河津七滝

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河津七滝
大滝
かに滝
初景滝
蛇滝
えび滝
釜滝

河津七滝(かわづななだる)は、静岡県賀茂郡河津町を流れる河津川の、約1.5kmの間に存在する7つのの総称。河津町観光のメインスポットであり、伊豆半島ジオパークのジオサイトとして指定されている。

七滝は、約2万5000年前に伊豆東部火山群のひとつ「登り尾(のぼりお)南火山」からの溶岩流が谷に流れ込んでつくり出したもので[1]、七滝のうち「えび滝」を除く6つの滝には、厚い溶岩が凝固、収縮してでできる柱状節理が見られる[1]

初景滝には文豪、川端康成の代表作「伊豆の踊子」のブロンズ像[2]があり、滝祭りのメイン会場ともなっている。七滝沿いには河津七滝温泉の温泉街があり、これらの宿泊施設などでは、以下のそれぞれの滝の名称を部屋名として使用しているところも少なくない。

構成[編集]

下流側から。

  • 大滝(おおだる)…高さ30m幅7m、伊豆半島最大級 (地図
  • 出合滝(であいだる) - 高さ2m、幅2m (地図
  • かに滝(かにだる) - 高さ2m、幅1m(長さ15m) (地図
  • 初景滝(しょけいだる) - 高さ10m、幅7m (地図
  • 蛇滝(へびだる) - 高さ3m、幅2m (地図
  • えび滝(えびだる) - 高さ5m、幅3m (地図
  • 釜滝(かまだる) - 高さ22m、幅2m (地図

伝説[編集]

河津七滝にはヤマタノオロチ伝説とよく似た大蛇伝説が伝わる。その概要は以下の通りである。

その昔、天狗の万三郎の妻が天城の八丁池で七つの頭を持つ大蛇を目撃した。これを聞いた万三郎は八丁池の近くに強い酒の入った樽を七つ置いた。やがて現れた大蛇がこれを飲み、酔いが回り寝込んだところを万三郎は剣で大蛇の七つの首を全て切り落とした。すると大蛇の体は川となり、首の切り口は滝となり、河津七滝となった。

「滝」の読み[編集]

通常、「滝」という漢字は「たき」と読むが、河津七滝では「たる」と読む。平安時代から伝わる民俗語が由来である。ただし、「河津七滝」およびその7つの滝の名称は「だる」と濁った読み方をする。

災害と復旧[編集]

七滝の中でも最も落差があり、多くの観光客を集めていた大滝であるが、2011年9月の台風15号よって倒木と崖崩れが発生し、遊歩道が通行できなくなった。2012年春に遊歩道を再開したものの、観光客が旅館「天城荘」に利用料を支払わなければ大滝を鑑賞できない状態が続いていた。これは自費で大滝遊歩道を応急工事で復旧した地権者の旅館と、不十分な復旧で事故が起り、損害賠償を追いたくないと考えている町とが対立していることが原因である。2013年にはこういった地域のトラブルなどを扱うTBS系列のTV番組「噂の!東京マガジン」で取り上げられてしまった[3][4]

地権者との交渉が長引いていたが、町が2016年に崩落部分を含む民有地2805平方メートルを取得し整備を行い、2017年8月3日に遊歩道が開放された[5]。これにより、約6年ぶりに、無料ですべての滝を見学できるようになった[5]

脚注[編集]

  1. ^ a b 出典: 河津・七滝ジオサイト - 伊豆半島ジオパーク、2016年11月閲覧
  2. ^ 名称「踊り子と私」
  3. ^ 2013年9月1日放送
  4. ^ 出典: TVでた蔵 、2016年11月閲覧
  5. ^ a b 出典: @S(静岡新聞・SBS)、2017年8月閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]