柴漬

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  1. 漬物の一種。本項で解説する。
  2. 柴漬(ふしづけ)は、柴を束ねて水に沈め、中に入った魚を捕らえる方法。
  3. 処刑方法の一種。罪人をで包んで縛り上げ、重りをつけて水底に沈める。

しば漬[1]
100 gあたりの栄養価
エネルギー 126 kJ (30 kcal)
7.0 g
食物繊維 4.4 g
0.2 g
1.4 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(6%)
48 µg
チアミン (B1)
(0%)
0 mg
リボフラビン (B2)
(2%)
0.02 mg
ビタミンB6
(2%)
0.03 mg
葉酸 (B9)
(2%)
9 µg
ビタミンB12
(0%)
(0) µg
ビタミンC
(0%)
0 mg
ビタミンD
(0%)
(0) µg
ビタミンE
(5%)
0.7 mg
ビタミンK
(69%)
72 µg
ミネラル
ナトリウム
(107%)
1600 mg
カリウム
(1%)
50 mg
カルシウム
(3%)
30 mg
マグネシウム
(5%)
16 mg
リン
(4%)
27 mg
鉄分
(13%)
1.7 mg
亜鉛
(2%)
0.2 mg
マンガン
(14%)
0.29 mg
他の成分
水分 86.4 g
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
吉野家の柴漬
京都大原産発酵しば漬

柴漬(しばづけ)は、本来は茄子を主体に乳酸発酵させたもので塩漬に分類される漬物[2]すぐき漬け千枚漬けと共に京都三大漬物とされる[3]。平安時代の僧侶である聖応大師の発案とされる[3]。現代では一般に塩蔵キュウリやナスなどを脱塩圧搾して加工した調味酢漬(しば漬風調味酢漬)が多い[4]

伝統的な柴漬は塩漬の一種[2]あるいは「発酵しば漬」として独立して分類される[5]。これに対し、しば漬風調味酢漬は酢漬の一種に分類される[5]

柴漬[編集]

本来の柴漬は、茄子を主体に、青唐辛子、胡瓜紫蘇などを塩に漬け乳酸発酵させた漬物をいう[2]。京都の伝統的な漬物である。

「紫葉漬け」であり「紫葉」とは赤紫蘇のことである。郊外の大原は赤紫蘇が名産であった。平家滅亡後に大原に隠棲した建礼門院(平徳子)が、寂光院に隠棲した際に里人の差し入れた漬物を気に入った[4]。そこから「紫葉の漬物=紫葉漬け」と名付けたという伝承がある。

しば漬風調味酢漬[編集]

一般に「柴漬」として流通しているものの多くは、塩蔵キュウリを主体として、茄子、生姜、紫蘇の葉、茗荷などとともに漬けた調味漬(しば漬風調味酢漬)をいう[2]。巻き寿司に用いる芯のための業務用の製品もある[2]

脚注[編集]

  1. ^ 編:文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会 編「6 野菜類」『日本食品標準成分表』(2015年版(七訂))、2015年12月25日。ISBN 978-4-86458-118-9https://web.archive.org/web/20161012232446/http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/03/25/1365343_1-0206r5_1.pdf2016年10月15日閲覧 
  2. ^ a b c d e 前田安彦『漬物学』幸書房、2002年、196頁。ISBN 978-4782102183 
  3. ^ a b しば漬け 京都府”. 農林水産省 www.maff.go.jp. 2022年10月29日閲覧。
  4. ^ a b 前田安彦『漬物学』幸書房、2002年、305頁。ISBN 978-4782102183 
  5. ^ a b 前田安彦. “変わる漬物”. そるえんすNo.11. ソルト・サイエンス研究財団. 2022年12月21日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]