東川篤哉

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東川 篤哉
(ひがしがわ とくや)
誕生 1968年(48–49歳)
日本の旗 広島県尾道市
職業 小説家
国籍 日本の旗 日本
最終学歴 岡山大学法学部卒業
活動期間 1996年 -
ジャンル 推理小説ユーモアミステリー
代表作 謎解きはディナーのあとで』(2010年)
主な受賞歴 本屋大賞(2011年)
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東川 篤哉(ひがしがわ とくや、1968年 - )は、日本小説家推理作家広島県尾道市出身[1][2]岡山大学法学部卒業。広島東洋カープのファン[2][3][4]本格ミステリ作家クラブ事務局長。

経歴・人物[編集]

大学卒業後、ガラス壜メーカーの経理部門に勤務していたが、26歳で退社。以後8年間は月収12万円 - 13万円のアルバイト(本の仕分けやコンサートスタッフなど[5])で生活し、「一寸先はホームレスかという生活」だった[6]

1996年東 篤哉名義で投稿した「中途半端な密室」が鮎川哲也が編集を務める公募短編アンソロジー『本格推理8 悪夢の創造者たち』に採用される。本格推理シリーズにはその後も「南の島の殺人」「竹と死体と」「十年の密室・十分の消失」の3編が採用された(これら4編はのちに『中途半端な密室』にまとめられた)。2002年、『密室の鍵貸します』でKappa-One登竜門の第一期として有栖川有栖の推薦を受け本格的に作家デビュー。

作中にユーモアのある掛け合いや、ギャグを織り込む、ユーモア・ミステリー作家である。骨格としてはトリック重視の本格派であり、贅沢に多数のトリックを複合させた『交換殺人には向かない夜』などのマニアックなものから、仕掛けをサラリと決めた『もう誘拐なんてしない』まで、テイストを使い分けている。

2010年発表の『謎解きはディナーのあとで』は初版7000部だったが、口コミなどでじわじわと部数を伸ばし、シリーズ累計320万部を突破し[7]、ベストセラー作家の仲間入りを果たした。

インターネット携帯電話は使ったことが無く、情報を得るのはもっぱらテレビや新聞。会社勤めの時はまだポケベル時代で、使う機会も買う機会も無く今までずるずるきてしまったからだというが、今後も使う予定は無いという[5]

実家が熊本県菊池市にある[5]ということもあり、大都市以外では帰省を兼ねて度々熊本でもトークショーやサイン会を行っている。

文学賞受賞・候補歴[編集]

  • 2011年 - 『謎解きはディナーのあとで』で第8回本屋大賞受賞、第11回本格ミステリ大賞(小説部門)候補。
  • 2012年 - 『放課後はミステリーとともに』で第65回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補。
  • 2014年 - 「春の十字架」で第67回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。
  • 2015年- 「ゆるキャラはなぜ殺される」で第68回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。

ミステリ・ランキング[編集]

週刊文春ミステリーベスト10[編集]

  • 2010年 - 『謎解きはディナーのあとで』10位

本格ミステリ・ベスト10[編集]

  • 2006年 - 『交換殺人には向かない夜』6位、『館島』11位
  • 2007年 - 『殺意は必ず三度ある』15位
  • 2010年 - 『ここに死体を捨てないでください!』8位
  • 2011年 - 『謎解きはディナーのあとで』9位
  • 2012年 - 『放課後はミステリーとともに』9位
  • 2015年 - 『純喫茶「一服堂」の四季』16位

ミステリが読みたい![編集]

  • 2009年 - 『もう誘拐なんてしない』9位

作品リスト[編集]

烏賊川市シリーズ[編集]

  • 密室の鍵貸します(2002年4月 光文社カッパノベルス/ 2006年2月 光文社文庫
  • 密室に向かって撃て!(2002年10月 光文社カッパノベルス / 2007年6月 光文社文庫)
  • 完全犯罪に猫は何匹必要か?(2003年8月 光文社カッパノベルス / 2008年2月 光文社文庫)
  • 交換殺人には向かない夜(2005年9月 光文社カッパノベルス / 2010年9月 光文社文庫)
  • ここに死体を捨てないでください!(2009年8月 光文社 / 2012年9月 光文社文庫)
  • はやく名探偵になりたい(2011年9月 光文社 / 2014年1月 光文社文庫)※短編集
    • 収録作品:藤枝邸の完全なる密室 / 時速四十キロの密室 / 七つのビールケースの問題 / 雀の森の異様な夜 / 宝石泥棒と母の悲しみ
  • 私の嫌いな探偵(2013年3月 光文社 / 2015年12月 光文社文庫)※短編集
    • 収録作品:死に至る全力疾走の謎 / 探偵が撮ってしまった画 / 烏賊神家の一族の殺人 / 死者は溜め息を漏らさない / 204号室は燃えているか?
  • 探偵さえいなければ(2017年6月 光文社)※短編集
    • 収録作品:倉持和哉の二つのアリバイ / ゆるキャラはなぜ殺される / 博士とロボットの不在証明 / とある密室の始まりと終わり / 被害者とよく似た男

鯉ヶ窪学園探偵部シリーズ[編集]

  • 学ばない探偵たちの学園(2004年1月 実業之日本社ジョイ・ノベルス / 2009年5月 光文社文庫)
  • 殺意は必ず三度ある(2006年5月 実業之日本社ジョイ・ノベルス / 2013年8月 光文社文庫)
  • 放課後はミステリーとともに(2011年2月 実業之日本社 / 2013年10月 実業之日本社文庫
    • 収録作品:霧ケ峰涼の屈辱 / 霧ケ峰涼の逆襲 / 霧ケ峰涼と見えない毒 / 霧ケ峰涼とエックスの悲劇 / 霧ケ峰涼の放課後 / 霧ケ峰涼の屋上密室 / 霧ケ峰涼の絶叫 / 霧ケ峰涼の二度目の屈辱
  • 探偵部への挑戦状 - 放課後はミステリーとともに 2(2013年10月 実業之日本社 / 2016年10月 実業之日本社文庫)
    • 収録作品:霧ケ峰涼と渡り廊下の怪人 / 霧ヶ峰涼と瓢箪池の怪事件 / 霧ヶ峰涼への挑戦 / 霧ヶ峰涼と十二月のUFO / 霧ヶ峰涼と映画部の密室 / 霧ヶ峰涼への二度目の挑戦 / 霧ケ峰涼とお礼参りの謎

謎解きはディナーのあとでシリーズ[編集]

  • 謎解きはディナーのあとで(2010年9月 小学館 / 2012年10月 小学館文庫 / 2017年5月 小学館ジュニア文庫)
    • 収録作品:殺人現場では靴をお脱ぎください / 殺しのワインはいかがでしょう / 綺麗な薔薇には殺意がございます / 花嫁は密室の中でございます / 二股にはお気をつけください / 死者からの伝言をどうぞ / 宝生家の異常な愛情(文庫版のみ)
  • 謎解きはディナーのあとで 2(2011年11月 小学館 / 2013年11月 小学館文庫)
    • 収録作品:アリバイをご所望でございますか / 殺しの際は帽子をお忘れなく / 殺意のパーティにようこそ / 聖なる夜に密室はいかが / 髪は殺人犯の命でございます / 完全な密室などございません / 忠犬バトラーの推理?(文庫版のみ)
  • 謎解きはディナーのあとで 3(2012年12月 小学館 / 2015年1月 小学館文庫)
    • 収録作品:犯人に毒を与えないでください / この川で溺れないでください / 怪盗からの挑戦状でございます / 殺人には自転車をご利用ください / 彼女は何を奪われたのでございますか / さよならはディナーのあとで / 探偵たちの饗宴(文庫版のみ)

魔法使いマリィシリーズ[編集]

  • 魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?(2012年9月 文藝春秋 / 2015年4月 文春文庫
    • 収録作品:魔法使いとさかさまの部屋 / 魔法使いと失くしたボタン / 魔法使いと二つの署名 / 魔法使いと代打男のアリバイ
  • 魔法使いと刑事たちの夏 (2014年7月 文藝春秋 / 2017年5月 文春文庫)
    • 収録作品:魔法使いとすり替えられた写真 / 魔法使いと死者からの伝言 / 魔法使いと妻に捧げる犯罪 / 魔法使いと傘の問題
  • さらば愛しき魔法使い(2017年4月 文藝春秋)
    • 収録作品:魔法使いと偽りのドライブ / 魔法使いと聖夜の贈り物 / 魔法使いと血文字の罠 / 魔法使いとバリスタの企み

平塚おんな探偵の事件簿シリーズ[編集]

  • ライオンの棲む街 〜平塚おんな探偵の事件簿1〜(2013年8月 祥伝社 / 2016年9月 祥伝社文庫
    • 収録作品: 女探偵は眠らない / 彼女の爪痕のバラード / ひらつか七夕まつりの犯罪 / 不在証明は鏡の中 / 女探偵の密室と友情
  • ライオンの歌が聞こえる 〜平塚おんな探偵の事件簿2〜(2015年6月 祥伝社)
    • 収録作品:亀とライオン / 轢き逃げは珈琲の香り / 首吊り死体と南京錠の謎 / 消えたフィアットを捜して

その他の作品[編集]

  • 館島(2005年5月 東京創元社ミステリ・フロンティア / 2008年7月 創元推理文庫
  • もう誘拐なんてしない(2008年1月 文藝春秋 / 2010年7月 文春文庫)
  • 中途半端な密室(2012年2月 光文社文庫) - 初期短編集
    • 収録作品:中途半端な密室 / 南の島の殺人 / 竹と死体と / 十年の密室・十分の消失 / 有馬記念の冒険
  • 純喫茶「一服堂」の四季(2014年10月 講談社 / 2017年4月 講談社文庫
    • 収録作品:春の十字架 / もっとも猟奇的な夏 / 切り取られた死体の秋 / バラバラ死体と密室の夜
  • 探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて(2014年11月 幻冬舎 / 2016年10月 幻冬舎文庫
    • 収録作品:名探偵、溝ノ口に現る / 名探偵、南武線に迷う / 名探偵、お屋敷で張り込む / 名探偵、球場で足跡を探す
  • かがやき荘アラサー探偵局(2016年10月 新潮社)
    • 収録作品:かがやきそうな女たちと法界院家殺人時件 / 洗濯機は深夜に回る / 週末だけの秘密のミッション / 委員会からきた男

アンソロジー[編集]

「」内が東川篤哉の作品

  • 本格推理8 悪夢の創造者たち(1996年9月 光文社文庫)「中途半端な密室」※東篤哉名義
  • 本格推理12 盤上の散歩者たち(1998年7月 光文社文庫)「南の島の殺人」※東篤哉名義
  • 新・本格推理01 モルグ街の住人たち(2001年3月 光文社文庫)「竹と死体と」※東篤哉名義
  • 新・本格推理02 黄色い部屋の殺人者(2002年3月 光文社文庫)「十年の密室・十分の消失」※東篤哉名義
  • 本格ミステリ04(2004年6月 講談社ノベルス)「霧ケ峰涼の屈辱」
    • 【改題】深夜バス78回転の問題(2008年1月 講談社文庫)
  • 本格ミステリ06(2006年6月 講談社ノベルス)「霧ケ峰涼の逆襲」
    • 【改題】珍しい物語のつくり方(2010年1月 講談社文庫)
  • 本格ミステリ08(2008年6月 講談社ノベルス)「殺人現場では靴をお脱ぎください」
    • 【改題】見えない殺人カード(2012年1月 講談社文庫)
  • 新・本格推理 特別編 不可能犯罪の饗宴(2009年3月 光文社文庫)「時速四十キロの密室」
  • 名探偵に訊け(2010年9月 光文社カッパ・ノベルス / 2013年4月 光文社文庫)「殺人現場では靴をお脱ぎください」
  • ベスト本格ミステリ2011(2011年6月 講談社ノベルス)「死者からの伝言をどうぞ」
    • 【改題】からくり伝言少女(2015年1月 講談社文庫)
  • ベスト本格ミステリ2012(2012年6月 講談社ノベルス)「雀の森の異常な夜」
    • 【改題】探偵の殺される夜 本格短編ベスト・セレクション(2016年1月 講談社文庫)
  • 謎の放課後 学校のミステリー(2013年11月 角川文庫)「霧ケ峰涼の屈辱」
  • 驚愕遊園地 最新ベスト・ミステリー(2013年11月 光文社 / 2016年5月 光文社文庫)「烏賊神家の一族の殺人」
  • ザ・ベストミステリーズ 推理小説年鑑 2014(2014年5月 講談社)「春の十字架」
  • ザ・ベストミステリーズ 推理小説年鑑 2015(2015年5月 講談社)「ゆるキャラはなぜ殺される」
  • どうぶつたちの贈り物(2016年2月 東京PHP研究所)「馬の耳に殺人」
  • 自薦 THE どんでん返し(2016年5月 双葉文庫)「藤枝邸の完全なる密室」
  • VS. こち亀(2016年9月 集英社)「謎解きは葛飾区亀有公園の前で」
  • 悪意の迷路 最新ベスト・ミステリー(2016年11月 光文社)「魔法使いと死者からの伝言」

雑誌掲載作品(連載中含む)[編集]

  • 探偵少女アリサの事件簿シリーズ
    • 名探偵、夏休みに浮かれる(幻冬舎『パピルス』2015年8月号 - 10月号)
    • 怪盗、溝ノ口に参上す(幻冬舎『パピルス』2016年4月号 - 6月号)
    • 便利屋、運動会でしくじる(幻冬舎『小説幻冬』2016年11月号、2017年2月号)
    • 名探偵、笑いの神に翻弄される【前編】(幻冬舎『小説幻冬』2017年5月号)
  • 鯉ケ窪学園文芸部シリーズ
    • 文芸部長と「音楽室の殺人」(実業之日本社『月刊ジェイ・ノベル』2015年9月号 - 10月号)
    • 文芸部長と「狙われた送球部員」(実業之日本社『月刊ジェイ・ノベル』2016年11月号 - 12月号)
  • 平塚おんな探偵の事件簿シリーズ
    • 密室から逃げてきた男(祥伝社『小説NON』2016年9月号 - 10月号)
    • おしゃべり鸚鵡を追いかけて(祥伝社『小説NON』2017年1月号)
  • かがやき荘アラサー探偵局シリーズ
    • 三人組にうってつけの迷宮(新潮社『yom yom』2017年6月号)
  • ノン・シリーズ
    • 仕掛島(東京創元社『ミステリーズ!』vol.76 - 連載中)
    • カープレッドよりも真っ赤な噓(実業之日本社『月刊ジェイ・ノベル』2017年3月号)
  • エッセイ
    • うるせーぞ、てめえ!(実業之日本社『月刊ジェイ・ノベル』2016年3月号)- 年齢を巡るリレーエッセイに参加。Age47として執筆。

メディア・ミックス[編集]

WEBドラマ[編集]

  • 放課後はミステリーとともに(2011年5月14日公開、主演:有末麻祐子) - WEB公開の前に新宿バルト9で限定劇場公開された

ラジオドラマ[編集]

テレビドラマ[編集]

フジテレビ
  • 謎解きはディナーのあとで(2011年10月18日 - 12月20日、全10話、主演:櫻井翔、原作:『謎解きはディナーのあとで』『謎解きはディナーのあとで2』)
  • 謎解きはディナーのあとで スペシャル(2012年3月27日、主演:櫻井翔、原作:完全な密室などございません『謎解きはディナーのあとで2』所収)
  • もう誘拐なんてしない(2012年1月3日、主演:大野智
TBS
テレビ朝日

舞台[編集]

映画[編集]

メディア出演[編集]

テレビ番組

脚注[編集]

外部リンク[編集]