爪白癬

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爪白癬

爪白癬 (つめはくせん)とは、手足の白癬が進行し、爪の間に白癬菌が侵食して、爪自体が白癬菌に感染した状態となっている症状である。

症状[編集]

足の爪などを不摂生に伸ばしていると、そこになどの汚れが溜まり、それが白癬菌の温床となる。長時間ブーツなどを履いたり、でぬれたりすることで発症する。最初は爪ではなく、爪と隣接する指先が水虫となるケースが多く、そこから爪の間へと感染することで、ゆっくりと進行していく。

爪水虫になると、初期ではの先の色が、白っぽくなるだけであり、自覚症状はない。しかし、次第に指側に侵食していき、最終的には爪全体の色が、白色・黄色・黒色に変色する。爪水虫となった爪は、盛り上がったように生え、ボロボロと崩れる。それにより、新たに白癬菌をばら撒き、新たな水虫の原因となる。

患者層[編集]

爪水虫は、長期間にわたり水虫を患っている人ほど、かかりやすい病気である。中高年が患いやすい病気と言えるが、10代や20代であってもかかる病気である。かつては男性の病気とされていたが、女子大生たちがブーツを履いたり、OLのように靴を履き続けることが増えたため、女性でも爪水虫にかかる事が多い。

危険性[編集]

水虫の症状としては、末期にあたるものであり、極めて早い治療が必要である。初期であれば、比較的に早く治療することが可能であるので、早急に医師の診断を受けることが必要である。内部まで進行した爪水虫は、医師の処方した内服薬なしには、完治は困難である。ごく初期のものであれば、進行した爪を爪きりで切断し、皮膚には外用薬を塗ることで、完治が可能である。

症状が進行すると、靴が履けなくなったり、歩きにくくなったりするなど、日常生活に支障をきたすケースもある。たかが水虫と侮りがちだが、糖尿病の人は合併症の危険もある。また、生活スタイルが同じである以上、他の指にも爪水虫が拡大したり、家族などにも感染が広がる可能性も高いため、早期治療が必要である。

治療法[編集]

内服薬[編集]

通常の水虫の場合、スプレーや塗り薬のような外用薬を用いて治すことが多いが、爪水虫の治療法は、外用薬では根治することは極めて難しいとされる。爪水虫には、内科皮膚科などに通院して、テルビナフィン(ラミシール)などの内服薬を処方してもらい、朝食後1日1錠ずつ3-12ヶ月ほど服用することで、多くの場合1年以内に完治する。かつてはグリセオフルビンが用いられていたが、副作用の問題や新薬の登場などもあり、2008年をもって日本では生産を終了している。イトラコナゾールを1週間飲み3週間休薬し、それを3回行うというパルス療法も行われる。

パルス療法以外では、爪が完全に生え変わるまで服用する必要がある。手の場合6ヶ月、足の場合12ヶ月で、爪は完全に生え変わる。ただし、生え変わりのスピードは指によって異なり、親指は早く、小指は遅い。また、爪の長さや生え変わりのスピードなどは個人差もあるので、気長に根気よく治療をする必要がある。

人により内服薬の副作用があり、の不快感、下痢悪心腹痛などが起こる場合がある。少数ではあるが、機能に影響が出たり、貧血を訴える人もいるので、医師の診察を定期的に受けながら治療する必要がある。

外用薬[編集]

それと同時に、爪水虫になっている指の爪の間に、抗真菌薬をつけることにより、外側からも滅菌することで効果が上がる。また、たいていの場合は水虫を、足裏や指にも併発しているので、スプレー・塗り薬なども併用するのも効果がある。外用薬は、朝晩1日2回するのが効果的である。可能であれば、外用薬を使う前に「水虫用の石鹸」で洗って、タオルで拭いて清潔にしておくのが望ましい。 日本ではエフィナコナゾール(製品名:クレナフィン、科研製薬製造販売[1])、そしてルリコナゾール(製品名:ルコナック、製造販売:佐藤製薬、販売元:佐藤製薬[2]、ポーラファルマ[3])の2剤承認されている。
外用薬を使うことで、爪水虫によりボロボロと崩れていた爪が、わずかに硬く崩れにくくなり、水虫の拡大を防ぐことができるようになる。塗り薬の場合、手に感染したり範囲が広がったりする事もあるので、その場合にはスプレータイプを使うのが良い。

脚注[編集]

[1]http://clenafin.jp/product/

[2]http://medinfo-sato.com/top.html

[3]https://www.pola-pharma.co.jp/medicalmedicines/product/index.html

関連項目[編集]