決定版 子連れ狼

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『決定版 子連れ狼』は、1972年9月に発売された橋幸夫のLP盤のオリジナルアルバム(SJX-108)。ベストアルバムの『子連れ狼/橋幸夫ベスト・ヒット』(SJV-549、1972年)とは別作品である。

概要[編集]

劇画の『子連れ狼』のイメージソングとして発表された橋の115枚目のシングル「子連れ狼」(SV-2219、1971年12月5日発売)はロングセラーとなった。翌年9月には続編として「三途の川の乳母車」が発売となっている(SV-2292)[1]。これに合わせてオリジナルアルバム『決定版 子連れ狼』が制作、発売された[2]

A面に関連するシングル4曲が収録されているが、単なるシングル集ではなく、曲前や曲間に橋の語りが収録され、歌謡組曲構成となっている。B面には股旅の名曲が、アルバムの「妻恋道中」「艶歌」などから再収録されている。なお、この年から翌年半ばまで、橋はステージで「子連れ狼」を繰り返し演じている[3]。具体的には、1972年(昭和47年)8月新歌舞伎座公演「子連れ狼」、同年11月新宿コマ劇場公演「子連れ狼」、同年12月名古屋御園座公演「子連れ狼」、1973年(昭和48年)3月明治座公演「三途の川の乳母車」、同年8月新歌舞伎座公演「三途の川の乳母車」である。

本アルバムは2005年3月9日にCDで、『<COLEZO!>決定盤 子連れ狼』(VICL-41193)として復刻されている。

収録曲[編集]

A面

  1. 子連れ狼
    作詞:小池一雄、作・編曲:吉田正
  2. 三途の川の乳母車
    作詞:小池一雄、作・編曲:吉田正
  3. 大五郎子守唄
    作詞:小池一雄、作・編曲:吉田正
  4. 刺客道
    作詞:小池一雄、作・編曲:吉田正

B面

  1. 影狩り
    作詞:保富康午、作曲:大沢保朗、編曲:寺岡真三
  2. 吉良の仁吉
    作詞:萩原四郎、作曲:山下五朗、編曲:竹村次郎
  3. 花の三度笠
    作詞:佐伯孝夫、作曲:吉田正、編曲:三木たかし
  4. 旅姿三人衆
    作詞:宮本旅人、作曲:鈴木哲夫、編曲:舩木謙一
  5. 名月赤城山
    作詞:矢島寵児、作曲:菊地博、編曲:寺岡真三
  6. だれかが風の中で
    作詞:和田夏十、作曲:小室等、編曲:寺岡真三

共演[編集]

若草児童合唱団(A1、A4)、みすず合唱団(A2、A3)

出典[編集]

  1. ^ 橋幸夫・小野善太郎共著『橋幸夫歌謡魂』ISBN 4-948735-16-7 ワイズ出版(東京)1993/6 91頁
  2. ^ 橋幸夫・小野善太郎共著『橋幸夫歌謡魂』前掲 236頁
  3. ^ 冊子『芸能生活15周年記念・新歌舞伎座連続11回出演 橋幸夫特別公演』大阪新歌舞伎座 1975年8月刊 46-47頁