曲率

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

曲率(きょくりつ、英語:curvature)とは曲線曲面の曲がり具合を表す量である。

例えば、半径 r の円周の曲率は 1/r であり、曲がり具合がきついほど曲率は大きくなる。この概念はより抽象的な図形である多様体においても用いられる。曲面上の曲線の曲率を最初に研究したのは、ホイヘンスとされ、ニュートンの貢献もさることながら、オイラーは曲率の研究に本格的に取り組んだ。その他モンジュベルヌーイムーニエなども研究した。[1]

曲線の曲率[編集]

定義[編集]

ある任意の曲線において、線上の点 P0 を基点とし、そこから曲線上の任意点 P(位置ベクトル rP で表されるとする)までの距離を s とする。(この場合のsは一般座標上の距離か曲線上の長さのいずれでもよい。)

このとき 点 Pの位置は、

というように、変数s の関数として表すことができる。(以下、特に断らない限り rP = r とする。)

このとき、点 P で接する方向の単位ベクトル(これを tP とする)は、

となる。(位置ベクトルの変位分 Δ r が十分小さい時、|Δ r| = Δ s だから単位ベクトルである。)


同様にして

と表される点 Qを考えるとき、点 Q 上の単位接線ベクトルtQは、

であり、二つの単位接線ベクトルtPtQのなす角度を Δθ とすると

 であり、Δθが十分小さい、すなわちΔsが十分小さいとき (点Pと点Qが十分接近しているとき)、
 と見做せる。

従って接線傾斜Δθの変動率であるχを以下のように定義できる。

となる。

一般に χを曲率、χの逆数であるR曲率半径と言う。


また、特に曲線が高次のとき、Δs → 0 の極限で二つの接線によって決まる平面を、点 P における接触平面と言う。

性質[編集]

更に、ts で微分すると、

が得られる。ここで n が主法線方向の単位ベクトルであり、主法線と接線は直交している。これは d r/ds が単位ベクトルのため、

となり、これを s について微分すると、

となるためである(ベクトル同士の内積がゼロとなるので、当該ベクトル同士は直交している)。

ベクトル tn外積

で得られるベクトル b が陪法線方向の単位ベクトルとなる。陪法線は接触平面に対する法線となっている。

出典[編集]

  1. ^ 小林昭七 『曲線と曲面の微分幾何』 裳華房、1977年8月20日ISBN 4785311193

関連項目[編集]