桃太郎伝説

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桃太郎伝説
ジャンル ロールプレイングゲーム
開発元 ハドソン
発売元 ハドソン
人数 1人
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桃太郎伝説』(ももたろうでんせつ)は、ハドソン(現・コナミデジタルエンタテインメント)より発売されたコンピュータRPG、およびそのシリーズ名。

おとぎ話『桃太郎』を題材にしたギャグ満載のコミカルRPGで、監督はさくまあきら、イラストは土居孝幸。音楽をサザンオールスターズ関口和之が担当。

桃伝」(ももでん)という略称でも広く認知されている。同じ作者の別シリーズ『桃太郎電鉄』は「桃鉄」(ももてつ)と呼び、「桃伝」と区別している。

第1作目はファミリーコンピュータ用ソフトとして1987年10月26日ハドソンより「マル超シリーズ」のVOL .3として発売され、売上100万本を超える[1]大ヒットを記録した。

その後、ゲームを元にしたTVアニメ1989年から1991年まで、テレビ東京系などで放送された。

『桃太郎伝説』シリーズの派生タイトルとしては、前述のボードゲーム形式ゲーム『桃太郎電鉄』シリーズのほか、アクションゲーム桃太郎活劇』などがある。

以降では、主に『桃太郎伝説』シリーズについて述べる。

概要[編集]

物語の大まかな流れとしては、主人公の桃太郎がイヌサルキジをお供につけて鬼が島を退治するという、昔話の『桃太郎』を踏襲した内容だが、物語の中では『花咲かじいさん』や『金太郎』、『浦島太郎』など、他の昔話のキャラクターが数多く登場する。

ゲームシステムは一般的なRPGと同様だが、鬼や妖怪などが敵として登場し、レベルを「」、経験値MPHPをそれぞれ「心」「技」「体」と呼び、通貨単位を「」とするなど、和風仕立てになっている。

敵を倒すことを「こらしめる」と表現し、相手の命を奪うことはない。また、桃太郎たちの体力が0になることを「ちからつきる」と表現し、桃太郎以外に仲間がいても桃太郎が力尽きた時点で全滅扱いになる。

ギャグ要素が強く、発売当時に流行していたテレビ番組(『なるほど!ザ・ワールド』)などのネタや話題の人物を思わせるキャラクターが多く登場する。

お供について[編集]

旅の途中では、イヌサルキジが登場し、昔話の『桃太郎』のように「きびだんご」をあげることで仲間になる(『桃太郎伝説II』ではきびだんごがなくても仲間になる)。彼らにはいろいろな能力(作品によって異なる。以下に示すのはその一例)があり、移動中や戦闘中に桃太郎をサポートする。お供がいると桃太郎の能力値が上がるが、お供が離れる特技の最中は一時的に下がってしまう。

イヌ
特技は、周辺に他のお供がいないかの調査や、足元を掘ってアイテムを見つけることなど。戦闘中は噛むことで攻撃に参加する。花咲かじいさんの飼い犬。
サル
特技は、舟を漕いだり、「きんとうん」を呼ぶことなど。戦闘中は引っ掻くことで攻撃に参加する。初代では、ある場所に立つ松の木に縛り付けられている。
キジ
特技は、周辺地形の偵察や、医者を呼んでくることなど。戦闘中はつつくことで攻撃に参加し、体力回復の術を桃太郎たちに使うこともある。つづらに閉じ込められていることが多い。

術について[編集]

このゲームでは、一般的なRPGにおける「魔法」「MP」のことをそれぞれ「術」「技」と呼び、「術」を使う際は、一部を除き「技」を消費する。この「術」は、桃太郎や仲間(『桃太郎伝説II』、プレイステーション版)が仙人の庵で修行を受けることで会得できる。修行の内容は、「仙人と戦って勝利する」「長い話を聞く」「巻物をさがす」「10000両払う」など様々である。なお、『桃太郎伝説外伝』や『新桃太郎伝説』の桃太郎以外の仲間は「段」の上昇で会得する。以下、代表的な術の一部を紹介する。

きんたん(金丹)
体力を回復できる術。上位版として「せんきんたん」「まんきんたん」などがある。
ろっかく(鹿角)
敵全員に会心の一撃を与える強力な攻撃の術。最大技数の何割か(割合は作品によって異なる)を消費する。『外伝』の鹿角仙人は技数5で使用できる。
いなずま(稲妻)
稲妻を発生させる術。戦闘で敵を攻撃できるほか、道を塞ぐ岩を破壊できる。
ひえん(飛燕)
一度訪れたことのある村まで瞬時に移動できる術。『外伝』(ゲームボーイ版を除く)では地獄の他の階層に移動できる「じごくひえんの術」がある。
ふゆう(浮遊)
宙に浮かび、毒の沼地や穴の上を通過できるようになる術。

ゲームシステム上の特徴[編集]

このゲームは和風RPGという特殊なジャンルであるが、ゲームシステム的にもいろいろな特徴がある。

段が上がると体力・技が全回復する
段(レベル)が上がる際に体力と技が最大値まで回復する。このシステムは、後に他のゲームでも採用されている。
修行によって術を覚える
攻撃や回復など様々な効果をもたらす「術」は、仙人の修行を受けることで習得できる。修行内容は「戦闘に勝つ」「岩を108回叩く」「長話を聞く」など多岐にわたる。
といちや(十一屋)の存在
村や都の中には、道具やお金を預かってくれる「といちや」というお店がある。預けた道具やお金はどこの村・都のといちやからでも引き出すことができる。
お金を長く預けておくと利息をつけてくれるのが特徴で、1000両か100両単位(作品によって違う)で預けられ、1両から引き出せる。
第一作目ではお金を預ける場合に限り手数料を取られたが、それ以降の作品では無料となった。
経過時間が記録される
『桃太郎伝説』シリーズ全般において、ゲームを開始してからの経過時間が記録されるようになっている。現在では経過時間が記録されるゲームは珍しくないが、『桃太郎伝説』では早くからこのシステムを搭載していた。「つよさ」の画面を表示させることで時間の進行を一時的に止めることができる。
初代では、経過時間が年齢(2時間経過ごとに1歳ずつ歳をとる)で表示され、年齢が上がると「つよさ」の画面で表示される桃太郎のグラフィックが変化する。以降のシリーズでは秒単位(一部作品は分単位)で表示されるようになった。
「死」の概念の否定
本作において、桃太郎とその仲間たちは、立ち向かってくる鬼や魔物を1匹たりとも殺害することはない。相手の体力を0にすることは、本作ではすなわち「降参させる(懲らしめる)」行為と位置づけられている。逆に、桃太郎たちが敵に倒されたり、毒の沼地などで体力が0になった場合も、「死亡」ではなく「怪我による戦闘不能」とみなされる(ただし、イベントによりフグ毒にあたり死亡するという表現はある)。
個性的な敵キャラクターの数々
『桃太郎伝説』シリーズに登場する敵キャラクターは、鬼、動物、妖怪などさまざまだが、見た目のみならず能力も個性的なものが多い。例として、クロガッパ(アイテムやお金を盗んでそのまま逃げ去る)、無無(相棒を倒さない限り無敵)、じゅむへんく(パーティの中で最も体力が低いキャラクターを集中攻撃する)などが挙げられる。
また、芸能人や時事ネタなどをパロディにしたギャグ敵が登場するのもシリーズの特徴である。例として、わかだいしょう(ヘビの敵「あおだいしょう」がギターを持っている。「若大将」(加山雄三)のパロディ)、きんぎんパールプレゼントのオニ(「きんのオ二」「ぎんのオ二」「パールのオニ」の色違い。ライオンの洗剤「ブルーダイヤ」のキャンペーンのパロディ)などがいる。こうしたギャグ敵の登場は『桃太郎伝説II』がピークで、以降のシリーズでは抑え気味になっている。『桃太郎伝説ターボ』と『II』のリメイク版である『桃太郎伝説1→2』ではギャグ敵のほとんどが削除されたり名前が変更されたりしている。
女湯
『桃太郎伝説』シリーズでは、女湯を覗けるイベントがお約束になっており、初代から続いている。「希望の都」の銭湯が定番スポットだが、覗く方法は作品ごとに異なる。作品によっては、ある術を使って女湯を見に行ったり、女湯が複数あったりする。また、『桃太郎電鉄』をはじめとする他のシリーズ作品にも女湯イベントがある。1990年代にかけ、女湯のグラフィックはハード性能の向上と共にきれいな「アニメ絵」となっていき、PCエンジン版では乳首が描かれているものもある。それ以降はCERO対策に加え、制作側が同人アマチュア作家との接点を失った(それまでの女湯のグラフィックは『ジャンプ放送局』や『チョコバナナ』の投稿者による描写が多かった)ため、近作では、土居孝幸が描くほのぼのとしたグラフィックに変わっている。なお初代では、ある年齢未満でないと女湯に入れない。
天の声
本シリーズでは、ゲーム再開時に用いるパスワードのことを「天の声」と呼び、村にある神社で聞くことができる。ちなみに、PCエンジンの外部記憶装置「天の声2」「天の声バンク」の名称はこの「天の声」が由来である。

シリーズの特徴[編集]

  • 桃太郎伝説ファミリーコンピュータX68000
    • シリーズ第一作目。
    • ゲーム内で桃太郎の年齢が経過する(プレイ時間が2時間経過するごとに1歳ずつ年をとる)。
    • 道具の使用方法は「つかう」「たべる」の二種類がある。回復アイテムは「たべる」を選ぶ必要があり、「つかう」を選ぶとアイテムを転がしてしまう。これを応用して「おむすびころりん」の洞穴を見つけることができる。
    • 装備の種類は「武器」「頭」「胴」「足」の他に「いでたち」がある。
    • 以降のシリーズと異なり、術を教えてくれる仙人の名前がその術の名前ではない。
    • 以降のシリーズと異なり、アイテムは質屋に行かないと売ることができない。
    • 移動中、お供は表示されない。
    • こちらの素早さよりも敵の素早さのほうが高いと先制攻撃される。物語の中盤以降は素早さの高い敵が多いため先制攻撃されやすい。なお、この仕様はリメイク版の『桃太郎伝説ターボ』でも残っている。
    • さるかにの村の西にある洞窟の最奥で、桃太郎のおじいさんとおばあさんに成りすましたやまんば(『ターボ』ではじゃこつばばあ)の誘いに乗った場合は桃太郎の家に戻され、そこから再スタートになる。
  • 桃太郎伝説ターボPCエンジン
    • ファミコン版『桃太郎伝説』の細部を変更の上移植。PCエンジンのHuカードソフト売り上げで歴代5位を記録し、HuカードソフトのRPGで最も売れたソフトとなった[2]
    • 「天の声2」などの外部保存機器を使うことで、データをセーブできるようになった。
    • タイトルBGMは『スーパー桃太郎電鉄』のものが使われ、以後この曲が『桃太郎伝説』シリーズの曲として定着した。
    • 装備の種類が「武器」「胴」「足」の3種類に変更された。以降のシリーズでも、『新桃太郎伝説』を除きこの形態が踏襲されている。
    • 質屋が廃止され、どの店でもアイテムを売ることができるようになった。
    • ひえんの術ですずめのお宿にも行けるようになった(ひえん仙人の修行で術を習得した後、天の仙人の修行を受ける必要がある)。
    • 茨木童子(いばらきどうじ)はファミコン版では通常の敵キャラクターだったが、希望の都の中にある城内のボスに変更された。茨木童子を倒すと希望の都の宿代が1000両から50両の安値に変わる設定となった。
    • さるかにの村の西にある洞窟の最奥にいるボスが、ファミコン版のやまんばからじゃこつばばあに変更され、やまんばはさるかにの村のボスになった。
    • 勇気の胴と燕の子安貝の入手方法がファミコン版から簡易化された。
      • ファミコン版:雷神撃破後に勇気の胴を入手、上階で羅生門の鬼を撃破後に「飛燕の城」へ行き、天の仙人から燕の子安貝を受け取る。
      • 『ターボ』:羅生門の鬼を撃破後、上階のつづらの中に勇気の胴と燕の子安貝が入っている。
  • 桃太郎伝説IIPCエンジン
    • 『桃太郎伝説ターボ』の続編。イベント、システム量が格段に増え、世界観をさらに広げた。
    • この作品から本格的なパーティを組んでの冒険が始まる。
    • PCエンジンの能力を活かした長蛇の列パーティを実現した。
    • 自由に海上を移動できる船が登場。
    • 兵具屋に「下取り」のシステムが登場し、装備品の更新が楽になった。
    • 戦闘に「かばう」「オートバトル」などの新コマンドが追加された。
    • すばやさが物理攻撃の命中率に依存する仕様のため、すばやさが低い金太郎の物理攻撃の命中率が異常に低くなっている。
  • 桃太郎伝説外伝ゲームボーイPCエンジンファミリーコンピュータ
    • 桃太郎の仲間「夜叉姫」「浦島太郎」「貧乏神」が主人公の物語3作を収録した短編集。
    • 『桃太郎伝説II』のその後の話となっている。
    • ゲームボーイ版のみ、覚える術の数と種類が若干違っている。
    • ゲームボーイ版ではシリーズ初のバッテリーバックアップシステムが内蔵された。
    • PCエンジン版では戦闘時に背景イラストが表示され、メッセージウインドウの背景柄や色が変えられるようになった。
    • PCエンジン版のみ『桃太郎伝説外伝 第一集』というタイトルだったが、第二集以降が出ることはなかった。
  • 新桃太郎伝説スーパーファミコン
    • ファミコン版『桃太郎伝説』の続編。PCエンジン版『桃太郎伝説II』を大幅にリメイク、発展させた内容。
    • 前作までのコミカルな世界観から一転、格調高い和風の雰囲気とシリアスな物語性が強調されている。
    • 過去の作品で馴染み深かった音楽が一部変更されている(戦闘曲やレベルアップ音など)。
    • 装備の種類が初代にちなんで「武器」「頭」「胴」「足」の4種類になる。
    • 自分の城を持ち、大勢の仲間を待機させることができる。3人まで連れ出し可能。
    • 大勢の仲間たちにそれぞれイベント時のセリフが用意されている。
    • 絶好調システムが登場。絶好調になると一時的に戦闘能力が上昇する。
    • 戦闘中、天気によって仲間たちの状態や術の効果が変化する。
    • 塔や洞窟以外では仲間たちは行列を作らずバラバラに移動する。
    • フィールドマップが斜め上からの見下ろし型になった。
    • 人気度システムが登場。桃太郎のさまざまな行いにより値が上下し、高くなるとメリットが、低くなるとデメリットが発生する。
  • 桃太郎伝説プレイステーションWindows
    • ストーリーは一作目に準拠しているが、内容的にはPCエンジン版『桃太郎伝説II』が色濃く出ている。
    • カードアルバム導入。敵や村人などから入手したカードを保存し、一定枚数貯まるごとにレアアイテムをもらえる。
    • 弱い敵は心とお金を置いて逃げていってくれる。時々倍の心を手に入れることがある。
    • 「はやあしの術」「いだてんの術」を習得することによって、移動中にダッシュができる。
    • シリーズで初めて敵が派手にアニメーションするようになった。
    • SONY側からの規制を受け、あしゅらが露出の少ない本来の阿修羅像に近いデザインに変更されている。
    • シリーズ内でも特に敵とのエンカウント率が異常に高い。
  • 桃太郎伝説1→2(いちからに)ゲームボーイカラー
    • 『桃太郎伝説ターボ』と『桃太郎伝説II』を一つのソフトとして移植。
    • 『1』をクリアしないと『2』をプレイできない。
    • 段が上がりやすく、お金も貯まりやすいように数値が変更されている。
    • 原作からギャグ敵の多くが削除され、一部の敵キャラクターの名前が変更されている。
    • 買い物時、ポイントカードにポイントが貯まる。盗難保険の役割もある。
    • 『1』の世界で井戸に道具を入れておくと『2』の世界で取り出すことができる。違う道具に変化する場合もある。
    • メッセージスピードの変更は不可能。
    • このソフトの発売日は2001年1月1日で、21世紀になって初めて発売されたソフトとなった。
  • 桃太郎伝説モバイルiアプリEZアプリ(B)
    • ファミコン版『桃太郎伝説』のリメイク。iアプリ版は2011年4月18日より、EZアプリ(B)版は2011年8月11日より配信開始。ただしEZアプリ(B)版は前編・後編の2部構成となっており前編をクリアしてからでないと後編をプレイすることができない。

主な登場人物[編集]

シリーズによってはパーティに加わったり、時には物語の要となる重要なキャラクターを紹介。

桃太郎
本作の主人公であり、愛と勇気の子。主人公として登場している作品では、基本的に自ら台詞を発することはない。ただし、ファミコン版ではオープニングとエンディングに台詞があり、『桃太郎伝説外伝』では一脇役として登場しているため普通に会話をする。身長は『新桃太郎伝説』では夜叉姫より若干高い設定だった(桃太郎が146cm、夜叉姫が144cm)が、桃太郎電鉄シリーズでは明らかに夜叉姫より低い。ファミコン版では年齢の設定があったがプレイステーション版では削除されている(『桃太郎伝説II』ではファミコン版より3年後、『新桃太郎伝説』は6年後の扱いとなっている)。
お供(イヌ、サル、キジ)
桃太郎のお供。きびだんごを与えることによって仲間になる。パーティキャラクターではなくNPCとして桃太郎をサポートする。
金太郎
金太郎の村で生まれた力持ちの少年。術は使えないが高い体力と攻撃力を持ち、『新桃太郎伝説』などでは、体力を消費して繰り出す相撲技を得意とする。
浦島太郎
浦島の村で生まれた心優しい漁師の少年。ゲーム中は、初代と『桃太郎伝説ターボ』を除き「うらしま」、または「浦島」と表記される。体力や攻撃力は低いが、回復などサポート用の術を得意とし、素早さも高い。『外伝』では主役を務める。
夜叉姫
地獄を治める鬼の王族の娘。作品によって出自が異なり、『桃太郎伝説II』では地獄王の娘、『新桃太郎伝説』では伐折羅王の娘だが、プレイステーション版『桃太郎伝説』では不明(エンディングでは、自分のことを「鬼の王族」と言っている)。桃太郎に興味を持ち戦いを挑むが、懲らしめられて改心し仲間になる。『II』やプレイステーション版では高い段で加入するが、『新』では1段からやり直すことになる。『外伝』では主役を務め、地獄を守るために戦う。「流れ星の術」など多彩な術の使い手。PCエンジン版『外伝』の取扱説明書のライナーノーツによると、年齢は14歳とのこと。
『II』で初登場して以降、桃伝シリーズだけでなく桃鉄シリーズにも進出し、『スーパー桃太郎電鉄III』以降は桃太郎と並んで進行役を務めるようになった。
かぐや姫
月の姫。鬼族の侵攻により囚われの身となる。『桃太郎活劇』では何故か、丁半博打の壷振り役を務めている。
スリの銀次
もとは料亭の息子だが、かぐや姫に振られて(彼女の前でオナラをしたのが原因)スリになってしまった。桃太郎と初めて会った際にある宝物を盗んでいくが、桃太郎に諭されて改心し、スリをやめる。桃鉄シリーズでは、プレイヤーのお金を盗むキャラクターとして登場。桃伝シリーズと桃鉄シリーズではの形が異なり、伝説シリーズでは頭部が月代になっている。
えんま大王
人間の支配を企む、鬼族のリーダー格。初代『桃太郎伝説』で桃太郎に懲らしめられて改心するが、『桃太郎伝説II』ではそのことによって地獄王に遠ざけられ、『新桃太郎伝説』ではカルラの策略により奈落の洞窟の牢に幽閉されてしまう。
あしゅら
自分の美しさに絶対の自信を持つ鬼。えんま大王の懐刀とも言われ頭も非常に良い。トレードマークは薔薇。裸にだけ纏った出で立ちが基本だが、プレイステーション版では露出度が抑えられ、腕が6本ある本来の阿修羅像に近いデザインに変更された(ソニーの倫理チェックが厳しく、従来の姿では通らなかったため)。その後に発売された『桃太郎伝説1→2』では以前の姿に戻ったが、絹だけでなく腰巻も纏っている。
風神雷神
えんま大王直属の部下。『新桃太郎伝説』では2体同時に相手することになる。『桃太郎伝説外伝』や『新桃太郎伝説』では、風神は回復系、雷神は攻撃系の術で仲間を支える。
天の仙人
他の仙人たちと同じく桃太郎に術を授ける存在だが、それ以外の場面でも折に触れて桃太郎たちに助言を与える。
地獄王(『新桃太郎伝説』では伐折羅(ばさら)王)
地獄を総括する王。えんま大王の上官に当たる。えんまの説得に耳を貸さず、再度人間を支配すべく侵攻命令を出す。
カルラ
『新桃太郎伝説』にのみ登場する鬼族の幹部。伐折羅王を唆し、地上侵攻を行わせた。己の野心のために周りの者全てを利用する。その残虐非道な振舞は、それまでコミカルな世界観だった『桃太郎伝説』シリーズではありえないほど常軌を逸している。
貧乏神
モデルは榎本一夫。毎ターン1両ずつお金を盗んでいく。強化版に「せきひん(赤貧)」、「いちもんなし」がいる。『桃太郎伝説外伝』では正義の盗みで人々のために戦い、『新桃太郎伝説』とプレイステーション版(「えのん」という名前で登場)では桃太郎の仲間に加わる。また、桃鉄シリーズではプレイヤーにとりついてさまざまな不利益を与える。

お馴染みキャラ[編集]

物語に大きく関わることはないが、ほとんどのシリーズに顔を出すお約束キャラクターたち。

地蔵
「地蔵」は村や都の中、フィールド上など様々な場所におり、周辺に現れる敵の情報や攻略に必要な段の目安などを教えてくれる。また、『新桃太郎伝説』に登場する「地蔵菩薩」は、話し掛けるとセーブができるほか、次の段まで必要な心の数を教えてくれる。北の雪原地帯にいる「並び地蔵」は最も偉いとされる。
ウンチ
旅立ちの村の畑にいて、人間の言葉を話す。『桃太郎伝説II』とプレイステーション版では仲間になる。『新桃太郎伝説』では登場せず、『桃太郎伝説外伝』ではゲームボーイ版のタイトル画面でのみ姿を見せる。
ドイン
モデルは土居孝幸。主に“安売り王”と称して浦島の村やほほえみの村で武器や道具を安値で販売している。中には売値より安く売られている物も。『桃太郎伝説外伝』ではオナラの村でオナラ病にかかってしまう。
福の神
モデルはさくまあきら。戦闘で登場すると桃太郎たちにお金やアイテムをくれる。上位版に「福の神キング」「福の神ゴッド」「大黒様」がいる。
天の邪鬼
週刊少年ジャンプ』の編集者だった鳥嶋和彦がモデル[3]。叶えて欲しい願い事を選ぶよう桃太郎たちに強制するが、どれを選んでも不利益を被る。初代と『桃太郎伝説ターボ』では毎ターン命乞いをするが、絶対に拒否できず、受け入れると騙し打ちで攻撃する(後作と違い倒すことは可能)。攻撃時の台詞「ボツ!」は鳥嶋和彦の口癖として知られる。
ましら
サルの姿をした鬼。配下のブルーモンキーズと共に、下手な歌を歌ってほほえみの村の人々を困らせる(しかし本人たちは上手いと思っている)。『新桃太郎伝説』では改心後に仲間に加わる。戦闘の際は鍵盤を用い、鳴らした3音の組み合わせで様々な効果をもたらす。『桃太郎電鉄HAPPY』でもライブイベントで登場するが下手な歌は健在で、出てくると損害を出してしまう。
ユキだるま
作品によって姿が異なるが、初期作品での容姿はポニーテールで太い眉毛をしている(モデルは斉藤由貴)。雪原地方で登場し、桃太郎たちにちょっといいことをして去っていく。
黒河童(クロガッパ)
鬼の爪痕に生息する妖怪。桃太郎たちのお金や持ち物を根こそぎ奪った末に逃走する。キュウリが大好物で、桃太郎たちの道具袋にキュウリが入っていると真っ先にそれを盗み、我を忘れて食べ続ける。

世界観[編集]

桃太郎伝説の世界は鬼が島を囲むように5つの大陸があり、その地形はシリーズを通してほとんど変化がない。おとぎ話に関連する村が多く登場し、作品ごとに登場する村は若干異なる。

代表的な村
  • 花と木の国
旅立ちの村
桃太郎の生家のそばにある村。名前の通りこの村で旅立ちの仕度をすることになる。
おむすび村
おむすびころりん』の舞台。主にネズミが住んでいる。初めて入る際にはおむすびを投げ入れることが必要。
花咲かの村
花咲かじいさん』の舞台。花咲かじいさんとイヌ、そして意地悪なじいさんが住んでいる。名物はの木。
  • 冬と星の国
金太郎の村
金太郎』の舞台。神社の裏を進むと足柄山がある。お祭りが名物。
浦島の村
浦島太郎』の舞台。近くの海底に竜宮城がある。若返りの泉が名物。
寝太郎の村
三年寝太郎』の舞台。村を東西に分ける橋があり、寝太郎はそこでよく寝ている。『II』では橋がない。
  • ほほえみの大地
ほほえみの村
村人全員がダジャレ好き。「天下一ダジャレ大会」が開催される。初代では、ある場所で紹介状をもらわないと入れない。
  • 希望と絶望の国
希望の都
世界最大の都。中央には五重塔がそびえ、料亭銭湯などの名所がある。
サルカニの村
さるかに合戦』の舞台。お供のサルはこの村出身。作品によってはウサカメの村に変わる。
  • 愛と勇気の国
竹取りの村
かぐや姫(竹取物語)』の舞台。周囲を竹林に囲まれている。かぐや姫が暮らす家がある。
すずめのお宿
舌切り雀』の舞台。村や都の他に「すずめのお宿」という集落が複数点在する。村から離れた場所にあることが多く、中継地点の役割も果たしている。ここではすずめ達が茶店や宿屋を営業しているほか、くじ引きのできる「すずめのつづら屋」というお店もあり、貴重な道具を安く入手できることもある。基本的にはセーブができないが、『桃太郎伝説外伝』と『新桃太郎伝説』では地蔵(地蔵菩薩)に話し掛けることでセーブができる。
ギャグ敵の登場エリア
ほほえみの村周辺や花咲かの村周辺(『桃太郎伝説II』やプレイステーション版のみ)には、芸能人や時事ネタをパロディにしたり、コミカルな攻撃をしてきたりするギャグ敵が登場するエリアがある。そこには樹木や花畑によってそれぞれ「アホ」「ギャグ命」の文字がかたどられている。
鬼の爪痕
鬼の爪で切り裂かれたように地形が入り組んだ湿地帯。桃太郎たちのお金や道具を盗む妖怪、黒河童が生息する。
鬼が島
世界の中央に位置する、の頭部のような形をした島。地中には地獄の世界が広がっている。えんま大王など鬼族の幹部が控える。『桃太郎伝説II』では地形が楕円形になり、地表が灰色の更地と化している。

エピソード[編集]

  • さくまと土居は当時、『週刊少年ジャンプ』内で読者ハガキコーナー『ジャンプ放送局』を連載しており、土居が記事の隅に落書き感覚で描いていた桃太郎、金太郎、浦島太郎の“3太郎”が『桃伝』誕生のキッカケとなった。
  • さくまは『ドラゴンクエスト』の生みの親である堀井雄二の友人であることから「二匹目のドジョウ」狙いで依頼されたと後に語っており、堀井にRPG製作の手ほどきを受けながら『桃太郎伝説』第1作目は製作された。
  • さくまは『マル勝ファミコン』の連載エッセイで、本作品の企画をどこに持ち込むかと悩んでいたとき、本社が北海道にあり、カニウニイクラがうまいという理由でハドソンに決めたと書いている。また、ハドソンに提出した企画書はわずか8ページの内容であったとも記している。
  • さくまは当初『新幹線殺人事件』というゲームを製作していたが、デザイナーの土居は乗り物や機械を描くのが苦手であったため、そうした要素が登場しないものとして、昔話の『桃太郎』を提案した[4]
  • ファミコン版『桃太郎伝説』の開発時、『ジャンプ放送局』内で特集コーナーを設け、読者からゲームに活用できるアイデアを募った。また『ABブラザーズのオールナイトニッポン』内でも同様にリスナーからアイデアを募集し、採用者の名前がエンドクレジットで紹介された。
  • さくまは『桃太郎伝説』のゲームデザインにあたって、クリスタルソフトの『夢幻の心臓』を参考にした事を明らかにしている[5]
  • この作品のノウハウを土台として、将来のゲーム製作者を目指す人をターゲットにした漫画本『桃太郎秘伝』(みのり書房刊)が上下巻で発売された(現在は絶版)。
  • ファミコン版『桃太郎伝説』の開発当時、広告代理店勤務でハドソン担当だった桝田省治が仕様書を受け取りにさくまの元を訪れた際、さくまはポケットから紙幣を取り出し、「これでファミコンドラクエを買ってきて調べてよ」と言って桝田に戦闘ルーチンを作らせた[6]。これ以降、桝田は初期の桃伝、桃鉄シリーズの開発に関わることになる。
  • ファミコン版『桃太郎伝説』では桃太郎の「体」値が小さいと戦闘で敵に与えるダメージが減少する仕様だった。
  • さくまによると、ファミコン版『桃太郎伝説』の戦闘でお供が自主的に行動するプログラムは、RPGの戦闘でNPCAIが搭載された初めてのケースである[7](ファミコン版『桃太郎伝説』の発売日は1987年10月26日)。
  • ファミコン版『桃太郎伝説』制作時「アイテム名などの長さは8文字まで」というプログラム上の制約があったが、「きんぎんパールプレゼント[8]のオニ」というギャグのために特別のプログラムが組まれた[9]
  • 中世RPGにおける「銅の剣」や時代劇における「妖刀村正」のような、昔話のイメージに合う武具名がなかなか思いつかず、発売1週間前まで悩んだ末につけた初代の「飛竜の剣」「鳳凰の剣」や月の満ち欠けの名称を用いた『ターボ』の「新月の剣」「十六夜の剣」などは、等級表現が分かりにくく混乱を招いていた。ある時、さくまが読んでいた歴史の本で「岩切の剣」という記述を発見、かつて日本では切れる物の硬さで等級を表していたことを知り、『II』以降のシリーズでは「木の葉切りの剣」「岩切りの剣」などの武具名になった[9]
  • ファミコン版『桃太郎伝説』の続編として、当初、数千年後の宇宙を舞台にし「桃太郎セブン」という少年が主人公のSF作品が計画されていた。アニメや戦隊ものパロディを多く取り入れ開発途中の画面写真も公開されていたが、1990年の春前に開発中止を決定。その後、前作の路線を踏襲する形で開発が進み、年末の1990年12月22日に『桃太郎伝説II』が発売された[10]
  • さくまが大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)のファンであることから、初期の桃伝シリーズでは大洋のネタが度々登場する。
  • イラスト担当の土居は斉藤由貴の大ファンであることを公言しており、それが「ユキだるま」のデザインにも反映されている。
  • 当時の広告の一部には「類似品が出回っております。ご注意ください。」という注意書きが添えられていてセルフパロディとなっていた。
  • さくまによると、ファミコン版『桃太郎伝説』と『桃太郎電鉄』の元データ(プログラム)はハドソン側で保管されていたはずが紛失してしまい、完全な形での復刻が難しい状況となっている。また、他のシリーズ作品も『桃太郎電鉄11』以前のプログラムはハドソンが廃棄してしまったため、リメイクができないと回答している[11]
  • PCエンジンのデータ管理ソフト「天の声バンク」には『桃太郎伝説ターボ』の効果音が多用されている。

アニメ[編集]

ゲームブック[編集]

桃太郎伝説 愛と勇気のオニ退治
スタジオ・ハード・編/竹田明・大出光貴・著

脚注[編集]

  1. ^ 講演依頼.com
  2. ^ 小学館発行・月刊PCエンジン1994年3月号(最終号)参照。
  3. ^ 鳥嶋和彦は、さくまたちが『週刊少年ジャンプ』誌上で担当していた読者コーナー『ジャンプ放送局』の初代担当編集者で、当時のコーナー内でもゲームと同様に個性的なキャラクターとして描かれていた。
  4. ^ 単行本『ジャンプ放送局 VTR 7』(集英社)の巻末漫画「実録!!これがジャンプ放送局だ!!」184-185頁より(漫画内の話のため、多少の誇張はあるかもしれない)。また、『桃太郎伝説II SUPER GUIDE BOOK』(小学館)110頁でもさくまが同様のことを語っている。
  5. ^ 山下章によるマイコンBASICマガジン連載記事『コンピュータゲーム・ホンキでPLAY ホンネでREVIEW!!』の1988年5月号掲載分(第2回)『桃太郎伝説』より。この記事は『電脳遊技考 コンピュータゲーム・ホンキでPLAY ホンネでREVIEW!!』のタイトルで単行本化された際にも収録されている。
  6. ^ 「どんな子供でも遊べなければいけない」 黄金期のジャンプ編集部で叩き込まれた”教え”が生んだ大ヒットゲーム「桃太郎電鉄」』電ファミニコゲーマー、2016年2月22日
  7. ^ 『桃太郎伝説II SUPER GUIDE BOOK』(小学館)115頁で、さくまが「最初のファミコン版の桃伝のお供がゲーム業界初のAIだった」と証言している。
  8. ^ ライオン株式会社が洗濯用洗剤「ブルーダイヤ」のテレビコマーシャルで行ったキャンペーンのパロディ
  9. ^ a b 『桃太郎秘伝 下巻』みのり書房
  10. ^ 『桃太郎伝説II SUPER GUIDE BOOK』(小学館)巻頭の折り畳みページ裏の記事より。ここには、開発途中の画面写真や、敵イラストなどの設定資料も掲載されている。
  11. ^ さくまあきら仕事人裏日記 2010年9月27日

関連項目[編集]