梅津晃大

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梅津 晃大
中日ドラゴンズ #18
K.Umetsu.jpg
2019年6月23日、ナゴヤ球場にて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 宮城県仙台市若林区
生年月日 (1996-10-24) 1996年10月24日(24歳)
身長
体重
187 cm
90 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2018年 ドラフト2位
初出場 2019年8月12日
年俸 1,500万円(2021年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

梅津 晃大(うめつ こうだい、1996年10月24日 - )は、宮城県仙台市若林区出身のプロ野球選手投手)。右投右打。中日ドラゴンズ所属。

来歴[編集]

プロ入り前[編集]

福島県福島市生まれ[2]南小泉小2年生から南小泉メッツに所属し、野球を始める。線は細かったものの小学生のころから投球フォームが良く、小学6年生の時の試合を観戦していた仙台育英秀光中軟式野球部の監督にスカウトされ、秀光中に入学した[3]。中学時代は2,3年時に全国大会に出場したが[4]、中学3年生のときは1学年下の佐藤世那がエースを務め、梅津はその控え投手だった[3]

仙台育英高校に進学すると、2年時のセンバツでは出場こそなかったが背番号11でベンチ入り。夏はベンチを外れるも秋からはエースナンバーを背負う[5]。3年の6月に左手首への死球により骨折、戦線離脱を余儀なくされる。最後の大会となる夏の県大会への出場は出来たがチームは4回戦で敗退。仙台育英高校は12年ぶりに8強進出を逃す結果となった[6]

高校卒業後「監督も選手も凄い人が揃っている強い学校でやりたい」と決意し当時東都大学2部リーグだった東洋大学(経営学部会計ファイナンス学科[7])へ進学した[8]。高校3年生の夏大会後早くから大学野球に付いていけるよう練習に励んでいた梅津は、入学前の練習会(セレクション)のブルペン投球で実力を示し、同じく新入生だった上茶谷大河甲斐野央からライバルと目されるような目立つ存在となっていった[9]。大学野球部では2015年東都大学野球野球2部春季リーグ戦で1年生からメンバー入りし、東京農業大学-東洋大学2回戦で、同期の中では一番乗りで[10]1年生ながらリーグ戦初先発を果たした[11]。しかし1年夏のリーグ交流戦に登板した時からコントロールが突如乱れ、ゴロの送球も失敗する様になり、2年生までキャッチボールもままならないほどのイップス状態に陥った[12][9]。2年生のときに就任したコーチの玉井信博の指導の下近距離のスナップスローを繰り返すなどリハビリに努め[13][9]、また一日二百球の投げ込みを行いフォームの改善を図った[12]。また、大谷翔平が出演するYouTubeの動画を参考に肉体改造に励んだ結果、体重は入学時から18kg 増え、95kg に達した[12]

3年生になって梅津は調子を取り戻しつつあった[8]。2017年夏に行われた平成29年度大学野球サマーリーグ・東洋大-法政大戦(8月10日/長岡悠久山公園球場)で先発し、この試合で自身最速となる153km/hを記録した[14]。2017年秋の東都大学野球野球秋季リーグ戦日大戦では公式戦でも初球から151km/hを記録、プロ野球球団スカウトからの注目を集めた[15]。しかし、同年秋季リーグ戦で試合中に右脚内転筋肉離れを発症した。主将の中川圭太から指名され副将を務めた[10]4年生春には3月3日の楽天二軍とのオープン戦で先発し4イニングを無失点で抑える好投を見せた。しかしその後の練習試合中に左足に打球が当たり踝を痛め、充分な活躍はできなかった[8][12]

8月28日、二度目の楽天二軍との対戦となったプロアマ交流戦で中継ぎ登板し、1イニング無安打の結果を出した。4年秋シーズンになって約一年ぶりに万全の体調で投げることができるようになった。2018年10月18日、東都大学野球秋季1部リーグ戦、國學院大3回戦の4番手として登板、4回を投げ被安打0、奪三振3、自責点0で東都リーグ戦初勝利を記録した[16]。中日新監督与田剛が楽天二軍投手コーチ時代に直接見た梅津の好投も決め手となり[17]、同年10月25日に開催されたドラフト会議にて、中日ドラゴンズから2位指名を受けた[18]。11月9日に中日球団と契約金8,000万円・年俸1,200万円で仮契約した[19]。背番号は28に決まった。大学時代の同期には甲斐野央ソフトバンク)、上茶谷大河横浜DeNA[20]中川圭太オリックス)、藤井聖楽天)がいる。

中日時代[編集]

2019年1月10日に「右肩インピンジメント症候群」と診断された[21]。春季キャンプは別メニュー調整となりリハビリに励んだ。ここで、山井大介からは遠投の大切さを学び、体格をよくすることが目的の上半身の筋力トレーニングを控えて山井もこなす初動負荷トレーニングやチューブトレーニング等肩への負荷を下げるための練習を励行した。松坂大輔からは実戦を想定したキャッチボールの重要性を学んだ[22]。そうして4月末に二軍の実戦に復帰した。7月11日に開催されたフレッシュオールスターゲームに選出され先発として2イニングに登板。6人の打者と対戦して1人のランナーも許さず2奪三振をし、優秀選手賞を受賞した。そして8月12日の対阪神タイガース戦(ナゴヤドーム)でプロ初登板・初先発を果たし、6回1失点で勝利投手になった[注 1][23]。さらに次の先発登板となった8月22日の対読売ジャイアンツ(巨人)戦(ナゴヤドーム)では6回3失点で2勝目を挙げ[20]、9月3日の対巨人戦(HARD OFF ECOスタジアム新潟)では5回1失点で3勝目を挙げた[注 2][24]。9月10日の対広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)では、2本塁打を浴び7回3失点で降板して初黒星を喫した[25]。9月25日の対東京ヤクルトスワローズ戦(ナゴヤドーム)前の時点では投球回数が24回で、同年中に6回投げれば翌年の最優秀新人(新人王)資格を喪失することとなっていたが、監督与田剛からその点を尋ねられてもあえて先発登板し[26]、6回無失点で4勝目を挙げた[27]。最終的な成績は6試合登板・4勝1敗・防御率2.34で、同年11月12日には推定年俸1,500万円(300万円増)で契約更改した[28][29]

2020年は開幕ローテーション入りを果たす。8月2日のヤクルト戦では、延長10回を無失点で投げ切り、プロ野球で8年ぶりとなる延長戦での完投を記録した。また、延長の末両者無得点で引き分けになった試合での完投は、33年ぶりの出来事であった[30]。これは、延長10回規定により10回裏を抑えても勝利投手の権利を得られない状況で志願しての続投であった[31]。しかし、4日後に右肘の違和感で出場登録を抹消された[32]。当初は軽症との報道だったが、以後一軍に復帰する事なくシーズンを終えた。

選手としての特徴[編集]

大学時代は自己最速の球速153km/h を記録[5]。変化球はスライダー・フォークボールを主体とする[5]。他にもカーブ、縦スライダーを使う[9]

目標とする選手は大谷翔平[33]松坂大輔川上憲伸[22]

好きな言葉は「お陰様で[34]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2019 中日 6 6 0 0 0 4 1 0 0 .800 140 34.2 28 3 11 1 3 34 2 0 9 9 2.34 1.13
2020 7 7 1 0 0 2 3 0 0 .400 184 43.1 39 4 19 2 1 43 1 0 22 18 3.74 1.34
通算:2年 13 13 1 0 0 6 4 0 0 .600 324 78.0 67 7 30 3 4 77 3 0 31 27 3.12 1.24
  • 2020年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2019 中日 6 3 6 0 1 1.000
2020 7 3 14 1 0 .944
通算 13 6 20 1 1 .963
  • 2020年度シーズン終了時

記録[編集]

投手記録
打撃記録

背番号[編集]

  • 28 (2019年 - 2020年)
  • 18 (2021年 - )

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 中日の新人投手がプロ初登板で初勝利を達成した事例は2016年の佐藤優以来3年ぶりだった[23]
  2. ^ 新人初登板からの3連勝は球団史上32年ぶり・2人目(近藤真市以来)だった[24]

出典[編集]

  1. ^ 中日 - 契約更改 - プロ野球. 日刊スポーツ. 2020年12月12日閲覧。
  2. ^ “「ドラフト指名」福島県勢は3投手 東日本国際大から初のプロ”. 福島民友新聞社. http://www.minyu-net.com/news/news/FM20181026-319497.php 2018年11月10日閲覧。 
  3. ^ a b 永井響太「新時代の旗手2019 2位梅津晃大①」『中日スポーツ』2018年12月23日、5版、3面
  4. ^ “仙台育英、圧勝!梅津、骨折から1カ月で復活138キロ!/宮城”. サンスポ. https://www.sanspo.com/baseball/news/20140710/hig14071005020004-n1.html 2018年11月10日閲覧。 
  5. ^ a b c 梅津晃大 | 東洋大 | 選手”. 週刊ベースボールONLINE. 2018年11月10日閲覧。
  6. ^ “仙台育英3連覇ならず…梅津、茫然自失「信じられません」/宮城”. サンケイスポーツ. (2014年7月16日). https://www.sanspo.com/baseball/news/20140716/hig14071605010003-n1.html 2018年12月25日閲覧。 
  7. ^ ドラフト後インタビュー!甲斐野、上茶谷、梅津、中川がプロ野球への想いを語る! - LINK UP TOYO” (2019年2月20日). 2020年4月18日閲覧。
  8. ^ a b c “公式戦0勝のドラフト1位候補。メジャースカウトも絶賛のポテンシャル”. web Sportiva. (2018年10月4日). https://sportiva.shueisha.co.jp/smart/clm/baseball/hs_other/2018/10/04/___split_92/ 2018年12月25日閲覧。 
  9. ^ a b c d 山田沙希子「150キロトリオの友情とライバル心 負けん気で苦難を切り拓いた甲斐野央、梅津晃大、上茶谷大河(東洋大)の青春ドキュメント:ドラフト戦線急浮上までの道のりを辿る」『野球太郎』28号、廣済堂出版〈廣済堂ベストムック〉398、pp.82-90. ISBN 978-4-331-80403-2
  10. ^ a b 山田沙希子「野球太郎ストーリーズ 中日2位 梅津晃大」『野球太郎』29号、廣済堂出版〈廣済堂ベストムック〉402、pp.134,135. ISBN 978-4-331-80406-3
  11. ^ “平成27(2015)年東都大学野球春季2部リーグ戦 4月26日東京農業大学-東洋大学2回戦 試合結果”. 東都大学野球連盟. http://www.tohto-bbl.com/gameinfo/result.php?YEAR=2015&SEASONID=01&LEAGUEID=02&GAMEID=15011 2018年12月25日閲覧。 
  12. ^ a b c d 永井響太「新時代の旗手2019 2位梅津晃大②」『中日スポーツ』2018年12月24日、5版、3面
  13. ^ 佐伯要「”戦国”東都の王者が誇る150キロ右腕トリオ」『週刊ベースボール別冊秋嵐号:ドラフト候補2018選手名鑑』第45巻第19号、2018年9月、p.43
  14. ^ “[硬式野球]熱意乗った 梅津、153キロ投球に笑み”. スポトウ/東洋大学スポーツ新聞編集部. (2017年8月11日). http://sports-toyo.com/news/detail/id/6947 2018年12月25日閲覧。 
  15. ^ “東洋大・梅津、大学0勝も大谷ボディーでドラ1候補”. 日刊スポーツ. https://www.nikkansports.com/baseball/news/201810120000060.html 2018年11月10日閲覧。 
  16. ^ “平成30(2018)年東都大学野球秋季1部リーグ戦 10月18日東洋大学-國學院大学3回戦 試合結果”. 東都大学野球連盟. http://www.tohto-bbl.com/gameinfo/result.php?YEAR=2018&SEASONID=02&LEAGUEID=01&GAMEID=18355 2018年12月25日閲覧。 
  17. ^ 尾関雄一郎「ドラフト会議ノンフィクション ビジョンに「選択終了」が灯るまで:12球団のスカウトたちが下した決断」『野球太郎』29号、廣済堂出版〈廣済堂ベストムック〉402、p.48 ISBN 978-4-331-80406-3
  18. ^ 中日ドラゴンズ 公式サイト - ドラゴンズニュース ★2018年ドラフト指名選手” (日本語). dragons.jp. 中日ドラゴンズ (2018年10月25日). 2020年1月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月7日閲覧。
  19. ^ 中日2位梅津晃大「入院代に」契約金は病床の母へ」『日刊スポーツ』日刊スポーツ新聞社、2018年11月9日。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  20. ^ a b 梅津が新人初登板から2連勝 近藤真一以来の球団32年ぶり」『中日スポーツ』中日新聞社、2019年8月23日、紙面から。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  21. ^ 中日ドラ2梅津、右肩インピンジメント症候群と診断」『日刊スポーツ』日刊スポーツ新聞社、2019年1月10日。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  22. ^ a b 竹内茂喜、カルロス矢吹「独占インタビュー① 梅津晃大」『DRAGONSぴあ 2020』ぴあ〈ぴあMOOK〉、pp.18-21. ISBN 978-4-8356-4164-5
  23. ^ a b 梅津やった!初登板初先発初勝利 勝利球は「自分で取っておく」」『中日スポーツ中日新聞社、2019年8月13日、紙面から。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  24. ^ a b 中日・梅津デビューから3戦3勝 球団32年ぶりの快挙」『中日スポーツ』中日新聞社、2019年9月3日、紙面から。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  25. ^ 梅津、初黒星「めちゃくちゃ悔しい」 新人先発4連勝ならず」『中日スポーツ』中日新聞社、2019年9月3日、紙面から。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  26. ^ 「閉幕1軍」目標かなった! 梅津、快投で4勝目」『中日スポーツ』中日新聞社、2019年9月26日、紙面から。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  27. ^ 新人梅津が本拠地最終戦で4勝目 初の100球超えで6回無失点「ピンチで粘ることができた」」『中日スポーツ』中日新聞社、2019年9月25日。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  28. ^ [契約更改]梅津は「来年への期待料」300万円UP 1500万円サイン」『中日スポーツ』中日新聞社、2019年11月12日。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  29. ^ 実働2カ月4勝の梅津、年俸20%増「来季フル稼働で2ケタ勝つ」」『中日スポーツ』中日新聞社、2019年11月13日、紙面から。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  30. ^ 中日梅津33年ぶり!延長0-0引き分け試合で完投”. 日刊スポーツ (2020年8月2日). 2020年11月1日閲覧。
  31. ^ 援護なくても、志願の10回完投 中日・梅津の心の強さ”. 朝日新聞 (2020年8月2日). 2020年11月1日閲覧。
  32. ^ 中日・梅津が右肘違和感で抹消…6日からリハビリ組合流、2日の自己最長10イニング127球熱投の“代償”か”. 中日スポーツ (2020年8月6日). 2021年1月31日閲覧。
  33. ^ 中日2位の東洋大・梅津「大谷翔平選手が目標」/ドラフト」『SANSPO.COM(サンスポ)産業経済新聞社、2018年10月25日。2020年1月7日閲覧。オリジナルの2020-01-07時点におけるアーカイブ。
  34. ^ 中日 ドラフト2位指名梅津晃大投手の未来予想図 | ドラの巻【CBCドラゴンズ情報】”. CBCテレビ・CBCラジオ (2018年11月6日). 2018年11月10日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]