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施氏食獅史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

施氏食獅史(しししょくしし、Shī shì shí shī shǐ。「施さんがライオンを食べる話」の意)は、趙元任が考案した全文九十一字、題名を含めて九十六字の文語文による言葉遊びである。声調を考慮しなければ、普通話では全ての字が拼音で shi 、注音符号で「ㄕ」と、まったく同じ読みとなる。漢字で書けば問題なく理解でき、中国語の他の方言で読んでも問題はないが、普通話には同音異字が多いため、普通話で読むか、ラテン文字で書くと理解が困難になる。

原文は趙元任の著書『語言問題』に掲載されている[1]

趙元任は中国語のラテン文字化の不合理さを例証するためにこのような文章を考えたとみる向きが多いが、ラテン文字化支持者によれば、趙元任は国語ローマ字制定の主要メンバーであったことから、ラテン文字化は口語にはふさわしいが文語には向かないことを説明しようとしただけであるという。

脚注

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  1. ^ 趙元任『語言問題』、台湾商務印書館、143頁。ISBN 957-05-0577-X

関連項目

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外部リンク

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