松本航

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松本 航
埼玉西武ライオンズ #17
Wataru matsumoto 20220621.jpg
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 兵庫県朝来市
生年月日 (1996-11-28) 1996年11月28日(25歳)
身長
体重
176 cm
87 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2018年 ドラフト1位
初出場 2019年5月19日
年俸 5400万円(2022年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

松本 航(まつもと わたる、1996年11月28日 - )は、兵庫県朝来市出身のプロ野球選手投手)。右投右打。埼玉西武ライオンズ所属。

来歴[編集]

小学校2年生から野球を始め、当初は内野手だった[2]。中学校時代に学校の軟式野球部で投手を務める[2]明石商業高校に進み、2年生夏以降は主戦投手となった[2]。3年の夏は兵庫県大会準々決勝で辰己涼介を擁する社高校に敗れた[3]

進学した日本体育大学では、野球部で2年生時に首都大学野球連盟の最高殊勲選手と最優秀投手に選出される[2]。首都大学リーグでは通算30勝を挙げ、3年生時には2017年夏季ユニバーシアード野球代表選手として出場した[2]

2018年10月25日に行われたNPBドラフト会議埼玉西武ライオンズより1位指名を受け[2]、契約金1億円+出来高払い5000万円、年俸1500万円で入団に合意した[4]。なお、明石商業高校出身では初のプロ野球入りした選手となる[5]

西武時代[編集]

2019年、春季キャンプは一軍スタートとなったが、3月24日に軽い肺炎と診断され、開幕は二軍スタートとなった[6]。5月19日の対オリックス・バファローズ戦で初登板し、初勝利を挙げた[7]。その後は先発ローテーションの一角を担い、新人では両リーグトップタイの7勝を挙げた[8]福岡ソフトバンクホークスとのクライマックスシリーズでは、第3戦に急遽中継ぎで登板し3回無失点と好投[9]。しかし、第4戦では決勝点となる2ランを喫した[10]

2020年は、6月の開幕を一軍で迎えるも、不安定な投球が続く。7月18日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦でシーズン初勝利を挙げるも、5試合で7被本塁打、15四死球、防御率6.39という成績を受けて翌7月19日に登録を抹消される。7月29日に再昇格すると、8月は月間防御率1.59、9月は同2.88と持ち直した。しかし、再昇格後も被本塁打と四死球の多さは解消されず、与四球56はリーグワースト2位、被本塁打19はリーグワースト1位の数字だった。20試合の登板で6勝7敗、防御率4.37という成績でシーズンを終えた。

2021年は、開幕ローテーション入りを果たすも、3試合の先発で防御率5.14、14イニングで14四死球と乱調が続き、中継ぎに配置転換された。4月20日の対オリックス戦でレギュラーシーズンでは初となる救援登板、プロ入り後自己最速となる153km/hを計測した。4試合のリリーフで9回2/3を3失点、与えた四死球が1個に対し奪った三振が10個という好投を見せると辻発彦監督は先発復帰を示唆[11]。5月8日の対ソフトバンク戦で先発復帰を果たすと、同15日の対千葉ロッテマリーンズ戦では自己最多132球・自己最長8回無失点の熱投[12]。チームが5月だけで3度試合中止に見舞われた影響で試合数こそ少なかったが、月間3先発で3勝・防御率0.43と好成績を収め、森友哉と共に5月の「月間最優秀バッテリー賞」を受賞した[13]。7月5日には監督推薦でオールスターゲームへの初出場が決まり[14]、同17日の球宴第2戦(楽天生命パーク宮城)に2番手として登板。2回を三者連続奪三振を含む無失点に抑えた[15]。ただ、6月以降は前年のように被本塁打と与四死球が失点に絡む場面が多くなっており[16][17]、五輪によるレギュラーシーズン中断で調整期間があったものの後半戦に入ってもその悪癖を修正できず[18][19]、6月28日の対ソフトバンク戦で7勝目を挙げたのを最後に白星から遠ざかった。9月16日の対北海道日本ハムファイターズ戦では自己最多の10奪三振、初の2桁奪三振を記録したが、自身の連敗を止めることはできなかった[20]。10戦勝ちなしで迎えた10月7日の対ソフトバンク戦、101日ぶりの勝利をプロ初完投初完封で飾った[21]。シーズン最後の登板となった10月20日の対日本ハム戦では5回5失点ながら打線の援護に恵まれ、初の2桁勝利を達成[22]。この年は登録抹消されることなく一軍で投げ続け、初めて規定投球回に到達し、防御率3.79はリーグワーストであったものの[23]、28試合(24先発)の登板で10勝8敗を記録した。オフに、2400万円増となる推定年俸5400万円で契約を更改した[24]

2022年は開幕5試合目の日本ハム戦でシーズン初先発となり、5回2/3を3失点で勝利投手となった[25]。ただ、続く4月6日の楽天戦では初回先頭から2者連続四球を与えたのを皮切りに3点を失い、5回4失点で敗戦投手[26]。5月4日のロッテ戦でも初回先頭の与四球から5点を失い[27]、3回7失点で敗戦投手となると[28]、5月9日に発熱、翌10日には新型コロナウイルス陽性判定者と接触があり、5月12日に「特例2022」で出場選手登録を抹消された[29]。6月11日の広島東洋カープ戦で一軍復帰となり[30]、4回5安打1四球1失点で勝敗は付かなかった[31]。復帰後は離脱前と異なり、試合序盤は順調に抑えながらも4回以降に捕まる場面が多く[32][33][34]、8回2死までノーヒットピッチングを継続した試合[35]や自己最長の9回2/3を投げ抜いた試合もあったが[36]、試合中盤のイニング途中で降板する試合が目立った[37][38][39]

選手としての特徴[編集]

大学時代で直球の最速は155km/h[2]。変化球の主な持ち球はカットボールツーシームスプリットカーブスライダーである[40][41]。スライダーについては、1年目は試合で投げていなかったが、オフに西口文也投手コーチから教えを受け改良した[42]。プロ入り後の最速は153km/h[43]

人物[編集]

2020年1月1日に日体大時代に知り合った一般女性と結婚した[44]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2019 西武 16 16 0 0 0 7 4 0 0 .636 384 85.1 87 11 46 1 2 65 8 0 47 43 4.54 1.56
2020 20 20 0 0 0 6 7 0 0 .462 452 103.0 89 19 56 1 2 66 2 0 55 50 4.37 1.41
2021 28 24 1 1 0 10 8 0 0 .556 638 149.2 137 15 64 0 4 130 4 0 63 63 3.79 1.34
NPB:3年 64 60 1 1 0 23 19 0 0 .548 1474 338.0 313 45 166 2 8 261 14 0 165 156 4.15 1.42
  • 2021年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 2020年度シーズンは新型コロナウイルスの影響で120試合制

年度別守備成績[編集]



投手












2019 西武 16 1 11 1 0 .923
2020 20 5 8 2 1 .867
2021 28 5 23 0 3 1.000
通算 64 11 42 3 4 .903
  • 2021年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録[編集]

初記録
投手記録
打撃記録
その他の記録

背番号[編集]

  • 17(2019年 - )

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 西武 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2021年12月3日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 松本航(埼玉西武ライオンズ)”. 週刊ベースボールONLINE. ベースボール・マガジン社. 2019年1月1日閲覧。
  3. ^ 社 3-0 明石商”. バーチャル高校野球 (2014年7月24日). 2021年5月24日閲覧。
  4. ^ 西武ドラフト1位・松本が入団合意「目標は新人王。プロでも自分のベストボールを」”. サンケイスポーツ (2018年11月13日). 2021年5月25日閲覧。
  5. ^ 西武松本航、母校明石商招待で6勝目! 恩師・狭間監督「休みにしてよかった」”. Full-Count (2019年9月5日). 2021年5月25日閲覧。
  6. ^ 西武D1・松本航、肺炎で開幕アウト…内海&榎田に続き離脱”. サンケイスポーツ (2019年3月25日). 2020年3月10日閲覧。
  7. ^ 西武・松本航、松坂以来のデビュー戦先発勝利!決意のマウンドで一発“快投””. サンケイスポーツ (2019年5月20日). 2020年3月10日閲覧。
  8. ^ 西武D1・松本航、7勝でルーキートップ”. サンケイスポーツ (2019年9月14日). 2020年3月10日閲覧。
  9. ^ 西武松本航「何とか」日程変更で急きょ救援3回0封”. 日刊スポーツ (2019年10月11日). 2020年3月10日閲覧。
  10. ^ ソフトバンク今宮1試合2発目「芯で完璧に捉えた」”. 日刊スポーツ (2019年10月13日). 2020年3月10日閲覧。
  11. ^ 14イニング14四死球の制球難は克服? 西武の“第2エース”が掴んだ先発復帰の兆し”. Full-Count (2021年4月30日). 2021年4月30日閲覧。
  12. ^ 西武松本、今季3勝目も「完投したかった」プロ最長8回無失点に満足せず”. 西日本スポーツ (2021年5月15日). 2021年5月15日閲覧。
  13. ^ 西武・松本&森がパ部門「最優秀バッテリー賞」に輝く 森「うれしい賞の一つ」”. Sponichi Annex (2021年6月14日). 2021年6月14日閲覧。
  14. ^ 【西武】監督推薦で今井、松本、呉念庭の3人が球宴初出場 台湾出身の呉念庭「台湾のファンの方にも元気を」”. スポーツ報知 (2021年7月5日). 2021年7月5日閲覧。
  15. ^ 全セ圧倒!西武・松本航「真っすぐで勝負」3回は全て直球3人斬り!4回は村上、岡本和、佐藤輝をKKK”. Sponichi Annex (2021年7月17日). 2021年7月18日閲覧。
  16. ^ 土壇場でドローに西武・辻監督「いや~。ナイスゲーム」 平良はパ・リーグ記録締め”. 西日本スポーツ (2021年6月1日). 2021年9月17日閲覧。
  17. ^ 西武は松本の乱調が誤算 辻監督「いきなり7点は…」の劣勢から打線が奮起も”. 西日本スポーツ (2021年7月13日). 2021年9月17日閲覧。
  18. ^ 西武栗山3安打、通算2000安打まで6本も逆転負け”. 西日本スポーツ (2021年8月27日). 2021年9月17日閲覧。
  19. ^ 西武・松本、5回6失点で4連敗「特に得点圏での球の精度が良くなかった」”. サンスポ (2021年9月10日). 2021年10月31日閲覧。
  20. ^ 西武松本が自己ワーストの8敗目 自身初の2桁10奪三振も及ばず”. 西日本スポーツ (2021年9月16日). 2021年9月17日閲覧。
  21. ^ 西武松本航がプロ初完封でキャリアハイ8勝「目標にしていた」”. 日刊スポーツ (2021年10月7日). 2021年10月7日閲覧。
  22. ^ 西武・松本が初の2ケタ勝利も猛省「たくさんランナーを出して…」”. BASEBALL KING (2021年10月20日). 2021年10月31日閲覧。
  23. ^ 2021年度 パシフィック・リーグ 個人投手成績(規定投球回以上)”. 日本野球機構. 2021年10月31日閲覧。
  24. ^ 西武中村が2年契約、森は2.1億円、楽天浅村は現状維持の5億円 3日の主な契約更改”. Full-Count (2021年12月3日). 2022年1月18日閲覧。
  25. ^ 埼玉西武が7連打5得点の猛攻で逆転勝利! 松本航は6回途中3失点で今季初勝利”. パ・リーグ.com (2022年3月30日). 2022年9月19日閲覧。
  26. ^ 西武は2者連続弾も及ばず6連敗… 松本が5回4失点で今季初黒星”. BASEBALL KING (2022年4月6日). 2022年9月19日閲覧。
  27. ^ 西武・松本が初回に炎上 先頭の四球から5連打含む計6被安打、一気に5失点 1イニングで42球”. Sponichi Annex (2022年5月4日). 2022年9月19日閲覧。
  28. ^ 【西武】松本航今季最短3回7失点KOで2敗目「大量点を与えてしまい申し訳ないです」”. 日刊スポーツ (2022年5月4日). 2022年9月19日閲覧。
  29. ^ 西武・松本が登録抹消 感染拡大防止特例で”. 西日本スポーツ (2022年5月12日). 2022年9月19日閲覧。
  30. ^ 【西武】松本航5週間ぶり復帰登板、11日広島戦先発「リズムよく投げていければ」”. 日刊スポーツ (2022年6月10日). 2022年9月19日閲覧。
  31. ^ 【西武】松本航の復帰登板は4回1失点「4回はゼロに抑えることだけ…」”. 東スポ (2022年6月11日). 2022年9月19日閲覧。
  32. ^ 三木亮がサヨナラタイムリー! 千葉ロッテが終盤に追い上げ逆転勝利”. パ・リーグ.com (2022年8月25日). 2022年9月19日閲覧。
  33. ^ 【西武】天王山初戦は完敗…1厘差で2位後退 先発・松本航は粘れず「リズムが続かなかった」”. 東スポ (2022年9月2日). 2022年9月19日閲覧。
  34. ^ 西武、5連敗の大失速で4位転落…9月に入り4度目の零敗、松本5回3失点で6敗目”. BASEBALL KING (2022年9月17日). 2022年9月19日閲覧。
  35. ^ 西武が連勝 松本航が8回2死までノーヒットの好投”. 西日本スポーツ (2022年6月21日). 2022年9月19日閲覧。
  36. ^ 【西武】松本航112球目に力尽く「勝ちきれないところ出てしまった」延長10回サヨナラ打浴びる”. 日刊スポーツ (2022年8月11日). 2022年9月19日閲覧。
  37. ^ 西武・松本「ふがいない」4回2/3を2失点で3敗目”. デイリースポーツ (2022年7月13日). 2022年9月19日閲覧。
  38. ^ 【西武】松本航3戦連続でイニング途中降板「悔しいです」前半戦最後の先発を勝利で飾れず”. 日刊スポーツ (2022年7月19日). 2022年9月19日閲覧。
  39. ^ 初回に猛攻、西武が逆転で首位攻防戦勝ち越し オグレディ3ラン、松本が6回途中4失点で6勝目”. 西日本スポーツ (2022年8月18日). 2022年9月19日閲覧。
  40. ^ 西武、唯一の「一本釣り」で日体大・松本の交渉権獲得! 投手力強化へ最速154キロ右腕を指名”. ベースボールチャンネル (2018年10月25日). 2021年9月11日閲覧。
  41. ^ 西武ドラ1松本航の"魔球"ツーシームに渡辺GMも興味津々「今のボール、何?」”. Full-Count (2019年2月7日). 2021年9月11日閲覧。
  42. ^ 西武松本に決め球「西口スライダー」完全習得目指す”. 日刊スポーツ (2019年11月9日). 2021年9月11日閲覧。
  43. ^ https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2022/01/29/kiji/20220129s00001173490000c.html
  44. ^ 西武松本航が結婚「ずっと見に来て」観戦試合は無敗”. 日刊スポーツ (2020年1月10日). 2020年1月11日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]