昼神温泉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
Hot springs 001.svg 昼神温泉
温泉情報
所在地 長野県下伊那郡阿智村
座標 北緯35度27分17秒 東経137度43分5秒 / 北緯35.45472度 東経137.71806度 / 35.45472; 137.71806座標: 北緯35度27分17秒 東経137度43分5秒 / 北緯35.45472度 東経137.71806度 / 35.45472; 137.71806
交通 車:中央自動車道飯田山本IC及び園原ICより約10分(園原ICは名古屋方面のみ利用可能)
鉄道:飯田線飯田駅より信南交通バスで約40分
バス:中央道高速バス駒場バス停(昼神温泉バス停、阿智PAに併設)より車で約5分
泉質 単純硫黄泉
液性の分類 アルカリ性
外部リンク 昼神温泉観光局【公式ホームページ】
特記事項 温度やpH等は源泉井の節を参照。
テンプレートを表示
昼神温泉遠景
昼神温泉街
昼神温泉中央部を流れる阿智川
昼神温泉、阿智川河畔の並木道
熊谷元一写真童画館

昼神温泉(ひるがみおんせん)は、長野県下伊那郡阿智村付近で、国鉄中津川線を建設しようとトンネル工事をして掘り当てた温泉である。それ以前にも温泉が有ったとの伝説は残るものの、定かではない。

源泉井[編集]

2020年現在、昼神温泉では複数の源泉井から温泉水を得ている。これらの源泉井は、いずれも昼神断層の北側、阿知川の右岸に位置している[1]。また、源泉井でのpHは、いずれもpH 9を上回っている[1]

源泉 深度 (m) 泉温 (℃) 湧出量 (l/min) 掘削年月日
第1号井 40.2 32.5 200 1973年11月28日
第2号井 71 41.9 400 1977年11月27日
第3号井 150 39.0 80 1986年7月10日
第4号井 800[1] 44.0 450 1991年12月28日
第5号井 1200[1] 54[1]   2007年[1]

これらの中で、2020年現在、主力の源泉として利用しているのは、第4号井と第5号井である[1]

泉質[編集]

アルカリ性単純硫黄泉であり、その湧出地点でのpHは9.7であった[2]。 なお、一般に日本列島の花崗岩質の深い場所を掘削して得られる温泉水は、アルカリ性単純泉が多く、昼神温泉の泉質の場合も、この一般例に該当する[1]

温泉地[編集]

昼神温泉の温泉街のある付近は、かつてはタバコを盛んに栽培していた地域であった[1]。しかし、中津川線の工事によって1973年に温泉を掘り当ててから[3]、急速に温泉街が発達していった、歴史の新しい温泉地である[1]。なお、ここに最初の宿泊施設が開業したのは1975年であった[3]

そして、その後も、複数の宿泊施設が開業していった。これは温泉を掘り当てた当時から、中京圏から中央自動車道と直結されていたため、アクセスに優れていた事などが要因とされる。この結果、宿泊施設は20軒以上を数え、温泉街の規模は長野県南部では随一に広がった。なお、阿智村の条例で、ネオンサイン類やバー、風俗店など公序良俗に反する施設の出店を厳しく取り締まっているため、規模の割に長閑な光景が見られる点も特徴である。

温泉施設[編集]

  • 「昼神温泉 ホテル はなや」
  • 湯元ホテル「阿智川」- 露天風呂に中津川線のトンネル工事の際に掘られた洞窟が残る。
  • 石苔亭「いしだ」
  • 湯多利の里「伊那華」- 中日ドラゴンズ選手会の納会会場として利用されている[注釈 1]
  • 「吉弥」
  • 日長庵「桂月」
  • 「恵山」
  • 信州公共の宿「鶴巻荘」
  • 昼神グランドホテル「天心」
  • 「ひるがみの森」
  • 「みさか」
  • 「むらさわ」
  • 「薬師館」
  • 保養センター「尾張あさひ苑」
  • 阿智の里 ひるがみ(旧 国民年金健康保養センター「ひるがみ」)
  • 飯伊森林組合「昼神荘」
  • ユルイの宿 恵山

足湯(無料)[編集]

  • 「ふれあいの湯」
  • 「あひるの湯」- 2020年10月現在、コロナウィルス対策の為、利用不可

温泉水プール[編集]

2020年現在、昼神温泉には温泉水を利用した公共の温水プールも存在する[1]

朝市[編集]

昼神温泉郷の中心部に「朝市広場」が設置され、午前6時頃から営業している。長野県南部では昆虫食を行ってきた伝統を有し、いなごの佃煮も販売している。また、阿智村で収穫された野菜や、その加工品のコンニャクや漬物なども販売している。

周辺[編集]

アクセス[編集]

  • 車:中央自動車道飯田山本IC及び園原ICより約10分(園原ICは名古屋方面のみ利用可能)
  • 鉄道:飯田線飯田駅より信南交通バス(広域駒場線)で約30分。平日4往復、土休日2往復が運行されている。
  • 高速バス:中央道高速バス駒場バス停/中央道昼神温泉バス停(両者は阿智PAに併設されている同一地点のバス停で、運行会社によりバス停名称が異なる)より車で約10分。名古屋―飯田線の一部は昼神温泉郷経由の便もある。

歴史[編集]

昼神は旧官道東山道の道筋で、延喜式内社阿智神社]の鎮座地であり、古来より知恵の神「思兼命」とその氏族が入植した地域である。数キロメートル先に東山道の阿知駅の推定地駒場集落がある。[4]

温泉地としては一般には1973年、トンネル掘鑿によって発見された歴史の浅い温泉と認識されている。だが、だいたい江戸時代中期にあたる250年前頃に、この一帯で温泉が湧出したという記述がある。但し、当該温泉と合致するかは不詳。この温泉は後の災害(土砂崩れ)によって埋没し、所在不明になっていたという。

  • 1711年(正徳元年)『湯屋権現』の記載あり[5]
  • 1740年(元文5年)宮崎言周が記した『信州伊奈郡村鑑』に温泉湧き出し、近郷の人湯治するとあり。
  • 1973年(昭和48年)1月14日 - 国鉄中津川線建設工事のトンネル掘削のボーリング調査中に、昼神湯ノ瀬地区で温泉が湧出[4]
  • 1973年(昭和48年)11月9日 - 湯の洞地籍において試掘開始。
  • 1973年(昭和48年)11月28日 - 掘削深度40.2 mにて、泉温32.5 ℃の温泉が、毎分200リットルの湯量で湧出。
  • 1975年(昭和50年)6月23日 - 温泉開発のため阿智開発公社を設立。
  • 1976年(昭和51年)2月20日 - 村営保養センター「鶴巻荘」を設置。
  • 1988年(昭和63年)3月30日 - 昼神温泉観光センターを設置。

関連項目[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 中日ドラゴンズで監督を務めた落合博満が、中日の選手時代に自主トレをこの地で行った。そのために後輩選手が自主トレに訪れたり、中日選手会の納会が行われたりと関わりが強い。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k 日本温泉科学会(監修)『図説 日本の温泉 ―170温泉のサイエンス―』 p.96 朝倉書店 2020年3月1日発行 ISBN 978-4-254-16075-8
  2. ^ 長野県薬剤師会調査(2003年5月9日)
  3. ^ a b 山村 順次 『47都道府県・温泉百科』 p.158 丸善出版 2015年12月30日発行 ISBN 978-4-621-08996-5
  4. ^ a b 阿智村誌. 阿智村誌刊行委員会発行. (1984) 
  5. ^ 阿智神社神主 原清太夫方考 文書

参考文献[編集]

  • 阿智村誌編集委員会 『阿智村誌』 阿智村誌刊行委員会発行 1984年

外部リンク[編集]