柔道一直線
柔道一直線 | |
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ジャンル | 柔道漫画 |
漫画 | |
原作・原案など | 梶原一騎 |
作画 | 永島慎二→斎藤ゆずる |
出版社 | 少年画報社 |
掲載誌 | 週刊少年キング |
発表期間 | 1967年 - 1971年 |
巻数 | 全13巻 |
テレビドラマ | |
原作 | 原作:梶原一騎・作画:永島慎二/斎藤ゆずる |
制作 | 東映 |
放送局 | TBS |
放送期間 | 1969年6月22日 - 1971年4月4日 |
話数 | 全92話 |
テンプレート - ノート |
『柔道一直線』(じゅうどういっちょくせん)は、原作:梶原一騎、作画:永島慎二・斎藤ゆずるによる日本のスポーツ漫画、および、それを原作としたテレビドラマ。『週刊少年キング』(少年画報社)誌上に1967年から1971年まで連載された。全13巻。
斉藤仁ら当時少年だった柔道家の多くがこの作品のブームで柔道を始めた(後述)。柔道の知名度アップなどで当時の柔道界に果たした貢献度は大きいが、その反面「地獄車」など荒唐無稽な技が多く出てくるので増田俊也は『七帝柔道記』の中で「この作品が世間に歪んだ柔道観を持たせてしまった」と指摘している。
目次
解説[編集]
1967年に少年キングで連載された。作画は当初、永島慎二が担当していたが、原作者の梶原一騎と漫画観の相違が原因で降板し、それ以降は斎藤ゆずるが作画を担当している。
連載時は未完のまま終了したが、後に「大完結編」として数回に分けて続きが掲載され、下記のような結末で終了した。この大完結編は当時に刊行された少年キングコミックスやサンケイ出版(現在の扶桑社で、現法人の産経新聞出版とは別)版では収録されず、長い間幻のエピソードとなっていたが、1991年に出版された宝島社の『いきなり最終回』2巻に大完結編の最終話が改めて収録された(表紙は原稿が紛失しているため、斉藤によって当時の構図に忠実な描き下ろしがされている)。さらに番外編として、車周作の若き日のエピソードが聖日出夫の作画で数本発表されている。これらの未単行本化エピソードは、後にネコ・パブリッシング版の単行本にすべて収録された。
作品の時代背景は1968年のメキシコシティオリンピックの前後に相当し、1972年のミュンヘンオリンピックを目指す日本勢を描いている。梶原が『巨人の星』『侍ジャイアンツ』『柔道讃歌』で親子を描いたのに対し、本作では『あしたのジョー』と同様に師弟の絆を描いている。
あらすじ[編集]
主人公・一条直也の父親は1964年の東京オリンピックの柔道で敗れ、命を落とす。直也は車周作の指導のもと、「地獄車」、「海老車」などの技を駆使して外国人柔道家や日本のライバルたちと戦う。
最後は師匠・周作が直也に「地獄車からの脱皮」と新たな飛躍が必要と見て、敢えて敵の外国人柔道家に「地獄車攻略法」をさずける。直也は試合でも相手の誘いに乗らず、冷静に普通の投げ技で破り、最後は日本人のライバルを地獄車で下して優勝する。周作は負けを認め、直也の活躍がテレビ中継されている料理店で酒を飲みながら息を引き取る。
登場人物[編集]
- 一条直也(演:桜木健一)
- 車周作(演:高松英郎)
- 嵐先生(演:牧冬吉)
- 高原ミキ(演:吉沢京子)
- 一条トメ(演:青木和子)
- 高原三平(演:藤江喜幸)
- 鶴田先生(演:名古屋章)
- 香川先生(演:岸田森)
- 結城真吾(演:近藤正臣)
- 桜丘高校柔道部主将、黒井キャプテン(演:神太郎)
- 桜丘高校柔道部副主将、細野慎太郎(演:土井武)
- 桜丘高校柔道部二年生主将、吉本キャプテン(演:伊東昭夫)
- 大豪寺虎男(演:保高正伸)
- 野坂明夫(演:中村俊男)
- 松山俊夫(演:畠山麦)
- 高木次郎(演:佐野房信)
- 大沢健二(演:石田信之)
- 芦野貞夫(演:島津元)
- 谷川(演:藤沢陽二郎)
- 麻生(演:瀬島達佳)
- 鈴木一郎(演:境徹)
- かすみかおる(演:沢まき子)
- 丸井円太郎(演:岩上正宏)
- 鬼丸雄介(演:山下哲男)
- かんぬき太郎(演:岡田光弘)
- 風祭右京(演:佐々木剛)
- 時枝龍造(演:藤岡重慶)
- 熊野太郎(演:北条清志)
- 力石竜(演:北村晃一)
- 城山大作(演:山本正明)
- 赤月旭(演:真山譲次)
- 辰馬(演:石井竜一)
- 小田切勝(演:山本哲也)
- 鮫島三郎(演:田中正樹 → ジョー・鮫島)[1]
- 鳴門三郎(演:倉田保昭)
- 鷲尾(演:千葉真一)
- 早乙女恭介(演:島倉義孝)
- 高垣(演:西郷次郎)
- ロバート・クルス(演:マイク・コーンロイ)
- サミー・ジャガー
- ジュードー・サタン
- ナレーター(声:田中信夫)
- 黒江狼介(原作オリジナル)
- 右京真吾(同上)
- アニマル児雷也(同上)
- 田淵万太郎(同上)
主な技[編集]
- 地獄車
- 新地獄車
- 地獄車回転レシーブ
- 車返し
- フェニックス
- 二段投げ
- ライナー投げ
- 海老車
- 天地渦巻き返し
- 飛龍
- 真空投げ
- 羽衣
- 十字不知火
- 真捨身山彦
- 四方十字固め
- 山津波
- 大津波
- ジャンボ投げ
- 卍崩し
- 大噴火投げ
- 岩石崩し
- さそり落とし
- 空中二段投げ
- 新二段投げ
- 熊殺し(原作オリジナル)
- 花吹雪(原作オリジナル)
- 断頭台がため(地獄車破り・原作オリジナル)
- 2012年(平成24年)9月12日放送の『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日製作、ネオバラエティ枠)の「新・3大『柔道一直線』の目を疑う必殺技」で、「二段投げ」、「新二段投げ」、「海老車」の3つの技が取り上げられた。
単行本[編集]
- 少年画報社キングコミックス版 - 全13巻
- サンケイ出版梶原一騎傑作全集版 - 全10巻
- 講談社コミックススペシャル版 - 全8巻
- 光文社版 - 全7巻(当初は全8巻の予定だったが、黒江狼介絡みのエピソードをカットしたので全7巻になった)
- ネコ・パブリッシング版 - 全7巻(唯一、外伝3編と大完結編を収録したコミックス)
- ネコ版は巻末に差別表現などを発表当時のままに掲載したと記載されているが、先述のサンケイ出版で改正された原稿を流用しているため、一部は差別用語が修正された状態になっている[2]。
テレビドラマ版[編集]
1969年6月22日から1971年4月4日までTBS系列で毎週日曜日午後7時から30分間放送された。東映制作のテレビ映画。全92話。大ブームとなった「スポ根ドラマ」の端緒となった人気ドラマであり、アクションシーンの特殊効果は後に一部の同じスタッフで制作される『仮面ライダー』のアクションにつながることとなる[3]。近藤正臣がピアノの鍵盤の上に跳びあがって、足で「ねこふんじゃった」を演奏した場面は有名[3][4][注 1]。
前番組の『妖術武芸帳』が低視聴率により1クールで打ち切りが決定[6]したため、東映とTBSが半年で契約[6]しており、穴埋め企画として本作が選ばれた[6][3]。アニメ制作会社の東京ムービーが映像化権を取得していたが、東映の渡邊亮徳が梶原を口説いたことで東映での映像化が実現した[7][8]。準備期間はわずか2カ月と限られていたため、脚本の佐々木守は呼ばれてすぐに脚本を書くように頼まれ、柔道のことを全く知らない佐々木は柔道の解説本とルールブックを手に旅館にカンヅメになり、翌日までに2話分を書くという逼迫したスケジュールであった[6][7]。穴埋め番組で、当初は13話ほどの放映予定終了するはず[9]であったが、平均視聴率は23%にまでになり、人気が高かったため放送期間は延長。2年に渡って放映され、主演した桜木健一とヒロインを演じた吉沢京子の出世作になった[10]。本作品により柔道入門者が急増し、講道館から感謝状が贈られている[3]。
制作現場は常に赤字[11]で、東映の会社上層部からは問題視されており[11]、企画者の平山亨はたびたび上層部から叱咤されることがあった[11]。そんな折、平山は京都撮影所時代の同僚で、東映動画で演出を担当していた田宮武と雑談した際[12]、東映動画も当時は製作費は赤字[12]でも、関連商品の著作料で黒字になっているという話を聞き[12]、主人公をロボットにするアイディアを着想[13]。これが後の『がんばれ!!ロボコン』へと発展していく[14]。
番組当初のアクションは実際の柔道に即したものであったが地味なため、制作担当の内田有作によって『日本剣客伝』に参加していた大野剣友会が起用され、物理法則を無視した漫画的な演出となっていった[15]。大野剣友会にとっては本作品が初めての現代劇アクションであった[15]。
内田は労働組合の幹部と諍いを起こしたことから、本作品から組合所属の人間を排除している[16]。このことが後の『仮面ライダー』での東映生田スタジオの設立に繋がっており、生田スタジオには本作品に携わったスタッフが多く参加した[16]。
スタッフ[編集]
- 企画:平山亨、斉藤頼照(東映)、橋本洋二(TBS)
- 脚本:佐々木守、上原正三、雪室俊一、高橋辰雄、細川すみ
- 音楽:みぞかみひでお
- 撮影:坪井誠、加藤弘章、柿田勇、瀬尾脩、高梨昇
- 照明:鈴木勝政、山本辰雄、小林恒雄、安井績
- 美術:北郷久典、真川豊
- 編集:成島一城、香園稔、大橋四郎
- 記録:浦島邦江、小貫繁子、松丸春代、藤沢すみ子、当摩浩子、椎塚二三、浅附明子ほか
- 助監督:館野彰、大櫛敬介、杉野清史、堀長文、植田泰治、長石多可男、近藤一美、平山公夫
- 衣裳:東京衣裳
- スタントマン:日本アクションクラブ(J.A.C)、中牟田了、大野剣友会
- 擬斗:清見晃一、高橋一俊
- 進行:佐久間正光、水谷和彦、伊東暉雄
- 制作担当:内田有作、佐藤忠信
- 録音:飛行館スタジオ→映広音響(岩田広一→太田克己)
- 現像:東映化工
- 柔道監修:七段・木村政彦
- 衣裳提供:六三四堂
- 監督:小林恒夫、富田義治、折田至、奥中惇夫、田口勝彦、山田稔、近藤一美
主題歌・挿入歌[編集]
- オープニングテーマ&エンディングテーマ「柔道一直線」
- 作詞:梶原一騎 /作曲・編曲:林一 / 歌:桜木健一
- エンディングテーマ(第1 - 13話)「君よ、泣かないで」
- 作詞:丹古晴巳 / 作曲:井上かつお / 編曲:湯野カオル / 歌:黒木憲
- 挿入歌
-
- 「男だったら」
- 作詞:丹古晴巳 / 作曲:井上かつお / 編曲:湯野カオル / 歌:黒木憲
- 挿入歌「柔道小唄」
- 作詞:田中守 / 作曲・編曲:林一 / 歌:桜木健一
- 挿入歌「一人ぼっちの海辺」
- 作詞:臼井ひさし / 作曲・編曲:林一 / 歌:桜木健一
- 挿入歌「友情の星」
- 作詞:臼井ひさし / 作曲・編曲:林一 / 歌:桜木健一
放映リスト[編集]
話数 | 放映日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 |
---|---|---|---|---|
1 | 1969年 6月22日 |
カッコいいぞ地獄車 | 佐々木守 | 小林恒夫 |
2 | 6月29日 | 地獄車の弟子 | 冨田義治 | |
3 | 7月6日 | 鬼車 悪魔車 涙車 | 折田至 | |
4 | 7月13日 | 直也まんじ車 | ||
5 | 7月27日 | 突風赤月車 | 雪室俊一 | 冨田義治 |
6 | 8月3日 | 驀進破れ車 | ||
7 | 8月10日 | 必殺二段車 | 佐々木守 | 小林恒夫 |
8 | 8月17日 | 鬼丸火焰車 | ||
9 | 8月24日 | 直也破門車 | 雪室俊一 | 冨田義治 |
10 | 8月31日 | 決闘竜虎車 | ||
11 | 9月7日 | 直也泣き虫波車 | 佐々木守 | 折田至 |
12 | 9月14日 | 裂風海老車 | ||
13 | 9月21日 | 鮮血車翻し | 冨田義治 | |
14 | 9月28日 | 剛道にぶち当れ | 上原正三 | |
15 | 10月5日 | 大豪寺をぶっとばせ! | 折田至 | |
16 | 10月12日 | 剣道の鬼をぶち破れ | 佐々木守 | |
17 | 10月19日 | 赤月旭を投げとばせ! | ||
18 | 10月26日 | 勝て!勝て!勝て! | 上原正三 | 奥中惇夫 |
19 | 11月2日 | 燃えろ!不死鳥 | ||
20 | 11月9日 | かんぬき相撲に勝て! | 高橋辰雄 | |
21 | 11月16日 | 赤マスクをはぎとれ! | 上原正三 | 折田至 |
22 | 11月23日 | クサリ棒を打ち破れ! | 高橋辰雄 | |
23 | 11月30日 | くたばれ!大豪寺 | 上原正三 | |
24 | 12月7日 | ジュードー・サタンをうて! | 佐々木守 上原正三 |
奥中惇夫 |
25 | 12月14日 | ジャガー投げに挑戦しろ! | ||
26 | 12月21日 | メガトン投げを破れ! | 山田稔 | |
27 | 12月28日 | 車周作、勝負しろ! | ||
28 | 1970年 1月4日 |
怪童!熊野太郎 | 佐々木守 細川すみ |
奥中惇夫 |
29 | 1月11日 | 逆転!二段投げ | ||
30 | 1月18日 | 必殺!空中二段投げ | 佐々木守 | |
31 | 1月25日 | 黒人ボクサー サミー・ジャガー | 佐々木守 上原正三 |
山田稔 |
32 | 2月1日 | 恐怖のブラックパンチ | ||
33 | 2月8日 | 決戦、すすきが原 | 奥中惇夫 | |
34 | 2月15日 | 第二柔道部の竜 | 佐々木守 | |
35 | 2月22日 | 二段投げ対岩石崩し | 冨田義治 | |
36 | 3月1日 | 男、涙の二段投げ | ||
37 | 3月8日 | 友情の片腕試合 | 奥中惇夫 | |
38 | 3月15日 | 大技恐山 | 上原正三 | |
39 | 3月22日 | 直也と竜と風祭 | 佐々木守 | |
40 | 3月29日 | さらば鬼車 | ||
41 | 4月5日 | 荒鷲よ、はばたけ! -高校とはなにか- | 上原正三 | 山田稔 |
42 | 4月12日 | 地獄をとびこえろ! -己れに勝つとはなにか- | ||
43 | 4月19日 | 必殺技フェニックス -敵に勝つとはなにか- | 奥中惇夫 | |
44 | 4月26日 | 右京、おれと勝負だ! -柔の道とはなにか- | ||
45 | 5月3日 | 火の鳥よ翼を燃やせ -師とはなにか- | 冨田義治 | |
46 | 5月10日 | 鬼の柔道 -柔よく剛を制すとは- | ||
47 | 5月17日 | 一人荒野に立て -集中力とはなにか- | 奥中惇夫 | |
48 | 5月24日 | 竜虎の死斗 -戦いとはなにか- | ||
49 | 5月31日 | 必殺馬上がえし! -心の友とはなにか- | 折田至 | |
50 | 6月7日 | 大豪寺虎男参上 -初心にかえるとは- | ||
51 | 6月14日 | 行け!友よ -男らしさとはなにか- | 奥中惇夫 | |
52 | 6月21日 | さあ来い!大豪寺 -カッコいいとはなにか- | ||
53 | 6月28日 | 恐怖の地獄車 -勝負の道とはなにか- | ||
54 | 7月5日 | 桜丘黒帯ファイブ -チームワークとはなにか- | 佐々木守 | |
55 | 7月12日 | 車返し、柔道スワン -卑怯者とはなにか- | ||
56 | 7月26日 | 決斗・鷹羽高シャーク -責任とはなにか- | ||
57 | 8月2日 | 大技・陸奥のハリケーン -男と男の友情とはなにか- | 折田至 | |
58 | 8月9日 | 激突!泣くなミキッペ -男と女の友情とはなにか- | ||
59 | 8月16日 | 闘魂・柔道ダブルヘッダー -真の団結とはなにか- | 奥中惇夫 | |
60 | 8月23日 | 決戦、赤月へUターン -親子とはなにか- | ||
61 | 8月30日 | 必殺技・飛龍へキックオフ -師弟愛とはなにか- | 折田至 | |
62 | 9月6日 | 決戦前夜・柔道ジャンボリー -青春とはなにか- | ||
63 | 9月13日 | 勝負・黒帯ファイト -ライバルとはなにか- | 冨田義治 | |
64 | 9月20日 | 爆発!柔道メート -助けあいとはなにか- | ||
65 | 9月27日 | 地獄車、回転レシーブ -真の勝利とはなにか- | 奥中惇夫 | |
66 | 10月4日 | 大噴火投げにアタック -根性とはなにか- | ||
67 | 10月11日 | 真空投げハイジャンプ -敗者とはなにか- | ||
68 | 10月18日 | 鬼車と講道館 -自信とはなにか- | ||
69 | 10月25日 | おれの柔道・君の柔道 -男の別れとはなにか- | 折田至 | |
70 | 11月1日 | 鬼車一直線 -男の道とはなにか- | ||
71 | 11月8日 | 柔道部除名? -孤独とはなにか- | 近藤一美 | |
72 | 11月15日 | 車周作おれと勝負! -まことの師弟とはなにか- | 上原正三 | 奥中惇夫 |
73 | 11月22日 | 地獄への道 -己れの道とはなにか- | ||
74 | 11月29日 | 柔道部解散? -高校柔道部とはなにか- | ||
75 | 12月6日 | 戦いの今日 -クラブ活動とはなにか- | 佐々木守 | 冨田義治 |
76 | 12月13日 | 必殺技・天地渦巻 -闘う心とはなにか- | ||
77 | 12月20日 | 真空投げ宙返り -柔かい心とはなにか- | ||
78 | 12月27日 | 破れ!大噴火投げ -敵を知るとはなにか- | 上原正三 | 折田至 |
79 | 1971年 1月3日 |
開眼!真空二段投げ -闘志とはなにか- | ||
80 | 1月10日 | 必殺技・まんじ崩し -協同生活とはなにか- | 佐々木守 | 奥中惇夫 |
81 | 1月17日 | 真捨身山彦に勝て -忍耐とはなにか- | ||
82 | 1月24日 | 恐怖さそり落し -規則とはなにか- | 上原正三 佐々木守 |
田口勝彦 |
83 | 1月31日 | 逆転・ジャンボ投げ -人の和とはなにか- | 佐々木守 | |
84 | 2月7日 | 悲しき春の旅 -男の涙とはなにか- | 奥中惇夫 | |
85 | 2月14日 | 桜丘NO.1 -男の勝負とはなにか- | 上原正三 | 折田至 |
86 | 2月21日 | 決戦!吹雪峠 -男の意地とはなにか- | 田口勝彦 | |
87 | 2月28日 | 一条君らしい一条君 -闘志とはなにか- | 佐々木守 | |
88 | 3月7日 | 爆発!一直線投げ -まことの父とはなにか- | 上原正三 | 奥中惇夫 |
89 | 3月14日 | 全国選手権大会開かる -個人とはなにか- | 佐々木守 | |
90 | 3月21日 | 狼の目の涙… -男のさびしさとはなにか- | 近藤一美 | |
91 | 3月28日 | 君は勝ちぬけるか -大人になるとはなにか- | 奥中惇夫 | |
92 | 4月4日 | この長い柔の道 -一直線とはなにか- |
放送局[編集]
![]() | この節の加筆が望まれています。 |
- TBS:日曜 19:00 - 19:30
- 秋田テレビ:土曜 19:00 - 19:30 ※本放送終了後に放送。[17]
- 山形放送:木曜 19:00 - 19:30 ※本放送終了後に放送。[18]
- 東北放送:日曜 19:00 - 19:30[19]
- 福島テレビ:日曜 19:00 - 19:30[19]
- 新潟放送:日曜 19:00 - 19:30[20]
- 富山テレビ:月曜 - 金曜 18:00 - 18:30 ※本放送終了後の1972年に放送。[21]
劇場版[編集]
- 柔道一直線(1970年7月19日公開)
- 第18話のブローアップ版。
- 東映まんがまつりの一編として上映。同時上映は『海底3万マイル』『タイガーマスク ふく面リーグ戦』『ひみつのアッコちゃん 涙の回転レシーブ』『もーれつア太郎 ニャロメの子守歌』の4本。
備考[編集]
- 本放送開始前の1969年6月15日には「前夜祭」が放送された。
- 1970年7月19日は「オールスターゲーム・第2戦」中継(19:00 - 21:26)のため、19:30の『サインはV』、20:00の『ビッグ・プレゼント'70』、21:00の『女房タブー集』と共に休止になった。
映像ソフト化[編集]
- 1990年以前に東映ビデオからVHSが発売された[3]。
- 2006年9月21日~2007年10月21日にかけて全話収録のDVD-BOX(全3集)が東映ビデオより発売された。
- 劇場版が「柔道一直線 DVD-BOX 2」(2007年6月21日発売)の映像特典や、「東映特撮ヒーロー THE MOVIE BOX」(2007年12月7日発売)及び、「東映特撮ヒーロー THE MOVIE Vol.1」(2009年10月21日発売)に収録されている。また2012年9月21日発売のDVD「復刻!東映まんがまつり 1970年夏」にも収録される。
エピソード[編集]
- この「地獄車」という必殺技は後の作品『仮面ライダーX』の「真空地獄車」に発展する。また、アーケードゲーム『ストリートファイターII』の登場人物ケン・マスターズもこの技を使う。
- 地獄車は「相手を外輪の輪とし自分を内輪の輪とする。一回転する毎に相手は脳天と脊髄を打つが、自分は無傷なままだ」と劇中で述べられる。しかし演じた高松英郎は、後年「テレビ探偵団」に出演した際に「かけている方も実際は体を打つ」と語っていた。また原作マンガと同じ動きを実写でやるのはかなり苦労があったらしく、撮影には傾斜を使って転がる力を利用した(カメラも同じ角度で傾斜させた)が、それでも三回転くらいが精一杯とのことであった。
- 斉藤仁(1984年ロサンゼルスオリンピック、1988年ソウルオリンピック柔道金メダリスト)が、少年時代に『柔道一直線』に夢中になって柔道を始めたことを語っており、それをきっかけに斉藤と桜木の親交が出来た。
- 2008年11月放送のドラマ『パンダが町にやってくる』(毎日放送制作・TBS系ひるドラ)で、桜木健一と吉沢京子で出演した『吉宗評判記 暴れん坊将軍』(テレビ朝日・東映制作)以来26年ぶりの共演を果たした。桜木の役は柔道場の道場主であり、柔道一直線のその後を示唆する内容であった。また桜木の役名は、本作の「一条直也」をもじった「十条直弥」となっていた[22]。
- 著名人で影響された人物も多く、京本政樹は父親が柔道二段であった関係から本作以前より柔道経験があった[23]が、身体が小さいこともありいじめられることもあった[23]。しかし、いじめていた相手が本作をきっかけに柔道を始めるようになったことから[23]、柔道経験では京本の方が先輩であることになったために一目置かれる存在となった[23]。さらに、本作に影響を受けて「サタン車」なる独自の技を考案したものの[23]、危険な技であったこともあり、柔道の師範から禁じ手にされてしまっている[23]。バレーボール選手の川合俊一は小学生の時に遊びで「二段投げ」に挑戦し成功させた逸話がある。大相撲の元大関・霧島は子供の頃に本作を見て足腰を鍛えるために鉄下駄を履いていた挿話を語っている。プロレスラーの武藤敬司も本作の影響で柔道を始めたことを語っている。
- 原作者が後に「スター誕生番組」と著書に書いているように、この番組から後の著名俳優が多数デビューすることになった。
- 1970年12月19日には「東宝チャンピオンまつり」でも、『柔の星』という柔道を題材にした映画を公開、本作の桜木がこの映画にも主演し、近藤正臣も共演している。なお本作との関連性は無いものの、「キネマ旬報」では「『柔道一直線』の映画化」と記載し[24]、2004年にCS放送(当時)「日本映画専門チャンネル」の企画「映画になったテレビ50年」では、この映画の原作を『柔道一直線』と紹介した。
ロケ場所[編集]
拓殖大学第一高等学校(当時は東京都小平市・花小金井駅前)の柔道場・音楽室などを使用した。
この後のいわゆる「青春ドラマ」も同じところで製作の予定であったが、学校側が生徒などの反響を考慮して謝絶した。
TBS系 タケダアワー | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
柔道一直線
|
|
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ 放送中盤に改名。
- ^ ネコ版第2巻96頁で「もう一度リンチをしに帰って来るとは……」と書かれている台詞は、連載時やキングコミックス版では「もう一度かたわにしに帰って来るとは……」であった。その反面、「きちがい」などの表現はそのまま残されている箇所もある。
- ^ a b c d e f 全怪獣怪人 下 1990, p. 63
- ^ 斉藤仁はこのシーンを見て柔道を始めようと思ったという[3]。
- ^ 柳田理科雄「第三部 道徳編 法則12 大袈裟な勝ち方 ヒーローたる者、普通の勝ち方で満足してはならない!」『空想非科学大全』メディアワークス、1998年11月15日、ISBN 4-07-300021-7、207-209頁。
- ^ a b c d 佐々木守『ネオンサインと月光仮面 宣弘社・小林利雄の仕事』 筑摩書房、2005年、163頁。
- ^ a b 佐々木守『戦後ヒーローの肖像 『鐘の鳴る丘』から『ウルトラマン』へ』岩波書店、2003年、pp.191-192
- ^ 大下英治「第四章 特撮アクションへのチャレンジ」『日本ヒーローは世界を制す』角川書店、1995年11月24日、ISBN 4-04-883416-9、93-97頁。
- ^ 『ネオンサインと月光仮面』 164頁。
- ^ 「柔道一直線 桜木健一&吉沢京子」『映画秘宝』2006年11月号、洋泉社、pp.92-93.
- ^ a b c 『仮面ライダー名人列伝 子供番組に奇跡を生んだ男たち』 風塵社、1998年、49頁。
- ^ a b c 『仮面ライダー名人列伝』50頁。
- ^ 『仮面ライダー名人列伝』 51頁。
- ^ 全怪獣怪人 下 1990, p. 363.
- ^ a b 仮面ライダーOFM Vol.9 2004, pp. 27-29, 「特集 大野剣友会 ライダーアクション影の主役たち」
- ^ a b 仮面ライダーOFM Vol.1 2004, pp. 27-29, 「特集:生田スタジオ “夢”が紡がれた『仮面ライダー』の故郷」
- ^ 『河北新報』1972年2月5日 - 12月2日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『河北新報』1972年2月3日 - 12月28日付朝刊、テレビ欄。
- ^ a b 『福島民報』1969年6月22日 - 1971年4月4日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『福島民報』1969年6月22日 - 1970年12月27日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『北國新聞』1972年6月5日付 - 6月9日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 本番組は関西地区では腸捻転時代のため朝日放送(現:朝日放送テレビ)で放送されたが、腸捻転解消後には毎日放送でも再放送が行われた(産経新聞、1976年6月17日〈木曜日〉、テレビ・ラジオ欄。この時点では平日17:30 - 18:00に放送)。
- ^ a b c d e f 京本政樹 『京本政樹のHERO考証学』バンダイ、1992年、155頁。
- ^ 「キネマ旬報」539号 135頁 1970年
参考文献[編集]
- 『全怪獣怪人』下巻、勁文社、1990年11月30日。C0676。ISBN 4-7669-1209-8。
- 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー』(講談社)
- 『Vol.1 仮面ライダー1号』、2004年7月9日。ISBN 4-06-367086-4。
- 『Vol.9 仮面ライダースーパー1』、2004年9月10日。ISBN 4-06-367090-2。