明智平ロープウェイ
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明智平ロープウェイ(あけちだいらロープウェイ)は、栃木県日光市にあるロープウェイ(索道)である。
概要[編集]
明智平駅と展望台駅を結ぶ路線で、東武グループの日光交通が運行している。展望台駅からは華厳滝や中禅寺湖、男体山などを望むことができる。
かつては国鉄・東武日光駅から路面電車(東武日光軌道線)とケーブルカー(東武日光鋼索鉄道線)で明智平まで乗り継ぐことができたが、 国道の渋滞などの理由で1968年に路面電車が廃止されると、その影響で1970年にケーブルカーも廃止されてしまい、このロープウェイのみが残される形となった。
その後、中禅寺湖畔の中禅寺温泉ロープウェイも、老朽化などのため2003年に運行終了したため、奥日光地域における唯一の鉄道路線となっている。
かつては明智平駅の駅舎に大規模なレストハウス(ケーブルカーの駅舎跡でもある)が併設され、ドライブインの機能を有していたが、後述の通り営業を終了し、駅舎部分を残して、建物が解体された。2019年現在は、駅舎内で小規模な売店機能があるほか、軽食販売店とトイレを併設した小規模な新棟が設置されている。また、駅舎と新棟の間は、更地のままになっており、日光市街やケーブルカーの線路跡を眺められる展望スペースとなっている[1]。
路線データ[編集]
- 全長:0.3km
- 高低差:86m
- 最急勾配:30°
- 最高速度:9km/h
- 走行方式:交走式
- 定員:16人
- 運転時分:3分
- 駅数:2駅
歴史[編集]
- 1933年11月3日 日光登山鉄道により開業。
- 1943年 不要不急線として撤去・営業休止。同時に日光登山鉄道による運営は終了。
- 1950年10月5日 東武鉄道により営業再開。不要不急線として撤去されたロープウェイでは唯一再開した。
- 1985年4月1日 日光交通へ営業譲渡(不動産所有等は東武鉄道が維持)
- 2016年4月1日 建物老朽化のため、明智平パノラマレストハウスの食堂営業を休止。レストハウスの売店とロープウェイは営業継続[2]。
- 2017年11月 - 2018年1月 明智平パノラマレストハウスを解体[3]。
駅[編集]
- 明智平駅(地図)
- 日光市細尾町深沢に位置し、付近を第二いろは坂(中禅寺湖畔方面への山登り専用)が通過する。1932年から1970年にかけては東武日光鋼索鉄道線(ケーブルカー)も発着していた。駅舎はドライブインである明智平パノラマレストハウスと一体化しており、乗り場は地下階に設置されている。レストハウスには食堂・土産物屋があった。
- 展望台駅(地図)
- 栃木県日光市細尾町に位置する。駅舎は2階建てで、2階が展望台となっている。駅周辺の人工物は茶ノ木平へのハイキングコースが見られる程度だが、冬季は閉鎖され、茶ノ木平へ通っていた中禅寺温泉ロープウェイが廃止されたなどの理由から、通行する人は少ない。
接続路線[編集]
- 日光交通
- 明智平駅付近への路線バスを運行する。日光駅・東武日光駅と中禅寺温泉・湯元温泉を結ぶ路線で「明智平」下車。
- なお、明智平停留所は中禅寺湖畔方面へ一方通行の第二いろは坂の途中にあるため、中禅寺湖・華厳滝方面に向かう観光客がロープウェイ利用を希望する場合は、先に立ち寄るよう呼び掛けている[4]。
関連項目[編集]
- 日本の索道
- 東武博物館 - 2001年まで当路線で使用されていた搬器(ゴンドラ)が展示されている。
- 東武日光軌道線 - 国鉄・東武日光駅からいろは坂の始まる馬返までを結んでいた軌道線(路面電車)。1968年廃止。
- 東武日光鋼索鉄道線 - 馬返から明智平までいろは坂の区間を直線的に結んでいたケーブルカー。1970年廃止。
- 中禅寺温泉ロープウェイ - 華厳滝付近の中禅寺温泉駅から海抜約1600mの茶ノ木平駅までを結んでいたロープウェイ。2003年廃止。
脚注[編集]
- ^ 展望スペースが本格営業 明智平レストハウスの跡地 日光|県内主要,社会,経済|下野新聞「SOON」ニュース|下野新聞 SOON(スーン)
- ^ 明智平パノラマレストハウス一部営業休止のおしらせ日光市観光協会、2016年4月1日(2017年11月20日観覧)
- ^ 明智平レストハウス解体へ下野新聞、2017年11月18日 (2017年11月20日観覧)
- ^ 第2いろは坂 明智平周辺道路の交通規制について日光交通、2019年7月4日、2019年9月26日閲覧
外部リンク[編集]
- 日光交通 明智平ロープウェイ
- きしゃでんしゃ1953年天然色写真(国会図書館デジタルコレクション)
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