死にたいけどトッポッキは食べたい
| 死にたいけどトッポッキは食べたい 죽고 싶지만 떡볶이는 먹고 싶어 | ||
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| 著者 | ペク・セヒ | |
| 訳者 |
アントン・ハー(英語版) 山口ミル(日本語版) | |
| 発行日 |
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| 国 |
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| 言語 | 朝鮮語 | |
| 形態 | 文学作品 | |
| ページ数 | 200 | |
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『死にたいけどトッポッキは食べたい』(しにたいけどとっぽっきはたべたい、ハングル: 죽고 싶지만 떡볶이는 먹고 싶어)は、ペク・セヒによる2018年のエッセイである。
本書は、著者ペクが自身のうつ病について精神科医と交わした対話を中心に進みつつ、メンタルヘルスや個性に関連する他のテーマにも触れている。2018年に初版が自費出版されたのち25か国で翻訳され、韓国国内で40万部以上、世界で累計100万部以上を売り上げている[1]。日本語版は2020年に光文社から[一次 1]、英訳版は2022年にブルームズベリー出版社から刊行された[2]。
出版
[編集]2018年、本書は韓国のクラウドファンディングプラットフォームであるTumblbugを通じて自費出版された。同書の出版プロジェクトは1,292人の支援者より当初目標の150万ウォンを大きく上回る合計2,000万ウォンの資金を集めた。プロジェクト終了後、韓国各地の小規模書店にて3版合計約2,500部が販売されたのち、再びTumblbugでファンディングを行い正式出版に至った[3]。
内容
[編集]本書には、著者と精神科医の12週間にわたるカウンセリングの記録が収められている。出版社でソーシャルメディアマネージャーとして働きつつも憂鬱に苛まれていた著者は、同書で気分変調症による軽度の抑うつ状態と、日常の些細な喜び、その間にある感情を日記形式で描写している。また同書には、メンタルヘルス、恋愛、女性としての生、トラウマといったテーマについてさらに掘り下げたエッセイも収録されている。
評価
[編集]うつ病との闘いに関する詳細で赤裸々な表現は数多くの批評家に高く評価された[4][5]。また、『カトマンズ・ポスト』は、「著者の実体験が本書をより豊かなものにし、読者を惹きつける。読者は著者の苦しみに共感し、彼女の物語に新たな側面を与えることができる」と評している[6]。西洋の一部では、韓国の書籍がここまで痛切にメンタルヘルスを扱ったことを前例のないものと見る向きもあったが、英語版翻訳者のアントン・ハーはこれを「偏見と無知から生じた侮蔑的な反応」と批判し、「韓国の作家がうつ病について語るのは本書が初めてではなく、癒しや健康、ワーク・ライフ・バランスに関する議論も国内出版時点ですでに活況だった」と反論している[7]。
本書は韓国のボーイズグループBTSのリーダーRMの愛読書としても知られている[一次 1]。RMの部屋の枕元に同書が置いてあったことから話題を呼び、2020年4月駐日韓国文化院主催の「オンライン書評コンテスト」では課題図書に選出された[8]。また、ハーはRMの推薦が海外での売上拡大に大きく寄与したと述べている[7]。なお、同書は国際ブッカー賞最終候補作品に選ばれたほか、ドラマシリーズ化も決定している[1]。
本書は複数のメディアで必読書リストに選出されている[9]。『ニューヨーク・タイムズ』は2022年秋の伝記・自叙伝リストに同書を推薦し[10]、フォイルズは2023年7月の「今月の翻訳書」に選出した[11]。Book Riotは2024年8月の「女性翻訳家月間におすすめの8冊」に本書を含めている[12]。
『カーカス・レビューズ』は、「著者の議論の一部は韓国文化との繋がりが強いものの、本書は普遍的な共感を呼び得る」と評した[2]。 一方、『パブリッシャーズ・ウィークリー』はデビュー作として「ぎこちなさがある」とし、重要なテーマの一部が「細部に埋もれてしまっている」と指摘したうえで、「精神疾患についての会話を当たり前のものにしようとするセヒの試みは称賛に値するが、本書はその目標を十分に体現できていない」と述べた[13]。
続編
[編集]『死にたいけどトッポッキは食べたい2』(しにたいけどとっぽっきはたべたいに、ハングル: 죽고 싶지만 떡볶이는 먹고 싶어 2)には、著者と精神科医とのさらなる対話記録が収録されている。同書は2019年に韓国でHeun Publishingより刊行され、その後2020年に光文社より日本語版[一次 2]が、2024年にブルームズベリー出版より英語版がそれぞれ出版された[14][15]。
脚注
[編集]出典
[編集]- 一次資料
- 1 2 「韓国のベストセラーエッセイ『死にたいけどトッポッキは食べたい』が累計10万部突破&日韓あわせて50万部超え!」『PR TIMES』(プレスリリース)、光文社、2020年7月13日。2026年3月20日閲覧。
- ↑ “死にたいけどトッポッキは食べたい 2”. 光文社書籍情報サイト. 光文社. 2026年3月20日閲覧。
- 出典
- 1 2 Dong-hee, Hwang (2024年6月12日). “[New Book] Sequel to 'I Want to Die but I Want to Eat Tteokbokki' hits UK shelves” (英語). コリア・ヘラルド. 2026年3月20日閲覧。
- 1 2 (英語) I WANT TO DIE BUT I WANT TO EAT TTEOKBOKKI | Kirkus Reviews 2026年3月20日閲覧。
- ↑ “:우울증 에세이 『죽고 싶지만 떡볶이는 먹고 싶어』 정식출간” (朝鮮語). tumblbug. 2026年3月20日閲覧。
- ↑ Winchester, Kendra (2024年10月23日). “I WANT TO DIE BUT I WANT TO EAT TTEOKBOKKI” (英語). BOOK RIOT. 2026年3月20日閲覧。
- ↑ Toh, Wen Li; Choon, Chang May (2022年8月13日). “'Revealing what I want to hide allows me to break free,' says Baek Se-hee, author of therapy memoir” (英語). The Straits Times. ISSN 0585-3923 2026年3月20日閲覧。
- ↑ “Finding hope in adversity” (English). kathmandupost.com. 2026年3月20日閲覧。
- 1 2 “I Want to Die but I Want to Translate Korean Literature: Why Translation Matters Just as Much as Eating Tteokbokki” (英語). Asian American Writers' Workshop (2023年6月28日). 2026年3月20日閲覧。
- ↑ “BTSメンバーが枕元に置いていた! 韓国のベストセラーエッセイとは”. livedoor News (2020年7月16日). 2026年3月20日閲覧。
- ↑ Kembrey, Melanie (2024年6月5日). “Ten great books to cosy up with this winter” (英語). The Sydney Morning Herald. 2026年3月20日閲覧。
- ↑ Williams, John; Khatib, Joumana; Harris, Elizabeth A.; Alter, Alexandra (2022年9月8日). “15 Memoirs and Biographies to Read This Fall”. ニューヨーク・タイムズ
- ↑ “I Want to Die but I Want to Eat Tteokbokki”. フォイルズ. 2026年3月20日閲覧。
- ↑ Winchester, Kendra (2024年8月12日). “8 Books for Women in Translation Month” (英語). BOOK RIOT. 2024年10月28日閲覧。
- ↑ “I Want to Die but I Want to Eat Tteokbokki: A Memoir by Se Hee Baek”. www.publishersweekly.com. 2026年3月20日閲覧。
- ↑ “Bloomsbury scoops follow-up to South Korean therapy memoir” (英語). The Bookseller. 2024年10月28日閲覧。
- ↑ “Baek Se-hee, author of I Want To Die But I Want To Eat Tteokbokki, dies at 35” (英語). BBC. 2026年3月20日閲覧。