李鍾植

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李 鍾植(イ・ジョンシク、生年月日不詳)は、日本生まれの元朝鮮籍の作家。現在は日本国籍を取得している。「李鍾植」は本名ではないと著作に記している。

人物[編集]

略歴[編集]

在日朝鮮人の三世として日本に生まれる。朝鮮籍であったが、家族の判断により大韓民国籍を取得、現在は日本に帰化して日本国籍となっている。

大学在学中に、韓国国家安全企画部(現在の大韓民国国家情報院)の人間から接触を受け、大韓民国のために諜報活動を行うようになる。しかし後に、北朝鮮工作員から本人が韓国の諜報員であるとは知らずに接触を受け、北朝鮮への協力を依頼されてしまう。韓国当局に報告するが、ダブル(二重)スパイになることを持ちかけられる。それまでの経験上、ダブル・スパイの行く末は、用がなくなったら消されるだけであるということを知っていたため、身の危険を感じて当局との関係を解消する[1]

現在は、過去の人脈を生かした情報収集活動をもとに、作家活動をおこなっている。内容は、韓国の政治や軍事、韓国人の歴史観や気質、日本やアメリカとの外交関係、また北朝鮮の政治的内情と軍事、日本をターゲットにしたテロ計画、地下核実験やミサイル発射の意味、有事の可能性などを著している。

朝鮮人気質[編集]

執筆する内容が身の危険に関係する可能性もあることから、仮名による執筆活動を行っているものの、著作においては自らの生まれや家族構成などについても触れている。

また本人も含め多くの朝鮮人が持つ気質にも触れ、頭では日韓併合当時の時代背景や、朝鮮半島が中国との関係では何度となく侵略され、長らく支配されて来たことなどは、歴史的な事実であるとわかってはいるものの、儒教世界や中国を中心とした世界観の中で日本は朝鮮より格下であるという意識を捨てられず、感情では日本の過去の行為ばかりを許せず、また長らく中国王朝に依存した自国の歴史も認めたくないため、歴史を改ざんをしても気にも止めず正当化する気質があることを述べている[1]

そのため、韓国人と日本人とは永遠に分かり合うことはできないであろうと喝破している。

日本人拉致問題に関する記述[編集]

著作にはラングーン事件大韓航空機爆破事件など、北朝鮮の関与とされた事件に関しての記述も多い。

北朝鮮による日本人拉致問題に関しては、横田めぐみ生存説に関して諜報機関員の間で指摘される「ふたつの仮説」に言及している。その1つは日本のメディアでも取り上げられる、横田めぐみ金正日ロイヤルファミリーの日本語教師に抜擢されたため、一族の秘密を知る重要人物となってしまったというもの。もう1つは、大韓航空機爆破事件の蜂谷真一(金勝一)らに日本人の父親像を教える役目を負ったというもの[2]。後者の場合、本来否定していた大韓航空機爆破事件への北朝鮮の関与の事実が明るみに出てしまうため、日本に帰国させることができないというもの。これは、李恩恵とされた田口八重子の拉致事件のケースも同じである。

また拉致問題に関して、在日朝鮮人として日本に生まれ育ち、在日韓国諜報部員として働いた著者の目からみて、北朝鮮工作員らの教育係や日本語教師の役目をさせるために、日本人をわざわざ拉致することの不自然さを述べている。日本には、日本語と朝鮮語の両方に堪能な在日朝鮮人・在日韓国人は数多く存在していること。また、朝鮮総連の事務所が日本全国にあり、在日朝鮮人が日本の風習や生活習慣に精通するのは難しいことではなく、「祖国訪問」の名目で北朝鮮へも渡航できたため、日本人拉致は逆にリスクが高いと疑問を投げかけている。この事件の背景について著者は、映画好きで『007シリーズ』ファンでもある金正日が、父親金日成から朝鮮労働党調査部の実権を授けられた頃からジェームズ・ボンドよろしく荒唐無稽な作戦を立案し、それを実行したがために起こってしまった可能性に言及している[2]

著書[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 著作 『愚かな韓国人に鉄槌を』 ISBN 978-4821109203
  2. ^ a b 『朝鮮半島最後の陰謀―アメリカは、日本・韓国を見捨てたのか? 「非道な北朝鮮」と「愚かな韓国」』 第5章 ISBN 978-4344013230