熊と旅人

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熊と旅人

熊と旅人」(くまとたびびと)は、イソップ寓話の一つ。

あらすじ[編集]

2人の男が旅をしていた。ある大きな森の中の道を歩いていると、目の前に1頭のが現われた。

1人の男はすぐに近くの大木によじ登ったが、もう1人の男は逃げ遅れ、仕方なく地面に倒れて死んだふりをした。熊はその男の耳元に口を当てていたが、しばらくすると森の奥に姿を消した。木の上の男は、安心したので降りてきた。

逃げ遅れた男に「熊は君の耳に何かささやいていたようだが、何て言っていたんだね?」と聞いたところ、男は答えた。「ああ、言っていた。危ない時に友達を捨て、自分だけ逃げるような薄情な相手とはもう別れろ、と」。

教訓[編集]

友人は大切にせよ、自分だけいい目を見ようとするな。

誤解(熊と「死んだふり」)[編集]

イソップの時代「熊は生きた人間は食べるが死人は食べない」と信じられていた[1]。実際は熊は死肉も食うので、死んだふりをしても襲われるときは襲われる。

その他[編集]

  • 島木譲二は「あっ! 熊や! 死んだふりせい!」というギャグを持っている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ イソップの別の寓話『熊と狐』で熊が「自分は人間に優しいから死人は食わない」と言い、狐に「死人を食べ生きた人を襲わない方が人間は優しいと思うだろう」とツッコまれる内容があり、熊の冗談や嘘ではなく語り手が「熊はそういう習性がある」という前提の認識をしていたことが分かる。