枕経

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枕経(まくらきょう、まくらぎょう)とは、本来死んでゆく人が不安にならぬ様、案内として枕元で死をみとりながらお経をあげる事。現在では死後すぐに行われる儀式の1つで、死者に初めて経を聞かせるという意味がある。宗派によっては枕経を行わない場合もある。

最近は病院で死亡するケースが多いので、病院で死亡した場合は遺体を自宅または葬祭場へ搬送した後で行う。仏間や座敷に敷いた布団の上に遺体を安置し、枕元あるいは布団の脇に白布を掛けた机を置き簡単な仏具(三具足りん)を整える。

仏教各宗派[編集]

真言宗[編集]

故人の前に枕飾(まくらかざり)を設ける。僧侶が故人に末期の水を行い、を結び、読経する。また、枕元に瑟瑟座(しつしつざ)に坐する(坐像)の不動明王の絵像(掛け軸)を掛けるが慣わしとなっている。

不動明王の絵像を用いることは、僧俗共通である。しかし、実際は葬祭業者が枕飾の道具などを持ち込んだり、設置するのがほとんどなので、故人が一般信徒の場合は「南無大師遍照金剛」(御宝号)の掛け軸が掛けられることが多い。これは葬祭業者側に枕飾に用いる掛け軸についての知識が乏しいためである。

故人が僧侶の場合は、寺側で枕飾の掛け軸を用意することが多いので、おのずと不動明王の絵像(掛け軸)であることが多い。

曹洞宗[編集]

故人の亡きがらを安置し、枕元に置いた机の上に蝋燭線香四華花を供え、読経する。 読まれる経は地域によって異なるが「仏垂般涅槃略説教誡経」「参同契」「宝鏡三昧」などが多い。

日蓮正宗[編集]

日蓮正宗の場合、さらに枕元に導師本尊(故人の即身成仏のための本尊、通夜・葬儀では祭壇奥に掲げる)を掲げ、僧侶(原則として所属寺院の住職)の導師によって行われ、読経の途中で焼香をする。

関連項目[編集]