日本秘湯を守る会

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一般社団法人日本秘湯を守る会(にほんひとうをまもるかい)は、株式会社JTB子会社である株式会社朝日旅行が主催する、温泉旅館による社団法人である。

概説[編集]

朝日旅行会(朝日新聞社系列の旅行会社・朝日旅行の前身)の創業者である岩木一二三によって、1975年4月に設立された[1]。旅行会社が扱わず、バスも通らないような辺境の温泉宿が集まり、宣伝や誘客をしていくこと[2]や、その土地の風習や食などを伝えていく温泉宿の支援を目的としている[3]。発足時に33軒であった会員は、1977年には38軒になり、同じ年に「日本秘湯を守る会」監修、「朝日旅行会」発行によるガイドブック「日本の秘湯」が創刊された[1]。以降、約2年ごとに改訂が続けられ、2006年発行の第16版には185軒が収録されている[1]

主な集客手段の一つとしてスタンプ帳事業がある[4]。朝日旅行もしくは本会公式サイトからの予約、または各会員宿への直接予約により宿泊した場合は、専用のスタンプ帖に宿オリジナルのスタンプが押印される(ただし団体予約・湯治など、一部スタンプ対象外のプランもあるため、事前確認が推奨されている)。最初のスタンプが押印されてから3年以内にスタンプが10個貯まると、押印された宿の中から希望の宿に無料で再度宿泊できる[5]

その他、2017年度よりるるぶトラベルと業務提携し、本会の公式サイトにある宿泊プランを、るるぶトラベルでも予約できるようになった[4]

任意団体であったが、2004年4月に法人格を取得して有限責任中間法人日本秘湯を守る会となり、2008年の公益法人制度改革により一般社団法人となった。

会員宿[編集]

全国各地の旅館が会員として登録している。登録においては、その加盟申請した旅館が入会審査にとおることが条件である。「秘湯」の名を冠しているが、特に明確な定義・基準があるわけではなく、宿の環境はもちろんのこと、温泉などに対する会の理念と一致しているかどうかも考慮される[2]

数時間の登山をしなければ辿り着かない一軒宿や、自家発電のみ、固定電話無しの施設も珍しくない。会員旅館が少ないためか宿同士の交流が深く、宿泊帰りに別の会員旅館を勧めてくれることもある。加盟しているのは、おおむね小規模から中規模の旅館で、民芸調・純和風旅館・山小屋風など秘湯のイメージに沿う施設が多い。一軒宿の比率も高い。

ただし、加盟申請を行った宿だけによる会であるため、誰もが秘湯と認めるような宿がすべて加入している訳ではない。逆に、入会後に交通の便が良くなったり、周辺の観光開発の進展などにより秘湯のイメージが薄らいだ場合でも、資格がなくなるということはない[2]

会員旅館である事を示す提灯は、各旅館の玄関先に下げられていることが多く、テレビの旅番組などでよく見られる光景である。この提灯を頼りにその日の宿泊先や入浴先を決める客も多い。

脚注[編集]

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  1. ^ a b c 日本秘湯を守る会 公式Webサイト|日本秘湯を守る会” (日本語). www.hitou.or.jp. 2018年11月14日閲覧。
  2. ^ a b c 古屋 江美子 (2008年3月7日). “日本の秘湯はどこにある? - エキサイトニュース” (日本語). エキサイトニュース. https://www.excite.co.jp/news/article/00091204717411/ 2018年11月15日閲覧。 
  3. ^ “名山歩きの拠点となる東北の「秘湯の宿」10選” (日本語). ダイヤモンド・オンライン. (2015年4月23日). https://diamond.jp/articles/-/69989 2018年11月14日閲覧。 
  4. ^ a b ブランド守りファンづくり 日本秘湯を守る会が総会 | 旅行業界 最新情報 トラベルビジョン”. www.travelvision.jp (2018年2月5日). 2018年11月15日閲覧。
  5. ^ 日本秘湯を守る会 公式Webサイト|日本秘湯を守る会|スタンプ帳のご案内” (日本語). www.hitou.or.jp. 2018年11月14日閲覧。

外部リンク[編集]