月明かりの闇

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月明かりの闇
Dark of The Moon
著者 ジョン・ディクスン・カー
発行日 1967年
ジャンル 推理小説
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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月明かりの闇』(つきあかりのやみ、原題:Dark of The Moon[1])は、ジョン・ディクスン・カーの長編推理小説。名探偵のフェル博士が登場する最後の長編である[2]

あらすじ[編集]

60年代のアメリカ南部のメイナード邸。多くの宿泊客が滞在するなか、深夜に何者かが屋敷に侵入、案山子(かかし)が盗まれた。数日後には兵器保管室からトマホークと呼ばれる昔の兵具が消えていた。

先祖のメイナード提督も過去に謎の死をとげており、さらに、結婚詐欺を繰り返し資産を巻き上げる重婚女囚も、最近出所して近郷に潜んでいる事が一家や宿泊客を不安にさせる。そして、現当主のヘンリーが撲殺されて発見されるが、現場には犠牲者以外の足跡が無い。

英文学講師アランとともに、メイナード邸に招待されたフェル博士が怪事件の調査に乗り出す。

登場人物[編集]

  • ヘンリー・メイナード - メイナード邸の家主。フェル博士に先んじ、多くの宿泊客を屋敷に滞在させている。
  • マッジ・メイナード - ヘンリーの娘。
  • ヤンシー・ビール - マッジの友人の青年。
  • リプトン・ヒルボロ - 同じくマッジの友人の青年。
  • カミーラ・ブルース - マッジの友人の女性。
  • ロバート(ボブ)・グランドール - ヘンリーの友人。
  • ヴァレリー・ヒューイット - ヘンリーやロバートの友人の女性。
  • アラン・グランサム - 英文学の大学講師。フェル博士と自動車でメイナード邸を訪問する。
  • マッシュクロフト - 警部
  • マーカス・シェルダン - 医師
  • ギディオン・フェル博士 - 数々の難事件を解決した名探偵。

提示される謎[編集]

  • 不可能犯罪(死体のある現場には、被害者以外の足跡が無い)
  • スリーピング・マーダー(眠る殺人。先祖の怪死と現在進行中の事件の関連性)

特記事項[編集]

  • フェル博士最後の事件ではあるが、ドルリー・レーン隅の老人のような所謂「最後の事件」らしいところは無く、続編がいくらでも書ける終わり方になっている。
  • 本作以降もカーは、長編推理小説を引き続き発表するが、いずれも歴史ミステリであり、シリーズ探偵のフェル博士もヘンリー・メリヴェール卿も登場しない。

日本語訳書[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Dark of The Moonは満月になりかけた月の見えない部分。また「月の裏側」の意味もある。
  2. ^ 原書房および早川書房の邦訳では「月明かりの闇 フェル博士最後の事件」と副題が付けられている。