楡周平

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楡 周平にれ しゅうへい
誕生 (1957-10-12) 1957年10月12日(66歳)
岩手県
職業 作家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
最終学歴 慶應義塾大学大学院
活動期間 1996年 -
ジャンル 犯罪小説経済小説
代表作 朝倉恭介・川瀬雅彦シリーズ
デビュー作Cの福音
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(にれ しゅうへい、1957年10月12日[1][2] -)は、日本小説家

来歴・人物[編集]

岩手県生まれ[3][1]慶應義塾大学大学院修了。米国企業日本法人(写真業界の大手コダック[4])に入社し、80億円に及ぶ物流プロジェクトを手がけていた[5]1996年、在職中に犯罪小説『Cの福音』を宝島社より出版し、30万部を売り上げる[6]。その後は小説執筆に専念するために米国企業を退社。前作の続編となる『猛禽の宴』を出版する。以後は悪のヒーロー・朝倉恭介を主人公としたシリーズ小説を刊行。正義のヒーローとして『クーデター』から川瀬雅彦も登場し、このシリーズは6作全てがベストセラーとなっている[6]

スリラーとハードボイルドとアクションを取り入れた作品群が特徴である。その後は『無限連鎖』などで「このミステリーがすごい!」からも注目されるようになったが、2005年に『再生巨流』を発表してからは経済小説をメインに執筆するようになり、有川崇を主人公にした『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京』や、山崎鉄郎を主人公にした『プラチナタウン』などのドラマ化された人気作品を刊行した。

著書[編集]

小説[編集]

朝倉恭介シリーズ[編集]

宝島社のウェブサイトでは〈朝倉恭介・川瀬雅彦〉シリーズ[7]、角川HPでは「朝倉恭介VS川瀬雅彦」シリーズ[8]と記されている。

  • Cの福音(1996年2月 宝島社 / 1998年7月 宝島社文庫 / 2005年4月 宝島社文庫【新装版】 / 2008年10月 角川文庫
  • クーデター(1997年3月 宝島社 / 1998年12月 宝島社文庫 / 2005年4月 宝島社文庫【新装版】 / 2008年11月 角川文庫)
  • 猛禽の宴 続・Cの福音(1997年12月 宝島社 / 1999年9月 宝島社文庫 / 2005年8月 宝島社文庫【新装版】 / 2008年12月 角川文庫)
  • クラッシュ(1998年12月 宝島社 / 2000年4月 宝島社文庫 / 2005年8月 宝島社文庫【新装版】 / 2009年1月 角川文庫)
  • ターゲット(1999年11月 宝島社 / 2001年2月 宝島社文庫 / 2005年11月 宝島社文庫【新装版】 / 2009年2月 角川文庫)
  • 朝倉恭介 Cの福音・完結編(2001年3月 宝島社 / 2002年2月 宝島社文庫 / 2005年11月 宝島社文庫【新装版】 / 2009年3月 角川文庫)

有川崇シリーズ[編集]

山崎鉄郎シリーズ[編集]

シリーズ外作品[編集]

  • ガリバー・パニック(1998年7月 講談社 / 2001年8月 講談社文庫)
  • 外資な人たち(1999年3月 中央公論新社)
  • 青狼記(2000年7月 講談社 / 2003年7月 講談社文庫【上・下】) - 2004年10月に長谷川哲也作画で漫画化
  • マリア・プロジェクト(2001年11月 角川書店 / 2004年10月 角川文庫)
  • 無限連鎖(2002年11月 文藝春秋 / 2004年11月 文春文庫
  • フェイク(2004年3月 角川書店 / 2006年8月 角川文庫)
  • 再生巨流(2005年4月 新潮社 / 2007年12月 新潮文庫) - 『週刊新潮』連載時タイトル「再生頭脳」を改題
  • 異端の大義(2006年3月 毎日新聞社【上・下】 / 2009年4月 新潮文庫【上・下】) - 『サンデー毎日』連載時タイトル「アルビノ」を改題 
  • ラストワンマイル(2006年10月 新潮社 / 2009年10月 新潮文庫)
  • 陪審法廷(2007年3月 講談社 / 2009年3月 講談社文庫)
  • クレイジーボーイズ(2007年7月 角川書店 / 2010年2月 角川文庫)
  • 骨の記憶(2009年2月 文藝春秋 / 2011年9月 文春文庫)
  • ゼフィラム(2009年12月 朝日新聞出版
    • 【改題】ゼフィラム CO2ゼロ車を開発せよ(2013年5月 朝日文庫
  • 東京カジノパラダイス(2018年08月 新潮文庫)
  • 衆愚の時代(2010年3月 新潮新書
  • 介護退職(2011年8月 祥伝社 / 2014年9月 祥伝社文庫)
  • 虚空の冠(2011年10月 新潮社【上・下】)
    • 【改題】虚空の冠―覇者たちの電子書籍戦争(2013年2月 新潮文庫)
  • 羅針(2012年1月 文藝春秋 / 2014年12月 文春文庫)
  • 修羅の宴(2012年7月 講談社 / 2015年2月 講談社文庫【上・下】)
  • レイク・クローバー(2013年8月 講談社 / 2015年11月 講談社文庫【上・下】)
  • 象の墓場(2013年12月 光文社
  • スリーパー(2014年3月 角川書店)
  • ミッション建国(2014年6月 産経新聞出版
  • 砂の王宮(2015年7月 集英社
  • ラストフロンティア(2016年2月 新潮社)
  • ドッグファイト(2016年7月 角川書店)
  • ぷろぼの(2017年5月 文藝春秋)
  • 国士(2017年8月 祥伝社)
  • デッド・オア・アライブ(2017年11月 光文社)
  • バルス(2018年4月 講談社)
  • TEN(2018年9月 小学館)
  • サリエルの命題(2019年6月 講談社)
  • 食王(2020年7月 祥伝社)
  • ヘルメースの審判(2021年01月29日 角川書店)
  • 黄金の刻 小説 服部金太郎(2021年11月 集英社 / 2024年2日 集英社文庫)
  • 逆玉に明日はない(2021年8月30日 光文社)
  • サンセット・サンライズ(2022年1月24日 講談社)
  • 鉄の楽園(2022年3月 新潮社)
  • 終の盟約(2022年8月 集英社)
  • 日本ゲートウェイ(2023年3月 祥伝社)
  • 限界国家(2023年6月 双葉社)
  • ショートセール(2023年9月 光文社)
  • ラストエンペラー(2023年12月 KADOKAWA)

その他[編集]

  • 外資な人たち ある日外国人上司がやってくる(1999年3月 中央公論新社 / 2002年4月 講談社文庫)
  • 「いいね!」が社会を破壊する(2013年 新潮新書)
  • 未来のカタチ ~新しい日本と日本人の選択~(2020年12月1日 小学館新書)

メディア・ミックス[編集]

ラジオドラマ
テレビドラマ
テレビ朝日
WOWOW

出典[編集]

  1. ^ a b 小説現代』2017年8月号. 講談社. pp. 430. 
  2. ^ 会員名簿 楡周平”. 日本推理作家協会. 2017年11月9日閲覧。
  3. ^ 『週刊新潮』2015年2月19日号
  4. ^ 2013.10の著書「「いいね!」が社会を破壊する」より
  5. ^ 加藤修 (2006年12月3日). “ラストワンマイル 楡周平さん”. BOOKasahi.com. 2013年5月2日閲覧。
  6. ^ a b タカザワケンジ. “楽天ブックス|著者インタビュー - 楡周平さん『再生巨流』”. 楽天ブックス. 2013年5月2日閲覧。
  7. ^ 新装版 朝倉恭介 [Cの福音・完結篇]|宝島チャンネル”. 宝島社. 2013年5月2日閲覧。
  8. ^ 朝倉恭介:文庫:楡周平”. 角川書店・角川グループ. 2013年5月2日閲覧。