東永谷製鉄遺跡

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座標: 北緯34度20分54.9秒 東経132度52分42.5秒 / 北緯34.348583度 東経132.878472度 / 34.348583; 132.878472 (東永谷製鉄遺跡) 東永谷製鉄遺跡(ひがしながたにせいてついせき)は広島県竹原市下野町に所在する製鉄遺跡。15から16世紀ごろに使用されていたものと考えられる。竹原市指定史跡となっている。

概要[編集]

2002年に地元の一般人によって、鉄滓[1]が散布していることから発見された。遺跡は山の斜面を削って作った平坦面にあり、鉄滓は斜面下方に廃棄されていた。鉄を溶解するはすでに壊されてなくなっていたが、炉の地下にある保温、除湿用の施設が発見された。平坦面を掘り下げた中に幅0.7メートルほどの向かい合う2つの壁[2]のある構造となっていた。

炉の地下施設の形より15から16世紀頃ごろに使用されたものと分かる。1596年には小早川隆景がこの遺跡で作った鉄を豊臣秀吉に献上した。

当時の製鉄は、小早川氏同族の吉川氏の領地が鉄特産地であり、その関係で小早川氏領地でも生産が始まった可能性が高いという。[3]

交通アクセス[編集]

  • バス停や鉄道駅からは距離がある。

脚注[編集]

  1. ^ 金糞ともいう。製鉄に伴い排出される不純物。産業廃棄物
  2. ^ 長さ3.9メートル・幅0.3メートル・高さ0.8メートル
  3. ^ 東永谷製鉄遺跡|竹原市”. www.city.takehara.lg.jp. 2022年7月5日閲覧。