栃折久美子

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栃折 久美子(とちおり くみこ、1928年12月7日 - )は、日本の装幀家。製本工芸家。エッセイスト。

来歴[編集]

東京生まれ。東京女子大学卒業。筑摩書房に勤務ののち、1967年に退社。フリーの製本家となる[1]森有正を知り、以後森の死去まで恋愛関係にあった。1972年、ベルギー国立高等視覚芸術学校でルリユール(仏語))と呼ばれる製本技術を学び、帰国後は後進の指導にも当たった。1975年国井喜太郎賞受賞、1981年、国際製本家協会よりマイスターの認定を受け正会員となる。1985年、国際女流芸術文化協会連盟の現代芸術展審査員賞受賞。

エッセイストとしては、2003年に『森有正先生のこと』を刊行した。

著書[編集]

  • モロッコ革の本 筑摩書房 1975 のち文庫
  • 製本工房から 冬樹社 1978 のち集英社文庫
  • えほんをつくる 大月書店 1983
  • 手製本を楽しむ 大月書店 1984
  • 装丁ノート 創和出版 1987
  • ワープロで私家版づくり 創和出版 1996
  • 森有正先生のこと 筑摩書房 2003
  • 美しい書物 みすず書房 2011

主な装幀書[編集]

  • 『蜜のあはれ』[2] 室生犀星 新潮社 1959年
  • 『濃灰色の魚』 森茉莉 筑摩書房 1959年
  • 『晩年の父 犀星』 室生朝子 講談社 1962年
  • 『15年目のエンマ帖』 臼井吉見 中央公論社 1962年
  • 『わが性の白書』 中村光夫 講談社 1963年
  • 『往還の記-日本の古典に思う』 竹西寛子 筑摩書房 1964年
  • 『講談社 名著シリーズ』 小林秀雄ほか 講談社 1966年
  • 『思想との対話』 桑原武夫ほか 講談社 1967年
  • 『バビロンの流れのほとりにて』 森有正 筑摩書房 1968年
  • 『フィレンツェだより』 リルケ 森有正訳 筑摩書房 1970年
  • 『海外秀作シリーズ』 講談社 1970年
  • 『於雪 土佐一條家の崩壊』 大原富枝 中央公論社 1970年
  • 『不良少年』 結城昌治 文藝春秋 1971年
  • 『元始、女性は太陽であった-平塚らいてう自伝』 大月書店 1971年
  • 『海外山岳名著シリーズ』 二見書房 1971年~1978年
  • 『小説の題 古山高麗雄随想集』 冬樹社 1972年
  • 『表現の場』 粟津則雄 冬樹社 1972年
  • 『樹に千びきの毛蟲』 吉行淳之介 潮出版社 1973年
  • 『書架記』 吉田健一 中央公論社 1973年
  • 『谷崎潤一郎文庫シリーズ』 六興出版 1973年
  • 『パリだより』 森有正 筑摩書房 1974年
  • 『青幻記・海の聖童女』 一色次郎 角川文庫 1974年
  • 『釣魚名著シリーズ』 二見書房 1974年
  • 『千趣ミニブックス』 千趣会 1974年
  • 『モロッコ革の本』 栃折久美子 筑摩書房 1975年
  • 『岡本かの子全集』 冬樹社 1975年
  • 『雲間の星座』 小川国夫 冬樹社 1976年
  • 『富本憲吉模様集成』 六興出版 1977年
  • 『ヨーロッパ一等旅行』 辻静雄 鎌倉書房 1977年
  • 『吉田健一著作集』 集英社 1978年
  • 『深川東入ル-澤野久雄自選短篇集』 エポナ出版 1978年
  • 『壺中庵異聞』 富岡多恵子 集英社文庫 1978年
  • 『玩物草紙 特装版』 澁澤龍彦 朝日新聞社 1979年
  • 『片方の耳飾り』 杉本苑子 読売新聞社 1979年
  • 『歌の王朝』 竹西寛子 読売新聞社 1979年
  • 『生命ある限り』 曽野綾子 角川文庫 1980年
  • 『愛の歳時記』 嶋岡晨 文化出版局 1981年
  • 『歳月切符』 田辺聖子 筑摩書房 1982年
  • 『なぞなぞの本』 福音館書店 1982年
  • 『六道遊行』 石川淳 集英社 1983年
  • 『本の正坐』 寿岳文章 芸艸社 1986年
  • 『最後から二番目の毒想』 倉橋由美子 講談社 1986年
  • 『雪 古九谷』 高田宏 光文社 1987年
  • 『蛇の歌』 石川淳 集英社 1988年

脚注[編集]

  1. ^ 考える本棚 栃折久美子『モロッコ革の本』(筑摩書房)新潮社
  2. ^ 室生犀星の『火の魚』(中央公論社1960年はこの表紙「金魚の魚拓」の装釘をめぐる、犀星と栃折久美子との物語。

外部リンク[編集]