新広島バイパス

バイパス道路
	新広島バイパス; 一般国道2号バイパス
路線延長	9.5 km
開通年	1966年12月（全線供用）
起点	安芸郡海田町大正交差点
終点	広島市西区観音本町
接続する; 主な道路; （記法）	国道31号 ; 国道54号 ; 国道487号
	■テンプレート（■ノート ■使い方） ■PJ道路

新広島バイパス（しんひろしまバイパス）は、日本の国道2号のうち、かつてバイパス道路として二次改築が行われた広島県安芸郡海田町大正交差点から広島市西区観音本町に至る延長 9.5 km の区間である^[1]。

概要

接続路線

凡例

国道2号

←広島県道164号国道31号→

東広島バイパス

海田ランプ

黄金橋猿猴川

広島高速2号線

広島県道86号

広島県道187号

広島高速2号線東雲出入口

←広島県道37号国道487号→ 下り線

←広島県道37号国道487号→ 上り線

←国道54号広島県道243号→ 上り線

←国道54号広島県道243号→ 下り線

旧太田川（本川）

←国道54号広島県道243号→ 上り線

広島電鉄江波線舟入本町停留場

←国道54号広島県道243号→ 下り線

新観音橋天満川

観音ランプ

旭橋太田川放水路

庚午ランプ

路線データ

起点：安芸郡海田町大正交差点^[1]
終点：広島市西区観音本町^[1]
延長：9.5 km ^[1]
規格：第4種（旧構造令による）^[1]
車線：完成4車線 - 完成8車線
最高速度：60 km/h （仁保2丁目 - 終点：50 km/h ）
総事業費：約66億円^[2]（うち、用地費約23億円^[2]）^{[注釈 1]}

歴史

中国地方における一般国道の二次改築（バイパス）の中で先陣を切った事業である^[1]。

二次改築以前において当時の国道2号は、安芸郡海田町で呉市方面からの国道31号と合流し、（現在の広島県道164号広島海田線経路で）広島市船越（現在の安芸区船越） - 大洲（現在の南区大洲） - 荒神町（現在の南区荒神町） - 八丁堀（現在の中区八丁堀）を経て紙屋町交差点（国道54号）に入り、そこから南下して大手町（現在の中区大手町）から再び西走し、己斐（現在の西区己斐）方面に向かっていた^[1]。広島市東部から市内に入る幹線道路は国道2号のみで、加えて戦前に改築された安芸郡海田町 - 広島市荒神町（現在の南区荒神町）間は沿線に民家が密集する2車線道路であり、1日の交通量も1962年（昭和37年）時点で20,000台を超え、飽和状態であった^[1]。

この広島市東部の交通渋滞の緩和および市内の街路網に交通を分散させることを目的として1958年（昭和33年）にすでに都市計画事業で概成していた太田川デルタを東西に貫通する都市計画街路（延長 4.8 km 、幅員 40 m ）の完成（主として橋梁整備）と、この街路に接続する 6.3 km の道路の新設で計画した^[1]。

起点から広島市渕崎（現在の南区仁保二丁目）までの 3.6 km （60 km/h 制限区間）については自動車専用道路的性格を有する4車線の出入り制限道路とし、渕崎（現在の南区仁保二丁目）から出汐町（現在の南区出汐）までの 2.7 km は6車線、出汐町（現在の南区出汐）から終点までの 3.2 km は8車線の平面道路とした^[1]。

年表

1959年（昭和34年）度：用地着手^[2]。
1962年（昭和37年）：工事着手。広島市東雲地区より工事を開始し^[2]、その後、黄金橋や新住吉橋などの市内派川を跨ぐ橋梁工事を進めていった。また、船越地区や東雲地区では地盤が軟弱な為、本工事とともに軟弱地盤対策も行った。
1966年（昭和41年）12月：一部暫定で全線開通^[2]。
1968年（昭和43年）3月：全線4車線以上で開通^[2]。

路線状況

広島市中区平野町 - 終点間において中央分離帯上に西広島バイパス（都心部延伸区間）が通る計画となっており、工事が進められている。

主な構造物

交通量

2005年度（平成17年度道路交通センサスより）
平日24時間交通量（台）

広島市南区堀越3丁目：79,835
広島市南区出汐2丁目：74,910
広島市中区南竹屋町：57,976
広島市中区舟入本町（西広島バイパス都心部延伸・平面部）：70,783

車線・最高速度

区間	車線上下線=上り線+下り線	最高速度
大正交差点 - 仁保2丁目交差点	4=2+2	60 km/h
仁保2丁目交差点 - 仁保交差点	5=3+2^{[注釈 2]}	50 km/h
仁保交差点 - 新観音橋西詰交差点	6=3+3^{[注釈 3]}

地理

通過する自治体

広島県
- 安芸郡海田町 - 広島市

交差する道路

上側が起点側、下側が終点側。左側が上り側、右側が下り側。

交差する道路		交差する場所			大阪から (km)
国道2号福山・東広島方面
県道164号広島海田線	国道31号	安芸郡海田町		大正	327.8
				南大正町	328.0
国道2号（東広島バイパス）				海田ランプ	328.1
-	県道86号翠町仁保線〈黄金山通り〉	広島市	南区	仁保3丁目仁保2丁目（渕崎IC）	331.2 331.4
県道187号浜田仁保線	-			仁保	331.6
広島高速2号線東雲出入口	-			東雲インター入口	332.2
				本浦交番前	332.6
市道比治山東雲線				東雲本町	332.9
				東霞町	333.1
				広大医学部南	333.4
				出汐3丁目	333.7
				出汐2丁目北東角	333.9
-				出汐町東	334.0
市道中広宇品線				出汐町	334.2
				産業会館前	334.6
県道37号広島三次線〈比治山通り〉	国道487号〈宇品通り〉			平野橋東詰	334.8
市道御幸橋三篠線〈御幸橋西詰通り〉			中区	南竹屋町	335.3
市道駅前吉島線〈駅前通り〉				国泰寺	335.7
				市役所南	335.9
国道54号〈鯉城通り〉	県道243号広島港線〈千田通り〉			広島市役所前	336.1
				新明治橋東	336.3
市道中島吉島線〈吉島通り〉				住吉町	336.6
				新住吉橋西	336.8
市道横川江波線〈舟入通り〉				舟入本町	337.1
国道2号（西広島バイパス）舟入オフランプ				新観音橋東詰	337.3
			西区	新観音橋西詰	337.5
国道2号岩国・廿日市方面

当該道路の位置関係

（福山・東広島方面） - 東広島バイパス - 新広島バイパス - 西広島バイパス - （岩国・廿日市方面）

備考

西広島バイパス（都心部延伸区間）は元々、広島高速2号線とする計画だった。
船越地区においては盛土部の地盤沈下が進み、アップダウンの激しい箇所がある。これは、構造物（ボックスカルバート）でできている所は基本的に沈降しない為で、これを修復しようと現在、舗装修繕工事が行われている。ただ、道路を一から造りかえる訳にはいかないので恒久的対策ではない（当時の技術においては最高峰であった）。
渕崎ICの出口ランプ（広島県道86号翠町仁保線に接続する道路）においては、自転車用の道路が確保されていないことから、2007年度より、歩行者・自転車用道路整備が着手された。
この区間は両端で接続する東広島バイパスや西広島バイパスとは異なり旧道が国道2号の指定を外れており、自動車専用道路でもないため、一般の道路地図にバイパス名が書かれていることは少ない。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

^ 1959年（昭和34年）度から1967年（昭和42年）度までの総事業費^[2]。
^ 仁保交差点付近の下り線は直進2車線+右折レーン2車線。
^ 広島市街付近に片側4車線区間あり。

出典

^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m 中国地方建設局 1999, p. 89.
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 中国地方建設局 1999, p. 90.

参考文献

中国地方建設局『中国地方建設局五十年のあゆみ』建設省中国地方建設局、1999年3月31日。

外部リンク

国土交通省中国地方整備局広島国道事務所

[3] 1959年（昭和34年）度から1967年（昭和42年）度までの総事業費^[2]。

[4] 仁保交差点付近の下り線は直進2車線+右折レーン2車線。

[5] 広島市街付近に片側4車線区間あり。

[FOOTNOTE中国地方建設局199989-1] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m 中国地方建設局 1999, p. 89.

[FOOTNOTE中国地方建設局199990-2] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 中国地方建設局 1999, p. 90.

[1]

[2]

[注釈 1]

[注釈 2]

[注釈 3]

概要