コンテンツにスキップ

村上和彦 (劇画家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

村上 和彦 (むらかみ かずひこ、1944年 - )は、日本劇画家男性愛媛県西条市出身[1]東京都杉並区在住。村上劇画プロ代表。

極道劇画を中心に作品を発表している。また、映画監督脚本家等も手がける。M・R・F 村上ロイヤルファミリーの盟主。歌舞伎町ペンクラブ最高顧問

経歴

[編集]

1944年愛媛県西条市に生まれる。10代の頃には暴力団事務所に出入りしていたが、さいとう・たかをの影響で劇画を描き始める。

1970年3月日本文華社「特選漫画昭和極道史/桜会事件」でデビュー。

1971年、デビュー6作目の「昭和極道史/逆縁の盃」が、菅原文太主演『現代やくざ 盃返します』(東映)に原案として用いられる(現代やくざシリーズの3作目)。翌1972年には、梅宮辰夫主演で『昭和極道史』が映画化。

1994年、Vシネマに進出し『首領への道』『第三の極道』をシリーズで映像化。1997年には『日本暴力地帯』(松竹京都映画)で初監督を務める。

2007年、「1億2千万総媒酌人」を発表。自身の遺作になると発表し、関東一葉一家や吉良組など錚々たる組織人から巻末コメントを寄せられ話題になる。

2009年、『首領への道』から派生した人気キャラ・越智を主役にした『新・首領への道』構想を発表するも、越智は若頭で永遠のNo2という渡世人からの熱い支持を無視できず頓挫。その後、『首領への道」』完結を発表するも、進展が無く止まっている。

2014年頃より『代紋の墓場(1部〜8部)」』を皮切りに『裏門釈放』を発表。

2020年現在は、木村一八主演『極道の門』の撮影総指揮を行い、最新作は2021年12月現在、第八部。

人物

[編集]
  • さいとう・たかをの影響を公言している。画風が似ているがアシスタント経験者では無い。挨拶をしようと思っているが出来ずじまいとのことである。
  • 真樹日佐夫とは杯を交わした義兄弟である(村上が弟分)。
  • 盃事に詳しく、盃事を解説する一般書籍の執筆や映像作品の総監修を務めたこともある。また、自作品のVシネマでは媒酌人役でカメオ出演をしている。
  • 覚醒剤で逮捕された清水健太郎の後見人を務めていた。

著作

[編集]
  • 特選漫画『昭和極道史/桜会事件』(デビュー作)
  • 昭和極道史』シリーズ
  • 日本極道史』シリーズ
  • 『現代ヤクザ道入門』(1988年、桃園書房)全3巻
    • 『現代ヤクザ道入門 第1巻 親子結縁盃』
    • 『現代ヤクザ道入門 第2巻 義兄弟縁組盃』
    • 『現代ヤクザ道入門 第3巻 手打和合盃』
  • 『任侠・盃事のすべて』(2005年、道出版)全2巻 - 日本古来の伝統神事に由来する博徒・テキヤ・侠客の盃事神事の全容。大幅に加筆して復刊。
    • 『任侠・盃事のすべて〈上〉親子結縁盃・義兄弟縁組盃』
    • 『任侠・盃事のすべて〈下〉手打和合盃・隠退襲名盃』

実写化 原案・脚本・監督・制作総指揮・製作総指揮

[編集]

村上和彦が原作のみの「日本極道史」シリーズの実写化作品は日本極道史を参照。

原案
原作
  • 『やくざの憲法 赤字破門』(2011年)
脚本
  • 『首領への道 7巻-12巻・14巻-19巻』原作・脚本
  • 『実録・北陸やくざ戦争』(2002年7月)原案・脚本
  • 実録・史上最大の抗争 義絶状』1,2(2002年8月・10月)原案・脚本・題字
  • 『実録・東北やくざ戦争』(2003年8月)原案・脚本
  • 『実録・瀬戸内やくざ戦争 伊予路水滸伝』(2003年1月)原案・脚本・題字
  • 実録・名古屋やくざ戦争 統一への道』1,2,3,4(2003年7月 - 2004年6月)原案・脚本
  • 『実録・北海道やくざ戦争 北海の挽歌』(2003年4月)原案・脚本
  • 実録・関東やくざ戦争 修羅の盃』(2003年10月)原案・脚本
  • 実録・関東やくざ戦争2 修羅の代紋』(2004年2月)原案・脚本
  • 実録・九州やくざ抗争 誠への道』(2006年11月・2007年1月)原案・脚本
  • 『実録・絶縁状』(2007年3月)原案・脚本
  • 『裏盃の軍団』(2010年)原作・脚本
  • 『新・野望の軍団』(2011年)原作・脚本
  • 修羅の花道』(2012年)
  • 『修羅の宿命(さだめ)』(2012年)原作・脚本
  • 『最後の極道』(2014年)原作・脚本
  • 『代紋の墓場』(2015年)原作・脚本
監督
  • 『日本暴力地帯』(1997年)村上和彦初監督作品
制作総指揮
  • 『裏門釈放』(2017年)
製作総指揮
  • 『首領への道 劇場公開版』(2003年)
  • 誇り高き野望』(2005年)脚本・製作総指揮
  • 『修羅の門』(2005年)村上和彦映像化100本記念作品
  • 『極道の門』(2018年 - )

出演

[編集]

関連項目

[編集]

参考資料

[編集]
  • 吉田豪『人間コク宝 まんが道』コアマガジン、2012年。ISBN 978-4864363433 

脚注

[編集]

外部リンク

[編集]