日本三大花火大会

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日本三大花火大会(にほん(にっぽん)さんだいはなびたいかい)は、日本で開催される主要な3つの花火大会をまとめたもの。一般には、平成時代の日本三大花火大会を指す。

日本三大花火大会[編集]

江戸時代[編集]

江戸時代には、以下の3つの花火大会をまとめて「日本三大花火」と称されていたとされる[1][2][3][4]

江戸時代の日本三大花火大会
呼称 令制国 伝統を受け継ぐ現在の大会
名称 都市 位置
水戸の花火 水戸藩 常陸国 伝統を受け継ぐ花火大会は不明
市川の花火 甲府藩 甲斐国 神明の花火大会 山梨県西八代郡市川三郷町 地図
吉田の花火 三河吉田藩 三河国 豊橋祇園祭 愛知県豊橋市 地図

現在[編集]

以下の3つの花火大会をまとめて「日本三大花火大会」と称されている[5][6][7]。ただし2007年平成19年)までは、これらの大会に大阪府富田林市で開催の教祖祭PL花火芸術が加わって「日本四大花火大会」と称されていた時期もあった。

現在の日本三大花火大会
名称 開催都市 打上
場所
開催時期 初回開催 打上数 観客数
全国花火競技大会
大曲の花火)
秋田県大仙市 地図 08月第4土曜 1910年明治43年) 18,000発/1夜 080万人/1夜
土浦全国花火競技大会 茨城県土浦市 地図 10月第1土曜 1925年大正14年) 20,000発/1夜 080万人/1夜
長岡まつり大花火大会 新潟県長岡市 地図 08月2日3日 1879年(明治12年) 20,000発/2夜 104万人/2夜
大会提供花火(2014).JPG Tsuchiura Fireworks Competition 2009 a.jpg Nagaoka Festival Fireworks 2015 Phoenix 20150802.jpg
大曲の花火の
大会提供花火(2014年)
土浦全国花火競技大会の
ワイドスターマイン(2009年)
長岡まつりの
復興祈願花火フェニックス(2015年)

日本三大競技花火大会[編集]

日本煙火協会が後援する以下の表の3つの競技花火大会をまとめて「日本三大競技花火大会」と称されている[8]

  • 各部門の優勝者に与えられる賞を掲載。大曲では各部門の優勝者に大曲商工会議所会頭賞および大会会長賞も授与される。大曲と土浦では、2位以下にも賞が与えられている。
日本三大競技花火大会
名称 全国花火競技大会
(大曲の花火)
土浦
全国花火競技大会
伊勢神宮奉納
全国花火大会
開催地 秋田県大仙市(地図 茨城県土浦市(地図 三重県伊勢市地図
写真 大曲の花火の四重芯変化菊 土浦全国花火競技大会のスターマイン Ise Miyagawa Fireworks 20110716A.jpg
初回開催 1910年(明治43年) 1925年(大正14年) 1953年昭和28年)
出場業者数 28社 約70社 約50社
総合優勝 内閣総理大臣賞 内閣総理大臣賞



10号玉 (芯入割物) 中小企業庁長官賞
朝日新聞社
中小企業庁長官賞 観光庁長官賞
(自由玉) 文部科学大臣
河北新報社
創造花火 経済産業大臣
秋田魁新報社
茨城県知事
スターマイン 経済産業大臣賞 国土交通大臣
昼花火 秋田県知事
特別賞 観光庁長官賞
日本煙火協会会長賞

沿革[編集]

大曲の花火大会は東北地方の花火師を対象として1910年明治43年)に始まるが、当時としては優勝賞金が極めて高かったため全国の花火師が参加するようになり、第一次世界大戦大戦景気に沸いていた1915年大正4年)に「全国花火競技大会」と改称した[9][10]。一方、土浦の花火大会は大正関東地震関東大震災)による震災恐慌中の1925年(大正14年)に始まり、戦後占領期1946年昭和21年)に大曲と同様の「全国花火競技大会」に改称して全国の花火師が競う大会となった[11]

1959年(昭和34年)、土浦で「速射連発」(現在でいうスターマイン)を独立した競技部門としたことで競技花火大会としての特色が生まれた。1961年(昭和36年)3月、日本煙火工業会が社団法人日本煙火協会を創設することを決議すると、同年に土浦が日本で初めて通商産業大臣賞および中小企業庁長官賞が授与される花火大会となった[12]中小企業庁通商産業省(現・経済産業省)の外局)。

大曲でも2年後の1963年(昭和38年)に通商産業大臣賞(現・経済産業大臣賞)が授与され始め、翌1964年(昭和39年)に「創造花火」という独自の競技部門が生まれた[10]。また、1966年(昭和41年)から中小企業庁長官賞の授与が始まり、1978年(昭和53年)には「昼花火」という独自の競技部門が生まれた[10]

バブル景気が始まると大曲では競技後に行われる「大会提供花火」が人気となり[10]、観客数が急増した。1992年(平成4年)、土浦が「土浦全国花火競技大会」と改称し[11]半世紀近く続いた大曲と土浦の両大会が同名である状態は解消された。1996年(平成8年)、大曲で科学技術庁長官賞が授与され始めた[10]

2000年(平成12年)から、大曲および土浦の両大会で内閣総理大臣賞が授与され始めた[12]。同賞を授与出来るのは、全国の競技花火大会の中で大曲と土浦のみであるため、両者をまとめて「日本二大競技花火大会」と言う場合もある[13]。なお、中央省庁再編に伴い、2001年(平成13年)から通商産業大臣賞は経済産業大臣賞に、科学技術庁長官賞は文部科学大臣奨励賞(2015年より文部科学大臣賞)に改称された。

2005年(平成17年)から伊勢神宮で第62回式年遷宮が始まると伊勢市は、伊勢神宮奉納全国花火大会が1889年(明治22年)の第56回式年遷宮に由来し、中断を経て1953年(昭和28年)の第59回式年遷宮から現在に至るとの見地に立って[14] 競技花火大会としての質向上を目指し始め、審査体制を2007年(平成19年)に全面的に見直した[15]。大曲と土浦に伊勢を加えた3者をまとめて「日本三大競技花火大会」という名称は古くからあると同市では主張している[14] が、観光PRで使用し始めたのは同市で「全国花火サミット」が開催された2008年(平成20年)からである。このような中、伊勢でも経済産業大臣賞の授与を始めたいと経済産業省に掛け合ったところ、大曲の創造花火、土浦のスターマイン、諏訪の若手花火師限定といった特色が伊勢には無いからとの理由で断れてしまう[14]。しかし国土交通省に掛け合い、2011年(平成23年)から国土交通大臣賞および観光庁長官賞を授与し始めることに成功した[14]観光庁は国土交通省の外局)。

競技花火大会での賞[編集]

以下に、競技花火大会で授与されている国務大臣の賞を列挙する。

内閣総理大臣賞
  • 全国花火競技大会(秋田県大仙市):2000年(平成12年)より総合優勝者に授与。大曲では10号玉・創造花火・昼花火の3部門総てに出場しなくてはならないため、花火師としての総合力が試される大会であると言える。大曲の内閣総理大臣賞は、夜花火である10号玉および創造花火の両部門での総合評価によって授与される。
  • 土浦全国花火競技大会(茨城県土浦市):2000年(平成12年)より総合優勝者に授与。土浦では10号玉・創造花火・スターマインの3部門のうちいずれか1つのエントリーも出来るため、1部門のみに集中して準備・出場できる。土浦の内閣総理大臣賞は、3部門の各優勝者の中から1業者を選出して授与するため、ある部門に秀でた花火師にとっては有利な大会であるとも言える。
経済産業大臣賞(旧・通商産業大臣賞)
  • 土浦全国花火競技大会(茨城県土浦市):1961年(昭和36年)よりスターマイン部門の優勝者に授与。
  • 全国花火競技大会(秋田県大仙市):1963年(昭和38年)より創造花火部門の優勝者に授与。
  • 全国新作花火競技大会長野県諏訪市):2004年(平成16年)より優勝者に授与。
過去
文部科学大臣賞
  • ふくろい遠州の花火静岡県袋井市):8号玉2発とスターマインの部の優勝者に授与。
  • 全国花火競技大会(秋田県大仙市):1996年(平成8年)より科学技術庁長官賞として授与され、2001年(平成13年)に文部科学大臣奨励賞に改称され、2015年(平成27年)より現称となった。
国土交通大臣賞
  • 伊勢神宮奉納全国花火大会(三重県伊勢市):2011年(平成23年)よりスターマインの部の優勝者に授与。

脚注[編集]

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  1. ^ 江戸時代の「日本3大花火」、第23回神明の花火大会開催決定!47NEWS 2011年6月23日
  2. ^ 城の歴史散歩〈43〉義清館(市川三郷町市川大門)朝日新聞 2012年4月6日
  3. ^ 市川三郷レンジャー誕生!!市川三郷町
  4. ^ 花火のふるさと三州吉田豊橋観光コンベンション協会)
  5. ^ OVO (2016年7月27日). “日本の花火大会ランキング 行ってみたい1位は...”. OVO [オーヴォ] K.K.Kyodo News. 2016年8月2日閲覧。
  6. ^ spark_ryot (2016年7月27日). “プロの花火師が選ぶ!絶対に見逃したくない美しい「花火大会」10選”. Find Travel Official Site. 2016年8月2日閲覧。
  7. ^ 株式会社レッカ社 『「日本三大」なるほど雑学事典』 PHP研究所〈PHP文庫〉、2009年12月、156-157頁。ISBN 978-4569673677
  8. ^ “第63回伊勢神宮奉納全国花火大会 全国の花火師入魂の花火、秋の夜空に”. 伊勢志摩経済新聞. (2015年9月13日). http://iseshima.keizai.biz/headline/2404/ 2016年3月6日閲覧。 
  9. ^ 2011年の第85回全国花火競技大会 大曲の花火ダイドードリンコ
  10. ^ a b c d e 全国花火競技大会の歴史全国花火競技大会
  11. ^ a b 土浦全国花火競技大会(観光いばらきブログ+「観光いばらき いばらきリレーブロログ」作成者:土浦市観光協会 2011年9月27日
  12. ^ a b 歴史土浦全国花火競技大会
  13. ^ いばらきもの知り博士:全国の花火師たちが誇る最高傑作が茨城県に集結茨城県
  14. ^ a b c d 第4回事業総点検(外部点検)会議録(要旨) (PDF) (伊勢市)
  15. ^ 観光企画課 (PDF) (伊勢市)
  16. ^ 港まつり 能代の花火とは(港まつり 能代の花火)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]