泉 (デュシャン)

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『泉』
French: Fontaine
English: Fountain
Duchamp Fountaine.jpg
作者 マルセル・デュシャン
製作年 1917年

『泉』(いずみ、Fontaine)は、マルセル・デュシャン1917年に制作した芸術作品。磁器の男性用小便器を横に倒し、"R.Mutt"という署名をしたものに「泉」というタイトルを付けたものである[1]

概要[編集]

デュシャンは本作を1917年にニューヨークで開催された独立芸術家協会( Society of Independent Artists(en))の「ニューヨーク・アンデパンダン」展に出品しようとした。デュシャンはアンデパンダン展の委員であり、出品料を支払えば無審査で誰でも出品できる規則であったにもかかわらず、協会はこの作品の出品を許可しなかった[2]。この決定を不服として同展覧会の実行委員長を辞任[3] 。その後この作品は行方不明である[3]

「泉」は、ピーター・バーガーのようなアバンギャルドの研究家からは20世紀を代表する作品とみなされており、少なくとも17体のレプリカが存在する。この作品は「芸術の概念や制度自体を問い直す作品として、現代アートの出発点」[4]となった。

脚注・出典[編集]

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  1. ^ An Overview of the Seventeen Known Versions of Fountain” (2007年). 2016年2月24日閲覧。
  2. ^ 「ニューヨーク・アンデパンダン」展”. artscape.jp. DNP(大日本印刷). 2016年2月24日閲覧。
  3. ^ a b 平芳幸浩「謎の男マルセル・デュシャン」、『芸術新潮』第56巻第2号、新潮社、2005年2月1日、 30頁。 
  4. ^ 筧奈菜子『めくるめく現代アートイラストで楽しむ世界の作家とキーワード』フィルムアート社、2016年、p.13。

所蔵[編集]