熊の湯信号場
熊の湯信号場 | |
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くまのゆ Kumanoyu | |
◄仁山信号場 (1.3 km) (4.5 km) 大沼► | |
所在地 | 北海道亀田郡七飯町字仁山 |
所属事業者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
所属路線 | 函館本線 |
キロ程 | 22.5 km(函館起点) |
駅構造 | 地上 |
ホーム | なし |
開業年月日 | 1962年(昭和37年)7月25日 |
廃止年月日 | 1966年(昭和41年)9月30日 |

熊の湯信号場(くまのゆしんごうじょう)は、北海道亀田郡七飯町字仁山にあった日本国有鉄道(国鉄)函館本線の信号場(廃駅)である。藤城線(七飯 - 大沼間の下り別線)開通に伴い、1966年(昭和41年)に廃止された。
概要[編集]
仁山 - 大沼間の峠下トンネルが老朽化したため、新たに新峠下トンネルと新線が建設されて仁山から1.3kmの地点で切り替えられ、峠下トンネル側の旧線は一旦廃止された。その後増大する輸送量に線路容量が追いつかなくなったため、旧線と旧トンネルを補修し線形を整えて上り線(函館方面)として復活させ、大沼から切り替え地点まで部分的に複線化した際、その切り替え地点へ暫定的に設置されたのが当信号場である[1]。その後建設再開された藤城線は、新峠下トンネルの新線側と接続して下り本線となる(従来とは上下が逆になったことになる)一方で、仁山まわりの旧線とは切り離されたため当信号場は用途を失い廃止された。
歴史[編集]
- 1962年(昭和37年)7月25日:日本国有鉄道(国鉄)函館本線 仁山信号場(仁山仮乗降場、現在の仁山駅) - 軍川駅(現在の大沼駅)間に新設[2]。同時に函館本線 当信号場 - 軍川駅間が複線化[3]。
- 1966年(昭和41年)9月30日:函館本線 七飯駅 - 大沼駅間の別線(藤城線)開通に伴い、廃止[3]。
信号場構造[編集]
仁山方面単線区間と大沼方面複線区間の接点に設けられた、仁山方面列車行き違い形の信号場である。無人の信号場で、分岐器制御は仁山信号場(仁山仮乗降場)からの遠隔操作により行われた[1]。
信号場名の由来[編集]
近くにあった熊の湯温泉から。この地方のアイヌの伝承には「その昔、若者が狩りで山奥へ分け入ると、とある谷で熊が湯に浸かっていた。若者は大層驚いてこれを射殺すべく毒矢を放ったが、外れたため逆に襲われ格闘となった。若者は腰のマキリで熊を殺したが深い傷を負って気絶した。彼の住むコタンでは帰ってこない若者を心配して手分けして探しに行き、若者を見つけて介抱するとようやく気づき、経緯を話して自分も試みに湯に浸かってみると、さしもの重い傷もみるみる治って全快した。」という物語があって、これが熊の湯の名前の由来となっている[4]。
隣の駅[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
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