桐生操

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桐生 操(きりゅう みさお)は、小説家堤 幸子(つつみ さちこ、1932年10月27日 - 2003年5月22日[1]上田 加代子(うえだ かよこ、1950年9月18日 - )の共同ペンネームである。共同生活しながら、ヨーロッパの歴史人物伝などを共同執筆した。

人物・来歴[編集]

共にパリ大学(ソルボンヌ大学)、リヨン大学にてフランス文学・歴史を専攻。留学先で知り合い、帰国後、共同で執筆活動を行う。人物評伝や歴史の知られざるエピソードを様々な形で紹介している。その作品には拷問や悪女を取り扱うものが多い。主な著作に『本当は恐ろしいグリム童話』『やんごとなき姫君』がある。『本当は恐ろしいグリム童話』は250万部以上を売り上げ、ミリオンセラーとなった[1]。出版数は、1981年以降100冊を超える[2]

堤幸子は熊本市炭鉱主の家庭に生まれ、30代でリヨン大学に留学[3]パリ留学を経て1974年に帰国、実務翻訳や語学教師の傍ら、1980年ごろから桐生操の名で上田加代子と共同執筆を開始した[1]。上田とは執筆だけでなく生活もともにしていた[3]。上田と群馬県嬬恋村鎌原に暮らしていたが、2003年5月22日、腎不全のため70歳で死去[4]

上田は両親ともに医師の家庭に生まれたが、離婚により母子家庭で育つ[3]神戸のミッションスクールから推薦入学で大学の英文科に進むもすぐに退学し、小説家を目指していたが母親の勧めでパリの伯母を頼って20歳で渡仏、38歳の堤と知り合い、リヨン大学でともに古典文学を学んだのち、ソルボンヌ大に移った[3]オイルショックで帰国し、大学の仏文科に通ったが、翻訳などの仕事が忙しくなり退学、自費出版した堤との共著『王妃カトリーヌ・ド・メディチ』が編集者の目にとまり、一般書として出版された[3]。堤の死後も桐生操名で執筆していてる。

筆名の由来[編集]

最初の作品『王妃カトリーヌ・ド・メディチ』を出版する際、「連名だと研究書の印象になってしまう」と編集者に言われ、筆名を使用することになり、ともに「操」の意味や五感、中性的な雰囲気が気に入り、それに合う姓として「桐生」を選んだ[3]

作品[編集]

※出版年代順に表記

  • 本当は恐ろしいグリム童話 Part1 - 1998年、KKベストセラーズ
  • 本当は恐ろしいグリム童話 Part2 - 1999年
  • 本当は恐ろしいグリム童話 Deluxe - 2005年
内容は同じだが、単行本と文庫本がある
  • 世界性生活大全-「愛」と「欲望」と「快楽」の宴 - 2007年,文藝春秋(文庫本、単行本)
  • 世界禁断愛大全-「官能」と「耽美」と「倒錯」の愛 桐生 操 - 2006年(単行本)
  • 世界悪女大全-淫乱で残虐で強欲な美人たち - 2006年(文庫、単行本)
  • 世界情死大全 「愛」と「死」と「エロス」の美学 桐生 操 - 2005年(単行本)
  • 美しき拷問の本 - 1994年、角川書店 (文庫本)
  • 黒魔術白魔術 - 1995年 (文庫本)
  • 美しき殺人鬼の本 - 1995年 (文庫本)
  • 美しき惨殺者たち - 1999年 (文庫本)
  • やんごとなき姫君たちの秘め事 - 2006年、角川書店 (文庫本)
  • やんごとなき姫君たちの寝室 - 2006年 (文庫本)
  • やんごとなき姫君たちの饗宴 - 2006年 (文庫本)
  • やんごとなき姫君たちの結婚 - 2006年 (文庫本)
  • やんごとなき姫君たちのトイレ - 1995年 (文庫本)
  • 眠れぬ夜の恐ろしい話-西洋残酷人物譚 - 2000年,大和書房 (単行本)
  • きれいなお城の残酷な話-西洋悪女悪人譚 - 1990年,大和書房(単行本) 2004年,KKベストセラーズ(文庫本)
  • きれいなお城の呪われた話-西洋歴史怪奇譚 - 1991年,大和書房(単行本) 1994年,KKベストセラーズ(文庫本)
  • きれいなお城の不思議な話-西洋怪奇実話集 - 1992年,大和書房(単行本) 2003年,KKベストセラーズ(文庫本)
  • きれいなお城の恐ろしい話-世界残虐人物譚 - 1994年,大和書房(単行本) 2004年,KKベストセラーズ(文庫本)
  • きれいなお城の変身の物語-ヘビ女から狼男まで - 1996年,大和書房(単行本)
  • きれいなお城の怖い話 - 1998年,角川書店(文庫本)
  • きれいなお城の怖い話-ドラキュラ公から青髯男爵まで - 1989年,大和書房(単行本)
  • きれいなお城の残酷な話 ベスト版 - 1998年,大和書房(単行本)…「きれいなお城の」シリーズ3冊(きれいなお城の呪われた話,きれいなお城の不思議な話,きれいなお城の変身の物語)から選りすぐったベスト版である。
  • びっくり!世界史 無用の雑学知識-事実は教科書よりも奇なり?! - 1989年,KKベストセラーズ(文庫本)
  • びっくり!世界史 無用の雑学知識〈2〉舞台裏から見たもう一つの歴史 - 1989年
  • びっくり!世界史 無用の雑学知識〈3〉誰も触れなかった歴史の真相 - 1990年
  • 世界史の謎がズバリ!わかる本-おかたい歴史書じゃ教えない〈創世紀-古代ローマ篇〉
  • 世界史の謎がズバリ!わかる本-おかたい歴史書じゃ教えない2〈中世-ルネサンス編〉
  • 世界史の謎がズバリ!わかる本-おかたい歴史書じゃ教えない3
  • 処刑台から見た世界史-コミック桐生操本当にあった衝撃のミステリー - 2008年,イースト・プレス
三木内麻耶による『処刑台から見た世界史』のコミック版
  • 残酷世界史血に飢えた悪女たち - 2007年, 晋遊舎
  • 処刑台から見た世界史 - 2006年, あんず堂
  • 世界で一番恐ろしい闇の世界史 - 2006年, KKベストセラーズ
  • 世界史 読めば読むほど恐ろしい話 - 2006年, PHP研究所
  • 皇女アナスタシアは生きていたか - 1991年
  • 風の王宮 - 1988年
  • 禁じられた恋の物語-歴史のなかの華麗な女たち - 1988年
  • 王妃アリエノール・ダキテーヌ-リチャード獅子王の母 - 1988年
  • 血まみれの中世王妃-イザボー・ド・バヴィエール - 1986年
  • 血ぬられた法王一族-ダ・ヴィンチの名推理 - 1986年
  • 公妃ディアヌ・ド・ポワチエ-フランソワ一世の時代 - 1984年
  • エリザベート・バートリ-血の伯爵夫人 - 1983年
  • 王妃カトリーヌ・ド・メディチ-サン・バルテルミー大虐殺の謎 - 1982年
  • 女王メアリ・ステュアート-美貌の悲劇・エリザベスの陰謀 - 1982年

脚注[編集]

  1. ^ a b c 20世紀日本人名事典堤 幸子』 - コトバンク
  2. ^ 「朝食のパン」桐生操さん2007年3月20日 読売新聞
  3. ^ a b c d e f 『スクランブル家族』吉広紀代子、三省堂 1989, p148-157
  4. ^ 堤幸子さん死去/作家四国新聞社、2003/05/23

関連項目[編集]

外部リンク[編集]