日本における同性結婚

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日本における同性結婚(にほんにおけるどうせいけっこん)では、日本における同性結婚に関わる歴史と現実について説明する。

概要[編集]

2021年令和3年)4月1日現在、日本国内において同性結婚は法的に認められていないG7フランスアメリカ合衆国イギリスドイツ、日本、イタリアカナダ)のうち、同性結婚もシビル・ユニオンも法制化されていない国は日本のみで各地方自治体が同性パートナーシップ制度を導入している。2015年11月の初制度導入から2020年2月時点で34の自治体が同性パートナーシップ制度を導入しており、759組が利用しており[1]、2020年9月30日時点で64の導入自治体が全国で1501組が利用している[2]。2021年10月時点で全日本人口中41.1%の地方自治体に導入されている[3]。2022年3月31日時点で209の自治体でパートナーシップ制度が施行され、利用者数は2832組。全日本人口における人口カバー率は52.1%である[4]。  

パートナーシップ制度導入自治体別利用者数内訳(2020年9月30日時点)[編集]

北海道札幌市104、茨城県全域34、栃木県鹿沼市1、群馬県大泉町1、埼玉県さいたま市16、埼玉県川越市9、千葉県千葉市75、東京都港区8、東京都文京区6、東京都世田谷区128、東京都渋谷区50、東京都中野区63、東京都豊島区32、東京都江戸川区15、東京都府中市8、神奈川県横浜市113、神奈川県川崎市19、神奈川県相模原市11、神奈川県横須賀市17、神奈川県鎌倉市5、神奈川県小田原市6、神奈川県逗子市、1、神奈川県葉山町3、新潟県新潟市7、静岡県浜松市22、愛知県西尾市0、愛知県豊明市1、三重県いなべ市0、三重県伊賀市5、京都府京都市27、大阪府全域46、大阪府大阪市237、大阪府堺市21、大阪府貝塚市0、大阪枚方市11、大阪府富田林市2、大阪府大東市1、大阪府交野市1、兵庫県尼崎市12、兵庫県芦屋市1、兵庫県伊丹市2、兵庫県宝塚市10、兵庫県川西市0、兵庫県三田市3、奈良県奈良市3、奈良県大和郡山市0、岡山県岡山市5、岡山県総社市2、徳島県徳島市4、香川県高松市6、香川県三豊市3、福岡県北九州市13、福岡県福岡市77、福岡県古賀市2、長崎県長崎市5、熊本県熊本市2、宮崎県宮崎市12、宮崎県木城町0、沖縄県那覇市33[5]

世論調査[編集]

日本全国の状況
  パートナーシップを可能にする都道府県と市町村
  パートナーシップを可能にしない都道府県と市町村
  • 毎日新聞社が2015年3月14~15日に実施した全国世論調査では、「あなたは、男性同士、女性同士で結婚する同性婚に賛成ですか、反対ですか」との質問に対し、賛否を明らかにしない「無回答」が17%と多いものの、「賛成」が44%で「反対」の39%を上回った[6]。男性は38%が「賛成」、女性は50%が「賛成」と答えた。
  • 産経新聞社FNNが2015年3月28~29日に実施した合同世論調査では、同性婚について53.5%が賛成、反対は37.4%だった[7]
  • 文部科学省の研究グループが2015年3月に全国の20~79歳の男女2600人を無作為抽出した意識調査では、1259人(男性585人、女性674人)から回答があり、同性婚を法律で認めることについて、全体では賛成派が55.3%、反対派が44.7%だった[8]。男性の50%が反対(賛成44.8%)、女性の56.7%が賛成(反対33.8%)と回答した。
  • NHKが2017年に実施した18歳以上を対象とした世論調査では、2643人から回答があり、「同性婚を認めるべきか」という質問に「そう思う」が50.9%、「そう思わない」が40.7%だった[9]
  • 厚生労働省付属の国立社会保障・人口問題研究所が全国の既婚女性約6000人を対象に2018年7月に実施した「全国家庭動向調査」で、「男性どうしや、女性どうしの結婚(同性婚)を法律で認めるべきだ」への賛成割合は69.5%だった[10]。年齢が低いほうが同性結婚に賛成する割合が高く、29歳以下の賛成割合は92.1%、30~39歳の賛成割合は89.5%だった。
  • 電通ダイバーシティ・ラボが2018年10月に全国の20~59歳の6万人を対象に実施した「LGBT調査2018」では、同性婚について78.4%の人が賛成していた[11]。賛成する人は男性(69.2%)よりも女性(87.9%)の方が多く、また若年層ほど高い傾向にあった(20代87.3%、50代72.5%)。
  • 石田仁(成蹊⼤学非常勤講師。博士(社会学))、石本健良(金沢大学人類文学類准教授)、釜野さおり(国立社会保障・人口問題研究所室長)らが2019年12月に、1495名の国内に在住する40~69歳までの男女を対象にした意識調査では、72.6%が同性婚に〈賛成〉していた[12]。女性より男性の方が〈反対〉者の割合が多かったが、男性でも64.3%が同性婚に〈賛成〉していた。
  • 朝日新聞社東京大学の谷口将紀研究室が2020年3~4月に、無作為に選んだ全国の有権者3000人を対象に実施した共同調査では、有効回答が2053人あり、同性婚について賛成派46%、中立31%、反対派23%であり、賛成派が反対派の2倍となった[13]。自民党支持層でも同性婚について賛成派41%、中立30%、反対派29%と、賛成派が反対派を上回った。
  • 朝日新聞社が2021年3月20~21日に男性同士、女性同士の結婚を法律で認めるべきかを、電話世論調査で尋ねたところ、「認めるべきだ」が65%に上り、「認めるべきではない」22%を大きく上回った[14]。自民支持層でも57%が「認めるべきだ」と答え、「認めるべきではない」32%を上回った[14]。「認めるべきだ」は若年層ほど高く18~29歳は86%、30代は80%。60代も66%が「認めるべきだ」と答えた[14]

憲法第14条の解釈[編集]

日本国憲法第14条[編集]

日本国憲法第14条1項は、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種信条性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」とし、「法の下の平等」を規定している[15]

憲法14条1項については、国民に対し、法の下の平等を保障したものであり、「人種、信条、性別、社会的身分又は門地」は例示的なものであって、必ずしもそれに限るものではなく、この平等の要請は、事柄の性質に即応した合理的な根拠に基づくものでないかぎり、差別的な取扱いをすることを禁止する趣旨であるとするのが最高裁判所判例である[16][17]

婚姻による法的効果が一切認められない現状は14条違反とする判決[編集]

2019年1月、北海道の男性カップル2組と女性カップル1組が婚姻届を提出したが「不適法」として受理されなかった[18]。受理されなかった当該カップル計6人は2月14日、同性同士の結婚が認められないのは憲法で保障された「婚姻の自由」や「平等原則」に反するとして、国に1人100万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。それとともに、6組のカップルが東京地裁に、3組のカップルが大阪地裁に、1組のカップルが名古屋地裁に同額の損害賠償を求める訴訟を起こした[19][20]。9月5日には1組の男性カップルが福岡地裁に同様の訴訟を起こした[21]

2021年3月17日、札幌地裁(武部知子裁判長、松長一太裁判官、川野裕矢裁判官)は原告の請求を棄却するも、同性愛者に対して、婚姻によって生じる法的効果の一部ですらもこれを享受する法的手段を提供しないとしていることは、法の下の平等を定めた憲法14条に違反するとの判断を下した[22][23][24][25][注記 1]。武部知子裁判長は判決書の事実及び理由で次のように述べた[27]

異性愛者と同性愛者の違いは、人の意思によって選択・変更し得ない性的指向の差異でしかなく、いかなる性的指向を有する者であっても、享有し得る法的利益に差異はないといわなければならない。(略)

本件規定(注・民法及び戸籍法の婚姻に関する諸規定)が、異性愛者に対しては婚姻という制度を利用する機会を提供しているにもかかわらず、同性愛者に対しては、婚姻によって生じる法的効果の一部ですらもこれを享受する法的手段を提供しないとしていることは、立法府が広範な立法裁量を有することを前提としても、その裁量権の範囲を超えたものであるといわざるを得ず、本件区別取扱いは、その限度で合理的根拠を欠く差別取扱いに当たると解さざるを得ない。

したがって、本件規定は、上記の限度で憲法14条1項に違反すると認めるのが相当である。 — 令和3年3月17日判決言渡 平成31年(ワ)第267号 損害賠償請求事件

憲法第24条の解釈[編集]

日本国憲法第24条[編集]

日本国憲法第24条1項「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」、及び同条2項「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して制定されなければならない」の解釈を巡り、議論がある。

「24条の『両性』とは男女のことを指すため、同性婚の法制化には憲法の改正が必要」とする解釈がある。

2014年6月には、青森市役所で、憲法24条の規定を理由に同性婚の届け出が却下されたこともあった[28]

改憲必要論[編集]

  • 中央大学教授法学者植野妙実子は、2000年の著書で、「日本国憲法二十四条一項は、婚姻が両性の合意のみに基づいて成立するとしているので、婚姻は異性間でしか行われない」として、憲法24条が想定する婚姻は異性婚に限られていると述べている[29]。同様の見解として、弁護士の藤本尚道は2015年4月に「ここでは明確に『両性の合意のみ』と規定されていますから、『同性婚』は想定されていないというのが素直な憲法解釈でしょう」と述べている[30]日本女性法律家協会所属の津田塾大学教授である武田万里子は、2011年の著書で、憲法上の同性婚の許容性については述べていないものの、憲法24条が「異性間の婚姻・家族を前提としていることは明らかである」としている[31]。このような理解を前提に、憲法学者八木秀次は2015年3月に、憲法の規定は「同性婚を排除している」と主張している[32]。憲法学者の辻村みよ子は2008年の著書で、憲法24条の規定が「『超現代家族』への展開にブレーキをかけうる」として同性婚合法化の障壁になっているとの見解を示している[33]
  • 辻村みよ子は2016年4月の著書で「通説は24条下では同性婚は容認されないと解してきた」と分析している[34]。しかし、弁護士の鈴木朋絵と、同じく弁護士の森あいは『自由と正義』(日本弁護士連合会)2016年11月号で辻村の上記の文を引用し、「日本の憲法学上、同性婚はほとんど論じられてこなかった。そもそも、同性婚を論ずる際に問題とされがちな憲法24条についてさえ、著名な基本書に記載は存在しないか、または極めて少ない。(中略)『通説』を決められるほど議論されてはいない」と指摘している[35]。また、辻村は同じ著書の中で、個人の尊重幸福追求権が重視される昨今では、状況の変化をもって同性婚を認めるのも無理な解釈とは言えないとも説明している[34][35]
  • 自身が同性愛者であることを公表している市民活動家明智カイトは、2015年4月の記事で司法関係者の間に「憲法を改正しなければ、同性婚は法的に成立しない」という意見もあると述べている[36]
  • 2019年6月26日、自由民主党政務調査会が出した報告では、同性愛の理解を推し進めると宣言している一方、結婚の問題については、憲法24条を理由に「同性婚容認は相容れない」としている[37]

これに対し、憲法24条1項の規定は「家族形成の自由」と「婚姻における男女の平等」、家や親ではなく結婚する当人個人の意思の尊重などを意図したものであって、同性婚の禁止を意図したものではないとし[38]、現憲法下での同性婚の法制化は可能であるという解釈が存在する。

改憲不要論[編集]

  • 日本弁護士連合会は、2019年7月24日付けで山下貴司法務大臣、安倍晋三内閣総理大臣(第4次安倍第1次改造内閣)、大島理森衆議院議長および伊達忠一参議院議長宛てに提出した意見書の中で、次のように述べている[39]
    • 日本国憲法第24条1項は『当事者の合意のみを要件とする婚姻の自由を保障しているが、これは、自己の意思に反する婚姻を強制されず、また、婚姻の成否への両当事者以外の第三者の意思の介入を禁じることを目的としたものである。
    • 最高裁も、同項について、「婚姻をするかどうか、いつ誰と婚姻をするかについては、当事者間の自由かつ平等な意思決定に委ねられるべきであるという趣旨を明らかにしたものと解される。」と判示しているところであり(最大 判平成27年12月16日民集69巻8号2586頁)、同項の趣旨は婚姻が当事者の自由かつ平等な意思決定に委ねられるべきものを明らかにする趣旨であって、同性婚を禁止する趣旨ではない。
    • そして、同条2項は、「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」と規定し、 個人の尊厳と両性の本質的な平等が、家庭生活において法律を通じて具体化されなければならないことを定めている。
    • 同項の趣旨についても、上記最高裁判決は、「具体的な制度の構築を第一次的には国会の合理的な立法裁量に委ねるとともに、その立法に当たっては、同条1項も前提としつつ、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚すべきであるとする要請、指針を示すことによって、その裁量の限界を画したもの」とした上で、「憲法上直接保障された権利とまではいえない人格的利益をも尊重すべきこと、両性の実質的な平等が保たれるように図ること、婚姻制度の内容により婚姻をすることが事実上不当に制約されることのないように図ること等についても十分に配慮した 法律の制定を求めるものであり、この点でも立法裁量に限定的な指針を与えるもの」であると判示した。
    • このように、憲法24条全体の趣旨は、明治憲法時代の家父長制度の解体と個人の尊厳と両性の本質的平等を徹底した新しい家族制度の構築にあり、制度の構築に当たって立法裁量を画する意義をも有するというべきであり、このような同条2項の趣旨から同性婚を禁止する趣旨を読み取ることはできない。
    • 次に憲法24条の趣旨にかかわらず、「両性の合意のみ」との文言自体が同性婚を禁止しているという議論が可能かが問題となる。
    • しかし、憲法の制定当時は、同性愛は精神障害として治療の対象とされていた時代であり、憲法の制定に当たって、同性婚を想定するようなことはあり得なかった。
    • 当然、憲法制定会議の議論においても、同性婚を禁止すべきか否かが議論されることもなかった。
    • したがって、「両性の合意のみ」との文言が同性の婚姻を禁止する趣旨まで有すると考えることはできない。』と述べた上で、『したがって、憲法24条は、同性婚を法律で認めることを禁止しておらず、 その基本的な趣旨に照らせばむしろ許容しているものと考えるべきである。』と日本弁護士連合会は結論づけている[39]
  • 衆議院法制局は、2021年2月25日に第204回国会衆議院予算委員会の分科会で「憲法24条は同性婚を禁止していないと解釈できるか」という質問に対して「憲法24条1項と同性婚の関係については、論理的にいくつかの解釈が成り立ち得ると考えますが、結論から申しますと、少なくとも日本国憲法は同性婚を法制化することを禁止はしていない、すなわち認めているとの『許容説』は、十分に成り立ち得ると考えております」と回答した[40]
  • 宇都宮地裁は、2019年9月18日に、憲法24条が婚姻を「両性の合意のみに基づく」としているのは「憲法制定当時は同性婚が想定されていなかったからにすぎず、同性婚を否定する趣旨とまでは解されない」と判示した[41]
  • 首都大学東京教授である憲法学者の木村草太は2017年5月に、憲法24条1項は「異性婚」が両性の合意のみに基づいて成立することを示しているにすぎず、同性婚を禁止した条文ではないと述べている[42]。「主要な憲法の教科書を見ても、『憲法24条の保護は同性婚に及ばない』と解説するものはあっても、『同性カップルの共同生活に法的効果を認めると憲法違反だ』とか、『同性カップルに、里親資格を認めると憲法違反だ』と書いたものは見当たりません」[43]
  • 東京弁護士会所属の弁護士である濵門俊也は、2015年6月に、憲法24条で規定されている「婚姻」には同性婚が含まれず、憲法は同性婚について何も言及していないため、同性婚の法制化は憲法上禁じられていないと考察している[44]
  • 大阪電気通信大学教授である法学者の中里見博は、2015年に、憲法24条は婚姻の成立の「当事者主義」を打ち出すことに力点を置いており、同性婚の排除を宣明する目的で書かれたものではないとの見解を示している[45][46]
  • 聖学院大学政治経済学部教授である石川裕一郎は「日本の法制度は同性婚を認めてはいないが、禁止もしていない」と主張し、違憲論を否定している。また、違憲論に対して「私を含め多くの憲法学者、民法学者、法律家たちはそれは間違いとする立場をとっています。」として、合憲論が法律家の間で多数派であるという見解を示した[47]
  • 早稲田大学法学学術院教授、弁護士である棚村政行は2015年2月に、「憲法24条の主眼は、婚姻をかつての『家制度』から解放することにある。当時、同性婚を念頭に置いた議論はされておらず、排除しているとまでは言えない」と述べた上で、「憲法14条の法の下の平等などに照らせば同性婚を認めないのは問題だ」と指摘している[48]
  • 明治大学教授である憲法学者の辻村みよ子は、個人の尊重や幸福追求権が重視される昨今では、状況の変化をもって同性婚を認めるのも無理な解釈とは言えないと説明している[49][35]
  • 神戸学院大学准教授である憲法学者の福嶋敏明は2015年に、「個人の尊厳と両性の本質的平等」への立脚を命じた24条2項の規定が同性婚法制化を阻むとは考え難いとの観点から、同性婚を積極的に排除する意図を憲法から見出すことは困難であると述べるとともに、同性婚を認めるために憲法を改正する必要はないと論じている[46][50]
  • 大阪弁護士会所属の弁護士である三輪晃義は2017年に、24条2項が「個人の尊厳」に立脚した家族制度の制定を要請していることから、同項を根拠にして同性婚が法制化される可能性を主張している[51][52]
  • 早稲田大学法学学術院教授である岩志和一郎は2018年5月に、「合意のみ」という部分にこそ自由権としての本質的な意義があるのであり、「合意」の当事者についてはその典型例として「両性の」と記しているにすぎないとする解釈を提示している[53]
  • これらの学説に加え、憲法24条2項(個人の尊厳と両性の本質的平等)の「個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚する」という部分に注目し、これが同性婚を認める根拠になるのではないか、と主張している法律家もいる[54]
  • 「両性」は「男女」の組み合わせに限定されず、「それぞれの独立した両方の性」として「女性と女性」「男性と男性」の組み合わせも含まれると解釈することで、憲法24条1項が同性婚の権利をも保障しているとする見解もある[55]

海外における憲法解釈の事例[編集]

  • スペイン憲法第32条には、「男性及び女性は、法的に完全に平等に婚姻する権利を有する。(El hombre y la mujer tienen derecho a contraer matrimonio con plena igualdad jurídica.)」という、日本国憲法第24条に類似する文言があるが、改憲されることなく2005年に同性婚が認められた[56]。スペイン憲法裁判所は「スペイン憲法の制定年である1978年当時は婚姻にまつわる議論において個々人の性的指向はまったく触れられず、離婚や、婚姻と家族の違い、および婚姻における男女平等の保障といった話題に終始していた。したがって、同性婚は黙示に承認も排除もされていなかった。」と判決を出した。

裁判例[編集]

  • 宇都宮地裁は、2019年9月18日、憲法24条が婚姻を「両性の合意のみに基づく」としているのは「憲法制定当時は同性婚が想定されていなかったからにすぎず、同性婚を否定する趣旨とまでは解されない」と判示した[41]
  • 札幌地裁は、2021年3月17日、原告の同性婚は憲法24条によって保障されているという主張に対し、「いわゆる婚姻をするについての自由は、憲法24条1項の規定の趣旨に照らし、十分尊重に値するものと解することができる」と判例[57]を引きつつ、「現行民法への改正や憲法が制定された戦後初期の頃においても、(中略)同性婚は許されないものと解されていた。このような経過に加え、憲法24条が「両性」など男女を想起させる文言を用いていることにも照らせば、同条は異性婚について定めたものであり、同性婚について定めるものではないと解するのが相当である」と判示し、婚姻をするについての自由が同性間には及ばないとした。その上で、憲法24条が「異性婚について定めるものであり、同性婚について触れるものでないことも併せ考慮すれば、同条は、同性愛者が異性愛者と同様に上記婚姻の本質を伴った共同生活を営んでいる場合に、これに対する一切の法的保護を否定する趣旨まで有するものとは解されない」「(民法及び戸籍法の婚姻に関する諸規定及び憲法24条の規定は、)同性愛者のカップルに対する一切の法的保護を否定する理由となるものとはいえない」と判断した[58]

民法[編集]

民法は、第二章「婚姻」第一節「婚姻の成立」第一款「婚姻の要件」において婚姻の成立要件について規定しているが、婚姻が異性カップルにのみ成立すると規定する条文はない。第739条は、婚姻の届出について、「婚姻は、戸籍法 (昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる」(第1項)、「前項の届出は、当事者双方及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない」(第2項)と規定している。

なお、家裁レベルでは戸籍法第113条に基づく戸籍訂正を認める前提として、同性結婚は民法742条の「婚姻をする意思がない」該当し無効であるという判例がある[59]

戸籍法[編集]

戸籍法は、第6節「婚姻」第74条において、婚姻の届書に記載する事項として、「夫婦が称する氏」と記載しており、同性結婚は想定されていない[60]

世界において同性結婚した者の日本における扱い[編集]

同性結婚を認める国家が増大しつつある中、それらの国において同性結婚した者の配偶者を、日本への入国および在留においてどのように扱うかについては、日本において同性結婚が認められないからといって、それらの国家では法律で結婚した同性配偶者の入国および在留を、異性配偶者と異なる扱いをすることは、国際慣習法人権人道上の問題から排除出来ない。

こうした事情から、外務省2003年平成15年)以降、外交官の同性配偶者の日本への入国および在留に際し、事実上異性配偶者と同様の扱いをしてきている。また、在日米軍関係者の同性配偶者や、その他民間の同性配偶者についても、事実上異性配偶者と同様の日本入国および在留が認められている。

パートナーシップ法と日本の内縁関係[編集]

一方で、パートナーシップ法(シビル・ユニオン)などで、夫婦と同一の権限を同性のカップルにも認める法律を制定し、夫婦としてでなく家族として籍の登録を認めることが同性婚の代替として提案されている。この点で日本は戦前は結婚に親の承諾が必要であったため、駆け落ちなどで結婚をせずに内縁関係の「夫婦」となるケースが多かったため、戦前から、内縁関係の夫婦にも正式に結婚した夫婦に近い権利を与える判例が多かった。

また近年、異性間の婚姻届を出さない「事実婚」カップルでも、住民票に「妻(未届け)」などと記載すれば、事実上の婚姻関係が証明されるようになりつつある[61]

この延長で、同性カップルを男女の内縁関係に類似した事実婚とみなし、ある程度は法律が保護するような判断を下した判決[41]や、日本に長年に渡る日本人の同性パートナーがいることを理由として国外退去命令が取り消された例[62]もあり、日本でも、同性カップルの権利が法的に全く無視されているとも言い切れないところもある[注記 2]。そのため、日本の場合、既に認められている権利と認められていない権利の基準があいまいで、司法関係者や行政の窓口の担当者によって判断が違う。同性愛者のカップル自身が、どこまで法的な保護をあてにできるのか、はっきりと分からないところが最大の問題であると指摘する声もある。

また、以下のような判決もある。同性パートナーが死去した後、相手の親族に火葬への立ち合いを拒否された上、共同経営していた会社も廃業させられたとして、相手の親族に対し慰謝料などを求める訴訟が大阪地方裁判所に起こされたが、同地裁は2020年に判決で「親族は、男性が事務所の従業員だと思い、夫婦と同様の関係とは認識していなかった」と述べ、不法行為はなされていなかったとの判断を示して訴えを退けている[63]

2021年3月19日、同性カップル間でも内縁関係が成立するとの司法判断が最高裁で確定した[64]

異性と結婚(1960年代半ば頃まで)
1965年(昭和40年)頃までの日本の同性愛者は、明治期以降の家制度にならい、いえを継承する跡継ぎを設けるために、あるいは世間体を繕うために、同性愛者であっても異性と結婚することが多かった(後述)。地方によっては、夫が自分に関心がない事実を知っていても、妻が忍耐するのが常識であった。
代替制度としての養子縁組
江戸時代頃まで[注記 3] 日本では同性愛の関係が「衆道」といって、年長者と年少者の擬似的な親子関係とみなされ得るものもあったことや、養子関係といっても、1日でも誕生日が違えば養子縁組が可能なことから、ごく最近まで同性愛者間のパートナーシップは、戸籍上は養子縁組の形で登録されてきたという事情もある[注記 4](詳細「同性結婚#同性結婚の前史参照」。
しかし遺産相続権をめぐって同性愛の関係であることを理由に、片方の親族から養子縁組関係の無効を要求する訴訟を起こされるようなケースが想定される[要出典]。よって、実務的な観点からはパートナーシップ法(シビル・ユニオン)などの明確な立法化が望ましいとされる。

同性婚やパートナーシップ法実現の要求[編集]

2019年に発表された電通の調査によれば、20~59歳の日本人のうち78.4%が同性婚の合法化に「賛成」あるいは「どちらかというと賛成」と回答している[65]

最近では、海外での同性婚合法化の波を受け日本の同性愛者の間でも、親子擬制の養子縁組ではなく、男女の結婚のようなきちんとした婚姻関係かそれと同等の関係を結びたいという声も高まってきている。「特別配偶者法全国ネットワーク」は、民法配偶者の規定に、同性カップルに適用できる「特別配偶者」という枠をつくり、同性カップルにも男女間と同等の権利を保障すべきだと訴えている[61]

日本においては社会民主党が選挙公約にフランスのPACSをモデルとした新制度の創設を目指す[66] とし、日本共産党は欧米各国のパートナーシップ法などを参考に、日本でも同様の制度を実現するとした[67]。その他、下節でも触れるように、日本維新の会が「レインボープライド愛媛」が実施した政党アンケートで、同性婚に賛成とした。

国会では、2019年6月3日に、同性同士で結婚できることを法律に明記するべきだとして、民法を改正する法案(婚姻平等法案)を、立憲民主党日本共産党社民党の野党3党が、衆議院に提出した。

同性結婚に対する政党の立場[編集]

2019年(令和元年)7月の第25回参議院議員通常選挙に際し、LGBT法連合会が各政党に対して行った調査によると、同性婚に対する各党の態度は以下のようになっている[68]
「問4 世界では、現在27の国と地域で同性婚が制度化され、他の多くの国・地域でも同性カップルに適用できるパートナーシップ制度が広まっています。同性カップルは、現行の婚姻制度に当てはまらないため困難に陥る例が多く、異性カップルと同様・同等に、法的認知・サポートを受けられるようにする法制化を望む声が高まっています。どのような対応が望ましいとお考えですか?」
  1. 同性間でも男女と同じ婚姻制度を適用できるようにするべきだ:立憲民主党日本共産党社民党
  2. 現行の婚姻に加えて、別途同性間だけのためのパートナーシップ制度を設けるべきだ
  3. 現行の婚姻に加えて、(事実婚など異性間でも、)同性間でも利用できるパートナーシップ制度を設けるべきだ:国民民主党日本維新の会
  4. こうした制度は異性間のものであるべきで特に必要ない
  5. 答えられない/わからない
  6. その他 
自由民主党:「憲法24条は、婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立すると定められており、現行憲法の下では、同性カップルに婚姻の成立を認めることは想定されておりません」というのが政府の立場であり、わが党も同様に考えています。また、一部自治体が採用した「パートナーシップ制度」について、国民の性的指向・性同一性に対する理解の増進が前提であり、その是非を含めた慎重な検討が必要あるものと考えます。
公明党:国民の性的指向と性自認に対する理解の状況も踏まえ、今後検討が必要である。
幸福実現党 :同性カップルに対して一定の配慮を行いながらも、同性婚の法制化には賛成していない。

同性結婚に関連した動き[編集]

2014年以前[編集]

パートナーシップ宣誓制度導入以後[編集]

2015年(平成27年)
  • 2月、東京都渋谷区議会が「結婚に相当する関係」と認める証明書を発行するという条例案をまとめ、3月に提出することを発表する。日本の地方自治議会では初の試み[75]
  • 3月31日、同性カップルを結婚に相当する関係と認め、「パートナー」として婚姻届と同等として証明する東京都渋谷区の『渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例』が、渋谷区議会本会議で、賛成多数で可決、成立[76][77][78]。採決結果は、定数34のうち自民党区議ら計11人が反対した[76][77][78]。同条例は、男女平等や多様性の尊重をうたった上で、「パートナーシップ証明」を実施する条項を明記[76][77][78]。パートナーシップを「男女の婚姻関係と異ならない程度の実質を備える関係」と定義[76][77][78]。同性カップルがアパートの入居や病院での面会を断られるケースなどに配慮し、不動産業者や病院に、証明書を持つ同性カップルを夫婦と同等に扱うよう求めている[76][77][78]。条例の趣旨に反する行為があり、是正勧告などに従わない場合は、事業者の名前を公表する規定も盛り込まれている[76][77][78]
  • 4月1日、東京都渋谷区がパートナーシップ宣誓制度を開始。全国で[76][77][78]
  • 11月1日、東京都世田谷区がパートナーシップ宣誓制度を開始。全国で2例目[79]
  • 11月30日兵庫県宝塚市がパートナー宣誓書を提出した同性カップルに、2016年6月から宣誓を証明する受領証を発行し、さまざまなサービスが受けられるよう、要綱を定めると発表した。
  • 12月10日、全国で2番目となる「性の多様性を尊重する都市・なは(通称・レインボーなは)」を宣言した沖縄県那覇市は、同性カップルの「パートナーシップ」に関する施策の導入に向け、検討を始めた。
  • 12月25日三重県伊賀市が、申請があった同性カップルに対し、翌年4月よりパートナーと認める証明書を交付する方針を固めた。
2016年(平成28年)
2017年(平成29年)
  • 2月から30代と40代の男性カップルが、大阪市に委託され10代男児を預かっており、同市に里親認定されている。同性カップルの里親認定は全国初とみられる[85]
  • 6月1日北海道札幌市がパートナーシップ宣誓制度を開始[86]。全国で6例目。政令指定都市では日本初。
2018年(平成30年)
2019年(平成31年・令和元年)
2020年(令和2年)
  • 1月1日、香川県三豊市がパートナーシップ宣誓制度を開始[122]。全国で32例目。
  • 1月6日、兵庫県尼崎市がパートナーシップ宣誓制度を開始[123]。全国で33例目。
  • 1月22日、大阪府がパートナーシップ宣誓制度を開始[124]。全国で34例目。都道府県規模では2例目。
  • 4月1日、東京都港区、東京都文京区、埼玉県さいたま市、神奈川県相模原市、神奈川県逗子市、新潟県新潟市、静岡県浜松市、奈良県奈良市、奈良県大和郡山市、香川県高松市、徳島県徳島市、福岡県古賀市、宮崎県木城町がパートナーシップ宣誓制度を開始した[125][126][127][128][129][130][131][132][133][134][135][136][137]。導入した自治体は全国で47となった。導入自治体の合計人口は約3300万人を超え、日本の人口の4分の1以上をカバーした。
  • 5月1日、愛知県豊明市と埼玉県川越市がパートナーシップ宣誓制度を開始[138][139][140]。全国で49例目。
  • 5月15日、兵庫県伊丹市がパートナーシップ宣誓制度を開始[141]。全国で50例目。
  • 5月17日、兵庫県芦屋市がパートナーシップ宣誓制度を開始[142][143]。全国で51例目。
  • 7月1日、神奈川県川崎市、神奈川県葉山町、三重県いなべ市、大阪府富田林市、岡山県岡山市がパートナーシップ宣誓制度を開始[144][145]。導入した自治体は全国で56となった。
  • 8月1日、兵庫県川西市がパートナーシップ宣誓制度を開始[146]。全国で57例目[147]
  • 9月1日、京都府京都市、大阪府貝塚市がパートナーシップ宣誓制度を開始[148][149]。導入した自治体は全国で59となった。
  • 10月1日、埼玉県坂戸市がパートナーシップ宣誓制度を開始[150]。全国で60例目。
  • 10月20日、東京都小金井市がパートナーシップ宣誓制度を開始[151]。全国で61例目。
  • 11月1日、千葉県松戸市、埼玉県北本市、栃木県栃木市がパートナーシップ宣誓制度を開始[152][153][154][155]。導入した自治体は全国で64となった。
  • 11月15日、東京都国分寺市がパートナーシップ宣誓制度を開始[156]。全国で65例目。
  • 12月1日、埼玉県鴻巣市がパートナーシップ宣誓制度を開始[157]。全国で66例目。
  • 12月10日、青森県弘前市がパートナーシップ宣誓制度を開始[158]。全国で67例目。
  • 12月21日、群馬県、同県渋川市がパートナーシップ宣誓制度を開始[159]。導入した自治体は全国で69となった。群馬県は、都道府県規模では3例目。
2021年(令和3年)
  • 1月1日、神奈川県三浦市、香川県東かがわ市、徳島県吉野川市がパートナーシップ宣誓制度を開始[160]。導入した自治体は全国で72となった。
  • 1月4日、広島市がパートナーシップ宣誓制度を開始。全国で73例目。
  • 1月8日、兵庫県明石市が性的少数者のカップルのみならず、その子供との親子関係も自治体として認める「明石市パートナーシップ・ファミリーシップ制度」を開始[161][162]。全国で74例目。これにより導入自治体のカバー人口は33.4%となり、日本の人口の3分の1以上をカバーした。
  • 2月1日、埼玉県桶川市、高知県高知市がパートナーシップ宣誓制度を開始[163]。導入した自治体は全国で76となった。
  • 3月1日、埼玉県伊奈町、京都府亀岡市がパートナーシップ宣誓制度を開始[164][165]。導入した自治体は全国で78となった。
  • 3月16日、埼玉県上尾市がパートナーシップ宣誓制度を開始[166]。全国で79例目。
  • 3月17日、2019年2月に北海道内のカップル3組6人が同性同士の法律婚を認めないのは憲法違反として慰謝料の支払いを国に要求した訴訟[20]の判決で、札幌地方裁判所(武部知子裁判長)は原告の請求を棄却するも、法の下の平等を定めた憲法14条に照らし、「同性婚禁止は違憲」との判断を下した[167][23][24][25]。これに対し、加藤勝信内閣官房長官菅義偉内閣)は同日午後の定例記者会見で、「現段階では確定前の判決であり、また他の裁判所に継続中の同種訴訟もある。そうした訴訟の判断も注視していきたい」「政府としては、婚姻に関する民法の規定が憲法に反するものとは考えていない」と述べた。一方、税制や相続面での不利益の是正に関しては「判決の詳細について承知していないと申し上げたが、今後、法務省などで精査することになる」とも述べた[168]
  • 3月19日、同性カップルにおける不貞行為をめぐる慰謝料請求訴訟において、請求を認容した第一審(宇都宮地方裁判所真岡支部(中畑洋輔裁判官))[169]、控訴審(東京高等裁判所(秋吉仁美裁判長))[170]に続き、最高裁判所が上告を棄却したことで、同性カップル間でも内縁関係が成立するとの司法判断が確定した[171]
  • 3月26日、「結婚の自由をすべての人に」東京訴訟弁護団は、法律上同性同士のカップルの婚姻の法制化を一日も早く実現するため、8名の新たな原告とともに、第二次訴訟を提起した[172]
  • 4月1日、群馬県安中市、埼玉県本庄市越谷市行田市三芳町、東京都足立区国立市、神奈川県茅ケ崎市大和市藤沢市、静岡県富士市、長野県松本市、愛知県豊橋市、奈良県天理市生駒市、兵庫県西宮市猪名川町、徳島県北島町、香川県小豆島町土庄町多度津町、大分県臼杵市、宮崎県日南市、鹿児島県指宿市がパートナーシップ宣誓制度を開始。導入した自治体は全国で103となった[173][174][175][176]
  • 4月26日、宮崎県延岡市がパートナーシップ宣誓制度を開始[177]。全国で104例目。
  • 5月1日、千葉県浦安市がパートナーシップ宣誓制度を開始[178]。全国で105例目。
  • 6月1日、群馬県千代田町、京都府長岡京市がパートナーシップ宣誓制度を開始。導入した自治体は全国で107となった。
  • 7月1日、石川県金沢市、神奈川県東松山市南足柄市大井町がパートナーシップ宣誓制度を開始。導入した自治体は全国で111となった。
  • 7月16日、愛知県豊田市がファミリーシップ宣言制度を開始。全国で112例目。
  • 8月27日、佐賀県がパートナーシップ宣誓制度を開始[179]。全国で113例目。
  • 9月1日、三重県、栃木県日光市、山口県宇部市、宮崎県新富町がパートナーシップ宣誓制度を開始[180]。埼玉県入間市、徳島県三好市がパートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度を開始[181]。導入した自治体は全国で119となった。
  • 10月1日、埼玉県久喜市毛呂山町川島町、神奈川県松田町、滋賀県彦根市、京都府向日市、岡山県備前市、広島県安芸高田市、佐賀県唐津市、熊本県大津町、沖縄県浦添市がパートナーシップ宣誓制度を開始[182][183]。導入した自治体は全国で130となった。
  • 10月11日、埼玉県狭山市がパートナーシップ宣誓制度を開始[184]。全国で131例目。
  • 11月1日、徳島県那賀町がパートナーシップ宣誓制度を開始[185]。全国で132例目。
  • 12月1日、埼玉県ときがわ町、山梨県甲州市、岡山県倉敷市真庭市、香川県善通寺市、宮崎県えびの市がパートナーシップ宣誓制度を開始[186][186]。導入した自治体は全国で138となった。
  • 12月10日、石川県白山市がパートナーシップ宣誓制度を開始[187]。全国で139例目。
  • 12月16日、千葉県船橋市がパートナーシップ宣誓制度を開始[188]。全国で140例目。
  • 12月20日、埼玉県草加市がパートナーシップ宣誓制度を開始[189]。全国で141例目。

2022年(令和4年)

薔薇族と結婚[編集]

かつて男性同性愛者の雑誌『薔薇族』の交際欄「薔薇通信」に、偽装結婚の相手を探すための「結婚コーナー」があり、同性愛者向けに異性と結婚して子供を作るためのガイダンスが、編集長の伊藤文学(異性愛者)に書かれたこともあった。これらは、後の世代の同性愛者たちからは批判されることになる。

伊藤は、当時の時代的制約があったとはいえ、ゲイ同士の婚姻や同棲に否定的で女性との結婚を勧めていたため、同性愛者からの評価は芳しくない。JGS(ジャパンゲイセンター)はミニコミ『CHANGE』(1981年8月号)で「拝啓 伊藤文学殿」と題して伊藤の結婚観に抗議し、ゲイ雑誌『Badi』からも、伊藤に対し批判的なコラムが掲載された。

日本において同性カップルに認められていないこと[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ NPO法人「LGBTとアライのための法律家ネットワーク」は2021年3月17日に札幌地裁が下した判決の判決要旨を英訳。同団体のサイト内で公開している[26]
  2. ^ 戦前の旧民法では、婚姻には戸主の承諾を必要としたため、婚姻できない事実上の夫婦、内縁者が多かった。そこで日本の民法判例では、内縁者の権利を保護するため、事実婚(内縁関係)を法律婚の法的な権利に準じて解釈してきた慣例があることも影響している。(参照:事実婚
  3. ^ 衆道の風習は明治期まで地方によっては残っていたとの異説あり。
  4. ^ このケースの有名な例を挙げると、男性では日景忠男沖雅也、国文学者折口信夫とその弟子藤井春洋など、女性では作家吉屋信子と門馬千代など。

出典[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]