多和宏
熱い生徒指導をする体育会系教師。「信じ難し!」が口癖。生真面目な性格から、細かい一面があり生徒(特に一護)にうっとうしがられている。
校長(仮称)
空座第一高等学校校長。楽天的な性格で、一護がテレビ番組の生放送中に起こした騒動も、「孫に自慢できる」と逆に喜んでいた。鍵根が扉を壊したため彼の給料を差し引いた。

完現術者(フルブリンガー)

一護が高校三年生になってから登場した、特殊な能力を持っている人間たちで構成された組織。幼少期から能力者だったリルカや雪緒、受け継いだ懐中時計自体が既に能力だったギリコや、ジャッキーのように過去に何かあって力に目覚めた者もいる(月島、銀城、獅子河原の完現術の出現経緯は不明)。当初は月島と獅子河原以外は一護に力を取り戻すための修行をつけてくれるなど味方かと思われたが、実際には全員グルで目的は一護から力を奪うことであった。目的こそ達成したが、死神の力を取り戻した一護、そして援軍として駆けつけた隊長格たちとそれぞれ1対1で対決した末に全員敗北。戦死した銀城・月島・ギリコは尸魂界送りになり、流魂街で空鶴に拾われ岩鷲の特訓の手伝いをさせられている。小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、完現術者が魂魄に「霊王の欠片」を所有していた存在だった事が明かされた。

銀城 空吾(ぎんじょう くうご)
声 - 東地宏樹
身長187cm、体重90kg。AB型。11月15日生まれ。「XCUTION」会員番号001番。
死神の力を失った一護の前に現れた男性で、完現術者たちの集まりである「XCUTION」のリーダー格。一人称は「俺」。基本的に「銀城(さん)」、ジャッキーと雪緒には「空吾」と呼ばれている。一護が引ったくりから自身のバッグを取り返したことが初対面だが、それ以前に一護や一心に関する情報を知っていた。常に余裕のある態度を崩さず、とらえどころのない性格。
一護の死神の力を取り戻すための修行では目を潰すなど手荒い方法を用いるが、一護に対しては仲間として協力的な姿勢を見せていた。だが本来の目的は一護の完現術を奪うことであり、石田に重傷を負わせたあとに一護に感づかれないようにするために、「自身の敵である月島」を挟みこまれたうえで一護に接触していた。その正体は代行証をもらいながら、死神代行の座を棄てて姿を消した初代死神代行だった。銀城の真の目的は自分を裏切った死神への復讐であり、そのために仲間を集め、同じ死神代行の一護に接触し、その力を利用しようとしていた。月島に再び斬られたことで本性を現し自らの目的を果たすものの、死神の力を取り戻した一護に圧倒された。その後、一護から奪った完現術を発動し、一護・石田と交戦した。戦闘の最中、一護に死神代行と代行証の秘密を明かしたうえで仲間になるように誘ったが、銀城の心情を理解しながらも「仲間を護る道を選ぶ」と断られ、壮絶な斬り合いのうえに敗れ、絶命した。
敗戦後、彼の遺体は罪人として尸魂界に運ばれていったが、一護が彼の遺体を現世に埋めたいと頼んだことから、現世に埋葬された模様。千年血戦篇では、月島やギリコとともに死後に流魂街にいたところを空鶴に拾われ、岩鷲を鍛えるための修行に付き合わされ、ぼやいていた。
終盤では、一護の卍解がユーハバッハによって破壊された敗北後に登場した。月島に同行したのみで、特に戦う事はなかった。
本編ではいろいろと謎だらけで終わってしまっていた。小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、かつて月島に挟ませた「仲間を殺された過去」は事実であり、その犯人が死神であったことが判明した。浮竹がどれだけ関わっていたのか問いただすつもりだったが、霊王の右腕を解き放った浮竹はすでに話せる状態ではなく、それは叶わなかった。しかし、涅マユリに実験素材として目をつけられたことを契機に、戦いに巻き込まれていく。
完現術:『クロス・オブ・スキャッフォルド』
常に愛用して身に着けている十字架のネックレスを、刀身にも柄のある身の丈ほどの大剣に変換する。刀身にも柄があるため、持ち方を変えることで大剣の弱点になる近距離戦をカバーできる。刀身に霊圧のようなものを収束し、強力な斬撃を放つことができる。自分が持っていた代行証を合体させることで髑髏の意匠のある大剣へと変化させ、この状態では剣を突き刺した相手から完現術や死神の力を吸収できるようになる。吸収した力は他の完現術者に振り分けることも可能。
一護の完現術
一護から奪った完現術を発動させることで、全身に骸骨を模した装甲をまとった姿に変貌する。同時にその力を月島・獅子河原以外の「XCUTION」メンバーに分け与え、彼らをパワーアップさせた。一護の霊圧を自身の技や霊圧と融合することで自らの力を向上させ、一護の能力も奪っているため月牙天衝を使用することが可能。月牙の色は一護のものと違い紫で、アニメ版では卍解時に紫で縁取られた黒い月牙天衝を放っていた。
【卍解】(斬魄刀名称不明)
卍解時は髪の毛が白くなり、瞳の色も白黒(アニメでは眼球は臙脂色)反転する。これは、母親が妊娠時に虚に襲われて虚の力が銀城自身に混ざっているためだった。クロス・オブ・スキャッフォルドも悪魔のような意匠の大剣へと変化する。その体も体毛に覆われた下半身、骸骨状の文様がある上半身、X字を描く背中から発せられた霊圧の翼、顔には紅いX字の仮面紋など、虚化や帰刃形態の破面を思わせる。
技「虚閃(セロ)」
卍解時に使用。色は赤紫で剣先から放つ。虚の力が混じっているために使用可能だったが、一護には片手で防がれた。
月島 秀九郎(つきしま しゅうくろう)
声 - 小野大輔
身長198cm、体重73kg。BB型。2月4日生まれ。
かつて「XCUTION」のリーダーだった男性。一人称は「僕」。スーツにサスペンダー姿の若い男性。飄々としながら気障に振る舞い、常に本を持ち歩いている。「XCUTION」を率いていたころは、完現術を取り除く術(死神代行への力の譲渡)を発見し、死神代行を見つけて仲間の力を取り戻すことに尽力していたが、突如としてその仲間達や死神代行を殺害し姿を消す。
当初は獅子河原を引き連れ、一護に対する陽動として石田に重傷を負わせた張本人ひいては一護の死神の力を取り戻すことを妨害する「XCUTION」たちの敵として行動していたが、上記の過去の行動は銀城に挟んでいた偽の記憶であり、実際は一護から完現術を奪うために協力していた。一護の家族や仲間たちにブック・オブ・ジ・エンドで偽りの過去を挟み込んで精神面で彼を追い込んだり、挟み込んだ人物が苦悶するのを見て薄ら笑いを浮かべたりするなど、その人格はサイコパス気質で悪質。
死神たちとの決戦では白哉と交戦し、自らの能力を白哉の千本桜や白哉自身に挟むことで千本桜の能力や技を解析し、圧倒するものの、白哉の千本桜の刃を手でつかんで放つ攻撃により身体に穴を開けられ敗れる。銀城の仇討ちとして一護に切りかかるものの、間に入ったリルカに「銀城を救ったのは一護なのよ」と言われ、その場を去る。その途中、獅子河原と会い、彼に担がれながら自分が独りではなかったことに気がつきながら、絶命した。地獄へは逝かず、現在は流魂街の志波空鶴の家で岩鷲の修行を手伝っている。回想で少年時代に当時死神代行だった銀城と出会い、仲間となったことが示唆される。
アニメ版では、原作より早い段階で登場しており、原作以上に一護たちを緊迫させていた。また、エクスキューション事典では料理をするシーンが見られる。
終盤では、一護の卍解がユーハバッハによって破壊された敗北後に登場し、能力によって過去を改変させて卍解を復活させた。小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』でも、銀城たちとともに登場。
完現術:『ブック・オブ・ジ・エンド』
本の栞から変換した刀で斬りつけた対象の過去に自身の存在を挟み込み、相手の過去を改変させる能力を持つ。自身の存在は親戚や知り合い、恋人などさまざまな形で自在に挟み込めるために相手を抱き込むことも可能であり、その能力で遊子と夏梨、ケイゴ・たつき・水色、育美やXCUTIONメンバー、果ては織姫やチャドを取り込み、一護と銀城を孤立させた。また、それによって相手の過去や弱点をも把握できる。元の状態に戻すには、再度斬りつける必要がある。なお、能力を使わずに普通に斬りつけることももちろん可能。格上である相手にも通用し、白哉も月島によって記憶を改変された。ただし、今現在の相手の感情までは干渉できず、月島への感謝より一護への恩義を優先させた白哉には最終的に切り伏せられている。『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、軽微なダメージとはいえグリムジョーの鋼皮を突破する切れ味を見せたが、情よりも本能を優先する動物的な気性の人物には過去を挟んでも効果が薄いことが判明した。さらに生まれて数時間しか経っていないような相手には、過去を挟み込もうにも歴史が短すぎて有効的に作用しない。
また「挟む」対象は人間のみならず物質や場所、相手の経験(技)などにさえも及び、その挟み込んだ対象に「以前来て細工しておいた」「元からそれを知っていた」「ともに開発した」などの過去を捏造することで、その場所に罠を仕掛けたり、相手の技を見切ることを可能とする。ただ強引に過去を後から挟み込んだ場合、挟まれた人物の精神が矛盾に耐え切れずに崩壊する危険もある。
毒ヶ峰 リルカ(どくがみね リルカ)
声 - 豊口めぐみ
身長156cm、体重43kg。BO型。4月14日生まれ。「XCUTION」会員番号003番。
ツインテールでゴスロリ風の服を着た少女。一人称は「私」。基本的に「リルカ」、織姫からは「リルカちゃん」、沓澤からは「リルカさん」と呼ばれている。勝気な性格で、終始相手に突っかかっている言動が目立つ。銀城や雪緒に反感を剥き出しにしている。初対面以来一護に好意を寄せているが、素直にはなれず憎まれ口を叩いている。
幼少期より完現術を持ち、その力で欲しい物を隠して自分のものにしていた。7歳のころに近所に越してきた「言葉は荒いが声は優しく、自分から進んで人を助けていた男性」に好意を持ち、自分の力で箱に隠し自分を好きになってもらおうとしたが、かえって男性から恐怖の眼差しを向けられるようになり、その視線に耐えかね男性を外に出してから、孤独な境遇を送るようになった。
死神たちとの決戦ではルキアと交戦し、彼女に追い詰められるが、自らの能力でルキアの中に隠れ、間一髪の末に勝負を終わらせる。その後は一護に切りかかる月島から一護をかばうためにルキアの中から現れ、月島の刀を受け止め、月島を説得していた。敗戦後、浦原商店に保護されるが、別れを告げずに商店から姿を消し、銀城・チャド・織姫・一護に感謝しながらどこかへ去った。
千年決戦篇で再登場し、一護たちを補助する形で夜一が呼び寄せた。
小説版では、雪緒の会社でデザイナーになっている。
完現術:『ドールハウス』
リルカが「許可」を与えた人やものを、リルカが大好き・かわいいと思ったものの中に自在に出し入れする。許可を与えるときは小さいハートの形をした通行証を対象に貼りつける。またリルカにクシャミをかけられるか、入れ物となったものを破壊することにより中に入れられたものから出ることが可能。一護の死神の力を取り戻す修行の際には、自身の持つファンシーなおもちゃの家や水槽を修行の場として一護を小さくして入れている。また、霊力を放出する一護の能力を得たためか、対象に自らを隠す能力もある模様。
銀城に一護の完現術を分け与えられたことで、ウサギの帽子を被り両腕に籠手を着けた姿となる。
『ラブ・ガン』
月島に作ってもらったというアンコウに似た鳥の姿をした玩具の銃。『ドールハウス』と併用して使われ、装填されたリルカの所有物を放ち攻撃する。
技『アディクション・ショット』
籠手からハート型の通行証を高速で射出し、命中した相手を強制的にぬいぐるみなどの物体に閉じ込める。
沓澤 ギリコ(くつざわ ギリコ)
声 - 斧アツシ
右目に眼帯をした執事風の男性。一人称は「私」。銀城と月島からは「沓澤」、リルカ・ジャッキー・雪緒からは「ギリコ」と呼ばれている。寡黙かつ落ち着いた性格であり、時に冷静なツッコミを入れることもある。一護の力を得てからは口調は丁寧なままでやや好戦的な性格へと変わった。
過去に自分の家に代々伝わる懐中時計を父が早くにして亡くなったため若くして受け継いだ。その時計に祈ると願いが叶うことから、自らが神の代弁者と誤認し、その実験として妻を自らの目線だけで殺そうと計画し、実験は成功するが、妻の死の直前に殺すのを止めたいと願ったため完現術の条件破棄となり、右目を失ったことでその能力が神への祈りではなく契約であることを知った。
死神たちとの決戦では剣八と交戦し、自身に「力の増幅」を設定したタイマーを仕掛けるが瞬時に斬殺された。
敗戦後、彼の遺体はジャッキーによって懐中時計とともに地面に埋葬された。
最終章では、一コマのみ(後姿)の登場であり、銀城と月島が一護の前に再登場したときも同行しておらず登場しなかった。小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、銀城たちとともに登場し、自分を殺した更木剣八に対して辛辣な態度をとっていた。
完現術:『タイム・テルズ・ノー・ライズ』
手持ちの懐中時計から文字盤を飛ばし、対象に条件を設定した「タイマー」を仕掛ける。一度仕掛けたら術者である沓澤でも解除することはできず、無理にでも条件を破ると条件破棄とされ、「タイマー」を仕掛けられた対象は時の炎によって焼き尽くされる。
銀城に一護の完現術を分け与えられたことで全身に時計の針のような意匠を持つ鎧をまとい、周囲には複数の球体が浮かぶ姿となる。「3」と書かれた胸元のダイヤルを回すことで体色が黄緑色に染まった巨人の姿に変貌する。『BLEACH Can't Fear Your Own World』では自身の能力を改めて見つめ直し、時の神との契約時に供物を捧げることで大幅に能力が上昇する術を発見。ミニーニャと互角の腕力を獲得した。
ジャッキー・トリスタン
声 - 湯屋敦子
カーゴパンツを穿いているショートカットの女性。一人称は「私」。基本的に「ジャッキー」、沓澤からは「ジャッキーさん」と呼ばれている。冷静に周りのことを見る姉御肌な性格。一護の修行にも対戦相手として一護と交戦するが、死神の力がないことを実感していないような戦い方をする一護に怒りを見せる。
死神たちとの決戦では恋次と交戦するが、空座町決戦後から圧倒的にパワーアップした恋次に刀すら抜かすことができず敗れる。だが最後まで自身に手をかけず、勝ち目はないと判断した雪緒が自分たちが戦っていた空間もろとも消滅させようとするなかで、自身を救おうとした恋次の行動に心を打たれ、恋次を助けるために自ら絶命しようとしたが、完現術の力を失うことで生き延びていた。
敗戦後は雪緒に会い、雪緒の約束に対して「…ああ、待ってるよ」と言っていた。
アニメ版では、アパートで一人暮らしをしている描写がある。また、完現術を嫌っていることが原作より早い段階で明かされている。
最終章では、獅子河原と同様に他のメンバーと違って特に登場することはなかった。
小説版では、直接は登場しなかったが、雪緒の会社で働いている。
完現術:『ダーティ・ブーツ』
発現と同時に、制帽を被り太股までかかる漆黒のブーツを履いた姿に変化する。そのブーツが泥や血などで汚れることによって蹴りの攻撃力が上昇し、汚れれば汚れるほどにその威力は倍加する。アニメ352話「XCUTION事典」では、リルカから最初から汚しておけばよいのではないかと言及されたが、その場合歩くだけで地面を破壊する不便な面が明かされた。
銀城から一護の完現術を分け与えられたことで全身が白い服で覆われ、右肩にバイクのマフラーのような装甲を装着した姿となる。そして装甲から黒い液体のような霊圧を噴出し、それで全身を汚すことによって自分自身を強化する。
完現術の発動のきっかけは大切にしていたブーツが死んだ弟の血で汚れたことからだった。
雪緒・ハンス・フォラルルベルナ(ゆきお・ハンス・フォラルルベルナ)
声 - 市来光弘
身長154cm、体重40kg。AB型。12月23日生まれ。「XCUTION」会員番号005番。
黒い帽子を被り、全身黒ずくめの服を着た少年。一人称は「僕」。基本的に「雪緒」、織姫からは「雪緒くん」と呼ばれている。名前をみるに恐らく日本と外国のハーフと思われる。
メンバー内の小金持ちで、「XCUTION」のアジトの改修や修繕代は彼が出している。態度は大人びており皮肉屋な性格で、携帯ゲーム機を手放さない。リルカとは仲が悪く、余計な言動で神経を逆撫でしたりしている。
親から捨てられたという境遇に育ち、父親の金を自分名義のものにして会社を倒産させ自殺に追い込んだ。その幼少期のせいで生まれつきドライな観点を持っていたため、親の思うようにかわいく振る舞わなかったために広い部屋を与えられ、そこで自身の完現術で作り上げた仮想の親と話していた。
死神たちとの決戦では各自に戦う空間を設置し、自身は日番谷と交戦するが、最終的に自身の能力を逆手に取られ、自身が設定した空間の解除を要求され、命の危機を感じて要求に応じた。
敗戦後はジャッキーと会い、3年後までに自らの会社を大きくし、XCUTIONメンバーを雇うと約束した。
千年決戦篇で再登場し、一護たちを補助する形で夜一が呼び寄せた。
小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、「XCUTION」と名乗る現世の宗教団体の代表の道羽根アウラと対面する。そして、アウラに協力する姿勢を見せており、能力で空座町を現世から隔離して浦原喜助を拘束した[3] 後、叫谷で銀城たちと再会する。一見して綱彌代時灘やアウラに従っている様子を見せていた理由は、アウラから名刺を受け取った際に名刺に刻まれた模様から、銀城が死神を憎む原因となった事件の真相を含めた様々な情報を完現術で瞬時に読み取ったからであり、彦禰を時灘から救いたいというアウラの真意を知ったからでもあった。そして、自身の読み通りに銀城たちに時灘に気付かれずにその情報を伝えて、叫谷での戦いの後で流魂街の空鶴の屋敷で、銀城たちに現世の様子を報告した。
完現術:『インヴェイダーズ・マスト・ダイ』
携帯ゲーム機から発生した霊圧を遮断する漆黒の空間で対象を覆い、その対象をゲーム画面でコントロールする。ライフゲージや回復アイテムといった戦いのルールを設けたり、修行場や客室などの部屋を設置する、ミサイルなどのトラップや凶暴なモンスターを出現させるといったものまで、空間内の環境を自在に設定することが可能。また、マーカーを貼りつけることで対象の居場所を監視することもできる。
銀城に一護の完現術を分け与えられたことで、耳あてを着け両腕にコントローラーをまとった姿に変化。自身の完現術の支配範囲を、ゲーム画面外まで拡張するまでに進化した。
技「画面外の侵入者(デジタル・ラジアル・インヴェイダーズ)」
一護の完現術を手に入れたことで使用可能となった能力。ゲーム画面外の対象に幻影を見せる。
獅子河原 萌笑(ししがわら もえ)
声 - 吉野裕行
月島の下につく若い男性。一人称は「俺」。宮下商業高校出身。月島の舎弟を自認し、理由は不明だが常に彼への忠節心で動く根っからの不良の子分気質。月島が狙う織姫に先んじて戦いに挑むも、織姫のかわいさに手も足も出なかった。織姫には「すし河原君」として認識されている(アニメ版ではチャドからも)。自身の完現術の能力により銀城には本性を現す前からも厄介視されており、銀城と同じ味方の立場になってからも、銀城に一護の完現術を分けてもらえず、銀城は月島に獅子河原を殺すように注意している。
死神たちとの決戦では一角と交戦し、完現術の能力で圧すものの、最終的には一角との殴り合いの末に敗北。月島のためになおも立ち向かおうとするが、一角に月島が自分の命を賭けるほどの存在かを問われた上に「自分のために命を捨てられる男のために死ね」と一喝される。
敗戦後は月島に会い、道具扱いされていたと気付きながらも彼を助けるために、彼を担いで歩いた。その際、『俺ん中では月島さんが最強なんすもん!』と最後まで彼を慕っていた。
最終章では、ジャッキーと同様にほかのメンバーと違って特に登場することはなかった。小説版では、月島の墓を建てて墓参りしていることが雪緒によって語られた。
完現術:『ジャックポット・ナックル』
右手の777の意匠があるメリケンサックによって「確率」を操作し、大当たりの出目を引きだす。それにより威力の低い攻撃でも都合よく人やものの急所に当たって大ダメージになるという「偶然」が働くため、当たりさえすれば一撃必殺になりうる。しかし操作するのはあくまで確率の偏りだけであり、当たる確率自体を変化させるわけではない=いつか出る大当たりを最初の方に寄せてしまうだけで、大当たりが出る数が増えるわけではないため、連続で使用すると必然的に後半は大当たりがまったく出ない状態になるという弱点がある。その一撃必殺性故に、獅子河原自身も一角戦までそのことに気づいていなかった。

その他の現世登場人物

コン
声 - 真殿光昭
身長27cm、体重182g。12月30日生まれ。
尸魂界で作られた対虚用の戦闘用改造魂魄(モッド・ソウル)。改造魂魄・強化能力として脚力が著しく強く、特にジャンプ力に長けている。普段は、ライオンの人形に入れられている。途中から石田の手によって後頭部に滅却師マークが入れられている。
井上 昊(いのうえ そら)
声 - うえだゆうじ
織姫より15歳上の兄。18歳のころに自身と妹に虐待を加える父母のもとを離れ[4](アニメ版では「親に捨てられた」と語った)、織姫とともに過ごしていたが、3年前に交通事故で亡くなる。死後も織姫を見守っていたが、織姫が自分からどんどん離れていくと感じ虚化、アシッドワイヤーとなってから、その寂しさを埋めるかのように織姫を襲った。最後は織姫の思いを受け入れ、自ら斬魄刀に刺されて尸魂界に旅立った。
シバタユウイチ
声 - 津村まこと
チャドが出会ったインコに取り憑いていた少年の魂。母親を生前連続殺人犯だった虚・シュリーカーに殺される。シュリーカーの口車(母親を生き返らせること)に乗せられ、代理として生きたまま魂魄をインコに入れられ、シュリーカーから逃げ回っていた。長期間肉体を離れたためただの死霊となったが、尸魂界に魂葬された後、西流魂街でチャドと再会する。流魂街に住んでいる現在でも、母親とは再会できていない。チャドのことをおじちゃんと呼んでいる。DS版のゲーム二作目では、プレイヤーキャラとして操作することができるが、最弱級のキャラに位置づけられている。
遠野 翠子(とおの みどりこ)
1990年5月5日生まれ。
小学5年生→中学1年生。遊子、夏梨とはクラスメートの仲。比較的おとなしい性格であるため、代行編では夏梨と遊子にたびたび振り回される。密かに浅野に想いを寄せている。
ドン・観音寺(―かんおんじ)/観音寺 ミサオ丸(かんおんじ ミサオまる)
声 - 千葉繁
身長188cm、体重71kg。BO型。3月23日生まれ。
強烈な個性を持つ霊媒師で芸能人の男性。一人称は「私」。本名は観音寺 美幸雄(かんおんじ みさお)。人並み外れた高い霊感を持つがあくまで普通の人間。「ぶらり霊場 突撃の旅」という毎週視聴率25%を超える超人気TV番組(アニメでは視聴率の問題で打ち切られた)を持ち、「ボハハハハーッ!」と熊の手のようにした手をクロスさせ笑い叫ぶなど、独特のスタイルでカリスマ的人気を集める。とある事件から一護と知り合い、死神や虚の存在を知る。それまで魂魄の胸の孔を広げる行為(虚化)を除霊と信じていた。一護と出会った当初は虚化した半虚との戦闘の最中、一護を戦友(とも)と呼んでいたが、事態の収束後に一護をマイ一番弟子となぜか格下げした。その後は一護をドライブに誘いにきたり、同じ派手な服を着るもの同士で一心とも意気投合していた。後に、夏梨や雨やジン太を誘って空座防衛隊を結成し、芸能活動のかたわら空座町で虚退治をしているなど重要人物である。転送された空座町内で藍染に狙われるたつきを救出に駆けつけるが、乱菊によって逃がされ、啓吾らと行動をともにした。ポジションはゴールド。
一応は人間大からそれ以下の大きさ程度の虚を倒すぐらいの実力はあるが、主要人物や護廷十三隊の面々とは比較にできない。なお、彼が倒した虚の魂がどうなるのかは明かされていない。
小説『Spirits Are Forever With You』では主役を務め、空座町で目撃される幽霊の女性に目をつけたプロデューサーにより空座町を訪れる。いつの間にか事件の中心を行ったり来たり、西へ東へ空座町を駆け抜けた。ただの人間でしかないはずの彼の揺るがぬ意志と矜持は登場人物にさまざまな影響を与え、その姿は間違いなくヒーローと呼ぶに相応しいものだった。
技「観音寺弾(キャノンボール)」
霊力によるピンポン玉並の大きさの炸裂弾を放つ。観音寺流最終奥義と銘打っている。「カラクラ防衛隊」結成後は二連観音寺弾(ゴールデンキャノンボール)で夏梨、雨、ジン太と共に虚を倒している。アニメの「死神図鑑ゴールデン」ではその二連観音寺弾も虚に破壊されていた。
オスカー・ホアキン・デ・ラ・ロサ
声 - 広瀬正志
チャドのアブウェロ(祖父)で、メキシコ人。故人(死因は不明)。チャドに、自分のために拳を振るわないことを説いた。
横ちん(よこちん)
声 - 志村知幸
中学時代のチャドを襲った不良グループのリーダー。本名不明。当時は中学生だが強面で髭を生やしており外見は実年齢以上に老けている。手下からは「横ちん」と呼ばれるが本人は嫌がっている。チャドをスタンガン(アニメでは石塊)で攻撃し捕らえて暴行する。顔色一つ変えないチャドにアブウェロの形見であるコインを壊そうとするがチャドを助けに来た一護に蹴り飛ばされる。その後は父親の仕事の都合で引っ越し、死神代行消失篇で空座町に帰ってくる。銀城にひったくりを行い一護にやられた不良と同じ学校の仲間として登場し一護と対立(原作では一護は彼のことを覚えていて忘れてるフリをするが、アニメでは完全に忘れられている。)するが鰻屋育美に蹴り飛ばされダウンした。
石田 宗弦(いしだ そうけん)
声 - 丸山詠二
身長162cm、体重52kg。3月22日生まれ。
竜弦の父親であり、孫の雨竜とは滅却師の師弟関係。死神に対し滅却師の必要性を訴えていたが聞き入れてもらえず、あげく虚に襲われ死亡した。その際に死神が来るのが遅れていたが、それは涅マユリの裏工作であり、魂魄となっても研究体として非情な扱いを受けた。雨竜に滅却師の服のデザインを「かっこ悪い」と指摘されたときは、ショックを受けていた。また、かつて見えざる帝国に属していた時期もあったらしいが、追放された(理由は不明)。
アニメオリジナルのバウント編では、ヨシとの戦いを終えた孫の前に霊体として現れ、再登場した。
息子の高校時代を描いた回想シーンでは修業中だったために登場せず、息子はどこにいるのかは知らないらしく、妻もいつ帰ってくるのかも知らず、その時点で家庭は冷え切っていた。
宗弦の妻(名称不明)
竜弦の母親で雨竜の祖母。滅却師ではない一般人。
ヒステリーで気性が激しい性格。息子である竜弦の婚約関係である黒崎真咲の事を毛嫌いしており、婚約関係を破棄させたいと思っている。
石田 竜弦(いしだ りゅうけん)
声 - 成田剣
身長178cm、体重68kg。3月14日生まれ。
雨竜の父親にして、空座総合病院院長。一人称は「私」。外見は雨竜とよく似ている。滅却師十字(クインシークロス)を持つ最後の滅却師ではあるが、「金にならない」という理由でその立場を嫌っている。一心とは旧知の仲であり、彼が死神の力を使えなくなった理由を知っている。滅却師であることを嫌っているため、息子とは仲が悪いが、気にかけてはいる。息子からは名前を呼び捨てにされており、そのことを快く思っていない。
自身は滅却師を継ぐ気はなく、滅却師は父・宗弦の代で終わりと断言している。また、雨竜にも「才能がないから」と滅却師を辞めるように言っていた。滅却師としての実力は本物で、大虚級の虚ですら苦もなく倒せる。武器は普段力を抑えて短弓の形状にしているが、その状態でも高い威力を発揮できる。
雨竜に対し「二度と死神と関わらない」条件のもとで、滅却師の力を取り戻す特訓を行い、成功する。
もともと黒崎真咲とは婚約関係にあり(この婚約を快く思っていない母親の事を除けば)仲も良好だったが、彼女が当時死神だった一心を助けたことが原因で虚化しかけた際に何もできず、最終的に彼女との訣別のために石田家から追放する決断を下さざるを得なかった。その為、黒崎夫妻とは付き合いが長く、一心が死神の力を失った理由も知っていた。この頃から既に使用人付きの邸宅に住み、裕福だった。
千年血戦篇では、過去にユーハバッハの聖別を受けて死亡した妻・叶絵を解剖したことが、息子である雨竜との確執につながったと描かれた。一護たちがユーハバッハたちに戦いを挑む最中、滅却師の服装で一心とともに真世界城に侵入し、戦闘こそなかったが、叶絵ら聖別を受け死亡した滅却師の体内から取り出した血栓を集めて作った、ユーハバッハを倒すための切り札「静止の銀」の鏃を雨竜に託して、勝利に貢献した。最終回では登場しなかった。
病院内が禁煙でも平気で喫煙するヘビースモーカーであり、携帯灰皿を持ち歩いている(アニメでは、一心に指摘されても軽く流している)。
アニメのおまけコーナーでは「クインシー大全」の司会担当。その中では本編とは違い、何だかんだ言って息子である雨竜のことを気にかけるシーンも見られる。
小説版では、直接は登場しなかったが決戦後に息子と和解し、医大の学費まで払っている。
技「クラヴィーア」
霊弓から一度に複数の矢を射る技。雨竜との修業時に使った。
片桐 叶絵(かたぎり かなえ)
混血統の滅却師の女性。雨竜の母親。一人称は「私」。もとは幼少から石田家の使用人として竜弦に仕えていた。竜弦を「坊ちゃま」と呼び、不器用なりの彼の優しさを知っており、生涯をかけて彼に尽くすことを自らの務めとしていた。竜弦が真咲と訣別したあと、彼と結婚する。
千年血戦篇から9年前の6月17日、ユーハバッハの「聖別」により滅却師の力を失って倒れ、もともと体が弱かったこともあってそれから3か月後に亡くなった。竜弦の仕事机には彼女の写真が置かれている。
鰻屋 育美(うなぎや いくみ)
声 - 甲斐田裕子
一護のバイト先の何でも屋「うなぎ屋」の若い女性店長。一人称は「私」。不良を筆頭に、一護(霊力消失時)を制圧できる腕っぷしの持ち主。普段は男勝りで、何かにつけてバイトをサボる一護を手荒に扱っているが、息子の前では優しい母親として振る舞っている。一護に厳しくしている半面、悩んだときには自分を頼るよう叱咤するなど、気のいい人物でもある。
鰻屋 馨(うなぎや かおる)
声 - 水原薫
育美の息子。母親を慕う反面、育美に馴れ馴れしいとして一護には懐いていない。
阿散井 苺花(あばらい いちか)
恋次とルキアの娘。性格と髪形は、父親に似ている。目の形は母親に似ている。名前の由来は、織姫がルキアのために作ったベールの模様である苺の花の模様からである。死神見習いであり、母親が十三番隊隊長に就任した後、両親に連れられて現世に赴いて、一時的に両親とはぐれるが、黒崎家で黒崎一勇と出会い、一勇が死神の姿になったことに驚いていた。
黒崎 一勇(くろさき かずい)
一護と織姫の息子。一人称は「僕」。父親の体質を受け継いだ死神である。目の形と顔の輪郭は、母親似である。最終回では、黒崎家に出現したユーハバッハの力の残滓を指を突っ込んだだけで消滅させるなど、潜在能力の高さを窺わせており、その直後に阿散井苺花と出会っている。

尸魂界(ソウル・ソサエティ)

瀞霊廷

護廷十三隊

以下のメンバーは個別記事へ。

以下の二人は虚圏(ウェコムンド)を参照。

  • 東仙要
  • 市丸ギン

四大瀞霊門門番

兕丹坊(じだんぼう)
声 - 長嶝高士
身長988cm、体重999kg。1月10日生まれ。
西・白道門(はくとうもん)門番。流魂街出身。山のような巨躯。巨大な二本のを振るい、一振りで虚30匹を屠ることができるほどの豪傑。か行とた行に濁点がつくのが特徴。その巨体とは裏腹に温厚であり、人格者。勝負は必ずタイマンで行うという拘りをもっているほか、負けたら門を開けるという誓いをしている。
最初は一護と対峙し、自分の技を披露してすべて受け止められた末、斧を折られて敗北する。その後門を開けるが市丸ギンによって左腕を切断される(アニメでは重傷どまり)。井上織姫の治療や流魂街の住民によって完治し、志波空鶴とともに双極の丘に赴き、離反したほかの門番たちを倒した(アニメではほかの門番たちが出ないため、その描写はない)。日番谷とは友人で、「都会のルール」を彼から教わったという設定がある。一貫坂慈楼坊の兄。体躯の割には身軽。バウント篇では古賀のドール・ダルクに倒された。人のいい穏やかな性格のため、流魂街の人にも慕われており、決戦後はあっさりと一護たちの実力を認めた。GBA版ゲーム『紅に染まる尸魂界』では、自分の顔がいいと思っているナルシストな描写がある。アニメオリジナルの護廷十三隊侵軍篇では、影狼佐に苦戦する隊長たちを助けに空鶴・岩鷲とともに現れる。千年血戦篇では、ペペに操られて技術開発局を襲撃した。
技「十本兕丹打祭(じゅっぽんじだんだまつり)」
敵に対し、斧を十回連続で振り下ろし続ける技。混乱していたためうまく数えられていなかった。
技「万歳兕丹打祭(ばんざいじだんだまつり)」
2本の斧を全力で振り下ろす。兕丹坊の最後の必殺技。
嵬腕(かいわん)、斷蔵丸(だんぞうまる)、比鉅入道(ひごにゅうどう)
白道門以外の門番。嵬腕は東・青流門(しょうりゅうもん)、斷蔵丸は北・黒稜門(こくりょうもん)、比鉅入道は南・朱洼門(しゅわいもん)を担当。いずれも山のような巨躯。藍染の手下かは不明。兕丹坊によれば、藍染に何かされた模様。比鉅入道は空鶴の雷吼炮、斷蔵丸は兕丹坊の拳で倒された。嵬腕も恐らく兕丹坊に倒されたものと思われるが、描写がないため不明。なお、アニメには登場しなかった。

技術開発局

鵯州(ひよす)
声 - 松本考平
技術開発局通信技術研究科霊波計測研究所研究科長で、フグのような顔をした男性。左側頭部に小型ハンドルがついており、それを回すと左目が飛び出し顕微鏡のようになって、対象物の細部を観察できる。
阿近(あこん)
声 - 奥田啓人三宅華也(少年期)
護廷十三隊十二番隊副隊長・技術開発局副局長・男性死神協会理事。眉毛がない額に、角が生えている男。喫煙者。斬魄刀は特に所持していない。技術開発局が創立された時からのメンバーの一人で、それ以前は涅マユリとともに蛆虫の巣にいた。101年前はまだ少年で、猿柿と同じぐらいの背だった。常に冷静かつ的確であり、彼のペースを崩せるのはマユリか浦原ぐらいのものである。
千年血戦篇では、『見えざる帝国』の襲撃をほかの局員とともに捕捉し、マユリが前線に出た際は副局長として自らが指揮を執った。一度目の襲撃では浦原に伝令神機で連絡を取り、浦原と一護に瀞霊廷の被害状況を伝えた。一護がキルゲの能力で黒腔に閉じ込められた際は、シャズ・ドミノに襲撃されるも決死の状態で穿界門を開けて黒腔から一護を脱出させた直後に倒れたが、『見えざる帝国』撤退後は回復した。二度目の襲撃時もマユリが製作で不在の中、自身が指揮を執っていたが瀞霊廷が消えたことで技術開発局の機能が無効化されて動けなくなり、ナックルヴァールが現れたことで窮地に陥るもマユリが戻ったことと、マユリとの会話でナックルヴァールが撤退したために事なきを得た。その後は、マユリが改造した部屋で全隊長格への天挺空羅の準備と侵影薬の転送に尽力し、戦況を見守る。終戦後は、副隊長に昇格した。
壺府 リン(つぼくら リン)
声 - 斉木美帆
甘いものが大好きで、常に何かを口にしている男性。ちょんまげ頭が特徴。下っ端で舐められることが多く、いつも鵯州などに怒られ、終いには自分のお菓子を勝手に食われることもある。「つぼくら」と書かれたお菓子を食べるときのマイ皿を持っている。DS版のゲーム二作目では、体を乗っ取られたことがある。アニメではオリジナルエピソードにて一度だけ花太郎とともに現世に派遣されたこともある。外見が花太郎と似ているため、アニメの予告でそのことにつっこまれたことがある。身長164cm。
千年血戦篇では、ペペに操られて鵯州を刺してしまった。
久南 ニコ(くな ニコ)
眼鏡をかけた女性局員。
その他の局員
濃い隈取が目元と口元にある男性、猿楽面のような笑顔を浮かべている男性、オネエ口調で話す男性などが確認できる。

朽木家

朽木 緋真(くちき ひさな)
声 - 折笠富美子
50年前に亡くなった白哉の妻であり、ルキアの実姉。容姿はルキアと瓜二つである。性格や話し方はルキアとは異なる。朽木家の仏壇には写真が飾ってある。
現世で死して赤子だった妹とともに南流魂街78地区「戌吊」に送られたが、貧しさから二人で生きていくことができず、ルキアを置いて戌吊を出たあと、白哉と結婚した。自責の念からルキアを探し続けるが、白哉にルキアを見つけたら自分が姉とは明かさず、白哉を兄と呼ばせ守って欲しいと言い残し、結婚して5年後に病に倒れ亡くなった。劇場版3作目にも、白哉視点の回想シーンで登場し、病弱の身でありながらルキアを探そうとしていることが描かれた。
清家 信恒(せいけ のぶつね)
声 - 清川元夢
白哉つきの従者。長めの白髪に、白い口髭をたくわええた老人。丸い銀縁眼鏡を掛けている。

四楓院家

四楓院 夕四郎 咲宗(しほういん ゆうしろう さきむね)
夜一の弟で夜一失脚後の四楓院家第二十三代目当主。姉と似た容貌をした少年。久方ぶりに夜一の連絡を受け、大荷物(これに関しては、浦原が重要なものであるかのように告げていたが、最後まで明かされなかった)を持って浦原と合流するも、夜一が一足先に霊王宮に向かったことを知るとショックを受けて落涙していた。門完成後は、霊王宮へ進撃。夜一の霊圧を察知し向かおうとするも霊子を滅却師が支配していたため足場が作れず、落ちそうになった。その後、夜一のもとに向かい、ナックルヴァールと戦うも、返り討ちにされてしまった。
華奢な外見に反して、ナックルヴァールが意表を突かれる白打や夜一から学んだ瞬鬨を短期間で使いこなすなど、高い才覚を見せた。
技「瞬鬨・爆炎無双(しゅんこう・ばくえんむそう)」
両肩から火柱を上げ、巨大な火の弾を敵にぶつける。

京楽家

春水の兄(名称不明)
京楽家の長男。七緒の父親。護廷十三隊の死神だったらしく席次は不明。厳格な性格で春水とは折り合いが悪かったが、伊勢家から嫁いできた七緒の母の影響を受けて幾分軟化し、良好な関係を築いていた。しかし「伊勢家の女の伴侶となった男は早世する」という呪縛からは逃れられずに病に倒れ、七緒の母から受け取った簪を春水に託した。

伊勢家

七緒の母(名称不明)
春水の義姉。伊勢家の呪いを断つべく京楽家に嫁いだが、春水の兄が他界した後は伊勢家に連れ戻された。その後、伊勢の呪いは代々伝わる神器にあると考え、七緒を伊勢の呪いから守るため独断で『八鏡剣』を春水に預け、四十六室により神器紛失の責任を問われ処刑されてしまった。

中央四十六室

阿万門 ナユラ(あまかど なゆら)
大霊書回廊筆頭司書。賢者の中でも上位に位置する貴族・阿万門家の当主である少女。小説版にて登場、父親を藍染に殺害されたため、若くして四十六室に選ばれた。藍染が反逆した後の、檜佐木および吉良イヅルの尋問の際に吉良に興味を持った。それにより、死神にも興味を持ち、見識を広げていった。後には霊王の変わりになる正しい四十六室を作ろうとしたが、星十字騎士団のシャズ・ドミノの襲撃を受け、四十六室は壊滅。崩玉を欲するシャズを前に死を覚悟したが、イヅルの乱入により事なきを得た。その後、残っている民衆を助けるために、残った賢者を率いて清浄塔居林を解放。避難場所とし、四十六室を新たなシステムとして動かし始めた。血戦後、同じ考えを持つ京楽春水と協調して、貴族層を含めた瀞霊廷の改革を進めようとしている。

流魂街

志波家

志波 海燕(しば かいえん)
声 - 関俊彦
身長183cm、体重68kg。10月27日生まれ。
故人。岩鷲、空鶴の兄(長男)。元護廷十三隊十三番隊副隊長で、ルキアが尊敬していた人物。
志波 都(しば みやこ)
声 - 島本須美
元十三番隊第三席。海燕の妻。虚によって殺された。
志波 岩鷲(しば がんじゅ)
声 - 高木渉
身長182cm、体重106kg。10月15日生まれ。
海燕・空鶴の弟で一心の甥にあたる。ボニーちゃん(アニメでは、1匹卯ノ花に捕まって牡丹鍋にされた)に乗り、同じくイノシシに乗った4人の舎弟を率いている。ごつい体格で大雑把な性格。
40年ほど前、子供のころに海燕の最期を目の当たりにし、兄の死の裏の事情や手を下したルキアの複雑な感情を知ることなく、長きにわたり死神を憎んでいた。一護に対しても当初は拒否反応を示していたが、海燕の死神に対する思いを知るために一護たちと同行し、彼とともに行動するなかで次第に打ち解けていく。瀞霊廷での戦いでは、苦戦しながらも綾瀬川弓親を倒した。一護たちが救出しようとしている相手が兄の仇であるルキアだと知った時は一時葛藤するが、ルキア救出に命をかけようとする花太郎を白哉から守るためにルキア救出を優先した。ルキア救出後、40年間知らなかった海燕の死の真実、そして空鶴の思いを知った。花鶴射法を用いることも出来るが、腕前は未熟。主な攻撃方法は体術・花火・血涙玉。
アニメのバウント篇では、空鶴により現世に派遣され花太郎と再会後、偶然にも一護たちのピンチに駆けつけ、花火を使った戦法により双子のバウントの鵬と磐を倒す。花太郎とともにバイトをしているうちに、本来の目的を忘れ、帰還後に空鶴からはきついお仕置きを受けた。斬魄刀のような刀を持っている(が、斬魄刀ではないと思われる)。
千年血戦篇では、空鶴のもとで修業を続けたことでたくましい姿となっており、流魂街で拾われた銀城・月島・ギリコらしき人物とともに修行を続けている。その後、一護たちのもとに現れ、共に霊王宮へ向かった。そして、チャドと共に雑兵と戦おうとする場面が描かれたが、以降は登場せず、最終回でも登場しなかった。
小説版でも登場し、日番谷と対面している。小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、檜佐木とも対面したが、叫谷での戦いには参加せずに志波家に残った。
技「石波(せっぱ)」
外壁や地面、足場を砂に変える技。砂に変えたい部分を掌で丸く擦り、「砂になぁれっ!石波!!」のかけ声で発動する。おもに空中からの落下対策、逃げ道の確保に用いるが、応用し戦術として使うことも可能。
技「血涙玉(ちなみだま)」
煙幕に用いる空鶴印の唐辛子入りの煙花火。
技「志波式射花戦段・旋遍万花(しばしきしゃかせんだん・せんぺんばんか)」
相手に花火玉を多数投げつけて攻撃する技。
技「志波式石波法奥義・連環石波扇(しばしきせっぱほうおうぎ・れんかんせっぱせん)」
あらかじめ扇状に広がるように地面を丸く擦っておき、その範囲の地面を石波により砂に変え、一気に崩す技。
志波 空鶴(しば くうかく)
声 - 平松晶子
身長170cm、体重58kg。10月1日生まれ。
流魂街に暮らす女花火師で、志波家の当主。岩鷲の姉で海燕の妹、一心の姪にあたる。夜一、浦原とは昔なじみ。織姫以上の巨乳美人で、豪快な性格。言葉遣いは荒く、口より先に手が出る(空鶴叩き潰し&空鶴かかと落としという技があり、その威力たるや食らった岩鷲と一護の頭頂部から煙が上がるレベル)。姉御肌で、一人称は「おれ」。事情は不明だが右腕の肩より下がない(アニメでは義腕をつけている)。独自の霊術「花鶴射法」(かかくしゃほう)と攻撃系の鬼道を使用する。妙な旗持ちオブジェを好んで家の前に取りつけている(現在は人の腕で、夜一曰くなかなかの出来)。そのためか流魂街でも街外れのほうに住んでおり、転々とすることもしばしばある。岩鷲に対してはお仕置きばかりしているが、弟想いではある。千年血戦篇では、霊王宮に向かう一護たちを送り出すために登場し、この時には一護の父親が叔父の一心であることを知っていた。
破道の六十三 「雷吼炮(らいこうほう)」
雷を衝撃とともに相手に向かって放つ。詠唱は「散在する獣の骨・尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪・動けば風・止まれば空・槍打つ音色が虚城に満ちる
金彦(こがねひこ)、銀彦(しろがねひこ)
声 - 松本大(金彦)、三宅健太(銀彦)
空鶴の家の双子の門番。ゴツイ体格で中国服のようなものを着ている。双子(一卵性かは微妙)で見た目はかなり似ている。アゴが細く全体的に面長なのが兄の金彦、顔が四角でケツアゴなのが弟の銀彦。互いに「金の字」「銀の字」と呼び合っている。息のあった双子パワーが特徴。志波家が没落する前からの家臣で、かつては海燕の教育係だった。

人狼一族

大爺(名称不明)
鳥居を構えた洞窟に住む、左耳が千切れた巨狼。狛村からは「大爺様」と呼ばれている。死神や滅却師の戦いには関心を持たず、世界の担い手が変わるだけだと徹底して不干渉を決め込んでいる。
人目を忍んで生きる一族を出奔しながら、滅却師たちとの戦いに備え一族の秘儀を求めてきた狛村と敵対する。戦いの末に狛村に敗れ、己の心臓と引き換えに一時の間だけ畜生道の呪縛から本来の力と姿を解き放つ「人化の術」を授けた。のちに狛村がバンビエッタを撃破した頃、狛村が復讐心に身を窶したことをほくそ笑みながら、捧げられた心臓を啜った。
うるい、ショウマ
真央霊術院に通う人狼の兄弟で、兄のうるいは薄墨色、弟のショウマは象牙色の被毛をもつ。死神に憧れて住んでいた穴を飛び出し瀞霊廷にやってきたところを狼と化した狛村に案内され、射場の前に姿を現した。以来、射場が引受人として時折二人の面倒を見ている。小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』に登場。かわいいもの好きの女性隊士の間では有名人のようである。

霊王

霊王宮大内裏に座する、尸魂界の王。外見はオールバックの黒髪に眼球に4つの複眼を持つ、手足が欠けた姿の男性風の人物。鎖で吊られた水晶体の中におり、零番隊の弁から意思は存在しているようだが、言葉を発する場面は一切ない。その役割は大量の魂魄が出入りする尸魂界を安定させるためにあり、霊王の死は魂の循環を破壊する世界の崩壊を意味する。このことから、浦原や兵主部は霊王を「世界の楔(鍵)」と言い表していた。
後に霊王宮へと侵攻したユーハバッハに殺害され、その亡骸を吸収されたことで霊王の役割もユーハバッハへと移譲された。この際、ユーハバッハからは親子であることを示唆されており、ペルニダの人格に霊王らしき意識が現れた際には自らを滅却師と名乗っている。ユーハバッハと同じく未来予知の力を持つとされ、井上の「事象の拒絶」を受けつけない。
作中では、心臓と噂されるジェラルドや両腕が登場し、両足は未登場。
小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、生死の境界がないすべてが曖昧だった世界に初めて「魂の循環」をもたらした救世主だったとされている。しかし、霊王ほどではないが強大な力を持つ五大貴族の始祖たちによって水晶の中へと封じられ、生と死が循環する三界分立のための贄とされた。さらに、報復を恐れた綱彌代家の始祖たちによって右腕と左腕をもぎ取られたのを始めとして、心臓や両足やさまざまな器官をもぎ取られ、三界を維持し続けるだけの存在にされたことが語られた。

王属特務・零番隊

霊王を守護している存在。隊士はおらず、全構成人員5人のすべてが隊長であり、その総力は十三隊の全軍をも上回るとされている。また、全員が何らかの異名を有している。
メンバーはそれぞれが尸魂界で何かを創り出し、霊王に「尸魂界の歴史そのものである」と認められた者たちで構成されている。
作中では兵主部の卍解(真打)が判明しており、始解では兵主部と麒麟寺のものが判明している。
ユーハバッハたちに敗北後は登場せず、その後の動向は描かれていなかったが、小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』ではそれぞれの零番離殿の霊脈と各自の霊力がリンクしていることが明かされ、零番離殿は無事であったことから兵主部の呼びかけで全員が蘇った形で生存が判明した。
麒麟寺 天示郎(きりんじ てんじろう)
声 - 志村知幸
リーゼントで煙管を加えたチンピラのような男。異名は「泉湯鬼(せんとうき)」。零番離殿は麒麟殿
かつては「雷迅の天示郎」と呼ばれ、動いたことすら気づかれずに砕蜂の背後をとれるほどのスピードを持つ。また、卯ノ花に治療の鬼道「回道」を教えたのも彼であるが、初代「剣八」である卯ノ花のことを嫌っているのか、彼女によく突っかかっている。
浦原が修行部屋に作っていた『浸かるだけで回復する温泉』は、実は彼の技術を真似て作ったものである。
ユーハバッハとハッシュヴァルトと雨竜が霊王宮に侵攻してきた際は自ら出陣し、自慢の湯で兵士を一掃する。後に斬魄刀を解放してユーハバッハと対峙するが、ニャンゾルの能力で攻撃を当てられず、苦戦する。その後、ナックルヴァールの能力に苦戦する王悦を助けたが、聖別で復活した親衛隊に倒された。
斬魄刀:『金毘迦(きんぴか)』
湯かき棒のような形状で、鞘に当たる部分に「きりんじ」と書かれている。解放後は刀身が眩く光り輝く。描写が少ないことから詳細な能力は不明。
解号は「天照一閃『金毘迦』(てんしょういっせん『〜』)」。雑誌掲載時では、「煌(きらめ)け」だったが、単行本65巻では修正された。
技「白骨地獄(はっこつじごく)」
体内から血と霊圧を抜く白い湯の温泉を操る。後述の「血の池地獄」と交互に浸かれば卯ノ花にも治療できない重傷者を完治させることが可能な反面、その強すぎる回復力は一定の力量に満たない者には害となり、「過回復」によって逆に肉体を破壊してしまう。
技「血の池地獄(ちのいけじごく)」
体内に血と霊圧を補充する赤い湯の温泉を操る。こちらは単体で使用しても傷んだ血を新鮮な血液と入れ替え、同時に傷の回復を行い王悦を癒している。
曳舟 桐生(ひきふね きりお)
声 - 恒松あゆみ
零番隊 第二官 南方神将
本編開始から110年前に、浦原の前に十二番隊隊長を務めていた女。異名は「穀王(こくおう)」。零番離殿は臥豚殿。猿柿からは母親のように慕われていた。
後に「義魂丸」の元となる「仮の魂」である「義魂」の概念と、それを「体内に取り込む」技術を創り出した人物。
零番隊就任以前より肥えているらしく、平子は名前を聞くまで彼女を曳舟だと気づかなかった。肥っている理由は、彼女が「義魂」の神髄を込めたフルコース料理を全部作ると全霊圧を使い切って激ヤセしてしまうことから、普段から肥っていないと体が持たないためである。痩せた状態では、巨乳美人に変貌する。
ユーハバッハらが攻めてきた時には産褥をこしらえ、命の檻を張りめぐらせた。その後の描写はなかったが、聖別で復活した親衛隊に倒された。
技「命の檻(いのちのおり)」
周囲に樹木を張りめぐらせ、敵を内部に閉じ込める檻を形作る。霊子に反応して吸収する性質があり、隙間を狙っても枝が伸びて獲物を捉え、同じ箇所を攻撃しても瞬時に再生して破壊された箇所を塞ぐ。
二枚屋 王悦(にまいや おうえつ)
声 - 上田燿司
零番隊 第三官 西方神将
レゲエダンサーのような頭をし、ラッパーのような口調で喋る男。異名は「刀神(とうしん)」。零番離殿は鳳凰殿
斬魄刀を創り出した人物。尸魂界の開闢以来、全死神の「己の斬魄刀」の原型となる無銘の斬魄刀「浅打」のすべてを創っている。そのため、すべての「浅打」の在り処を知っていたが、「霊王宮」で打ち直されるまで一護の斬魄刀だけは彼の製作ではなかった。
その後、霊王宮に侵攻してきたユーハバッハと親衛隊と対峙し、鞘伏でジェラルドとペルニダとリジェを瞬殺し、ナックルヴァールに致命傷を与えたが、その直後にナックルヴァールの能力で体に異常をきたし、苦戦するも天示郎の助けもあり勝利する。しかし、ユーハバッハが聖別を発動させ、復活したリジェに体に穴を開けられて倒された。
小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では復活後、鳳凰殿から『已己巳己巴』が強奪された事を知ると怒りを滲ませ、護衛についていた斬魄刀たちの傷跡から網彌代時灘の仕業だと悟った。
斬魄刀:『鞘伏(さやふし)』
王悦がユーハバッハの迎撃の際に持ち出した斬魄刀。通常の浅打と同じ形状だが、いくら斬っても刃こぼれせず血の一滴も付着しない異常なまでの斬れ味を持つ。しかし、斬れ味がよすぎて収める鞘が創れず、専用の液体に浸けて保管しなければならない。このため、刀として成立しない「失敗作」と呼ばれており、瀞霊廷に送ることができないまま一切使われていなかった。解号は不明。
修多羅 千手丸(しゅたら せんじゅまる)
声 - 佐藤利奈
零番隊 第四官 北方神将
大きな髪飾りを付けた人物(性別不明。対峙したジェラルドからは女性と言われている)。一人称はわらわ。異名は「大織守(おおおりがみ)」。
背中に六本の義手を装着している。マユリとは知り合いらしく、厭味を言い合う仲。マユリとの話でマユリの研究室を「妾が居った頃」と表現する為、十二番隊もしくは技術開発局にいたようだが、詳細は最後まで不明。技術開発局内部の用語「修多羅等級(シュタラスケール)」にその名を残す。自身の宮殿の内装はさまざまな反物で派手に彩られており、採寸するために相手を脅して全裸にさせるなど性格は強引かつ高飛車。景色と同化している暖簾を被せることでその裏に人物を隠せる他に、本物と見紛うような空間を作り出して偽の自分や建造物を映し出すことができる。作中では恋次らに死覇装を仕立てていることなどから、尸魂界に「死覇装」をもたらした人物と思われる。
作中では他の零番隊らと共に一護達を迎えに来るために瀞霊廷に降り立ったのが初登場。護廷十三隊隊士たちと零番隊が会話をしているスキに白哉・恋次・ルキア・天鎖斬月を回収した。霊王宮に来た一護達には「王鍵」が練り込まれた、死神が創造できる最高の死覇装をそれぞれに誂えた。しかし結果的にその防御力が霊王宮を守る結界に綻びを作ってしまっている。
霊王宮でユーハバッハらと対峙し、ニャンゾルを倒すも次に立ちはだかったリジェの狙撃で射殺された。しかし、これまで戦っていた場所が偽の霊王宮であることを明かし、本物の千手丸が姿を現して戦闘は継続する。その後の描写はなかったが、聖別で復活した親衛隊に倒された。
兵主部 一兵衛(ひょうすべ いちべえ)
声 - 楠見尚己
大きな数珠を首から下げた禿頭で髭を生やした愛嬌のある男。異名は「真名呼和尚(まなこおしょう)」で、京楽からは「和尚」と呼ばれている。
零番隊のリーダー的存在で、尸魂界の万物に名前をつけた人物。そのため、すべての斬魄刀の真の名を知っており、「見えざる帝国」からは5人の特記戦力の1人(未知数は叡智)に選ばれている。「名前」に関する能力を持ち、死んだ人物すら「名前」を呼ぶことで目覚めさせる事が可能で、自身も名前を呼ばれれば呼んだものの力を借りて復活出来る他、名前を呼んだものから声を奪うことも可能の様子。普段は朗々かつ飄々としているが、敵に対する殺意を露わにすると凄惨で恐ろしい表情を見せる。
ユーハバッハらが攻めてきたときには、能力で本物の霊王宮を隠していた。その後、ユーハバッハと対峙して追い詰めるも、真の能力を解放したユーハバッハに体を粉々にされ死亡。しかし、到着した一護に名前を呼んでもらい[5]、力の一部を借り受けて復活した。しかし、その後「一護たちではユーハバッハには勝てない」と発言している。
小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、前述の一護たちに対する不穏な台詞の裏には一護を霊王にする目算があったことを明かし、「大虚クラスの者たちを葬るには今の世界のバランスは危うい」とハリベルたちを見逃したあと、零番隊メンバーの名前を呼んで彼らを復活させた。
小説において、死神に占領される以前の原初の世界に誕生した存在で、文字通りの神々の一柱で霊王の親友だとされると書かれている。
斬魄刀:『一文字(いちもんじ)』
巨大な筆の形をしており、解放前でも筆先で触れた部分の名前を斬って半分にする能力を持ち、半分にされた箇所は力や能力が半分になる。空中に円を描き、その中に文字を書き込んでさまざまな効果を発揮する術が使える[6]。解放後は筆先が分厚い刃に変化し、刀身から墨を撒き散らす。この墨で塗り潰されたものは名を失い、力の発動ができなくなる。さらに尸魂界のすべての「黒」を支配下に置き、自分の力に変えることができる。
解号は「黒めよ『一文字』(くろめよ『〜』)」。
技「不転太殺陵(ふてんたいさつりょう)」
百年後の尸魂界から夜を百夜奪い、黒い墓標の群れを作り出して敵のすべてを無に還す。転生さえもできなくなるという。
真打:『しら筆一文字(しらふでいちもんじ)』
現在の卍解に当たる、最初に生まれた「進化した斬魄刀」。解放に伴う形状の変化はなく、刀身の先端から常に白い墨が放出される。一文字で塗り潰されたものに新たに名前を刻むことができ、刻まれた名前と同等の性質や力を与える。
技「千里通天掌(せんりつうてんしょう)」
巨大な手で対象を千里先まで突き飛ばす。足でも同様の技を放てる。
技「裏破道 三の道“鉄風殺”(うらはどう さんのどう てっぷうさつ)」
手刀を振り下ろすとともに龍の顔のような霊圧を放出し、対象を叩き割る。

二枚屋親衛隊

二枚屋王悦に従う女性4人組。
燧ヶ島メラ(ひうちがしま-)
顔の右側に前髪を垂らす。浅打を斬魄刀にする為に使われる火を吹く。
砥乃川時江(とのかわ ときえ)
大人しそうな見た目の女性。打たれた浅打を冷やす為の水担当。斬魄刀を作成にあたり「まためんどくさい事に巻き込まれるのは最悪の人生ですわ」と涙ながらに口にする。
鑿野のの美(のみの-)
ふわふわした髪型の女性。時江の出す水を貯める箱をだす。
箸原ハス香(はしはら-)
2つ結びの女性。2つ結びの髪は自在に動かせ、髪で浅打を受け取っている。
槌宮罪子(つちみや つみこ)
ボサボサ髪で目から下を包帯的な布で覆う女性。歯を引き抜きこねる事で斬魄刀を打つ為の槌を生み出す。

その他の霊王宮関係者

神兵
霊王の雑兵たち。千手丸に率いられた8人が確認されており、結った髪を刀に変化させて振るう。
二級神兵
「霊王の盾」と呼ばれる巨大な神兵。千手丸に呼び出されるが、ペルニダの能力を受けて圧し潰された。

仮面の軍勢(ヴァイザード)

虚圏(ウェコムンド)

虚(ホロウ)については虚 (BLEACH)を、破面(アランカル)については破面を参照。

藍染惣右介(あいぜん そうすけ)
声 - 速水奨
前・護廷十三隊五番隊隊長。死神達の最大の宿敵にして『尸魂界篇』、『破面篇』の黒幕。
市丸 ギン(いちまる ギン)
声 - 遊佐浩二
五番隊副隊長(110年前~不明)→三番隊隊長(不明~尸魂界篇終了)
流魂街の出身。一人称は「ボク」。京都弁で喋り、細い目付きで常に薄ら笑いを浮かべたような表情をしている。松本乱菊とは同期であり、幼なじみ。幼少時代に道端に倒れていた乱菊を助け、一時期は同居していた。
尸魂界篇では兕丹坊を倒して瀞霊廷に侵入しようとした一護達の前に現れ、兕丹坊もろとも一行を門の外まで吹き飛ばした。その後はルキアの処刑の決定を巡って藍染や日番谷らに疑念を抱かれ、さらに藍染が何者かに殺害される事件が発生した際には、彼を犯人であると確信した雛森に斬り掛かられるなどしたが、真の黒幕は自身の死を偽装していた藍染であり、市丸はその部下として活動していたに過ぎなかった。この際に副隊長の吉良イヅルを、自身への信頼を利用して本人の知らぬ内に計画に利用していた。その後は崩玉を抜き取られ用済みとなったルキアを始末しようとするも、駆け付けた白哉に阻止され、藍染や東仙と共に虚圏へと姿を消した。
110年前は真央霊術院を1年で卒業、入隊後即席官の座を用意されるほどの逸材として五番隊に入隊。当時の三席を瞬殺した事で、副隊長だった藍染に見込まれて後の仲間となり、後に隊長の平子を虚化・現世失踪に追い込んで藍染が隊長に昇格すると、自身も副隊長に昇格した。その後三番隊の隊長に就任すると、藍染との関係も冷え込んだと思われていたが、実際にはその右腕として忠実に行動していた。
破面篇終盤にて藍染・東仙・その他十刃らとともに偽の空座町での決戦に乗り込み、十刃の全滅により藍染と共に戦闘に参加し、『仮面の軍勢』の猿柿ひよ里を、胴体を両断する重傷を負わせ戦闘不能に追い込む。その後は一護と交戦するも、精神的な脆さを露呈した一護に失望し、その場を立ち去るよう促す。
しかし彼の真の目的は、幼少時に乱菊の魂魄の一部を盗んだ藍染への復讐であり、死神を志したのも詳細は不明ながら「乱菊のために世界を変える」という決意が理由であった。藍染とともに本物の空座町へと侵攻した際、一瞬の隙を狙い『神殺鎗』の能力によって藍染の殺害を実行に移し、胸部に大穴を開ける重傷を負わせるが、藍染のさらなる覚醒を促し彼の凶刃に倒れた。その後は「最後の月牙天衝」を修得した一護に対し心中で藍染を倒すことを託し、最期は乱菊の腕の中で息絶えた。
小説「BLEACH The Death Save The Strawberry」によればギンの取った行動は結果善であり、その過程は紛れもない悪であったことから死後に瀞霊廷に墓を建設することが許されず、乱菊と出会った東流魂街62地区花枯(かがらし)に彼女が私財を投じて墓を建てたとのことである。
斬魄刀:『神鎗(しんそう)』
封印時は脇差の形状をしている。能力解放とともに刀身が伸縮自在となり、敵めがけて刀身を伸ばすことによる強力な一撃で攻撃する。その長さは刀百本分とされる。羽織で隠して相手が油断しているところに攻撃したり、離れている相手を瞬時に仕留めたりなど奇襲に向いている。
解号は「射殺せ『神鎗』(いころせ『〜』)」。
【卍解】:『神殺鎗(かみしにのやり)』
能力解放に伴う形状変化はないが、始解時よりも刀身が伸びる速度と距離が大幅に上昇する。当初市丸は「手を叩く音の500倍で13kmにまで伸びる」と語っていたが、実際にはそれほど早くも長くもなく、刀身が一瞬だけ塵状に変化して瞬時に長さを変えている。これを利用して刀身の一部のみを刀に戻さず、貫いた相手の体内に残すことが可能。刀身の内部には魂魄の細胞を溶かし崩す猛毒があり、「死せ『神殺鎗』(ころせ『〜』)」の解号で毒を回らせることで内部から破壊する。
東仙 要(とうせん かなめ)
声 - 森川智之
前・護廷十三隊九番隊隊長・瀞霊廷通信編集長。一人称は「私」。
流魂街の出身。生来の盲目であり、コーンロウと褐色の肌が特徴の死神。かつて慕っていた女性[7](声 - 早水リサ)が、死神同士のトラブルにより彼女の夫[8]に殺害された過去から、亡き彼女の正義を貫こうとする想いを原動力に、常に平和と正義を重んじる信念の下に行動する。しかしその心の奥底には、彼女を殺害した死神たちの世界そのものへの憎悪と復讐心を秘めており、入隊した目的もその想いを遂げるためであった。
狛村とは真央霊術院時代に流魂街で剣の修行をしているときに出会い、ともに正義を誓い合った親友であり、彼からは自身の憎悪と復讐心を推察されていた。隊長時代は優れた人物であったようで、檜佐木に戦士としてのあり方と戦い方を指導し、師として敬愛されていた。
101年前当時は九番隊の第五席として拳西の部下だったが、実際には五番隊副隊長であった藍染の支持の元で動いており、魂魄消失案件を調査していた拳西らを裏切って他の同僚たちを始末し、拳西と白を虚化させた。
尸魂界篇では現世より侵攻してきた雨竜を始解で気絶させて捕縛し、その後は狛村とともに現世一行に味方した更木剣八と交戦し卍解を発動するが、剣八の捨て身の攻撃を受け敗北する。しかしその後藍染の謀反が発覚すると、逃亡していた恋次とルキアを突如急襲して強制的に藍染の下に連行し、ルキアの体内に隠された崩玉の奪取を手助けした。その後は藍染や市丸と共に、虚園へと姿を消した。
破面篇では虚圏統括官の立場として十刃以下の破面の統率を担い、命令に違反して出撃したグリムジョーの左腕を切断した。その後、偽の空座町での決戦に同行し、狛村・檜佐木と対峙し虚化を披露。狛村と正義の在り方について言葉を交わすも、復讐の対象であった死神たちに迎合し、安寧な暮らしに満足して復讐の意思を捨てる事を良しとせず、刀剣解放を発動して2人を追い詰め狛村に止めを刺そうとするも、皮肉にも視覚を得たが故に生じた隙を檜佐木に突かれ、喉を貫かれて敗北した。即死は免れその後は狛村・檜佐木と和解するも、藍染の手により処刑されて死亡した。
藍染の側についた理由は、最後まで明かされなかった。また、慕っていた女性やその夫の名も明かされず、復讐を成し遂げたのか否かも明かされていない。小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、慕っていた女性や夫の正体や罪に問われなかった理由が明かされ、藍染との出会いも描かれた。また、藍染の口から、東仙への処刑は慈悲であることが語られた。さらに、東仙は藍染が天に立ったら、自身は死ぬつもりでいたことが明かされた。
アニメでは、最終回のエンドロールで狛村・檜佐木・拳西が墓参りに来る場面が描かれ、墓場には清虫が置かれており、再度慕われる人物であったことが描かれた。
斬魄刀:『清虫(すずむし)』
鍔に小さな輪がついている。能力解放に伴う形状変化はないが、超音波のようなものを発して相手を傷つけることなく気絶させたり、刀自体を震動させて拘束をとくことができる。「死神図鑑ゴールデン」で、この音波で本物の鈴虫が大量に寄って来ることが判明[9]
ほかの死神のように支給された浅打から創り上げたのではなく、東仙が慕っていた女性・歌匡が所持していた斬魄刀を受け継ぎ、修練を重ねて自分の物としている。
解号は「鳴け『清虫』(なけ『〜』)」。
【卍解】:『清虫終式・閻魔蟋蟀(すずむしついしき・えんまこおろぎ)』
能力解放と同時に触覚以外の感覚を封じる楕円形のドーム状の空間を形作る。空間の中では清虫に触れなければ感覚が元に戻ることはなく、東仙が一定のダメージを受けると卍解は強制解除される。101年前の時点ですでに(現在とは若干異なるが)会得済みだった。ニセ空座町での狛村や檜佐木との対決では、虚化や下記の帰刃の方が優れていると判断したため、再度使用することはなかった。
虚化
破面篇の偽の空座町での決戦で披露した形態。顔の中心に縦線が入った真っ白な仮面が頭全体に装着され、上半身に鎧のような物が出現、更には虚の超速再生能力を有する。仮面を装着したままでも喋れるが、感情が昂ると口元が開く
帰刃:『狂枷蟋蟀(グリジャル・グリージョ)』
虚化した状態での刀剣解放。全身が黒い体毛で覆われ、四本の腕を持ち、背中には鎖が巻かれた二本の角と昆虫のような四枚の翅が生えた、虫のような姿に変わる。顔も口元を除き、土偶のような仮面で覆われる。この状態になったときは視力を得て狂喜していた。超速再生能力も強化されており、大抵の損傷はすぐに修復する強靭さを持つ。

見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)

ユーハバッハ

声 - 菅生隆之 「千年血戦篇」から登場した、配下からは「陛下」と呼ばれる滅却師の始祖。一人称は「私」。自分の不興を買う者や用済みとなった者は、部下であろうと容赦なく殺害する冷酷な性格。自身の力を他者に分け与える能力と、力を分け与えた者が死ぬとその者の魂と力を吸収し、分け与えた以前を上回る力を得るという能力を持つ。千年前に若き日の山本元柳斎や結成当初の護廷十三隊と戦い敗北したとされるが、作中では詳細は明かさなかった。

自身の血を引く全ての滅却師に対しては、『聖別』の儀式を行う事で、離れた場所からであろうと、その命と力を奪い取る能力を持つ。9年前の「聖別」によって、真咲を初め純血統以外の滅却師を皆殺しにしてその力を奪い取った。千年血戦篇にて配下の滅却師たちを率いて尸魂界への侵攻を開始し、元柳斎の卍解を奪い取って殺害した。その後尸魂界に駆けつけた一護と交戦、圧倒するも「影の領域」外での活動時間が限界に達したため一時退却する。

その後は旗下に加わった石田雨竜を自らの後継者に選ぶ事を宣言した後、二度目の侵攻を開始。雨竜やハッシュヴァルト、親衛隊らを伴い霊王宮へ侵攻し、親衛隊に霊王宮を守る零番隊との交戦を命じる。親衛隊員らが倒されると『聖別』で他の『星十字騎士団』の団員から力を奪い、その力を分け与える事で隊員たちを全員復活させる。自らは零番隊のリーダー格の兵主部一兵衛と対峙し、追い詰められるものの真の能力を開放した事で兵主部を粉砕する。そして霊王を殺害すると亡骸を全て吸収し、霊王宮を陥落させて自らが望む世界における居城『真世界城』へと創り替えた。

最終決戦では一護と交戦し、あらゆる力を統合して戦う一護に対し自身も「全知全能」の真髄を発動させ、一護が修得した真の卍解すら破壊して完勝した後、彼の虚や滅却師としての力を奪う。そしてハッシュヴァルトとジェラルドを『聖別』により処刑した後、瀞霊廷にて藍染や後を追ってきた一護・恋次と交戦する。終始彼らを圧倒していたかのように見えたが、藍染の鏡花水月に幻惑されて予知を誤り、一護の攻撃で一度死亡するが、なおも自身の能力で復活する。しかし直後に雨竜の放った『静止の銀』の作用により一瞬の間全ての力を失い、一護の破壊された卍解から現れた『斬月』に斬られ、ついに完全に死亡した。消滅する間際、その目的は現世・尸魂界・虚圏の境界を破壊して生死の境を消し、人々を死の恐怖から解放することにあったことを、無念の涙を流しながら語った。

存在の強力さゆえにユーハバッハの死後もその力の残滓は尸魂界に残り、十年の時を経てもなお力が噴出するも、一勇の介入により呆気なく消滅してしまった。

小説版では、霊王が死んだ後に零番隊がユーハバッハの亡骸に結界を張って霊王の代わりにし、世界の崩壊を防いだことが判明した。

能力「全知全能(ジ・オールマイティ)」
聖文字“A”の能力。眼球に瞳が2つ、3つと出現し、未来のすべてを見通し知ることができる。この能力で知った力はすべて無効化でき、兵主部の能力を打ち破った。「力を取り戻す9年」を終える前での使用は制御不可能に陥る危険があった[10]。ただし、霊王と同質の存在の未来を見ることはできず、霊王の右腕が自身の関知していない場所にあったことや、右腕を内包していた浮竹が世界の崩壊を防ぐために右腕を解き放つことも読めなかった。霊王を吸収したあとは、能力発動時に体にまとった黒い影にいくつもの眼が見開かれるようになり、見通す未来は枝分かれした無数の未来にも及び、さらに選択した未来の事柄を自在に改変することが出来る。「視る」という能力の性質上、藍染の鏡花水月が見せる幻覚や、ハッシュヴァルトとの能力交換時の夢と予知の見分けが困難になるなど、強大無比ではあるがユーハバッハ自身の認識と判断に大きく依存する。

星十字騎士団(シュテルンリッター)

帝国兵士は全員、ユーハバッハから力を分け与えられているが、その中でも、各個がアルファベットから連想される特殊な能力を与えられる「聖文字」を受けている特殊部隊(元々持ち得ていた力になぞらえて付けられた者もいる)で、護廷十三隊と同様に騎士団の中でも差異はあるが、ほぼ全員が隊長格と同等以上の戦闘力を有する。

このうち、ジェラルド・ヴァルキリー、リジェ・バロ、ペルニダ・パルンカジャス、アスキン・ナックルヴァールの4名はユーハバッハの親衛隊(シュッツシュタッフェル)[11] となっており、彼らのみ通常の完聖体とは異なる円盤と翼の生えた姿に変化する。

卍解奪取用アイテム「メダリオン」を持つ。敗北者は処刑され、ユーハバッハに能力を吸収され彼を生かす糧となる。頭の光輪が霊子の吸収基点となる強化形態「滅却師完聖体」(名称は「神の〜」で統一されている)を持つ者もいる。これまでに登場した滅却師たちとは異なり、霊子兵装は弓矢に限定されておらず、それぞれが異なる能力を持つ。

石田雨竜
声 - 杉山紀彰、本田貴子(少年期)
演 - 吉沢亮
現世における滅却師の最後の生き残り。一護のクラスメートで仲間であったが、ハッシュヴァルトの手引きで「見えざる帝国」へと馳せ参じた。ユーハバッハから後継者として指名される。上記のユーハバッハの能力を知らず聖文字の契約を交わすが、後にハッシュヴァルトから説明を受け、裏切りが無意味であることを知らされた時は動揺を見せた。その後はユーハバッハに従い霊王宮への侵攻に同行し、霊王を救出にきた一護たちに対しても攻撃を仕掛ける。しかし、その真意は一護たちを現世に逃がした後で、自分もろとも真世界城を崩壊させてユーハバッハを滅ぼすためであったことが判明した。
能力「完全反立(アンチサーシス)」
聖文字“A”の能力。指定した2点の間に“すでに起きた”出来事を“逆転”させることができる。なおその特性からハッシュバルトに、「陛下の全知全能の能力にとって脅威になるかもしれない」と評されていたが、実際にはこの能力をユーハバッハに使う機会はなかった。
ユーグラム・ハッシュヴァルト
声 - 梅原裕一郎
星十字騎士団団長を務める金髪色白の男性滅却師。常にユーハバッハの傍に仕え、後継者候補と目されていた。ユーハバッハから「支配者の仮面」を与えられており、ユーハバッハが眠っている時は彼と自身の能力が逆転し、『全知全能』の能力のうち『未来を視認』する能力を用いる事ができる。
約1000年前には少年の姿をしており、叔父から虐待を受けていた形跡があった。バズビーとは幼馴染みの間柄であり「ユーゴ」と呼ばれていた。しかしユーハバッハの侵攻で叔父を失い、バズビーとともにユーハバッハへの復讐を志す。当初は鍛錬にも拘わらず弓矢ひとつ作り出せない不全の滅却師とされていたが、実はユーハバッハと同じ「力を分け与える」能力を持っており、その事実をユーハバッハから告げられ『星十字騎士団』に任命され、劣等感に苛まれていた自身の価値を知った事で復讐やバズビーとの友情を捨て、ユーハバッハに忠誠を誓う事となる。
一度目の侵攻ではユーハバッハとともに十三番隊を襲撃し、退却時にはユーハバッハに一矢報いようとする一護の天鎖斬月を両断した。二回目の侵攻では京楽と七緒の前に現れ対峙するが、七緒の鬼道により手が出せないまま帰投命令を受け銀架城に帰還、蒼都とBG9を処刑した。その後はユーハバッハや雨竜とともに霊王宮へ侵入し、霊王宮制圧後は『帝国』を離反したバズビーと交戦し、『聖文字』の能力を使うまでもなく剣だけで勝利した。その後は雨竜の裏切りを看破し交戦、終始圧倒しながらもユーハバッハの『聖別』により命を落とすが、死の間際に雨竜に彼の肉体へのダメージを自身に転移していくよう促し、自分とは異なり友とともに進むことを選んだ雨竜の決断を後押しした後、力尽き死亡した。
小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ユーハバッハから「全知全能」の能力を預けられていた後、側近の女性に反逆者を含めた生き残りの滅却師の回収と治療を命じていたことが判明した。
能力「世界調和(ザ・バランス)」
聖文字“B”の能力。範囲世界に起こる不運を幸運な者に分け与える。たとえばハッシュヴァルトの攻撃を防げばそれを幸運とし、次の攻撃は不運に見舞われ対処不可能になるなど、事象の反転とも言える現象が発生する。また、逆五芒星の意匠がある盾「身代わりの盾(フロイントシルト)」により、ハッシュヴァルト自身に降りかかった不運は強制的に他人に擦りつけることが出来る。この場合は先の能力と合わせて二乗の不運が相手に襲いかかることとなる。ハッシュヴァルト本人は「全知全能」よりも戦闘向きと評している。
能力「全知全能(ジ・オールマイティ)」
聖文字“A”の能力。眼球に瞳が3つ現れ、ユーハバッハが眠る夜の間だけ代行する。未来を見通すことができるが分岐した未来までは読めず、本来の持ち主であるユーハバッハに比べると十全に使いこなせているとは言えず、敵対した石田は「全知全能からはほど遠い」と評した。
側近の女
ハッシュヴァルトの側近の女性聖兵(ゾルダート)。
「見えざる帝国」の尸魂界侵攻の際には前線に出ておらず、銀架城に留まっていた。実力は高く、聖文字こそ持たないものの戦闘能力は一部の星十字騎士団を上回る。ハッシュヴァルトの側近であり続けるために、聖文字を受けなかった。
全ての戦いが終わった後、ユーハバッハに倒されたリルトットやジゼルやバンビエッタ(ゾンビ化)を保護し、彼女らの治療にあたっていたことが、小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World 』にて明らかになった。
ペルニダ・パルンカジャス
親衛隊専用のフーデッドコートを着用し、顔を隠した滅却師。ユーハバッハの親衛隊の1人。唸り声のような声しか発さないが、リジェ・バロは意味を理解している。
普段は黒い膜のようなものに覆われているが、その正体は掌の中央に巨大な単眼(霊王の力を取り込んだユーハバッハと同様に重瞳)のついた霊王の左腕であり、指ごとに鎖がついている。片言で言葉を話せるが、どの器官を用いて声を発するのかは不明。どのような経緯で滅却師の能力を持ち、ユーハバッハの配下になったのは不明であるが、自分の名前や滅却師を穢す者を徹底的に許さない。また、ナックルヴァールの発言から、ユーハバッハから力を授かっていない滅却師であることが明らかとなっている。
ユーハバッハに連れられて霊王宮に侵攻するも、王悦に倒された。後に聖別で復活し、自身の能力で曳舟の檻を破壊した。その後、霊王救出のためにやってきた夜一を襲撃する。護廷十三隊の侵攻時には出遅れた剣八一行やマユリと交戦する。剣八を後述の能力で倒すと、マユリと戦闘。マユリの卍解を破壊し、神経凝固剤を打たれても進化することで無効化するなど、高い実力を見せつけ、マユリを追い詰める。しかし、ネムが参戦しネムの撃破には成功するものの、ネムの脳下垂体に埋め込まれていた強制細胞分裂加速器官を取り込んだことで、過剰成長を起こし自滅する形で敗北した。
能力「強制執行(ザ・コンパルソリィ)」
聖文字“C”の能力。自身の神経を対象の内部に侵食させる事で肉体を支配し、強制的に変形させ破壊する事で死に至らしめる。大事に至らないためには接触した部位を切り落とす、または神経そのものを別の構造に再構築するなどの早急な対処が必要となる。
この能力はユーハバッハから授かったものではなく、ペルニダ自身がもともと持っていた能力であり、聖文字もその能力になぞらえて命名されたものである。
アスキン・ナックルヴァール
声 - 武内駿輔
ノリのいいラテン系の滅却師。口癖は「致命的」。戦闘において独自のポリシーを持っており、またユーハバッハに従っているのは単に忠誠心だけではなく、「現世・尸魂界・虚圏の三つの世界を潰した後に、彼がどのような世界を築くのかを自身の目で見てみたい」という好奇心によるところも大きい。
二回目の侵攻では技術開発局に現れるが、マユリとの会話で気分が乗らず戦わずして去っていった。その後は4名の親衛隊員のうちの一人として召喚され、霊王宮にて零番隊の面々と対峙する。一度は王悦に斬られるも自身の能力で生き延び、「致死量」の能力で王悦を追い詰めるものの麒麟寺の援護で復活した王悦に倒されるが、ユーハバッハの聖別により蘇生した。その後は霊王宮にて死神ら一行を迎え撃ち、一行に同行していたグリムジョーの追跡を受けるも能力を用いて戦闘不能に陥れた。その後は一護たちと交戦し一時は戦闘不能化に追い込むも、夜一の乱入により彼女やその弟の夕四郎、および救援に駆けつけた喜助らと交戦。『滅却師完聖体』を発動して喜助を追い詰めるが、浦原喜助の卍解の能力によって、遮断された領域内に乱入してきたグリムジョーに胸を貫かれ敗北し死亡した。
能力「致死量(ザ・デスディーリング)」
聖文字“D”の能力。あらゆる物質は生物の体内に摂取される際、その摂取量が一定を超えると死に至らしめる「致死量」を持っており、その量の値を自在に操ることができる。相手の体内にもともと存在する物質にも有効で、血液や霊子などの本来は「そこにあって当たり前の物質」であっても、相手にとっては猛毒とも言える物質へと変換することができる。さらに攻撃をしてきた者の霊圧を反射的に解析し、免疫を作ることでどんな攻撃も一分あれば無効化してしまい、その際に受けた負傷も回復する。
滅却師完聖体:『神の毒見(ハスハイン)』
光輪・翼・バックルが出現し顔にバイザーが装着される。物質の変質に対応する能力が加わり、どんな相手でも瞬時に免疫を作ることができる。
バンビエッタ・バスターバイン
声 - 竹達彩奈
軍服のような服を着た小柄な少女。通称「バンビ」。かなりの短気かつ癇癪持ちで、欲求不満があるたびに好みの男性を選んでは殺害するという悪癖を持つ。女滅却師グループの中ではリーダー格を自認していたが、実際には軽んじられていた。一度目の侵攻時には狛村と対峙し、『星章化』を用いて卍解を奪取した。
二度目の侵攻では浦原の開発した『侵影薬』の影響により卍解を奪還されるが、特に未練を見せる様子はなかった。『滅却師完聖体』を発動して平子を一撃で戦闘不能に追い込み、飛梅が通用しなかった雛森を絶望させるも、卍解を取り戻し秘術を手にした狛村に完敗した。
その後瀕死の状態で倒れていたところをリルトットたちに発見され、このときジゼルにとどめを刺されて強制的にゾンビ化され、ジゼルの従順な奴隷と化した。従来の爆撃能力とゾンビの特性で一角弓親を倒すが、マユリによって改造・復活を遂げたクールホーンに圧倒され、虚閃の直撃を受けて倒された。のちに追い詰められたジゼルに血液を奪われ、活動を停止した。
小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では再び活動を再開するもさらに言動が曖昧になっており、ジゼルの手駒としてルドボーンと交戦。帰刃後の能力を磨き上げたルドボーンが繰り出す「髑髏兵団」の捨て身の戦術にかつての狛村戦の恐怖を思い出し、戦慄していた。
能力「爆撃(ジ・エクスプロード)」
聖文字“E”の能力。小規模なものから周囲を巻き込む大規模までの爆発を自在に起こす。この爆撃はバンビエッタから発せられた霊子に触れた物体そのものを爆弾に変えて爆破するため、防御自体できない。「滅却師完聖体」になると翼から無数の霊子の羽を撃ち出すことで弾幕を形成し、「爆撃」の能力をさらに強化した攻撃が可能となる。ただし、爆撃の霊子が弾けて対象物を爆弾に変えるまでには極々一瞬の間があり、その間に物体が大きく密着して爆発したときは自身もダメージを受ける。弾速そのものは全てほぼ同程度で、マユリが用意していた「霊子固定装置」には相性の悪さもあって自爆する結果となっている。
エス・ノト
棘の着いた黒いマスクをした、黒い長髪で痩身の男。一人称は「僕」。平仮名やカタカナ、漢字が入り混じった特徴的な喋り方をする。マスクの下には唇の周囲が削ぎ落とされたかのような痛々しい傷跡があり、歯が剥き出しになっている。
一度目の侵攻では白哉の卍解を奪取し、『聖文字』の能力と同時に使用して圧勝する。その後バズビーやナジャークープとともに元柳斎を奇襲するも返り討ちにされるが、バズビーが炎を相殺したことで火傷を負ったにとどまった。
二度目の侵攻では浦原の侵影薬により白哉に卍解を取り戻され、その後は単独で行動していたルキアと遭遇、白哉をおびき寄せるために交戦する。零番離殿の修行により『袖白雪』の真の能力に開花したルキアに一度は氷漬けにされるも、ユーハバッハへの恐れから自力で氷結を打ち破り完聖体へと変貌。逆襲に転じるも助太刀に現れた白哉の励ましを受け、心を強く持ち直したルキアの卍解の前に死の恐怖に怯えながら粉々となって散った。
もともとは「聖別」から生き残った滅却師の1人であったが、呼吸器を必要とする虫の息の状態であり、死後の恐怖に怯える日常を過ごしていたところをユーハバッハに力を与えられた。このときは至って普通の顔であり、口調も片言ではなかった。
能力「恐怖(ザ・フィアー)」
聖文字“F”の能力。標的を周囲に浮かぶ棘のような「矢」で射ることで、理屈ではない理由なき「本能からの恐怖」を強力に呼び起こす。矢に触れると黒い液体のような「恐怖」が滲み出し、並大抵の相手は射られた瞬間に発狂し、強い精神力を持つ者も著しく動きに精細さを欠く状態となる。矢の動きを物理的に止めたとしても滲み出す恐怖は止められない。ただし、生命活動を行っていない細胞に対しては効力を発揮しない弱点がある。
滅却師完聖体:『神の怯え(タタルフォラス)』
背に茨のような羽と頭上に茨の冠を思わせる輪に囲まれた五芒星が出現、白目を剥いた眼からは血涙のような模様が現れ、両腕が黒く変色、体の皮膚がロングスカートのように伸び、足元から喉元までを縫合痕が刻まれた姿となる。
「恐怖」の能力が強化され、自身の姿を見た者の視神経から脳内に恐怖を捻じ込み心を焼き切る。一度でも目視すれば眼を閉じても逃れることはできず、本体以外にも同様の効果を与える無数の眼が生えた肉壁を形成でき、自在に移動させて標的を囲むことも可能。さらに胴体の縫合を解くことで腐敗したゾンビのような巨大な姿となる。
リルトット・ランパード
小柄で少女のような外見を持つ滅却師。通称「リル」。容姿とは裏腹にかなりの毒舌家。一人称は「オレ」で口調も荒いが、仲間想いの一面の描写もある。
二度目の侵攻ではバンビエッタと行動していたが、ミニーニャ、キャンディス、ジゼルとともに無断で離脱、高みの見物を決め込む。その後、グレミィとの戦いを終えて弱っている剣八を他の団員とともに急襲し、援護に現れた一護や他の隊長格らと対峙し乱戦となる。手柄を独り占めにしようとしたペペにより攻撃されるも、ペペがマユリのゾンビ状態の拳西に敗れると自ら制裁しとどめを刺した。その後ジゼルと合流するが、ユーハバッハの発動した『聖別』により力を奪われてしまい、ユーハバッハの指揮を離反しバズビーやジゼルとともに死神たちの門作りに手を貸し、真世界城に到着する。到着後はハッシュヴァルトの始末をバズビーに譲り、自身はジゼルとともにユーハバッハと交戦するが、返り討ちに遭って撃破された。
小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』ではジゼルと共にハッシュヴァルトの側近に救われた後、狩猟部隊の残党を助けながら十二番隊の捕虜となっているミニーニャとキャンディスを奪還するべく、兵力を求めて虚圏を襲撃していた。
能力「食いしんぼう(ザ・グラタン)」
聖文字“G”の能力。口が変形して巨大化し、獲物を丸ごと貪り食らう。『BLEACH Can't Fear Your Own World』では詳細が明かされ、一部でも捕食した獲物の能力を本能的に理解し、体内で完全に消化するまでの間だけ行使することが可能で、ユーハバッハに挑んだときもペペの能力を所有していた。強力な胃酸で滅却師にとっては毒物にあたる虚も、その気になれば捕食できる。
技「神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)」
霊子兵装の弓から矢を放つ。
バズビー / ハザード・ブラック
声 - 小野友樹
赤毛のモヒカン頭の男性滅却師。一度目の侵攻では吉良を一撃で殺害したのを皮切りに、三番隊の席官たちを襲撃する。後にユーハバッハのもとへ来た元柳斎をエス・ノトやナジャークープとともに奇襲するも、一蹴される。自身の能力で炎を相殺した為、全身に大火傷を負いながらも生存しており、救助を求める隊士を踏み躙った。
撤退後、ユーハバッハが自分の後継者に石田雨竜を選んだことに不服を持ち、直接抗議しようとするもそれを止めようとしたハッシュヴァルトと一触即発となった。
二回目の侵攻では、日番谷・松本と遭遇。二人の連携に倒されたかに見えたが効いておらず、日番谷を追い詰めるも、ユーハバッハの「卍解の元の持ち主は奪取した者が倒す」という命令に従い蒼都に譲り、彼が卍解を取り戻した日番谷に敗れたのを見て撤退する。その後、剣八のもとへ向かう平子・雛森・大前田を襲撃した後、一護と交戦していたリルトット・キャンディス・ミニーニャ・ジゼルを妨害し、援護に来たルキアや恋次と完聖体で対峙する。主に聖文字の能力を使用しているが、クロスボウのような霊子兵装も使い、完聖体では棒状の翼が生える。その後、聖別の光を受けて力を奪われてしまう。その後、ジゼルやリルトットやナジャークープとともに死神たちのもとに向かいナジャークープを戦闘不能にした後、自分たちを見限ったユーハバッハへの報復として死神たちに共闘戦線を申し出て、門作りに手を貸して真世界城にてハッシュヴァルトと交戦し、全てのバーナーフィンガーを使用するも右腕を飛ばされ、手も足も出ずに一太刀の下に敗れた。そして、ハッシュヴァルトに「お前に敗れたらもっと悔しいもんだと思ってた」と呟いたこととは裏腹に顔は笑みを浮かべており、その後に死亡した。
ハッシュヴァルトとは少年期に出会った幼馴染の間柄であり、彼の事を「ユーゴ」の愛称で呼んでいた。後にユーハバッハにより故郷の地を滅ぼされ、復讐のために騎士団入りを決意した。同年代の滅却師たちよりも才能に溢れており、ハッシュヴァルトの兄貴分として接していたが、その才能はハッシュヴァルトの能力の賜物だったとユーハバッハに真実を告げられ、以降ハッシュヴァルトに強い対抗意識を持つこととなる。
能力「灼熱(ザ・ヒート)」
聖文字“H”の能力。元柳斎の始解『流刃若火』を相殺できる火力を持つ炎を自在に操る。日番谷との小手調べでは不定形の炎を無造作にぶつけていたが、技を使う際には何らかの形状を伴った炎となる。
蒼都(ツァン・トゥ)
左口元に傷のある、東洋人のような風貌の滅却師。鉤爪のような武器を備え、共に生きたものとは共に死すべしの流儀を持つ。汎神論に否定的(本人曰く、肌に合わない)で斬魄刀に心があることを認めていない。滅却師では珍しくフラットシューズを愛用しており、足技を主体とした体術を使う。ユーハバッハへの忠誠は高いが、他のメンバーには反抗的。
日番谷の卍解『大紅蓮氷輪丸』を奪い、美しい卍解と評している。二回目の侵攻では松本を倒し、バズビーに代わってユーハバッハの言いつけ通りに倒れた日番谷に卍解でとどめを刺そうとするが、すんでのところで卍解を虚化され体に異常をきたす。かろうじて再起した日番谷に独自に鍛錬した『大紅蓮氷輪丸』で応戦するも完全に卍解を奪い返され、巨大な氷の十字架に閉じ込められて敗れる。
後に滅却師完聖体[12] となって脱出するが、ユーハバッハに一度敗北した事実を咎められ、抵抗を試みるがBG9とともにハッシュヴァルトに処刑された。許しを請うBG9とは異なり、ユーハバッハから下された処罰そのものは受け入れていたようである。
能力「鋼鉄(ジ・アイアン)」
聖文字“I”の能力。自分の肉体を鋼鉄に変える。『天鎖斬月』を一瞬で切り落としたハッシュヴァルトの斬撃を防ぐ防御力を持つが、能力を発動させたハッシュヴァルトの2撃目は防げなかった。
キルゲ・オピー
虚圏狩猟部隊(ヤークトアルメー)の統括狩猟隊長を務める滅却師。撤退を進言した部下をも殺害するなど冷徹な性格。
ハリベルを救うために襲撃してきた彼女の従属官達を一蹴し、その後にネルたちの要請で虚圏に救援に訪れた一護と対峙。滅却師完聖体に変貌して優勢に立ちながらも、復帰したアパッチたちが召喚したアヨンに一度は叩きのめされるが、聖隷を発動させてアヨンを撃破し、アパッチたちをも吸収しようとするが一護の卍解『天鎖斬月』の速度に翻弄され、卍解を奪えないという焦りもあって隙を狙われ浦原の鬼道で敗北する。しかし、乱装天傀によって強制的に復帰し、穿界門を強制的に封鎖、さらに一護を檻の中に閉じ込め、その後に浦原たちを抹殺しようとするが、突如現れたグリムジョーの斬撃により真っ二つにされて死亡した。
騎士団のほとんどの者が敵視・疑問視するなか、一護と対決したときに、自分の矢よりも石田の矢の方が弱いわけがないと石田の力を高く評価するような発言をしており、何らかの事情を知っている謎めいた発言を残した。また、ユーハバッハからの評価も高く特記戦力たる一護の足止めが可能だと言われていた。
能力「監獄(ザ・ジェイル)」
聖文字“J”の能力。敵を脱出不可能な霊子の檻に閉じ込めることができるが、同胞たる滅却師を封じ込めることはできない。一護の『天鎖斬月』が刃こぼれするほどに酷使されても破れなかった。また、キルゲが死んでも消滅せず効果は続く。
滅却師完聖体:『神の正義(ピスキエル)』
背中に一対の翼が生え、頭上に天使の輪を思わせる円盤が出現、剣・手袋・靴の周りが光状の該当部位で覆われ、両目が鉄格子を思わせる縦線の入った模様に変化する。周囲の霊子で構成された物質や術を分解、サーベルの先端に収束させることで巨大な光の刀剣を形作ることが出来る。
アヨンを吸収したことで左上半身の筋肉が隆起、体格に比して異常に巨大化した左腕を始め蛇の頭を持つ尾に加え、口周りが仮面のような歯に覆われて完聖体の両翼に眼球が出現するなど、その特徴を色濃く受け継いだ姿へと変貌した。
BG9(ベー・ゲー・ノイン)
砕蜂の卍解『雀蜂雷公鞭』を奪った滅却師。正体は全身が西洋甲冑を思わせる装甲で覆われた機械人形モノアイで右腕に巨大なガトリングガン、全身にはミサイルや伸縮自在の鋭い触手を内蔵している。極めて機械的な口調で話すが、戦う相手に選択肢を与える余裕を見せる。名前はドイツ語読みである。
二回目の侵攻の際に大前田と遭遇し、妹の希代を人質に取るなどして砕蜂の居場所を聞き出そうとした。次いでその場に現れた砕蜂と再戦。完成・発展させた新技「無窮瞬鬨」を受けるも損傷なくそのまま追い詰めるが、浦原の策により卍解が虚化。機能が低下していたところを奪い返された『雀蜂雷公鞭』の一撃を至近距離で食らい、敗北。自身は卍解を使うことがなかった。
後に滅却師完聖体[12] となって復活したものの、ユーハバッハに一度敗北した事実を咎められ、命乞いをするも、蒼都とともにハッシュヴァルトに処刑された。
聖文字は“K”。
ペペ・ワキャブラーダ
禿頭に豊かな髭をたくわえ、浅黒い肌をしているサングラスをかけた肥満の滅却師。鼻毛や腋毛などの無駄毛が目立つ。一人称は「ミー」で、「ゲッゲッゲッ」と特徴的な笑い方をする。宙に浮かぶ丸めたロープに搭乗し、瞳の中に滅却十字の装飾が施された杖「ベシャヌル」を所有している。愛があるゆえに戦いは起こると唱えるが、それを躊躇いなく利用する利己的な性格。
一度目の侵攻では兕丹坊を操り技術開発局を襲撃させ、撤退した後はハッシュヴァルトとバズビーの衝突を止めもせず、野次馬目的で隠れ見ていた。
二度目の侵攻では、剣八とグレミィの戦いをナックルヴァールとともに見物。おどけながらグレミィを「化け物」と揶揄するが、ペペもまたナックルヴァールに化け物呼ばわりされており、その実力の高さを伺わせていた。実際リルトットやミニーニャからは「キモい」「ゲロ」「ブタ」などとひどい言われようであったが、その能力は買われていた。一護とリルトットら女性滅却師の戦いにバズビーに続いて乱入し一護の前に立ちはだかるが、そこへ加勢に現れた隊長格と面々と対峙することとなり、激突する。檜佐木を操り白哉と仲間割れを起こさせるだけでなく、手柄を独り占めするためにミニーニャを操ってリルトットを攻撃させる暴挙に出る。さらに完聖体となって白哉を追い詰めるが、マユリの私兵へと作り変えられた拳西とローズに自身の能力も通じずに滅多打ちにされ、呆気なく敗れる。その直後、リルトットに詰め寄られ、命乞いも空しく、粛清の名のもとに食い殺された。リルトット曰く味は「不味かった」らしい。
能力「愛(ザ・ラヴ)」
聖文字“L”の能力。両手でハートマークを形作り標的を自分の虜にする光線「ラヴ・キッス」を発射する。魅了された相手はペペに盲従するようになり、無自覚のまま操られる。無機物は操れないが心を持つ斬魄刀には有効。そのためペペ自身はメダリオンを必要としていなかった。本人曰く過去にジゼルのゾンビを虜にしたこともある。相手の強さにも能力が左右されるようで、白哉にも使用したが直撃したものの操ることはできなかった他、マユリの私兵化した拳西やローズにも効かなかった。術者のペペが倒されれば効果は解除される。
滅却師完聖体:『神の情愛(グドエロ)』
発動前には両手でハートマークを描く。頭上に光輪が出現し、眼のような模様がある一対の翼が生え、オムツのような着衣とブーツしか履いていないキューピットを思わせる姿となる。本人はこの姿を「純真無垢で愛したくなる姿」と称している。口から吐き出した弓矢を霊子兵装とする。
技「ラヴ・ロープ」
乗り物代わりにしていたロープがハートが連なった三叉に変形、相手に投げつけて拘束する。ロープは体をすり抜ける形で動きを縛る。
ジェラルド・ヴァルキリー
羽根のついた仮面を被り、剣闘士を思わせる盾と剣を携えた筋骨隆々の男。素顔は黒目のない白い両目にMの文字の隈取を入れている。一部のメンバーから異端の目で見られている雨竜を「新入り」と気さくに呼ぶなど、豪快な性格。とくに戦闘においては強敵と相対するとテンションが高まる傾向があり、更木とのやり取りを聞いていた日番谷に「似た者同士だな」と呆れられていた。ユーハバッハの親衛隊の1人で、「最大・最強・最速の滅却師」を自負する。ユーハバッハに連れられて霊王宮に侵攻するも、王悦に倒された。のちに聖別で蘇生する。
真世界城に護廷十三隊や一護一行が侵入した際は、我先にと探し回ったがほかの親衛隊に嵌められて一人も侵入者を発見できずに絶叫していた。のちに驚異的な跳躍力で長大な距離を移動し、ユーハバッハのもとを急ぐ平子たちの眼前に立ちはだかる。始めは能力の関係上傷を負うため、隊長達に圧倒される。が、能力発動と同時に圧倒的な力で平子をはじめとする隊長格を撃破。途中参戦してきた仮面の軍勢を追い詰め、日番谷と交戦する。戦闘中に乱入した剣八に一時は圧倒されながらも、自身の能力や希望の剣の効果で圧倒するが、その最中でやちると再会し卍解した剣八に圧倒され体を真っ二つにされる。完聖体を発動して復活。卍解の力を解放しすぎてダメージを負った剣八を撃破するが、今度は卍解が完成した日番谷に翻弄され、全身を凍結された直後に白哉の卍解によって頭部を粉砕された挙句全身が瓦解し、敗北したかに見えたが、自身の能力で復活を遂げる。白哉たちと交戦中にユーハバッハが一護を下した直後、全ての騎士団員を不要と断じた聖別によって力を奪い尽くされて白骨化し、死亡した。
ナックルヴァールの発言から、彼もペルニダと同様にユーハバッハから力を授かっていない滅却師であることが明らかとなっている。騎士団内では、彼の正体は「霊王の心臓」と噂されているが真偽は不明であり、最後まで明かされなかった。
能力「奇跡(ザ・ミラクル)」
聖文字“M”の能力。傷を負ったものを神の尺度へと交換し、巨大化する。発動前に負ったダメージも全快する。ダメージの大きさと巨体は比例し、十三隊本隊に負わされた傷は一度の交換で過去最大の巨体となった。白哉や仮面の軍勢の総攻撃をまったく受けつけない頑強さに加え、ただの息吹ですら強力な攻撃となる。また、剣八に肉体を真っ二つにされたり、白哉と日番谷の連携で全身を凍結させられた直後に粉砕されても再生するほどの、極めて不死に等しい生命力を誇る。能力の効果はジェラルド自身だけでなく、彼の装備品にまで適用される。二度目の交換では、損傷した部位が光に包まれて紋様と円盾のような関節部分が加わった様相となっている。
ペルニダと同様に、この能力の聖文字もジェラルド自身がもともと持っていた能力に准えてユーハバッハが命名したものである。
滅却師完聖体:『神の権能(アシュトニグ)』
剣八に真っ二つに切り裂かれた直後に発動。本人曰く「死して尚、神の為に剣を振るう戦士」。
上半身に放射状の模様が浮かび、それまでよりさらに巨大化する。頭部には兜のような甲殻が出現し、白哉と日番谷の連携で粉砕された直後に再生した際には、フルフェイス型の兜のような形状に変化しており、光り輝く全身からは無数の光弾をばら撒いている。神の戦士としてこの世の元素に縛られない肉体を持つ。
盾には五芒星を模した刃が出現し、投擲武器としても使用できるようになる。
「希望の剣(ホーフヌング)」
ジェラルドが装備している両刃剣。本人曰く「民衆の希望を束ねて剣となした希望の剣」。巨大化後に抜剣した際には、眼帯を外してグレミィ戦よりも強力になっている剣八の始解に、多少劣るとはいえせめぎ合える威力を誇る。
刀身を傷つけると、傷つけた相手にも傷つけた分と同等のダメージを与える効果を持つ。ただし、凍結させるなどして希望の剣の物質としての機能を停止させるとその効果を失う。
完聖体時には破損が修復されて鍔と柄の部分が五芒星を模した意匠に変化し、切っ先から枝街の大部分を壊滅させるほどの強力な光弾を撃てるようになる。
ロバート・アキュトロン
眼鏡をかけたスーツ姿の老紳士風の滅却師。武器は拳銃。騎士団の中では古株でユーハバッハの本性や残酷さを熟知している。
最初の侵攻では京楽と交戦し、完聖体となって京楽の右目を潰す。さらに元柳斎の敗北で狼狽した京楽に痛手を与え、聖兵を召喚していた。ミニーニャに殴られてビクともしなかった一護を見て驚いていた。
二度目の侵攻では他の騎士団の面々とともに一護を包囲するが、隊長格たちとの乱戦となり白哉によって倒される。後に再起するもユーハバッハに選ばれなかったことに絶望し、リルトットとジゼルに銃を向けユーハバッハの恐ろしさを訴えた瞬間に聖別の光を受けて白骨化しながら最後まで伝えた後に完全に白骨化し、死亡した。
聖文字は“N”。
滅却師完聖体:『神の歩み(グリマニエル)』
光輪と一対の翼が出現する。京楽戦では、瞬間的に発動した。
ドリスコール・ベルチ
黒髭を生やした巨体の男性。口調からするに自信家。
雀部の卍解『黄煌厳霊離宮』を奪取し、彼を殺害した張本人。尸魂界への宣戦布告の際に陽動で静霊門に現れ、警備していた雀部を含む100人以上の隊士を単独で殺害した。一度目の侵攻で檜佐木と対峙し、圧倒的な力で彼を窮地に追いやる。その直後、駆けつけた元柳斎に雀部の卍解を使用するも、憤慨した元柳斎に一瞬で焼き尽くされ死亡した。
能力「大量虐殺(ジ・オーヴァーキル)」
聖文字“O”の能力。敵味方を問わず、命を殺し続けることで自らの強さを底上げすることができ、その強さは100人で雀部長次郎や檜佐木修兵が相手にならなくなるレベル。
技「神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)」
両手に嵌めているメリケンサックのような器具を打ちつけ、巨大な槍のような矢を形成して投槍の要領で投げつける。
ミニーニャ・マカロン
巨乳でおっとりとした外見の女滅却師。間延びした口調で話すが言動は辛辣。通称は「ミニー」。顔文字を多用するあざとい系女子。
霊子兵装はハート型のバックルを叩いて出現させる弓で、ハートが連なったような形状をしている。完聖体ではハートが連なったような翼が生える。ペペを「きもい」と嫌っている。
二回目の侵攻では、リルトット、キャンディス、ジゼルとともに剣八を襲撃し、十一番隊隊士を多数殺害する。直後に救援に来た一護と対峙し、自身の能力で一撃を加えたがほとんど通用しなかった。その後は完聖体化して、援軍に来た隊長格と交戦する。白哉を相手にリルトットとともに戦える実力を持っていたが、ペペの能力を受けて操られリルトットを襲ってしまい、リルトットに戦闘不能にされた模様。その後は姿を見せず、『BLEACH Can't Fear Your Own World』では聖別からは生き延び、キャンディスやナジャークープと共に十二番隊の捕虜兼実験体となっていることが判明した。流魂街での銀城たちとグリムジョーの争いに、キャンディスと共に偵察に駆り出されている最中にリルトットたちと再会し、叫谷での戦いの後に解放された。
能力「力(ザ・パワー)」
聖文字“P”の能力。建物を地盤ごと軽々と持ち上げるほどの怪力を発揮し、強力な一撃を見舞うときは筋骨隆々とした外見に変化する。
技「神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)」
霊子兵装の弓から、先端がハート型の矢を放つ。
ベレニケ・ガブリエリ
金のメッシュの入った髪色の男性。剣八に自身の能力の説明をしたが、ジェロームの咆哮の影響でよく聞こえていなかったため、能力を見せる間もなく業を煮やした剣八に咽を引きちぎられ死亡した。
能力「異議(ザ・クエスチョン)」
聖文字“Q”の能力。剣八によると「お前のすべてに異議がどうのと長々と能力の説明をしてきやがった」とのことだが、詳細は不明。
ジェローム・ギズバット
褐色の巨体の男性。大猿の姿に変化して剣八を襲うが、頭から真っ二つに斬られて死亡した。
能力「咆哮(ザ・ロア)」
聖文字“R”の能力。大猿の姿に変化して、敵を吹き飛ばすほどの声を放つことができる。
マスク・ド・マスキュリン
額に星マークの入ったマスクを被った覆面レスラーのような格好の男。見ての通りプロレス技が得意。一人称は「ワガハイ」で、目立つことを好む。己を「正義」、敵対する者を「悪党」と定義しているが、その言動はお世辞にもヒーローとは言いがたく、頭に血が上ると善悪云々をかなぐり捨てる激情的な一面もある。倒した「悪党」は記憶しない主義で、一度倒した恋次と再戦してからもしばらくの間は気づかなかった。ベルトに滅却十字を仕込んでいる。
エス・ノトと交戦中の恋次を襲撃するも、白哉に足元を崩され一時的に戦線を離脱。その後に再度出現し、白哉を援護しようとした恋次をドロップキックで倒す。この際情報の読み込みが足りず、恋次が卍解を使えることを知らなかった。
二回目の侵攻では夜になってから檜佐木・一角・弓親を不意打ちで倒し、続いて拳西とローズと対峙する。当初は拳西の卍解に圧倒されるが、ジェイムズの声援を浴び形勢逆転。拳西を圧倒して勝利し、卍解を発動させたローズも彼が能力を喋ってしまったため特性を見抜き、撃破する。直後に増援に駆けつけた恋次と交戦するが、零番離殿の修行で実力を大幅に上げた恋次には歯が立たず、頭部に星が現れ翼を思わせるマントを纏う滅却師完聖体を発動させるが、恋次の真の卍解で倒され死亡した。
能力「英雄(ザ・スーパースター)」
聖文字“S”の能力。付き人であるジェイムズの声援を浴びることで傷の回復やパワーアップが可能。鼓膜が破れた状態でも効力を発揮していたことから、ジェイムズの声援を浴びるだけで聞こえなくとも発動すると考えられる。増殖したジェイムズたちの声援を浴びると「スター・パワーアップ」を完了し、マスクの模様が変化してチャンピオンベルトが巻かれたプロレスパンツ一丁の姿となり、攻撃を行うことで1マイル(約1609.344メートル)先にも届く衝撃波を発生させる「ワン・マイル・アーツ」の使用が可能となる。
ジェイムズ
マスキュリンの付き人で、小柄なスキンヘッドの男。ゴングを携帯し、マスキュリンのことを「ミスター」と呼んでいる。本人の戦闘力はないが異常な生命力を持っており、胴体を真っ二つにされても生存、バラバラに切り刻まれてもマスキュリンの呼びかけに従い、刻まれた肉片から無数のジェイムズが誕生する。
声援でマスキュリンの「スター・パワーアップ」を完了させるが、恋次との再戦時に大技「スター・フラッシュ・スーパー・ノヴァ」の巻き添えを食らって消滅してしまった。マスキュリンとは一蓮托生であり、マスキュリンが健在な限りは、たとえ消滅してしまっても時間を置いて復活できる。マスキュリンの敗北を受けたユーハバッハは「ジェイムズ」の死を労っており、「ジェイムズ」は付き人なのかマスキュリンの本名かなど、2人の関係性は謎だが、「実際の本体」が『ジェイムズ』で再生特化・補助型の能力の滅却師であり、「(彼の思う理想の)スーパースターを具現化する」という能力でマスキュリンがジェイムズの能力によって作り出された者である可能性もある。
キャンディス・キャットニップ
声 - 内山夕実
巨乳で露出度の高い格好をした、ギャル風な女滅却師。髪型や眉が、稲妻を思わせる形にセットされている。通称は「キャンディ」。バンビエッタと同様に(もしくはそれ以上に)かなりの短気で気性が荒く、粗暴で好戦的で口調も悪い。
霊子兵装はハート型のバックルを叩いて出現させる弓で、雷を象った形状をしている。完聖体では稲妻のような形状の3対の翼が生える。
美形の兵士を選んでは手を出すのが趣味。バンビエッタをはじめとする周囲の完聖体に影響されて完聖体の姿となるが、このときは交戦の意思がなかった。好戦的であるが、実力はリルトットやミニーニャやジゼルより劣るようである。
二度目の侵攻では仲間の女滅却師らとともに、グレミィとの戦いを終えた剣八を急襲し行動不能に陥れ、霊王宮から帰還した一護にも挑む。手柄目当てに率先して完聖体となるが、繰り出した技を次々と破られ、一護の新たな技「月牙十字衝」を喰らい左腕を失う。ジゼルにより左腕は修復されるが、今度はバズビーの妨害を受けた後、ほかの騎士団とともに加勢に現れた隊長格たちとの戦いに発展し、白哉と交戦するが一蹴され敗れる。その後は姿を見せず、「聖別」の後の状況は不明だったが、『BLEACH Can't Fear Your Own World』では聖別からは生き延び、ミニーニャやナジャークープと共に十二番隊の捕虜兼実験体となっていることが判明した。そして、先述の叫谷での戦いの後に解放された。
能力「雷霆(ザ・サンダーボルト)」
聖文字“T”の能力。空や掌から雷撃を繰り出す。肉体そのものを稲妻に変えることができ、機動力も高い。
技「ガルヴァノブラスト」
キャンディスが射る「神聖滅矢」。霊子兵装の弓から5GJ(ギガジュール)の雷の矢を撃ち出す。一護が纏っていた外套を焼き払ったが、ダメージはまったく与えられなかった。
技「ガルヴァノジャベリン」
完聖体時に使用した、キャンディス曰く「小技」。剣としても使える背後の翼を相手に向けて投擲する。
技「電滅刑(エレクトロキューション)」
完聖体時に使用。腕から凄まじい放電を発生させ、相手に向けて巨大な雷を打ち下ろす。
ナナナ・ナジャークープ
顔の上半分をゴーグルで覆い、互い違いにお歯黒を入れている痩せ身で長身の不思議な髪型(羅武の髪型の先に棒状の髪を付けたような髪型)をした男。手の甲を見せる癖と思われる行動をする。完聖体では中腹に丸い穴の開いた翼が生える。
瀞霊廷に侵攻し、ローズと対峙する。別場所で吉良を殺したバズビーに「死んでないならそいつの失策」と悪口を吐いていた。その後エス・ノト、バズビーとともに元柳斎を奇襲するも返り討ちにされるが、バズビーが炎を相殺したことで火傷を負ったにとどまった。
二回目の侵攻では、マスキュリンに勝利したあとで一晩中眠っていた恋次を警戒しすぎるあまり、襲撃の機会を逃してしまう。その後、一護の加勢に現れた隊長格と対峙するも、ロバート・キャンディスと共に白哉に敗れる。その後、気絶している間に聖別を受けたが生き延び、自身の能力で藍染を一時戦闘不能にしてその場に集まっていた死神たちを襲おうとするも、裏切ったバズビーの不意打ちで胸を貫かれ完全に死亡した。意識がなかったからかユーハバッハに見限られたのを知ったうえなのかは不明だが、生き延びていた滅却師で唯一ユーハバッハに対して反逆の意思を見せなかった。
小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ミニーニャやキャンディスと共に十二番隊の捕虜兼実験体となっているのが判明したが、リルトットからは「出歯亀野郎」として関心を持たれていない。そして、先述の叫谷での戦いの後もキャンディスやミニーニャとは異なり解放されず、愚痴をこぼしている。
能力「無防備(ジ・アンダーベリー)」
聖文字“U”の能力。相手を観察することで、霊圧配置を正確に割り出し、モーフィーン・パターンを打ち込むことで相手を麻痺させる能力。『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ナックルヴァールの「致死量」と同様に霊圧が常時変化する相手には相性が悪い反面、一度に数百体の相手までなら観察・無力化できると豪語している。
技「モーフィーン・パターン」
U字状の霊子を観察済みの相手に打ち込み、露わとなった急所を打つことで相手を麻痺させる。拘束具で霊圧の急所が顕著になっていたとはいえ、無間にいる間にさらに力を増していた藍染の動きさえ5分の間停止させた。これでも効果は薄く、本来は体と霊圧だけに留まらず意識も奪えるようである。
グレミィ・トゥミュー
声 - 花江夏樹
ロングコートを着用し、フードを被っている少年。「想像力」こそこの世で一番強い力と語り、「星十字騎士団」最強を自負する。仲間意識が希薄な騎士団の中でも一際危うい性格をしており、主であるユーハバッハすら攻撃に巻き込むことに躊躇がない。
その強すぎる能力と危うい性格からナックルヴァールやバズビーはおろかユーハバッハからも危険視されており、監禁されていたために一度目の尸魂界侵攻には参加していなかった。
二度目の侵攻では、自分が差し向けたグエナエルが敗色濃厚になると突如その場に出現。昏睡していた拳西とローズを想像で殺害し、グエナエルも用済みとして処分する。続けてやちるを戦闘不能に追い込み救援に駆けつけた剣八と対峙、決戦の舞台を作り出して交戦する。
圧倒的な能力から他者と本気でぶつかり合わず、物事に対して無関心に近い感情を持っていたが、鬼神の如き剣八の戦いぶりに触発され、勝利を渇望するようになる。巨大隕石を想像して瀞霊廷ごと剣八を倒そうとしたがこれを打ち破られ、分身を駆使した追撃や異空間の召喚でも倒しきれず、最後の手段として剣八と同じ力を持った怪物に変貌しようとするが、その途中で身体が崩壊してしまい敗北。剣八に負けたことを悔しがりながらも戦いには満足したようで、清々しい表情を浮かべながら本体を残して消滅した。
実は前述した少年の姿すら想像の産物であり、真の姿はケースに入れられた脳髄。剣八と同じ強さを想像した際、想像上の身体のキャパシティを剣八の力が超えたため収まりきらず、自壊に繋がり死亡した。
能力「夢想家(ザ・ヴィジョナリィ)」
聖文字“V”の能力。文字通り、グレミィが想像した事象を現実にする能力。想像すると即座に反映される。他人の骨を脆くしたり、自分の傷の回復や体の硬度を上げるほか、自然物や人工物は勿論、生命をも創造でき、「自分自身」を生み出すことで想像力を倍増し、より壮大で強力なイメージを実現し、理不尽極まりない戦術も可能。全能のような能力ではあるが、グレミィの想像が逐一反映されるため、目の前の戦闘に集中しすぎるとほかの想像を維持できずに効果が消失してしまう。また、予想外の反撃を受けるなどしてわずかでも精神的に動揺しネガティブなイメージが頭をよぎっても、それが即座に反映されてしまうため自身に不利益な効果をもたらすこともある上、作り上げた人物・能力によってはジャズ・ドミノのように自分の支配から逃れられてしまう場合やグエナエル・リーの様に反逆する危険もある諸刃の剣な能力である。
グエナエル・リー
頭にヘッドホンのようなものをつけた小柄な老人。霊子兵装は小振りのナイフ。実はグレミィの空想の産物であり、実在する人間ではない。
ローズと拳西を治療していた勇音とやちるの前に現れ、自身の能力でやちるを圧倒するも、やちるの始解で逆に追い詰められ、創造主のグレミィからも「忘れ去られた」挙句に抹殺されてしまった。空想の産物とはいえれっきとした人格があり、一方的に相手を痛めつけることを好む卑劣かつサディスティックな性格の持ち主。また創造主に忠実というわけではなく、用済みにされた際には怒りを見せグレミィにも襲いかかろうとしていた。
能力「消失点(バニシング・ポイント)」
グレミィが想像したグエナエルの能力。自分の存在を相手の視界、意識からも完全に消すことができる。3つの能力形態を持つ。
バージョン1
グエナエルの姿が消えて透明となり視認できなくなる
バージョン2
グエナエルの存在(実体)が消え、そこには居ない状態となり攻撃をかわす(相手は残像を殴った錯覚だけが残る)。
バージョン3
グエナエルの存在及び記憶が他者から消える(完全に忘れる)
なお、バージョン1とバージョン2は瞬時に切り替えでき、作中ではおもにこの2つを使い分け、1&2が対応されると3を交えた。
技「消尽滑体(バニシング・スライダー)」
全霊圧を集中して発動する技。グエナエルの存在をわずかに後方にずらすことで敵の攻撃を回避する。
シャズ・ドミノ
顔の右半分に刺青を入れた、黒縁眼鏡の男。霊子兵装は、刀身の黒いクナイ。
技術開発局をぺぺとともに襲撃するが、キルゲの能力から脱出した一護に名乗って能力を説明する前に斬り倒された。その後、後述の能力により偽の死体をその場に残し、本体は中央四十六室を襲撃。崩玉を得るためにナユラを攻撃したが、足を切り取る寸前で現れた吉良と戦闘。激戦をくり広げるも、瓦礫を使った吉良の策の前に破れ、叫び声とともに大地に沈んでいった。
グエナエルと同様にグレミィの空想の産物であるが、ユーハバッハの気まぐれから自身の持つ能力になぞらえて“ϛ(スティグマ)”という仮初の聖文字を与えられている。
能力「生存能力(ザ・バイアビリティー)」
グレミィが想像したシャズの能力。周囲の霊子を取り込み、尋常ならざる勢いで自らの肉体の補修を行うことができる。虚の超速再生をも上回る再生速度を持ち、霊子から生み出した血肉を自らの死体であるかのように偽装することもできる。この能力を使い、シャズはグレミィの想像であった体を、実体のある体に変えることで、グレミィの支配から解放された。
ニャンゾル・ワイゾル
2枚の舌を持ち、舌足らずな喋り方(ち→ちゅ、ぜ→じぇ、だ→ら)で話す長髪の少年のような滅却師。一人称は「オイ」。ポンチョの様なものを頭から被っており、手があまり見えない。滅却師には珍しく裸足。
ユーハバッハに連れられて霊王宮に侵攻する。零番隊の攻撃からユーハバッハを守り、神兵をその能力で殺戮するが、姿を表して神兵に構っている間に千手丸に衣服を改造され、衣服内部から針で全身を貫かれて死亡した。霊王宮で召喚されていたが親衛隊として選ばれていたわけではないらしく、フーデッドコートは着用していない。
能力「紆余曲折(ザ・ワインド)」
聖文字“W”の能力。敵の攻撃を捻じ曲げることができる。刀や天示郎の湯から身を守ることはもちろん、指向性を持たせれば敵の身体を捻じ切って殺害することも可能。捻じ曲げる対象は「本能で見つけた」対象であり、目視する必要はない。
リジェ・バロ
声 - 日野聡
閉じた左目にXのマークを持つ、褐色の男性。ユーハバッハの親衛隊の1人にして、リーダーを務める。一人称は「僕」でやや幼さのある口調で話す。ユーハバッハから最初に力を与えられたらしく、自らを「陛下の最高傑作」「神にもっとも近い男」と自称する。傲岸不遜で自信過剰な性格。霊子兵装は銃口にX字の意匠がある巨大なライフル「ディアグラム」。
ユーハバッハに連れられて霊王宮に侵攻するも、王悦に倒された。のちに聖別によって翼の生えた姿で復活し、使う暇がなかった「万物貫通」の真の力を使い王悦を倒した。
真世界城に護廷十三隊や一護一行が侵入した際は、護廷十三隊をいち早く発見し、霊王宮における霊子環境の変化と負傷具合から乱れた隊列の隙を突いて屋根から檜佐木を狙撃した。その後も狙撃を続け、副隊長を中心に撃破していくが、現状打破を狙った京楽と戦闘。一時は遊びに翻弄されるが、目を3度開いたことで完聖体を発動。その圧倒的な力で、京楽を追い詰める。反撃に転じた京楽の卍解によって首を切断されて敗北したかに見えたが、執念で生き残り更に京楽に一撃を加え、再び優位に立つ。しかし、駆けつけた七緒と京楽の連携によって自分の力を八鏡剣で反射されたことで体を真っ二つにされて四散。いくつもの流星となって遮魂膜を貫通し、瀞霊廷へと降り注いだ。神の力と光輪を失い、流星一つ一つが怪鳥と化した姿で京楽への憎悪を燃やし、報復として瀞霊廷を蹂躙しようとするが、マユリの手によって死人として復活した吉良と交戦する。勝敗も含めて以降はどうなったのかは明かされず、聖別を受けた場面もない。
小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ハッシュヴァルトの側近から「親衛隊は全滅した」と言及され、一匹も残らず一掃されたことがうかがえる。。
能力「万物貫通(ジ・イグザクシス)」
聖文字“X”の能力。霊子兵装と化した巨大な銃の射線上にある物体を貫通する。能力発動には狙撃の動作を取るが、その本質は弾丸そのものを発射しているわけではなく、「銃口の先の物体を等しく貫通する」ので、相手が標的を守ろうと何重に障壁を作ろうとも射程内にいる限り被害は免れず、引き金を引いた瞬間に攻撃が完了するため回避の余地がない。また、身体も万物貫通状態になり、たとえ刀で斬られたとしても、その刀を体が貫通するため武器で倒すことは不可能。この能力を使えるのは両目を開けているときのみで、さらに戦闘中のごく短い瞬間に限られているが、3度開くと以降開いたまま戦闘を行える。京楽に敗れた後は能力自体が失われた。
雑誌掲載時には、「石物貫通」と誤植されていた。
滅却師完聖体『神の裁き(ジリエル)』
左目のXの刻印が五芒星へと変化し、全身を光り輝く五芒星に包み込まれる形で発動する。発動すると、頭頂部からXの刻印が刻まれた頭部以外が硬質的な服に包まれ、それぞれ3つの穴が開いた8枚の羽にすっぽりと体が潜れる大きさの光輪が出現、任意に四脚の足と両腕を生やせる。銃口となる羽の穴からは「万物貫通」を一度に何発も発射できるようになり、テレポートのような力も持つ。生命力も高く、首を斬り落とされても鳥のような頭と細長い首が生え、もはやまったく面影のない異形の姿となることで戦闘を続行できる。また口調はさらに不遜になり、瞼をよく閉じる。顔を変形させ、眼を自在に移動させることで広い視野を得られるようになる。完聖体となった直後に京楽の動きを封じているが、詳細は不明。
ロイド・ロイド
スキンヘッドで額に大きな第三の目があり、実の両親ですら区別がつかないほどのまったく同じ容姿を持つ一卵性双生児の兄弟。どちらが兄で弟かは余りの似具合にどうでも良くなったらしい。性格ははっきりとは不明であるが、ユーハバッハには従順。二人で一人の人間と呼べる同一思考を持ち、違いは名前のスペルの頭一字と所有する能力。
"L"のロイド・ロイド
兄のロイド(Loyd)。
剣八自身に化けて剣八を苦戦させるも、その時点よりどんどん強くなっていく剣八の成長についていけなくなり倒された。
"R"のロイド・ロイド
弟のロイド(Royd)。
ユーハバッハに化け、眼帯を外した状態の剣八を倒し、ユーハバッハの「用事」が済むまで元柳斎の足止めとして戦ったが、元柳斎の卍解によって敗れる。その直後、戻ってきたユーハバッハによって賛辞の言葉を受け、満足気な笑みを浮かべた直後に消滅させられた。元柳斎の始解『流刃若火』を受け止めるほどの血装強度の持ち主であった。
能力「貴方自身(ジ・ユアセルフ)」
聖文字“Y”の能力。兄弟で同じ聖文字だが、能力は異なる。
兄の能力は姿形と相手の力・技術の全てを真似ることができる能力。ただし、相手の成長が早いとついていけなくなる。
弟の能力は姿形と相手の記憶・精神の全てを真似ることができる能力。作中では完全にユーハバッハに成りすましていた。
ジゼル・ジュエル
小さな軍帽を被り、長髪の黒髪を結わえて触覚を作っている滅却師。一人称は「ボク」で、通称「ジジ」。女性の外見をしているが、実は女装した少年。男性であることを指摘されると、途端に敵意を剥き出しにする(この事から女性化願望は、かなり強いと思われる)。能力からか肉体的にも強く、高い不死性を持っており、体を切り裂かれても平然としていた。
霊子兵装はハート型のバックルを叩いて出現させる弓で、骨が連なったような形状をしている。完聖体では骨で形成された翼が生える(矢の先もディフォルメ骸骨)。天然を装っているがその実、嗜虐的な性格をしており、興奮すると涎を垂らすことが多い。また切迫すると、口調が乱暴かつ男性口調になる。
実力はリルトットと同格らしく完聖体にもなれるが、「疲れるから」と極力出し渋っている。後述の能力から、自身が戦うよりもゾンビを使役して戦うことが多い。
二度目の侵攻では、バズビーや蒼都との戦いで力尽きた日番谷と松本を回収後、狛村との敗戦で戦闘不能になったバンビエッタを殺害し、彼女の死に際の顔を見て性的興奮を得て[13] ゾンビに変えた後、リルトットやミニーニャやキャンディスとともに消耗した剣八の前に出現。十一番隊隊士を虐殺し、多数の一般隊士をゾンビ化させた。一角・弓親と対峙したときは当初は弱者の振る舞いを見せていたが、弓親に精液の臭いを嗅ぎつかれて性別を見抜かれたことでバンビエッタを召喚して、二人を撃破。次に現れたマユリが率いる再生した破面たちにバンビエッタや多数の一般隊士を倒され、ゾンビ化した日番谷や拳西やローズや松本の4人を差し向けるが、マユリが新薬で彼らの支配権を奪ったことで形勢が逆転し、マユリの一部始終の講釈を受けた後に拳西の刀に胸を貫かれて敗北した。その後は何とか逃げ延び、バンビエッタから血液を啜って回復するも、直後に聖別により力を奪われる。リルトットと同じく、「見えざる帝国」には比較的新参だった。その後、リルトットやバズビーとともに門作りに手を貸し、真世界城に到着する。到着後はリルトットとともにユーハバッハと交戦するが、返り討ちに遭い倒された。
小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、ハッシュヴァルトの側近により救われ、リルトットと行動を共にしているが、綱彌代時灘の陰謀に巻き込まれる事になる。
能力「死者(ザ・ゾンビ)」
聖文字“Z”の能力。自分の血を浴びせた者をゾンビに変え、意のままに操れる。ゾンビとなった者は致命傷を受けても活動を止めず、その肉を生者が受けた傷の修復に利用することも可能。その性質から、星十字騎士団の中でも一際残虐性の高い能力である。
対象が生存している状態でのゾンビ化では細胞が新鮮に保たれているため戦闘力はほとんど低下せず、もともとの本人の意識も消えて精密な操作ができる反面、死亡後にゾンビ化させた場合は自我が残る代わりに生前よりも力が落ちる。死神に対しては自分の血を浴びせるだけでゾンビに変えることができる一方、「見えざる帝国」の滅却師に対しては一度死亡した状態でなければゾンビに変えることができない。よって滅却師をゾンビ化させる場合は必然的に弱体化してしまう。霊圧の弱い者ならわずかな血液でゾンビにできるが、隊長格並みの霊圧を持っている者に対しては多量の血液を必要とし、心臓で血液を増量させたうえで全身に循環させる必要があるため、肌が赤黒く変色する特徴がある。『BLEACH Can't Fear Your Own World』において、虚に対しては短時間しか効果が続かないことが判明した。
また、体を切り裂かれても平然としているなど高い不死性を持つが、回復力に直結しているわけではなく、体内の血液量が不足していると再生に支障が出るため、その場合は自身の血を持つゾンビを食らって補充する。
血液を使う性質上、血液組成を変えられる(改変される)と機能しなくなる弱点がある。

その他の見えざる帝国の人物

聖兵(ゾルダート)
帝国の雑兵たち。全員が同じ帽子にゴーグルとマスクを着用している。
アズギアロ・イーバーン
帝国の一兵士。帝国に支配された虚圏から連れてこられた破面の1人で、左目部分に仮面の残骸が付いた男性。一度目の侵攻の準備の際に、一護を足止めするためを現世に訪れ交戦したが、卍解が奪えなかったことで劣勢に立たされてを使って撤退した。任務の報告後、ユーハバッハに「平和」の礎と称され殺された。大した霊圧は持っておらず、滅却十字から大砲のような霊子兵装を出現させて武器としていた。彼のみ、メダリオン使用時に詠唱を唱えている。
リューダース・フリーゲン
帝国の一兵士。イーバーンと同じく、帝国に支配された虚圏から連れてこられた破面の1人。仮面の残骸が顔ピアスのようについている男性。二人との会話から、イーバーンよりも立場は上だった模様。見えざる帝国から尸魂界への宣戦布告を行った。しかし帰還後、侵攻日を勝手に5日後と布告したなどの独断専行の行いが災いして、ユーハバッハの不興を買ったために抹殺された。
ザイドリッツ
故人。光の帝国時代の、ユーハバッハの側近らしき隻眼の男。ユーハバッハにも意見を述べるなど、地位は高かったようである。過去の戦争で元柳斎に倒され、「火火十万億死大葬陣」でアルゴラ、ヒューベルトともども亡者として召喚された。
ヒューベルト
故人。光の帝国時代の、黒髪に下睫毛が特徴の、当時の星十字騎士団副団長。入団したてで生意気なバズビーに私闘で教育をしようとしたが、すでに団長の位に就いていたハッシュヴァルトに牽制され、不快感を露にしていた。過去の戦争で元柳斎に倒されている。

ゲーム版オリジナルキャラクター

アルトゥロ・プラテアド
声 - 関智一
ゲーム『BLEACH Wii 白刃きらめく輪舞曲(ロンド)』『BLEACH The 3rd Phantom 』に登場する。古の時代の破面。
右頬に動物の上顎のような仮面を被っている、薄い緑色の髪で喉元に孔がある、色白の男。崩玉の力に頼る事無く成体となっている。物静かな外見で、一見大人しそうな印象を受けるが、性格は、残忍無比そのものである。
かつて尸魂界に攻め入るも、当時の死神達によって封印されてしまう。その後は厳重に監視されていたが、藍染の反乱に乗じて再び暗躍し始める。かつて自分を封印した山本元柳斎重國を倒して復讐を遂げることと尸魂界を壊滅させることが目的。
背中に霊圧を固めて翼を形成し、宙を舞うことが出来る。また、他人に変装(変身)する能力を持ち、これを使い他人の精神に干渉することも出来る。
夜一編をクリアすると、彼が主人公の番外編が登場する。
斬魄刀:『不滅王(フェニーチェ)』
斬殺した死神の霊力を奪い、我が物とする能力を持つ。この能力で自らの霊力を高めることにより、かつて護廷十三隊を半壊させた。なお、刀剣解放は行っていないため解号は不明。
技「虚閃(セロ)」
霊圧を収束した破壊の閃光を口腔から放つ技。色は灰色。
技「王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)」
巨大な破壊の閃光を放つ。本来は十刃が使用する技だが、現十刃にも引けを取らない実力を持つアルトゥロも使用できる。

BLEACH The 3rd Phantom の登場人物

朱司波征源(すずなみ せいげん)
声 - 井上和彦
藍染が五番隊副隊長時代の五番隊隊長。
貴族の家系からか普段はクールな男に見えるがその実、“超”が付くほどの熱血漢。唯一の肉親である姉には頭が上がらない。斬魄刀の能力からか主に雷系の技と、スピードを生かした高速戦闘を得意とする。
征源の五番隊は本人の性格らしく、特に迅速な行動を重んじる隊であり、何事においても率先して行動し、他隊の後塵を拝しない事、自分を高めようとする志と行動を誇りとしている。アルトゥロの戦い以降行方不明になってしまう。
斬魄刀:『紫電(しでん)』
能力解放と共に巨大なノコギリのような形状に変化し、刀身から雷撃を放つ能力を持つ。主に高速での斬撃と雷撃を組み合わせた攻撃を行う。隊長ではあるが、【卍解】が出来る設定はない。
解号は「打ち据えろ『紫電』(うちすえろ『~』)」
技「紫霞(しがすみ)
広範囲に雷撃を放つ事で敵の動きを麻痺させる。
技「紫電雷吼(しでんらいこう)
前方に紫の雷撃を発生させて敵を攻撃する。
朱司波伊花(すずなみ このか)
声 - 大原さやか
征源の姉。治癒能力を持つ。朱司波家の家事を一人で行っている(独り占めして手伝わせようとしない)。死神ではないが、怒らせると非常に恐ろしい。四番隊隊長・卯ノ花とは友人同士。アルトゥロの戦いで熾水鏡(BLEACH The 3rd Phantom#設定を参照)を使った反動で、亡くなってしまう。
宮能藤丸(くどう ふじまる)
声 - 野島健児
五番隊の新米死神。尸魂界でも珍しい双子の魂魄を持つ、まつ梨の双子の兄。幼い頃に兄妹そろって虚(マッドイーター)の襲撃に遭い、重傷を負ったところを征源に助けられ、そのまま朱司波姉弟に引き取られる。お気楽な性格だが、家族を守りたいと言う思いは誰よりも強い。
当初は未熟な新人死神だったが、実戦を通してその潜在能力を少しずつ引き出していき、やがて斬魄刀の名を知り始解を習得する。
斬魄刀:『竜条丸(りゅうじょうまる)』
能力解放と共に、先端に通常の刀・上部に斧のような刀身がついた籠手のような武器に変化する[14]
本編ではこの竜条丸は元々一つの巨大な力であり、まつ梨と同時に藤丸も斬魄刀の名を求めたため、元々の力から二つに分かれたいわゆる「双子の斬魄刀」となっている。竜条丸は一人で扱うには大き過ぎる力を持つが、それ故に様々な力に変化する可能性を秘めている。藤丸が自分の限界以上の力を求める事で霊圧にゆらぎが発生し、そのゆらぎが可能性という変化するものの正体となっている。
また本編イベントで転神体を使って具象化されるが、その時の姿は元々竜条丸は藤丸とまつ梨の二人の力そのものであり、藤丸がより力を求めるなら戦うべき相手は他に無いという事で、まつ梨そのものの姿となっている。
解号は「閃け『竜条丸』」(ひらめけ『~』)
【卍解】:『虎糾竜条丸(こきゅうりゅうじょうまる)』
ゲーム内で一定の条件を満たすことにより使用可能になる卍解。腰から下には白いマント、肩の部分には虎の形をした銀色の肩当てが出現し、刀身は蒼い炎になる。
技「竜天蒼瞬(りゅうてんそうしゅん)
始解時に使用。竜条丸で連続で敵を斬り裂き、最後に敵を両断する。
技「虎糾絶衝(こきゅうぜっしょう)
卍解時に使用。連続で敵に斬り込んだ後、刀身を一時的に巨大化させて上空から敵を両断する。
宮能まつ梨(くどう まつり)
声 - 浅野真澄
五番隊の新米死神。藤丸の双子の妹。藤丸と同じ経緯で朱司波姉弟に引き取られる。お気楽者の兄を支えるしっかり者。八番隊隊長である京楽春水に気に入られている。
当初は未熟な新人死神だったが、実戦を通してその潜在能力を少しずつ引き出していき、やがて斬魄刀の名を知り始解を習得する。
斬魄刀:『虎淘丸(ことうまる)[15]
能力解放と共に、ハバキの部分に斧のような刃がついた大刀に変化する[16]
本編ではこの虎淘丸は元々一つの巨大な力であり、藤丸と同時にまつ梨も斬魄刀の名を求めたため、元々の力から二つに分かれたいわゆる「双子の斬魄刀」となっている。虎淘丸は一人で扱うには大き過ぎる力を持つが、それ故に様々な力に変化する可能性を秘めている。まつ梨が自分の限界以上の力を求める事で霊圧にゆらぎが発生し、そのゆらぎが可能性という変化するものの正体となっている。
また本編イベントで転神体を使って具象化されるが、その時の姿は元々虎淘丸は藤丸とまつ梨の二人の力そのものであり、まつ梨がより力を求めるなら戦うべき相手は他に無いという事で、藤丸そのものの姿となっている。
解号は「断ち払え『虎淘丸』」(たちはらえ『~』)
【卍解】:『竜糾虎淘丸(りゅうきゅうことうまる)』
ゲーム内で一定の条件を満たすことにより使用可能になる卍解。腰から下は白いマント、肩の部分には竜の形をした銀色の肩当てが出現し、刀身は紅い炎になる。
技「虎淘円舞(ことうえんぶ)
始解時に使用。虎淘丸を振い、円柱状に霊圧を立ち昇らせて攻撃する。
技「竜糾絶衝(りゅうきゅうぜっしょう)
卍解時に使用。強力な斬撃を叩き込んだ後、刀身を一時的に巨大化させて上空から敵を両断する。
詩葉(しよ)
声 - 大原さやか
記憶を失っている謎の魂魄。現代で保護されたが何故か流魂街の住人と同じ様な状態となっており、主人公と共に尸魂界へと向かう。性格は天真爛漫でかなりのドジ。美的感覚が常人とかなりずれている。

小説版オリジナルキャラクター

小説版における主要人物。

痣城 剣八(あざしろ けんぱち)
声 - 佐藤拓也(BLEACH Brave Souls)
八代目「剣八」にして、かつての十一番隊隊長。本名は「痣城 双也(あざしろ そうや)」。
一見すれば細身の優男で、十一番隊の隊長羽織を纏っている。酷く無感動で無機質な性格であらゆる「無駄」を嫌い、死神はただ無心に魂のバランスを調整する歯車たるべきという思想を持つ。その思想ゆえ、人間の魂魄が虚になり得る要因を取り除く「魂魄改造計画」を四十六室の裁定を振りきって押し通そうとしたことで、現在は藍染惣右介も投獄されている「無間」の獄に繋がれている。一切の無駄を嫌う性格ゆえ、力を抑えて戦いを楽しむ更木剣八を嫌悪しており、更木を「剣八」と認めていない。
元はかつて鬼道に長けた貴族の出であり、その血ゆえか鬼道を主な戦闘手段に使い、九十番台の鬼道すらも使いこなす腕前。果ては融合した義骸を操り、九十番台鬼道の数十~数百発同時発動までも可能とする。完全虚化状態の一護と同等以上の力を持つシエンと更木二人を相手にして、なお「この程度か」と断ずるほどの実力を持つ。
斬魄刀:『雨露柘榴(うろざくろ)』
常に【卍解】状態で使用された稀有な状態にあるため普段は刀を携えていないように見える。能力はあらゆる物質・生物との「融合」、及び「融合」した対象を同化・支配すること。その能力の範囲が、瀞霊廷全体に及ぶほどに拡大されている。本編ではほぼ恒常的にこの状態である。空気の刃を作り出し攻撃、空気と同化して攻撃の無効化・瞬時の移動、無機物・生物を支配し改造・自在に操作する、同化した空間内の状況が手に取るようにわかるなど、その万能ともいえるほど多彩かつ強力な能力は藍染惣右介の鏡花水月と比肩するとさえ言われている。ただしその強力な力故の『代償』がいくつかあり、中でもある種の特殊な力の攻撃に対して多大なダメージを喰らう弱点を持つ。また、ある理由から自我のある生物との同化は激しい拒絶反応が起こり、本人にもダメージが及んでしまう。
始解時は一切の無駄を省いた日本刀の形状をしているが、卍解状態によって融合した霊子を刀身に凝縮したこの始解状態こそが、双殛の矛すらも遥かに超越した痣城の持つ「最強の矛」である。更木剣八との打ち合いでは、霊圧が感じ取れない領域にまで到達した状態の彼と打ち合い、身体に大きな傷跡を残すほどの破壊力を披露した。
解号は不明。習得した状態で既に卍解まで発動可能だったため、痣城は未だに解号を知らない。
雨露柘榴(うろざくろ)
『雨露柘榴』の本体。黒い革帯で目を隠した扇情的な女の姿をしている。
痣城とは対照的に昂揚的な饒舌家で、痣城が語るような「無駄」を好む。あらゆることに関して痣城にからかうように接しているが、痣城には意に介されていない。その振る舞いは彼のピンチの状況にある度にそれを楽しむ節が見受けられ、「持ち主が危機を覚えるのが快感」だという理由で転身体を試作して間もない浦原と夜一に自身の能力を暴露していた。『雨露柘榴』の精神世界が能力により現実世界と融合しているため、雨露柘榴は精神世界の外に出ているが、痣城と会話をしている時には相手に認識されず、痣城が独り言を呟いているように見える。彼女のいる精神世界は痣城が「無駄」と判断した感情の掃溜めとして使われている。
刳屋敷 剣八(くるやしき けんぱち)
声 - 松田健一郎(BLEACH Brave Souls)
七代目「剣八」にして、数百年前の十一番隊隊長。
京楽や浮竹と同世代の死神で、二人とも親しく、零番隊からも勧誘されたが断ったというほどの猛者。当時、最上級大虚を相手取って倒した数少ない例外。裏表のない好戦的かつ豪放磊落な人柄と、『剣八』の名に恥じぬ強大な戦闘力によったカリスマで、十一番隊のみならず瀞霊廷全体から強い信頼を勝ち得ていた。『果し合い』を好み、強者の『果て』を見届けることを何よりも愉しみにしていた。痣城との果し合いで全力を発し切れず敗北し、彼に『剣八』の名を継承するが、その折に更木剣八のような存在が現れることを予見して死亡した。
斬魄刀:『餓樂廻廊(ががくかいろう)』
卯ノ花烈の『肉雫唼』と同じ生物系の斬魄刀で、巨大な牙を生やす『口』を備えたヒグマほどの大きさの白い球形の生物を無数に召喚し、敵を食らい尽くす。卍解と言ってもおかしくないほどに強力な能力であるため、後述の理由から卍解を禁止されていても圧倒的戦闘力を発揮していた。
解号は「瑞祥屠りて生まれ出で 暗翳尊び老いさらばえよ『餓樂廻廊』(ずいしょうほふりてうまれいで、あんえいたっとびおいさらばえよ『〜』)」
【卍解】:餓樂廻廊(ががくかいろう)
名称は始解と同じである。半径数霊里を丸ごと飲み込むほどの巨大な『顎』を地より出現させ、生物・非生物を問わず刳屋敷以外の全ての存在を喰らい砕く。その能力は刳屋敷自身も制御が出来ず、敵味方の関係なく全てを巻き込んで食らう程の尋常でない力のため、四十六室から瀞霊廷内での使用を禁止されている。またその絶大な力ゆえの反動も大きく、使用すれば半年間は始解すら使用不能となる。小説版では、京楽によって名前が判明した。
ロカ・パラミア
第8十刃・ザエルアポロ・グランツによって生み出された破面の女性。
元々は無数の魂魄を人為的に寄り合わせ、人工的に大虚を造り上げるザエルアポロの実験台として生み出され、崩玉によって破面化する前は、純白の蜘蛛状の中級大虚だった。破面となった後は、顔の右半分が髑髏状の仮面で覆われた黒髪の若い女性の姿をしている。
ザエルアポロによって反膜の糸(後述)という固有能力を与えられており、糸の霊子供給を止める事で姿を消す事を始め、様々な特殊能力を発動することが出来る。
人工大虚という生い立ちや反膜の糸の特性ゆえに捕食や闘争といった本能・欲求が存在しない。また、ザエルアポロによって意図的に外部との接触を禁じられていたため感情が薄く、自らのことを道具としてしか捉えていない。しかし、ザエルアポロの目を盗んで友好的接触を図ったネリエル達にわずかに感化されており、時折自らの存在理由について思案することがある。
ドン・観音寺との出会いによって感情を得たことで、道具としてではなく自らのために能力を活かすことを考え始める。
原作本編に一度だけ無名の女破面として登場している。
小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」にも登場し、ネリエルの頼みで魂魄がボロボロになっていた道羽根アウラを治療した。
帰刃:『絡新妖婦(テイルレニア)』
他の破面と違い、自らの反膜の糸で斬魄刀を形成した後に帰刃する。帰刃後は仮面が消えた代わりに白い糸が包帯のように顔の右半分を覆っており、背中からは蜘蛛の足を思わせる4本の腕が生えている。反膜の糸を伸ばした範囲内に残されている霊子を解析し、過去に他人がその場所で使った技を自分の技として再現する能力を持つ。ただし完璧に技をコピー出来る訳ではなく、強力な技ほど身体にかかる負担も大きい。
解号は「踊り狂え『絡新妖婦』(おどりくるえ『〜』)」
能力『反膜の糸』
反膜を目に見えぬほど細く長く変化させたもの。『あらゆる物質と繋がり、霊力や情報を共有する』特性を持つ。その特性上、治癒や情報収集・防御といった性能に秀でる。反膜でありながらも、微細な糸という形状のため誰にも気づかれずに結界などに潜入させることが可能。反膜の外部からの干渉を受けない性質を利用し、反膜の糸を纏わせることで武装の防御性能の底上げも可能。この能力は痣城剣八の雨露柘榴の能力を参考に、ザエルアポロが研究を重ねたものである。
ピカロ
百人以上の子供破面から成る、類を見ない「群にして個」の破面。十刃落ちの1体で、No.102の番号を持つ。名前の意味は「悪戯小僧」。
大半が10歳前後の少年少女だが、中には人型でない者や第9十刃のアーロニーロのような頭部をした者、動物型の者も存在しており、姿に統一性は無い。個体ごとに個別の意識を持ち意識の共有もしているが、全体の頭の中身は子供と変わらない。あちこちに別れて行動しており、誰よりも自由に虚圏を飛び回る存在と言われている。
元はバラガンが退屈しのぎで配下に加えて、放置されていた。藍染が虚圏の王となった後に一時的に十刃に加えられたが、組織の一員として機能しないという理由から十刃落ちとなった。現世などで好き勝手しないように「水以外には無敵」という特性を持った虚のルヌガンガの力によって虚夜宮の一角に閉じ込められていたが、しかし藍染が去り、ルヌガンガもルキアに倒されたために解放されることとなる。
その後は時折遊び相手を見つけては壊れて動かなくなるまで遊び倒しており、作中では「目を付けられた力の無い者達にとって、彼らは日常の終わりを告げる悪夢の集団」と称されている。
元々は飢餓によって死んだ子供達の虚の群れから、共食いの結果生まれた1体の大虚であった。その生い立ちゆえに「死んだ子供の浮遊霊を保護し、子供の浮遊霊から転じた虚に自らの肉を分け与える」という行動を繰り返しており、その結果「群にして個」という性質を持つようになる。
小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』には、名前のみ登場。
帰刃:『戯擬軍翅(ランゴスタ・ミグラトリア)』
帰刃時は離れた所にいる者も含めて全個体が同時に解号を唱え、全員の姿が同時に変わる。ただ斬魄刀を持っている描写が無く、スタークと同類の帰刃なのかは不明。
帰刃後は全個体共に姿はさほど変わらないが、背中から翅の生えた姿となる(翅の形状は個体によって異なる)。後述の特殊な音波を攻撃に転用し、一か所に集まる個体数が多くなればなるほど攻撃力が増していく。マユリの計算では、位置関係によるが全体が集まると朽木白哉の『千本桜景厳』に同程度の破壊力が出るという。
解号は「遊べ『戯擬軍翅』(あそべ『〜』)」。
菓菓楽土(チュッチェリア)
群体で囲んだ範囲の中心に黒い球体を発生させ、その範囲内の霊子を吸収する。範囲外には一切影響を及ぼさない。彼らにおける食事の能力。弓親の『瑠璃色孔雀』と同じ性質の能力で、作中に登場するある能力の天敵とする力である。
能力 「命の共有」
全体で特殊な音波による「命を共有する」特性を持っており、1体1体が傷ついても他の個体が音波に乗せて霊圧を少しずつ分け与えることにより回復させることができる。その回復は、集団が現世と尸魂界という風に別々の世界に別れていても可能である。
技「虚閃(セロ)」
一発一発は通常の虚閃と変わらないものの、集団で一斉に放ってくるためすさまじい破壊力となる。
技「虚弾(バラ)」
作中では、個体の1体が上記の虚閃の一斉射のどさくさに紛れて撃っていた。
シエン・グランツ
破面・No.100⇔No.0/第0十刃(セロ・エスパーダ)
司る死の形:狂気
第8十刃・ザエルアポロ・グランツと瓜二つの姿の破面。本人も涅マユリに教えられるまで、自分はザエルアポロだと認識していた。左目の眼球に薄らと100の数字が刻まれており、シエンという名前も100という数字から取ったものである。
その正体はロカの反膜の糸に残されていたザエルアポロの記憶と知識が中途半端に複写された霊子の塊であり、反膜の糸によって形成された存在である。シエン自身は無意識に、その事実に気付く事を回避していた。
自分の正体を知った後は、ピカロ達にかつてザエルアポロが完璧な生物を目指すために捨てたデータを集めさせ、ロカの反膜の糸を得るために彼女の命を狙い始める。
ザエルアポロのデッドコピーではあるが、自らがザエルアポロではないことを自覚してからはシエン独自の感性・自我が現れ始め、最終的にはザエルアポロとは正反対の、まるで更木剣八のような「互いの命を削り合う死闘にこそ価値がある」という戦闘狂となる。
そして、更木剣八との全力での死闘は、石田曰く『虚化した一護並』と言われるほどに霊圧が上がっていた。
帰刃:『邪淫妃(フォルニカラス)』
ザエルアポロと同様の帰刃形態だが、ピカロが集めたザエルアポロが捨てたデータを受け取った事により、その戦闘能力は桁外れに上昇している。また、データを全て集めた時は背中の羽が目玉の付いた巨大な蝶のような羽に変化し、眼球の100という数字も0に変わる。オリジナルであるザエルアポロの全盛期といっても過言ではないその戦闘能力は、解放状態のヤミー・リヤルゴをも上回っている。
解号は「啜れ『邪淫妃』(すすれ『〜』)」
技「王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)」
解放後に使用。両手や口、触手の先から放つ。また同時に放つ事も可能。
綱彌代 時灘(つなやしろ ときなだ)
声 - 津田健次郎(BLEACH Brave Souls)
五大貴族の中でも筆頭とされる「綱彌代家」の分家の末裔。かつては護廷十三隊に所属する死神であった。現在は離隊しているが、依然として高い実力を有している様が覗える。編み込んだ頭髪に目元に化粧を施している。他人を蹂躙する行為を至福とし、その為には手間隙を惜しまず危険を冒すのも厭わない極めて享楽的且つ極悪非道の男で、滅多に他人のことを悪く言わない京楽でさえ「彼は平気でそういうことをやる男」と評している。東仙の親友「歌匤」の夫であり、その正義を美徳に溢れた尊いものと認めながら、自身の歪んだ価値観から己の友人もろとも彼女を斬り殺した。分家とはいえ五大貴族の者だった事から死罪とはならず、身内の恥を隠そうとした綱彌代本家により軟禁状態にあった。歌匤の死を悲しむ当時の東仙に無関係の死神を装って説得し、彼が復讐を一度は呑み込んだのを見届けると自ら正体と真意を明かして絶望へと突き落とした。京楽と浮竹とは霊術院時代の同期で当時から反りが合わず、かつて自分の罪を暴いた京楽への嫌悪は特に強く、総隊長に就いた京楽と久方ぶりに言葉を交わした際には浮竹の死を嘲笑い、自身が関わってはいない七緒の母の処刑を言葉で弄んだ。
零番隊の面々がユーハバッハ率いる親衛隊を迎撃に向かった留守を狙い、王悦の鳳凰殿から『已己巳己巴』を盗み出した。後に自作自演で暗殺者を雇い、先代当主の大叔父を含めた本家の者達を殺害して綱彌代家当主となり、白哉と夜一を招いて会談を開催。志波家の復興と彦禰を霊王として現世、尸魂界、虚圏の統治を目論むと同時に自身が断界で創り上げた空中楼閣を現世に出現させ、死神の存在を公にする事で現世の人間達が混乱し、世界が壊れていく様を眺めるという「自身の愉楽」のために暗躍する。
斬魄刀:『九天鏡谷(くてんきょうこく)』
時灘自身の斬魄刀ではなく、伊勢家における八鏡剣と同様、綱彌代家に代々受け継がれてきたものである(時灘の本来の斬魄刀は、護廷十三隊離隊時に没収された)。鏡のような障壁を形成して敵の攻撃を反射する特性を持ち、交戦したと思わしき鳳凰殿の護衛の斬魄刀達には、炎・氷・電気・毒・刃物・鈍器といった様々な傷跡が刻まれている。京楽の斬魄刀『花天狂骨』を揶揄した偽りの名前であり、後述の真の名を呼ぶことで本領を発揮する。
解号は「奉れ『九天鏡谷』(たてまつれ『〜』)」。
斬魄刀:『艶羅鏡典(えんらきょうてん)』
綱彌代本家に伝わる「最古の斬魄刀」の一振り。解放すると刀身が消え去り、所有者が見聞きした他者の斬魄刀を模倣することが出来る。一度に何種類もの斬魄刀を発現させられる上、同一の斬魄刀を何本でも再現可能。強力無比な力を秘める反面、所有者の魂魄を刻一刻と削り取り、それは二度と元に戻ることは無い。また、再現した斬魄刀の性能は所有者の霊圧に比例するため、格下の死神の斬魄刀(車谷善之介の「土鯰」や山田花太郎の「瓢丸」など)ならば本来の持ち主よりも優れた性能を発揮する反面、自身より格上の死神の斬魄刀(山本元柳斎重國の「流刃若火」や藍染惣右介の「鏡花水月」など)を模倣してもオリジナルには及ばない、黒崎一護の「斬月」のような生い立ちが特殊な斬魄刀は外見しか模倣できないなどの欠点がある。
解号は「四海啜りて天涯纏い、万象等しく写し削らん『艶羅鏡典』(しかいすすりててんがいまとい、ばんしょうひとしくうつしけずらん『〜』)」。
産絹 彦禰(うぶぎぬ ひこね)
声 - 村瀬歩(BLEACH Brave Souls)
時灘を主人と慕う、幼い姿の少年とも少女とも取れる外見をした死神の若者。言動も見た目相応に幼い。
時灘を慕うあまり、自身の不甲斐なさを感じると自害を図ろうとする苛烈な忠誠心の持ち主。経験の浅さは見られるものの戦闘能力は高く、ハリベルと交戦した当時の日番谷並みの身体能力に、破面の鋼皮と滅却師の静血装を併せ持ち、それらを混在した隊長並みの霊圧を放つ。加えて、一護を髣髴とさせる異常な成長性を備えている。時灘から『已己巳己巴』を与えられ、「虚圏の王」になろうと臨戦状態にあったハリベル達とリルトット達の間に乱入、双方と交戦するも重傷を負わされて退却を余儀なくされた。退却した先で檜佐木や花太郎たちと遭遇し、清之介の元で治療を受ける。
その実態は時灘が秘密裏に作り上げた霊王の器であり、完現術者から奪った複数の「霊王の欠片」を核として、数万人単位の人間・死神・滅却師の魂魄をグレミィの遺した脳髄を使い、強引にアウラが組み上げた存在である。
斬魄刀:『已己巳己巴(いこみきどもえ)』
鳳凰殿の海底にある刀櫓に封印されていた、王悦曰く「雑魚には握れない」斬魄刀。刃が不気味なほどに、白く塗り潰されている。その真の正体はバラガンに並ぶ古参格の大虚で、最上級大虚や破面へと進化していった虚達とは異なる進化を遂げた特異な個体。ギリアンの巨体にアジューカスの変異性、そしてヴァストローデの密度を兼ね揃えている。かつて、霊王を喰らおうと侵攻したが零番隊に返り討ちにされて、その特異性から消滅させると全ての魂のバランスを崩すことから、真の名前を一兵衛によって封じられて斬魄刀の形として封印されていた。元が虚であるため、黒腔を用いた移動が可能。斬魄刀としての特性は生物型に分類され、所有者の魂魄を虚の因子が侵食していく。解号によって異なる姿に変貌を遂げ、その度に強くなる。
解号:「星を巡れ『已己巳己巴』(ほしをめぐれ『〜』)」
刀身が虚のような様相の腕に変化し、彦禰とは異なる独立した動きで周囲の敵を薙ぎ払う。
解号:「葬送り記せ『已己巳己巴』(おくりしるせ『〜』)」
ギリアン級の大虚を上回る巨大な姿に変化する。咆哮するだけで竜巻を発生させ、体から「一つの国」と比喩されるほどの無数の分体を生み出す。この分体は事前に生み出しておけば解放を解除しても変わらず維持できる。アーロニーロに近い因子を持ち、周囲の霊子や喰らった霊圧を取り込み、自身の強化が可能。
解号:「孵り亡べ『已己巳己巴』(かえりほろべ『〜』)」
家屋ほどのサイズに縮小した代わりに霊圧の密度が凝縮された異形と化し、その力はバラガンを上回る。単眼から全方位に拡散させても尚高い威力を誇る「虚閃」を放つほか、巨大な質量を保ちながら破面の高速移動術「響転」を使用可能。
帰刃:『已己巳己巴・鳳落八景(いこみきどもえ・ほうらくはっけい)』
『已己巳己巴』が白と黒の斑の文様が浮かんだ日本刀に変化し、死覇装を纏った破面のような姿となる。本来なら相性が悪いはずの滅却師の静血装と破面の鋼皮を同時に発動するなど、比類なき防御力を誇る。
技「虚閃(セロ)」
莫大な霊圧を手の平に集めて、無理矢理に撃ち出す。虚の霊圧を濃縮させた「虚閃の矢」として撃てば、滅却師に対して必殺の威力となる。
技「虚弾(バラ)」
虚閃の20倍の速度で放つ霊子の弾。リルトット達の「神聖滅矢」の相殺に使用。
道羽根 アウラ(みちばね アウラ)
声 - 笹本菜津枝 (BLEACH Brave Souls)
時灘に従っている完現術者の女性。銀城が一護に敗れ、瓦解したはずの「XCUTION」の名を引き継いで立ち上げられた新興宗教の教祖。異常な生活環境で育ったことから、「思い入れのある物」が無いため完現術の固有能力を持たないが、「霊王の鎖結」の恩恵により基本能力の「霊子の使役」のレベルが異常なまでに極まり、分子単位での操作が可能となっている。これは非常に応用力に優れ、自らの肉体に適用させれば不死身に等しい生命力を得られ、気体へと変化させて物理攻撃を無効にしたり、他の物質に触れれば霊子を掌握して自在に操作することも可能。その実力は浦原に「死神で例えると、斬魄刀が使えない代わりに鬼道と白打の腕前が藍染レベル」と評価されるほど。

脚注

  1. ^ 優勝もしたことがあり、本人いわく「インハイ三連覇」。
  2. ^ 実写版のエンドクレジットでも平仮名表記となってる。
  3. ^ 後に浦原喜助を拘束できたのは、盗作した監視蟲をアウラと雪緒につけていた時灘に気付かれない様に、完現術で描いた模様に刻み込んでいた情報を喜助が瞬時に読み取って、即座に拘束された演技をした為でもあった。
  4. ^ 正確には「18歳の三月に離れた」と描写されており、高校卒業を機に出て行ったことが示唆されている。
  5. ^ 忠告も聞かずに自身の名前を不用意に呼んだユーハバッハは声を奪われている。
  6. ^ 「隠」で本物の霊王宮を隠し、「封」で侵入を拒む結界を作り出す。
  7. ^ 小説『Can't Fear Your Own World』で「歌匡(かきょう)」という名前であることが判明する。
  8. ^ 小説『Can't Fear Your Own World』で五代貴族・綱彌代家の後の当主「綱彌代 時灘(つなやしろ ときなだ)」であったことが判明する。
  9. ^ アランカル大百科にて帰刃をしても同じネタが使える。
  10. ^ 目を閉じた状態でも未来予知自体は行えていた模様。
  11. ^ ジェラルドは「神赦親衛隊」とも呼んでいる。
  12. ^ a b 描写が無いため、形状・能力は不明。
  13. ^ 弓親から「精液臭い」と言われたことから、この時に射精したと思われる。
  14. ^ ゲームの公式サイトの画像などでは基本的に「速撃」の形態が使用されている。ゲーム内ではメイン主人公に男を選んだ場合のみ始解習得イベントの際に「剛剣」「速撃」「技巧」の三属性を選ぶことができ、解放後の形状は「剛剣」の場合は中華刀、「速撃」の場合は上記の形状、「技巧」の場合は飛爪になる。なお、主人公として選ばなかった場合は「速撃」の形態に固定される。
  15. ^ ゲーム画面では「虎丸」という表記になっている。
  16. ^ ゲームの公式サイトの画像では基本的に「剛剣」の携帯が使用されている。ゲーム内ではメイン主人公に女を選んだ場合のみ始解習得イベントの際に「剛剣」「速撃」「技巧」の三属性を選ぶことができ、解放後の形状は「剛剣」の場合は上記の形状、「速撃」の場合はチャクラム、「技巧」の場合は鉈になる。なお、主人公として選ばなかった場合は「剛剣」の形態に固定される。