日本作曲家協議会
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一般社団法人日本作曲家協議会(にほんさっきょくかきょうぎかい、英文名称:The Japan Federation of Composers Inc.、略称:JFC)は、日本の作曲家の職能団体。作曲家の創造活動と経済的な条件の向上、社会的還元のために、作品の楽譜・CDの配布など、様々な事業に取り組む。アジア作曲家連盟(ACL)日本支部を兼ねており、国際現代音楽協会(ISCM)準会員でもある。
概要[編集]
正会員、特別会員、賛助会員により構成され、役員は無報酬。基本財源は、会員や賛助会員から集める会費。事業の多くは、文化庁の芸術団体人材育成支援事業や、社団法人私的録音補償金管理協会をはじめとした団体からの事業助成によってまかなわれている。
前身が「日本作曲家組合」であったことからもわかるように、作曲料の不当な抑制を防止し、NHKなどに対して作曲料アップの交渉に取り組む。日本音楽著作権協会(JASRAC)に評議員を送り込んで、作曲家の利益と意見を反映するようにしている[1]。
会長は菅野由弘、副会長は川島素晴、山内雅弘。他に会員として、赤石敏夫、岩代太郎、金子仁美、坂田晃一、佐藤眞、中川俊郎、西田直嗣、水野修孝、三輪眞弘、望月京、山本純ノ介らが所属、また主な逝去会員として、入野義朗(名誉会長)、池内友次郎、いずみたく、武満徹、柴田南雄、黛敏郎(名誉会長)、團伊玖磨、山本直純、伊福部昭、高木東六、松村禎三、別宮貞雄、冨田勲、松下功(前会長・名誉会長)らが所属した[2]。
2001年より、作曲活動の振興を目的にJFC作曲賞を設立。歴代受賞者に宮内康乃、安野太郎、會田瑞樹らがいる。
沿革[編集]
- 1962年、日本作曲家組合として設立
- 1964年10月15日、経理問題をめぐり意見に相違が生じていた日本音楽著作権協会と、刷新委員を設けることで和解[3]
- 1969年の定款改正に伴い、日本作曲家協議会と名称変更
- 1983年に文部科学大臣から、社団法人として認可
主な事業[編集]
- 楽譜制作
30年にわたって、国内の音楽機関、海外の音楽関係団体に685曲もの楽譜を制作して配布。オーケストラ作品などの楽譜も、1979年度からサントリー音楽財団の助成を受けて30曲以上出版。和文・英文の作品目録も作成[4]。 - 演奏会
「日本の作曲家」、「こどもたちへ」、「JFCアンデパンダン」、「JFC作曲賞本選会」、「国際交流コンサート」といった各種の演奏会を行い、作曲賞なども創設して後身の発掘にも取り組む。 - CD制作
楽譜制作事業で出版された作品の中から、レコード、CDを制作。国内の音楽機関、海外の音楽関係団体に配布。 - 日本の作曲家の作品リスト編集
会員を中心に日本人の作曲家の作品をリストアップし、目録を制作。1980年から、サントリー音楽財団から隔年で出版。 - 健康保険
「文芸美術国民健康保険組合」などに団体加入して会員の便宜を図っている[5]。