木村尚三郎

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木村 尚三郎(きむら しょうさぶろう、1930年昭和5年)4月1日 - 2006年平成18年)10月17日)は西洋史学者ヨーロッパ史)。東京大学名誉教授静岡文化芸術大学名誉教授、地域経済総合研究所名誉評議員。

日本女子大学文学部助教授東京都立大学法学部助教授、東京大学教養学部教授、静岡文化芸術大学学長などを歴任した。

来歴[編集]

東京都杉並区出身。専門はヨーロッパ史、特に中世フランス荘園の研究から出発した。中世史の堀米庸三の門下。

13世紀フランス中世の荘園史・法社会史の研究から出発し、歴史学者の目で見た現代文明論や、音楽・映画批評、料理や生活文化に関する著作を幅広く手がけた。また、日欧の比較文明論や文明史に係わるエッセイを新聞雑誌に多数執筆。NHK教育テレビN響アワーの司会を、なかにし礼芥川也寸志と三人で務め、ヨーロッパ的な洒脱な教養人として知られた。

NHKアニメ「アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル」にて、時代考証を担当した。集英社の『学習漫画 世界の歴史』シリーズの監修で知られる。

思想的には美と秩序を愛する穏健保守の立場をとった。国民生活審議会長、国土緑化推進機構理事長などの多くの公職を歴任し、朝日新聞フォーラム「21世紀の日本」委員会委員等も務めた。

首相直属の諮問機関、食料・農業・農村基本問題調査会の会長に就任、「くらしといのち」を基本政策とした食料・農業・農村基本法の立ち上げに尽力する。

平城遷都1300年記念事業総合プロデューサー・理事長に就任したが、イベントが始まる前に永眠。生前に学長を務めた静岡文化芸術大学より、没後の2010年10月名誉教授の称号が贈られた[1]

略歴[編集]

主な公職[編集]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『歴史の発見』 中公新書, 1968
  • 『組織の時代』 潮出版社, 1971 (潮新書)
  • 『ヨーロッパとの対話』 日本経済新聞社, 1974(のち角川文庫)※第23回日本エッセイスト・クラブ賞受賞
  • 『人類文化史 5 西欧文明の原像』 講談社, 1974(のち講談社学術文庫)
  • 『世界戦史99の謎』 産報, 1975(サンポウ・ブックス)
  • 『近代の神話』 中公新書, 1975
  • 『色めがね西洋草子』 ダイヤモンド社, 1977.7(のち角川文庫)
  • 『都市文明の源流』 東京大学出版会, 1977 (UP選書)
  • 『西欧の顔・日本の心』 PHP研究所, 1977(のち角川文庫)
  • 『ヨーロッパからの発想』 講談社, 1978(のち角川文庫)
  • 『それでも日本は世界を目指す 木村尚三郎座談集』 PHP研究所, 1979
  • 『日本人にとって商業とは何か』 現代研究会, 1979(現代セミナー)
  • 『人間の歴史 西ヨーロッパの人と自然』 旺文社, 1979(テレビ大学講座)
  • 『和魂和才のすすめ 』日本経済新聞社, 1979(のち角川文庫)
  • 『新・日本人論』 講談社, 1980.6
  • 『知的野蛮人を育てる獅子の教育』 講談社, 1981(オレンジバックス)
  • 『 "料理外交"のすすめ 』PHP研究所, 1981.12
  • 『ケジメの時代』 ダイヤモンド社, 1982(のち新潮文庫
  • 『武器としての手帳活用』 パシフィカ, 1982
  • 『ユーラシア時代の日本人』 朝日新聞社, 1982
  • 『ヨーロッパ文化史散歩』 音楽之友社, 1982(音楽選書)
  • 『風景は生きた書物だ 体験的ヨーロッパ論』 日本交通公社出版事業局, 1982(のち中公文庫
  • 『成熟の時代』 日本経済新聞社, 1982
  • 『少年少女世界の歴史3 中世騎士の時代/ジャンヌ・ダルク』 あかね書房, 1982
  • 『カオールの酒壷 歴史へのひとり旅』講談社, 1983
  • 『家族の時代』新潮選書, 1985
  • 『男時・女時の文明論』 PHP研究所, 1986(のち文庫)
  • 『ダウントレンド』リクルート出版部, 1986
  • 『粋な時間にしひがし 』文藝春秋, 1986(のち文庫)
  • 『時代を見通す発想』講談社, 1987(講談社ビジネス)
  • 『「耕す文化」の時代 セカンド・ルネサンスの道』 ダイヤモンド社, 1988(のちPHP文庫)
  • 『随想ヨーロッパの窓から 』講談社, 1988
  • 『紳士淑女のおしゃれ学』 有斐閣, 1989
  • 『中世の街角で』 グラフィック社, 1989
  • 『世紀末泰西風俗絵巻』 文藝春秋, 1989.5
  • 『ふりかえれば、未来 歴史を読む明日を読む』 PHP研究所, 1992
  • 『世界の都市の物語 1 パリ 』文藝春秋、1992(のち文春文庫
  • 『文明が漂う時』 日本経済新聞社, 1992
  • 『旅だちのとき 』ネスコ, 1994
  • 『日本が、動く』 講談社, 1995
  • 『折り返し点からの発想』 PHP研究所, 1995
  • 『作法の時代 小笠原流を生かす』 PHP研究所, 1996
  • 『文化の風景』 日本経済新聞社, 1997
  • 『ご隠居のすすめ 人生の自由時間を豊かに生きる法 』PHP研究所, 1997
  • 『美しい「農」の時代 耕す文化の復権』 ダイヤモンド社, 1998
  • 『歴史の風景』(山川出版社 2003年)
  • 『ヨーロッパ思索紀行』(日本放送出版協会 2004年)
  • 『日本の美風』(潮出版社、2007年)
  • 『年寄りはなぜ早起きか』(潮出版社、2012年)※『日本の美風』改題・新装版

編著・共著[編集]

  • 『世界の女性史 4 フランス 1』 愛の世界の女たち 評論社、1976
  • 『概説西洋史』 本間長世 有斐閣選書, 1977
  • 『文明にとっての変革期』 G.バラクロウ 日本放送出版協会, 1977(NHKブックス)
  • 『世界の女性史 4 フランス 2 自由の国の女たち 』評論社、1977
  • 『世界を創った人びと 6 カール大帝 : ヨーロッパ世界の形成者』 平凡社,1980
  • 『中世ヨーロッパ』 有斐閣新書, 1980
  • 『概説フランス史』 志垣嘉夫 有斐閣選書, 1982
  • 『世紀末を生きる知恵』 渡部昇一 サンケイ出版, 1982
  • 『祭りだワッショイ 面白まじめのむらづくり』小山智士 日本経済評論社, 1986
  • 『名言の内側 歴史の発想に学ぶ』 村山吉広、外山滋比古 日本経済新聞社, 1990 福武文庫, 1997
  • 『続 名言の内側 色褪せぬ先人の知恵 』 村山吉広、外山滋比古 日本経済新聞社, 1992
  • 『農の理想・農の現実 新しい農の形』中村靖彦 ダイヤモンド社, 2000

脚注[編集]

関連項目[編集]

学職
先代:
(新設)
静岡文化芸術大学学長
初代 : 2000年 - 2006年
次代:
川勝平太
文化
先代:
(新設)
世界緑茶協会理事長
初代 : 2001年 - 2006年
次代:
石川嘉延
先代:
飯島宗一
トヨタ財団理事長
第3代 : 1998年 - 2006年
次代:
遠山敦子