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油紙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

油紙(あぶらがみ、ゆし)とは、の表面に薄くを引いて乾燥させたもの。防水耐水防錆の用途で用いられる素材である。

概要

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伝統的な油紙は紙を柿渋で揉んで油を浸透させてから天日乾燥させたものである[1]

江戸時代には雨衣の合羽の材料とされた[1]。油紙自体も「合羽」と称され、生花などを包む花合羽、荷物や荷車に付ける荷合羽、馬車に付ける包み合羽などがあった[1]

美濃紙の生産で知られる岐阜県では大正初期から昭和20年代まで特産品とされていた[1]

2000年代の日本においては専門性の高い代替品の登場などにより生産量が減少しており、生産者も美濃紙のメーカーの一部などに限られている[2]

主な用途

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防水・耐水

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油紙には防水性や耐水性があるので、次のような物に用いられる。

江戸時代には促成栽培用の温室にも利用されていた[3]

防錆

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の保存など金属製の小物がびることを防ぐ目的で用いられる。

脚注

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  1. ^ a b c d 斉田隆一. “合羽屋からビニール屋に”. 岐阜県のプラスチック 1977年10月号. 岐阜県プラスチック工業組合. p. 9. 2025年7月28日閲覧。
  2. ^ 林えり子『暮しの昭和史』pp.107-109 海竜社 2009年
  3. ^ 水戸計『江戸の大誤解』p.181.彩図社、2016年。

関連項目

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