東京大薪能

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東京大薪能(とうきょうだいたきぎのう)は、半田晴久が会長を務めるNPO法人世界芸術文化振興協会が、毎年東京無料開催している薪能の鑑賞・上演会。

概要[編集]

1998年より、伝統芸能、能楽のすばらしさを広く知ってもらうために、重要無形文化財「能楽」の保持者が演じる能楽が、野外で無料公演されており[1][2][3][4]、毎年の恒例行事となっている[5]

会場は都庁の都民広場お台場での開催が定番であり、都庁の場合は高層ビルの谷間の広場に、お台場の場合はレインボーブリッジを背景に舞台が設けられ、ライトアップされた夜景のなかで幽玄の美を堪能できる[6]

外国人のために、英語の同時通訳サービスが行われており[5][7]、無料で同時通訳レシーバーを借りることができる[8]

エジプトカンボジア産経新聞JFN東京FM東京MXテレビなどが後援してきたが、第12回から東京都が、第14回からは外務省文化庁もこれに加わった。第15回には日本とカンボジアの友好60周年の記念に、第2夜公演として「薪カンボジア舞踊」が上演され[9]東京都知事も会場を訪れている[10][11]

能楽講座[編集]

上演に先立ち、能楽鑑賞が初めての人も楽しめるように1時間程度のわかりやすい入門能楽鑑賞講座がある[12][13]。この講座で、当日上演する演目解説や、省略芸術である能楽[4]とその他の舞台芸術歌舞伎オペラ京劇等)との違い、能面の種類、「シテ」「ワキ」の役回り、場面の見方などまでが丁寧に解説される[14]。2007年からは主催者代表の半田晴久が講座を担当し、ユーモアあふれる紹介により、場内に笑い声が飛び交う中の説明となっている[15]

開催履歴[編集]

日程 タイトル 演目 入門講座 会場 観衆
1998年06月26日 第1回東京大薪能 能「高砂」、狂言「六地蔵」、能「猩々 掘上謙 東京都庁舎都民広場 1,800人[16]
1999年09月28日 第2回東京大薪能 能「岩船」、狂言「梟」、能「紅葉狩 掘上謙 東京都庁舎都民広場 3,370人[17]
2000年10月18日 第3回東京大薪能 能「土蜘蛛」、狂言「萩大名」、能「黒塚 掘上謙 東京都庁舎都民広場 4500人[18]
2001年9月25日 第4回東京大薪能 能「井筒」、狂言「昆布売」、能「石橋 掘上謙 潮風公園太陽の広場 2,500人[19]
2002年9月16日 第5回東京大薪能 能「」、狂言「柿山伏」、能「金札」 掘上謙 テレコムセンター 2,000人[20]
2003年9月30日 第6回東京大薪能 能「鶴亀」、狂言「蚊相撲」、能「野守」 掘上謙 潮風公園太陽の広場 2,000人[21]
2004年9月15日 第7回東京大薪能 能「田村」、狂言「清水」、能「胡蝶」 掘上謙 東京都庁舎都民広場 6,500人[22][23]
2005年8月10日 第8回東京大薪能 能「鞍馬天狗」、狂言「樋の酒」、能「忠信」 掘上謙 潮風公園太陽の広場 2,000人[24]
2006年9月27日 第9回東京大薪能 能「楊貴妃」、狂言「呼声」、能「項羽」 掘上謙 潮風公園太陽の広場 3,000人[6]
2007年9月15日 第10回東京大薪能 能「高砂」、狂言「末広」、能「石橋(連獅子) 半田晴久 潮風公園太陽の広場 2,000人[1]
2008年9月27日 第11回東京大薪能 能「葵上」、狂言「仏師」、能「加茂 半田晴久 東京都庁舎都民広場 2,000人[2]
2009年8月13日 第12回東京大薪能 能「羽衣」、狂言「二人袴」、能「船弁慶 半田晴久 東京都庁舎都民広場 4,000人[3]
2010年8月26日 第13回東京大薪能 能「放下僧」、狂言「福の神」、能「黒塚 半田晴久 東京都庁舎都民広場 4,000人[4]
2012年8月7日 第14回東京大薪能 能「玉井」、狂言「樋の酒」、能「羽衣」[25] 半田晴久 東京都庁舎都民広場 4,000人[26]
2013年5月15日 第15回東京大薪能 能「井筒」、狂言「茶壺」、能「土蜘蛛」 半田晴久 東京都庁舎都民広場 3,500人[14]
2014年8月28日 第16回東京大薪能 能「高砂」、狂言「仏師」、能「是界」 半田晴久 東京都庁舎都民広場 3,500人[27]

テレビ放映[編集]

テレビ特番[編集]

  • 「第二回東京大薪能」(能・岩船)(TOKYO MX 1999年10月24日)
  • 「第三回東京大薪能」(能・土蜘蛛)(TOKYO MX 2000年11月5日)
  • 「第四回東京大薪能」(能・石橋)(TOKYO MX 2001年10月28日)
  • 「第五回東京大薪能」(能・翁)(TOKYO MX 2002年10月27日)
  • 「第六回東京大薪能」(能・鶴亀)(TOKYO MX 2003年11月1日)
  • 「第七回東京大薪能」(能・田村)(TOKYO MX 2004年9月13日)
  • 「第八回東京大薪能」(能・鞍馬天狗)(TOKYO MX 2005年9月24日)
  • 「第九回東京大薪能 ~能との出会い・ソプラノ大貫裕子~」(TOKYO MX 2006年12月23日)
  • 「第十二回東京大薪能~伝統芸能を楽しむ~」(TOKYO MX 2009年10月4日)
  • 「第十三回 東京大薪能 みんなが楽しめる伝統芸能の世界~」(TOKYO MX 2010年9月25日)

インターネットテレビ[編集]

  •  演能シリーズ(HANDA.TV 2013年3月30日〜)
  • 「第十六回東京大薪能」(Ustreamライブ配信 2014年8月28日18:00〜21:00 4,616視聴[5][28][29]

エピソード[編集]

  • 2008年は、源氏物語の誕生から1000年にあたることから、物語にちなんだ能「葵上」や、狂言「仏師」が公演された[2]
  • 2012年は、古事記編纂から1300年にあたることから、古事記がモデルの一つとなっている演目「玉井」が公演された[26]
  • 2013年は、日本カンボジア友好60周年を記念し、東京大薪能の翌日に、同会場で薪カンボジア舞踏が開催された。

後援団体[編集]

など

脚注[編集]

  1. ^ a b “「東京大薪能」に3000人”. 産経新聞. (2007年9月15日) 
  2. ^ a b c “幽玄の世界へ 「第11回東京大薪能」開催”. 産経新聞. (2008年9月27日) 
  3. ^ a b “「東京大薪能」開催 幽玄の舞い”. 産経新聞. (2009年8月14日) 
  4. ^ a b c “「省略」の世界に誘われ 東京大薪能”. 産経新聞. (2010年8月26日) 
  5. ^ a b c “Spreading Japanese culture, tradition through noh”. ジャパンタイムズ (ジヤパンタイムズ社). (2014年9月3日). オリジナルの2014=09-22時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20140922055010/http://www.japantimes.co.jp/culture/2014/09/03/stage/spreading-japanese-culture-tradition-through-noh#.VZPI9HiXjqU 
  6. ^ a b “東京大薪能 夜のお台場 幽玄の美”. 産経新聞. (2006年9月28日) 
  7. ^ “第十六回東京大薪能 入場無料の薪能・ビルの谷間の幽玄空間”. 朝日新聞デジタル. (2014年8月29日). http://www.asahi.com/area/event/detail/10145213.html 
  8. ^ “第十六回東京大薪能 《入場無料》 / 能「高砂」「是界」狂言「仏師」 出演:宝生流宗家、福王流若宗家他”. (2014年8月29日). http://www.webdice.jp/event/detail/13153/?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter=webDICE 
  9. ^ 日本カンボジア友好60周年記念 東京大薪能と薪カンボジア舞踊 - 世界芸術文化振興会ホームページ。
  10. ^ 東京都生活文化局Facebook、2015年3月15日閲覧。
  11. ^ 猪瀬直樹Twitter、2015年3月15日閲覧
  12. ^ “お台場で東京大薪能”. 読売新聞. (2001年9月22日) 
  13. ^ “伝統芸能「能」わかりやすく解説”. 産経新聞. (2002年9月16日) 
  14. ^ a b “大薪能:観衆3500人、幽玄の美に魅了”. 毎日新聞. (2013年5月16日). オリジナル2013年6月14日時点によるアーカイブ。. http://archive.is/xTIaF 2013年6月16日閲覧。 
  15. ^ 第14回となる「東京大薪能」を開催、人民日報海外版.日中新聞日本語版525号、2012年9月1日、2015年3月15日閲覧
  16. ^ 第一回東京大薪能”. 深見東州(半田晴久). 2013年6月15日閲覧。
  17. ^ “東京大薪能 堪能 摩天楼に優美な世界出現”. 産経新聞. (1999年10月2日) 
  18. ^ 第三回東京大薪能”. 深見東州(半田晴久). 2013年6月15日閲覧。
  19. ^ 第四回東京大薪能”. 深見東州(半田晴久). 2013年6月15日閲覧。
  20. ^ 第五回東京大薪能”. 深見東州(半田晴久). 2013年6月15日閲覧。
  21. ^ “夜景に映える幽玄の美 お台場で薪能”. 産経新聞. (2003年10月1日) 
  22. ^ “秋の夜、薪能の幽玄美に酔う 開放感と手軽さ、初心者に”. 朝日新聞. (2004年9月16日) 
  23. ^ “幽玄薪能 都庁をバックに観客6500人堪能”. 産経新聞. (2004年9月16日) 
  24. ^ “大薪能 「鞍馬天狗」や「樋の酒」 お台場で幽玄の美”. 産経新聞. (2005年8月11日) 
  25. ^ 「深見東州の深奥の世界とは? 第5回東州大薪能、入門能楽鑑賞講座で見せた芸術作品へ理解 古典芸能の解説、説明にも創造性が大きな力となって表れる深見東州の「能楽」に対する愛情と深い知識」、『ギャラリー 2012 Vol.9』第329号、ギャラリーステーション、2012年9月、 92-95頁。
  26. ^ a b “薪能:都庁前広場で”. 毎日新聞. (2012年8月8日) 
  27. ^ “都庁都民広場で東京大薪能 幽玄の美に浸る”. 産経新聞. (2014年8月29日). http://sankei.jp.msn.com/region/news/140829/tky14082902000001-n1.htm 2014年8月29日閲覧。 
  28. ^ Ustream
  29. ^ “東京大薪能をUstreamで配信”. ライブガイド. (2014年8月26日). http://www.itmedia.co.jp/live/articles/1408/26/news149.html 2014年8月29日閲覧。 

外部リンク[編集]