無線局免許状

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無線局免許状
略称 局免
実施国 日本の旗 日本
資格種類 国家資格
分野 無線
試験形式 簡易な免許手続または包括免許に拠らない場合は、予備免許落成検査を要する。
認定団体 総務省
根拠法令 電波法
公式サイト 総務省電波利用ホームページ
特記事項 有効期限は原則5年である。
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無線局免許状(むせんきょくめんきょじょう)とは、電波法に基づき無線局免許を与えられた時に交付される文書である。 略して局免と呼ばれる。

また、無線局登録状高周波利用設備許可状については、無線局免許状に関する規定が準用されるため、併せて述べる。

定義[編集]

電波法第4条により無線局を開設する者は、原則として総務大臣から免許を受けなければならない。 総務大臣は、電波法第14条により検査を行った結果違反がない場合、 同法第15条により総務省令無線局免許手続規則(以下、「免許規則」と略す。)に定める簡易な免許手続による場合 及び電波法第27条の2により複数の特定無線局を包括して開設する場合には無線局の免許を与えなければならないとされ、免許状を交付するものとしている。 但し、免許規則第21条第7項により同一人に属する二以上の所定の無線局で、無線設備の常置場所が同じであるものは、あわせて1枚の免許状を交付されることがある。

同様に、電波法第27条の18による登録局の登録、電波法第100条及び総務省令電波法施行規則(以下、「施行規則」と略す。)第44条による高周波利用設備の許可の際にも、登録状や許可状を交付する。

これらの手続きの内、一部の無線局の免許、無線局の登録、高周波利用設備の許可については、電波法第104条の3および電波法施行規則(以下、「施行規則」と略す。)第51条の15により、設置場所又は常置場所を管轄する総合通信局長(沖縄総合通信事務所長を含む。以下同じ。)に権限が委任されている。

  • 1971年(昭和46年) 一部の無線局の免許および高周波利用設備の許可の権限の郵政大臣(現 総務大臣)から地方電波監理局長(後に地方電気通信監理局長、現 総合通信局長)への委任が開始された[1]
  • 1972年(昭和47年) 沖縄県においては一部の無線局の免許および高周波利用設備の許可の権限は沖縄郵政管理事務所長(現 沖縄総合通信事務所長)に委任されることとされた。[2]
  • 2005年(平成17年) 無線局の登録の権限は総合通信局長に委任されることとされた[3]

なお、総務省において免許事務を司るのは、放送局関係が情報流通行政局、それ以外は総合通信基盤局である。

無線局免許状[編集]

手数料[編集]

政令電波法関係手数料令第2条に、特定無線局は第6条による。ここで情報通信技術利用法の規定によるもののは、減額されることが規定されている。これは電子申請によりPay-easyを利用する。

権限者[編集]

免許の権限者は総務大臣である。但し、2012年(平成24年)4月2日 [4] 以降の次の無線局については総合通信局長が権限者である。

交付[編集]

無線局の免許は、無線局の種別に従い設置場所(一部の移動する無線局は送信設備)ごとに申請するのが原則である。 但し、移動するアマチュア局など送信装置ごとに申請することが不合理であると認められる無線局は、複数の送信装置を単一の無線局として申請することができる。 また、通信の相手からの電波を受けることにより自動的に選択される電波のみ発射する無線局のうち、施行規則に定めるもので適合表示無線設備のみを使用するものは特定無線局として包括免許を申請することができる。すなわち、複数の無線局に対して一枚の無線局免許状が交付される。 特定無線局は施行規則で携帯電話端末やMCA無線移動局などが対象とされている。

アマチュア局において、空中線電力50Wを超える送信機が含まれる場合、移動する局としての免許は受けられない[5]。50Wを超える送信機と超えない送信機を別の局として申請し、前者を移動しない局、後者を移動する局として免許を受けることは可能である。この場合、交付される無線局免許状は計二枚となり、電波利用料も二倍の利用料を支払う。移動しない局の設置場所と移動する局の常置場所が同一の場合、識別信号呼出符号)は同一のものが指定される。

記載事項[編集]

無線局免許状には、免許の番号、免許の年月日、免許の有効期間、識別信号、免許人の名称及び住所、種別、目的、通信の相手方および通信事項(基幹放送局を除く。)、設置場所及び指定事項電波の型式周波数、空中線電力、運用許容時間)などが、基幹放送局は上記に加えて放送事項、放送区域が記載されている。

用語解説
免許人(めんきょにん) 総務大臣又は総合通信局長より免許を与えられた者(官公庁、法人・団体、個人)。
無線局の種別
(むせんきょくのしゅべつ)
施行規則第4条に規定する無線局の種類。
無線局の目的
(むせんきょくのもくてき)
無線局の用途。種類は、免許規則に基づく総務省告示[6]の別表第1号「無線局の目的コード」による。
通信事項
(つうしんじこう)
無線局が通信することを許された事項。内容は、告示[6]の別表第2号「通信事項コード」による。

通信事項を超えた内容を通信すると電波法違反[7]となる(電波法第52条に定める目的外通信 [8] は例外である。)。

設置場所
(せっちばしょ)
陸上に固定された移動しない無線局の無線設備が実際に置かれている場所。
常置場所
(じょうちばしょ)
移動する無線局の無線設備が通常保管されている場所。
移動範囲
(いどうはんい)
移動する無線局が運用することを許される範囲。
例えば、「関東総合通信局管内」「東京都内」「全国」などと指定される。日本の領土(領地、領海、領空)内を移動するには、「陸上、海上、上空」と指定されている必要がある。「全国」は「陸上」と同じ。
以下の用語は各項目を参照。

指定事項電波の型式周波数空中線電力運用許容時間

放送区域
(ほうそうくいき)
国内放送地上基幹放送が一定以上の電界強度で受信できなければならない区域
総務省令基幹放送局の開設の根本的基準第2条第12項で定義されている。

有効期間[編集]

2013年(平成25年)2月1日[9]以降、次のとおりである。

有効期間は下記を除き5年である。

有効期間は原則として種別毎に一定日に有効期間が満了するように指定される。 すなわち、免許の日が異なっても同一日に満了するように免許される。

次の局は毎年告示で定める日(初回の免許に限り、4年を超えて5年以内の一定日)に満了するように指定される。 [10]

上記の例外(免許の日から5年)となるのは次の局である。

  • 地上基幹放送局中継国際放送を行うものに限る。)
  • 地上一般放送局(エリア放送を行うものに限る。)
  • 船舶局(義務船舶局を除く。)
  • 遭難自動通報局
  • 航空機局(義務航空機局を除く。)
  • 衛星基幹放送試験局
  • アマチュア局
  • 簡易無線局
  • 構内無線局
  • 気象援助局
  • 実験試験局
  • 電気通信業務用特定無線局(包括免許される陸上移動局、基地局、VSAT地球局、航空機地球局、携帯移動地球局)

なお、次の場合は所定の期間より短い期間を有効期間とすることがある。

  1. 申請者が希望するとき。
  2. 周波数割当計画又は基幹放送用周波数使用計画により周波数を割り当てることが可能な期間が規定の期間に満たないとき。
  3. アマチュア局を外国人が開設するときで在留期間が5年に満たないとき。

様式[編集]

免許規則 別表第5号から第5号の5に規定されている。

  • 1950年(昭和25年) 免許規則制定[11]時は、放送局、その他の陸上の無線局、船舶局の三種類で書式は縦書きであった。
  • 1953年(昭和28年) 航空機局のものが追加され四種類となった。[12]

これ以降は種類が増加し、途中

  • 1960年(昭和35年) 書式は横書きにかわった。[13]
  • 1996年(平成8年)  十数種類あった様式は、放送局、パーソナル無線とアマチュア局以外の無線局、パーソナル無線、アマチュア局の四種類に簡素化された。[14]
  • 1997年(平成9年) 包括免許制導入により特定無線局が加わり五種類となった。[15]
  • 2011年(平成23年) 基幹放送局、基幹放送局・パーソナル無線・アマチュア局以外の無線局、パーソナル無線、アマチュア局、特定無線局の五種類となった。[16]
    • パーソナル無線とアマチュア局はA5判、それ以外の無線局免許状の大きさはA4判である。

参考として、免許申請書の様式は、パーソナル無線及びアマチュア局、パーソナル無線及びアマチュア局以外の無線局、特定無線局の三種類である。(免許規則 別表第1号から第1号の3) また、1998年(平成10年)には無線局事項書及び工事設計書の記載に関し、各種のコードが制定 [17] された。 コードは2004年(平成16年)より告示 [18] [6] に規定されている。

取扱い[編集]

無線局免許状は、主たる送信装置のある場所の見やすい箇所に掲げておかなければならない。ただし、掲示を困難とするものについては、その限りで無い[19]

  • 宇宙物体に開設する無線局は無線従事者の常駐する場所のうち主な場所に、無人方式の無線設備の移動しない無線局は無線従事者の常駐する場所又は当該無線局を管理する場所に備え付ければよい[20]
  • 携帯電話端末は、包括免許される陸上移動局であり、電気通信事業者NTTドコモKDDI沖縄セルラー電話ソフトバンク)が、包括免許人として、一括管理している。

船上通信局、陸上移動局、携帯局、無線標定移動局、携帯移動地球局、アマチュア局などの移動する無線局は、同時に発給される無線局免許証票も送信装置のある場所に備え付けなければならない[21]

免許が効力を失ったとき、免許人であった者は、1ヶ月以内に無線局免許状を総合通信局に返納しなければならない[22]。免許状を返納しない者は、30万円以下の過料に処される[23]

再免許[編集]

再免許の申請は有効期間満了の

  1. 人工衛星等を除くアマチュア局は、1ヶ月以上1年以内
  2. 特定実験試験局は、1ヶ月以上3ヶ月以内
  3. その他の無線局は、3ヶ月以上6ヶ月以内

に、免許の有効期間が1年以内の無線局は1ヶ月前までに行わなければならない。

前項にかかわらず、免許の有効期間満了1ヶ月以内に免許された無線局は、免許を受けた後直ちに再免許の申請を行わなければならない。

公表[編集]

無線局の免許については、施行規則に定める無線局を除き、無線局免許状の記載事項のうち施行規則で定めるものがインターネットその他の方法で公表される。 (外部リンクの「無線局等情報検索」参照)

参考画像[編集]

無線局登録状[編集]

無線局登録状(デジタル簡易無線局)

概要

2004年(平成16年)電波法に規定 [24] され、翌2005年(平成17年)に総務省令改正 [25] により施行された。 他の無線局の運用を阻害するような妨害を与えない機能をもち、施行規則で定める日本国内の区域で使用される適合表示無線設備のみを用いた無線局は、総合通信局長の登録を要する。 登録に際し外国籍の者を除外する規定は無い。

対象 登録局#種別を参照。

手数料

電波法関係手数料令第8条による。 免許状と同様にインターネット申請によりPay-easyを利用すれば減額される。

交付

無線局の登録は、無線局の種別に従い設置場所(移動する無線局は送信設備)ごとに申請するのが原則である。 但し、構内無線局は、複数の送信装置を単一の無線局として申請することができる。 また、周波数及び無線設備の規格を同じくするものであれば、包括して登録を申請することができる。 すなわち、複数の無線局に対して一枚の無線局登録状が交付される。

記載事項

  • 氏名又は名称
  • 住所
  • 法人にあっては代表者の氏名
  • 無線設備の規格
  • 設置場所
  • 周波数及び空中線電力
  • 登録の年月日及び登録の番号
  • 有効期間

有効期間

5年、ただし、再登録は妨げない。

様式

免許規則別表第5号の10による。

再登録

再登録の申請は有効期間満了の1ヶ月以上3ヶ月以内までに行わなければならない。

取扱い

登録が効力を失ったとき、登録人であった者は、1ヶ月以内に無線局登録状を返納しなければならない。 登録状を返納しない者は、30万円以下の過料に処される。

公表

無線局の登録については、無線局登録状の記載事項のうち施行規則で定めるものがインターネットその他の方法で公表される。 (外部リンクの「無線局等情報検索」参照)

高周波利用設備許可状[編集]

概要

電波法令制定時の1950年(昭和25年)から規定されている。 無線設備以外の

  1. 10kHz以上の高周波電流を電線路に通ずる通信設備
  2. 前号以外の設備で10kHz以上の高周波電流を利用するもので、総務大臣の型式指定又は型式確認の対象外で50Wをこえるもの

は総合通信局長の許可を要する。

手数料は規定されていない。つまり無料である。 有効期限は規定されていない。外国籍の者を除外する規定も無い。

種別

高周波利用設備許可状は、次の種別ごとに交付される。

  1. 電力線搬送通信設備
  2. 誘導式通信設備
  3. 誘導式読み書き通信設備
  4. 医療用設備
  5. 工業用加熱設備
  6. 各種設備

交付

高周波利用設備が電波法令の技術基準に適合し、その周波数の使用が他の通信に影響を与えないと認められれば、許可される。

様式

免許規則別表第7号による。

取扱い

許可が効力を失ったとき、設置者であった者は、1ヶ月以内に高周波利用設備許可状を返納しなければならない。 許可状を返納しない者は、30万円以下の過料に処される。

日本国外[編集]

電波発射地を管轄する主権国家が国際条約に基づき管理することとなっているので、無条件で自由に電波を発射することはできない。日本国外においても正規の許可を受けた無線局には、無線局免許状に相当する書類が交付される。以下にアマチュア局での例を紹介する。

無線局許可証(大韓民国、アマチュア局)
RADIO LICENSE(パラオ共和国、アマチュア局)

大韓民国[編集]

大韓民国では、日本と同様にエリアごとに電波管理所が設けられており、そこから交付される。記載事項は概ね日本の様式と同一であるが、日本と異なる点としては、

  • 大きさはA4判
  • 交付した部署、責任者、担当者及び連絡先電話番号が記載される。
  • 有効期間は5年、但し初回取得時は4年を超えて5年以下の12月31日までとなる。(日本の陸上移動業務の局などと同様)
  • 無線機の機種、製造番号、アンテナの種類が記載される。
  • 無線局を操作する指定無線従事者の資格と定員が記載される。

日本のアマチュア無線技士が、相互運用協定に基づきアマチュア局の申請をした場合、無線従事者資格は交付されず、無線局が許可されるのみである。 日本政府発行の無線従事者免許証(英語が付記されてないものは無線従事者免許証記載事項証明もあわせ)と韓国政府発行の無線局許可証を所持して運用しなければならない。

パラオ共和国[編集]

パラオ共和国は独立国家であるが、従前はアメリカ合衆国信託統治領であったことから、アメリカ合衆国連邦政府の政府機関である連邦通信委員会(FCC)の方式を踏襲している。国内全土において、政府機関である Ministry of Public Infrastructure, Industries & Commerce(MPIIC)が交付する。

日本や韓国のように、操作資格(免許証)と無線局資格(免許状)に分離しておらず、操作資格を受けると、同時に無線局資格も得られコールサイン(識別信号)が付与される。「CUT ALLONG THE DOTTED LINE」で切り取って使用することも可能で、CUT...より上が常置場所(自宅)などへの掲出用、下が携帯用のものである。

外国人が開設するものは、有効期限が1年(特別コールサインや団体局の場合は更に短くなる。)である。相互運用協定は結ばれておらず、パラオ国内では、日本の無線従事者免許証および無線局免許状は無効であるので、事前に申請を行い、パラオ政府から操作資格と無線局資格の許可を受けなければならない。

申請書には、無線機の機種を記載する欄があるが、既にパラオ国内で免許を受けている無線機であれば、それを借りることも可能である。

脚注[編集]

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  1. ^ 昭和46年郵政省令第9号による施行規則改正
  2. ^ 昭和47年郵政省令第16号による施行規則改正
  3. ^ 平成17年総務省令第82号による施行規則改正
  4. ^ 平成24年総務省令第23号による施行規則改正
  5. ^ 無線局(基幹放送局を除く。)の開設の根本的基準第6条の2第2項
  6. ^ a b c 平成16年総務省告示第860号 無線局免許手続規則別表第2号第1等の規定に基づく無線局免許申請書等に添付する無線局事項書の無線局の目的コードの欄及び通信事項コードの欄に記載するためのコード表 (総務省電波利用ホームページ 総務省電波関係法令集)
  7. ^ 第110条第5号により、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。
  8. ^ 目的外通信は電波法第52条の他、これに基づく施行規則第37条、昭和33年郵政省告示第1206号 電波法施行規則第37条第20号の規定による治安維持の業務をつかさどる行政機関の無線局相互間に行うことのできる通信(総務省電波利用ホームページ 総務省電波関係法令集)にも定められている。
  9. ^ 平成24年総務省令第108号による免許規則改正の施行
  10. ^ 平成19年総務省告示第429号 電波法施行規則第8条第1項の規定に基づく陸上移動業務の無線局等について同時に有効期間が満了するよう総務大臣が毎年一の別に告示で定める日(同上)
  11. ^ 昭和25年電波監理委員会規則第4号
  12. ^ 昭和28年郵政省令第58号による免許規則改正
  13. ^ 昭和35年郵政省令第8号による免許規則改正
  14. ^ 平成8年郵政省令第21号による免許規則改正
  15. ^ 平成9年郵政省令第73号による免許規則改正
  16. ^ 平成23年総務省令第65号による免許規則改正
  17. ^ 平成10年郵政省令第105号による免許規則改正
  18. ^ 平成16年総務省告示第859号 無線局免許手続規則別表第2号第1等の規定に基づく無線局免許申請書等に添付する無線局事項書及び工事設計書の各欄に記載するためのコード(総務省電波利用ホームページ 総務省電波関係法令集)
  19. ^ 施行規則第38条第2項
  20. ^ 昭和35年郵政省告示第1017号第2項第4号及び第5号
  21. ^ 施行規則第38条第3項
  22. ^ 電波法第24条
  23. ^ 電波法第116条第3項
  24. ^ 平成16年法律第47号による改正
  25. ^ 平成17年総務省令第82号による施行規則改正および平成17年総務省令第83号による免許規則改正

関連項目[編集]

外部リンク[編集]