比較判定法
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比較判定法(ひかくはんていほう、英: comparison test)は、実数や複素数を項にもつ級数が、収束するか発散するかを判定する方法である。これは、判定の対象となる級数の項を、収束性が判明している級数の項と比較することによって、収束性を判断する。比較判定法には、2 つの種類が存在する。
第一種比較判定法
[編集]第一種比較判定法とは、次のようなものである。もし、級数
が絶対収束し、n に依存しない実数 C が存在して
が十分大きい n に対して成立するならば、級数
は絶対収束する。このとき、b が a を「抑える(dominate)」という。もし、級数 Σ|bn| が発散し、
が十分大きい n に対して成立するならば、級数 Σ|an| は絶対収束しない(ただし、例えば an の符号が交互に入れ替わるような場合は、条件収束することがある)。
第二種比較判定法
[編集]第二種比較判定法とは、次のようなものである。もし、級数
が絶対収束し、n に依存しない実数 C が存在して
が十分大きい n に対して成立するならば、級数
は絶対収束する。もし、級数 Σ|bn| が発散し、
が十分大きい n に対して成立するならば、級数 Σ|an| は絶対収束しない(ただし、例えば an の符号が交互に入れ替わるような場合は、条件収束することがある)。
これは、ダランベールの収束判定法に基づくものである。
参考文献
[編集]- Knopp, Konrad, "Infinite Sequences and Series", Dover publications, Inc., New York, 1956. (§ 3.1) ISBN 0486601536
- Whittaker, E. T., and Watson, G. N., A Course in Modern Analysis, fourth edition, Cambridge University Press, 1963. (§ 2.34) ISBN 0521588073