松井守男

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松井守男
Matsui-Morio.jpg
2007年7月31日撮影
生誕 (1942-07-25) 1942年7月25日
日本の旗 日本 愛知県豊橋市
国籍 日本の旗 日本
教育 武蔵野美術大学アカデミー・ジュリアンエコール・デ・ボザール
著名な実績 絵画
代表作 『遺言』
受賞 芸術文化勲章
レジオンドヌール勲章
公式サイト http://moriomatsui.com/en/

松井 守男(まつい もりお、1942年7月25日[1] - )は、愛知県豊橋市出身でフランスコルシカ島在住の洋画家日本人

人物・来歴[編集]

1942年、豊橋にて出生。武蔵野美術大学造形学部油絵科を卒業と同時に、フランス政府奨学生としてフランスに渡り、パリを拠点に制作活動を始めた。同地ではアカデミー・ジュリアンやパリ国立美術学校に学び、パブロ・ピカソとの出会いによって大きな影響を受ける。

以後、サロン・ド・メへの招待、印象派発祥の画廊ギャラリー・ベルネーム=ジュンネでの個展、エールフランスの機内デザインを手がけるなどの活動を展開するも、さまざまな苦悩や葛藤の中で1985年に2年半の歳月をかけ、自らの遺作と見なした『遺言』と題する作品を発表。この作品によって細かなタッチを面相筆で大画面に重ねて描く作風を確立し、以後さまざまなヴァリエーションを生む。

1997年にフェッシュ美術館(コルシカ・アジャクシオ)での個展を機にコルシカ島に拠点を移し、以後地中海西部の豊かな自然をモティーフとした作品を手がける。

2000年、フランス政府より芸術文化勲章2003年レジオンドヌール勲章をフランス本国にて受章した。2005年の「愛・地球博」のフランス・ドイツ共同パビリオンの貴賓室にて作品が展示されたほか、2008年にはシャネル・ネクサス・ホール(東京・銀座)や、長崎の大浦天主堂などの史跡で個展が開催された。2008年のスペインサラゴサ万博にて再度フランス公式画家に選出された。

私の西洋的視点から、彼の絵画の前でまずしなければならないことは我々の尺度を捨て去ることです。この大きな油彩画にも自然になすがままに我々は打ち負かされてしまおう。ボロックの絵のタイトルのように、私は「All Over(万事休す)」というでしょう。なぜならカンヴァス全体が埋めつくされているからです。我々の知っている抽象表現主義のあらゆるカテゴリーにも属しません。それはカリグラフィーに似た筆致であるからということのみならず、その複雑な形全体が徐々に我々の内面に侵入するように作られているからです。なすがままに、どこか我々の尺度では測りえない、違ったところへ連れ去られてしまいます。この作品『レクイエム広島』は、人物が描かれているけれども、ポロックの作品と同じ印象を抱かせ、さらには別の世界へと連れ出し、次第に我々をのみこんでしまいます。ポロックの『All Over』よりずっと後に描かれたこの現代絵画が、同じような効果を生み出すのは大変興味深いことです。 — ピエール・デックス(Pierre Daix,美術史家)(2007)

主な作品[編集]

『遺言』
  • 『遺言』(Le Testament),油絵,215×470㎝(1985)
  • Paysage en noir et blanc,油絵,200×450㎝(1985)
  • Kakejiku,油絵,1000×215㎝(1987)
  • Triptych:La Crucifixion,La Résurrection,L'Ascension,油絵,(195×130㎝)×3(1998)
  • 『自然』La Nature,油絵,215×500㎝(2004)
  • Arbre de Vie,油絵,215×500㎝(2006)
  • Soleil levant,油絵,215×500㎝(2007)
  • No more Nagasaki,油絵,215×1000㎝(2010)
  • Hope Japan,油絵,215×1000㎝(2011-2012)
  • Yamato-Damashii(部分),油絵,215×1000㎝(2012)

ギャラリー[編集]

主な展覧会[編集]

  • パリ国立美術学校“12人の画家”に選出され展示(パリ、ギャラリー・ド・フランス)(1969)
  • 個展(パリ、マドレーヌ教会)(1971)
  • 現代巨匠版画展(ピニョン、ザオ・ウーキー、ウォーホール、ピカソ、パリ国立図書館)(1979)永久コレクション
  • エールフランスポスター展(ヴァザレリー、ポリアコフ、マチュー、アルトゥング、コランらと共に、パリ、ポンピドー・センター)(1981)永久コレクション
  • 個展(愛知県、豊橋市美術博物館)(1986)永久コレクション
  • 個展(京都、日図デザイン博物館)(1987)
  • 札幌、新千歳空港にて永久コレクション(1992)
  • 在仏30周年回顧展(コルシカ、アジャクシオ、フェッシュ美術館)(1997)
  • 個展(モナコ、モンテカルロ、カジノ・アトリウム、オペラ座)(1999)
  • 近代肖像画巨匠展(ジャコメッティ、ウォーホール、セザール、アルマン、ペン等と共に、マントン美術館)(1999)
  • 近代ヌード展(ヴィルグレ、モノリー、ヴェリコヴィック、コンバ、ディ・ローザ等と共に、マントン、ヨーロッパ宮殿美術館)(2000)
  • アンドレ・ヴェルデとの交流展(サンポール・ド・ヴァンス美術館)(2001)
  • 特別展(ニース美術館、ギャルリー・ドゥ・ラ・マリーン)(2002)
  • 個展(パリ、ユネスコ本部 ミロ・ホール)(2003)永久コレクション
  • 作品展示(愛知県、愛知万博2005、フランス公式画家に選出され、フランス館)(2005)
  • 個展(東京、日本橋高島屋美術館)(2005)
  • 個展(東京、シャネル・ネクサス・ホールにて、日仏修交150周年記念開催)(2008)
  • 作品展示(スペイン、サラゴサ万博、フランス公式画家に選出され、フランス館)(2008)
  • 豊橋市美術博物館にて回顧展(2010)永久コレクション
  • 長崎県美術館にて「大和魂展」(2012)
  • 長崎県美術館にて日仏文化協力90周年公式展(1924-2014)、絵画151点と10mの油絵17点を展示(2014)
  • 個展(フランス、ルルドにて)(2015)
  • 個展(愛知、ホテルアークリッシュ豊橋にて)(2014-2016)
  • 京都にて襖絵(上賀茂神社・宝泉院)、屏風絵(三千院)、風景画102点を制作(2016年)
  • 東京、みなとパーク芝浦にて「平和絵画展」(2017)
  • 日仏交流160周年公式展(東京、築地本願寺)(2018)
  • 東京、神田明神文化交流館へ作品奉納(2018)

脚注[編集]

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  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.491

外部リンク[編集]