新井啓文

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新井 啓文
2019年撮影
基本情報
出身地 埼玉県熊谷市[1]
生年月日 (1979-07-20) 1979年7月20日(44歳)[2]
プロ入会 2001年[2]
所属団体 最高位戦日本プロ麻雀協会[2]
主な実績
最高位 1期[2][3]
YouTube
チャンネル
活動期間 2022年-
ジャンル 麻雀、バラエティ
登録者数 2790人
総再生回数 349289万回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2023年10月9日時点。
テンプレートを表示

新井 啓文(あらい けいぶん、1979年7月20日 - )は、日本競技麻雀団体・最高位戦日本プロ麻雀協会に所属するプロ雀士である[2]埼玉県熊谷市出身で[1]血液型はAB型[2]青山学院大学卒業[4]

打点を重視した雀風で[5]、所属団体では第38期の最高位を戴冠している[2][3]

経歴[編集]

2001年に[2][3]最高位戦日本プロ麻雀協会の第26期後期会員として入会し、プロ雀士となった[1]。その翌年に開催された第10期の發王戦では準優勝の成績を残す[1]。そこからしばらく結果を残すことが出来ずにいたが[5]、最高位戦リーグでは2008年にB1リーグへ昇級[6]、2012年には自身初めてとなる最上位のAリーグへの昇級を決める[6][7]。2013年の最高位戦リーグではAリーグ1位のポイントで最高位決定戦に進出し[8]、攻撃的な麻雀で第38期最高位を戴冠した[9]:5。最高位の肩書きを背負って出場した麻雀最強戦2013ファイナルでは予選B卓で破れ、決勝卓には勝ち進めなかった[10]。各麻雀プロ団体のタイトルホルダーが卓を囲む四神降臨 2014 王座決定戦にも出場する[11]が、RMU所属の河野高志に敗北している[12]

2014年2月16日に開催された麻雀最強戦2014の「桜井章一×森山茂和解説特別プロ予選」[9]:3では予選B卓に出場し、決勝まで勝ち上がるもファイナル出場を逃している[9]:5。また、2014年には自団体の第39期最高位決定戦で村上淳に最高位の座を譲る結果となり[13]、同年日本プロ麻雀協会主催のタイトル戦・第12回日本オープンでは準決勝に勝ち進む[14]が決勝には残れなかった[15]。新井はその翌年の第13回日本オープンでも準決勝止まりとなった[16]。そのほか、2014年から2015年にかけては麻雀プロリーグである第15回モンド杯に初出場を果たしている[5]が、予選最下位で敗退している[17]

映像外部リンク
麻雀最強戦2021 因縁の血闘 B卓 選手紹介(2m18s〜) - YouTube

2017年には毎年1月から8月までに毎月行われている、日刊スポーツ杯 スリアロチャンピオンシップの6月度大会において決勝に進出するも優勝をつかむことはできなかった[18]。2019年には第14期最高位戦Classicの決勝を戦う5人に残り、最終的には3位の成績で終わっている[19]。2020年4月5日に開催された麻雀最強戦2020 男子プロ代表決定戦「プロ雀士ランキングベスト16大会」では、最高位戦所属の嶋村俊幸が急遽出場を辞退したことで新井が繰り上げで参加することとなったが[20]、予選C卓をトップで通過し、決勝では古橋崇志の猛追を退けての優勝、2013年以来7年振りのファイナル行きを決めた[21]。12月中旬に実施された最強戦ファイナルでは[22]、新井は1st Stage B卓を2位[23]、2nd Stage B卓を1位で勝ち抜く[24]も、決勝卓では同卓した多井隆晴が最強位の座を手にし2位に終わった[25]。2021年の麻雀最強戦でもプロ代表決定戦「因縁の血闘」にて出場機会を得たが、決勝卓で井出洋介に敗れている[26]

2023年、2023-24シーズンからMリーグに参入するBEAST Japanextの「ドラフト会議指名オーディション」に応募し、選考会に出場する8名に選ばれる[27]。予選A組では浅井堂岐内田みこ竹内元太を相手に3-1-2-2の71.3ポイントで唯一のプラスとなり、ファイナルにストレートインを果たす[28]。ファイナルでは予選B組からファイナルにストレートインした菅原千瑛、セミファイナルを勝ち上がった浅井・内田と対戦し、3回戦終了時点で+60.1ポイントで首位に立つが、4回戦で菅原にリードを許し、南3局終了時点で菅原と1.1ポイント差で迎えた菅原の親のオーラス、聴牌・ノーテンでも逆転できる状況で3局続けて2人聴牌で差を詰められず、3本場で菅原に親の満貫を自摸られてリードを広げられ、4本場で跳満を自摸るも裏ドラが載らずに逆転条件の倍満自摸には届かず[29]、最終的にトータルで菅原にわずか0.7ポイント及ばず、オーディションは総合2着で終了となり、BEAST Japanextの指名権獲得には至らなかった[30]

雀風・人物 [編集]

麻雀に関しては打点に重きを置いたスタイルで、粘りのある麻雀を打つと第15回モンド杯時のインタビューで話しており、鳴き仕掛けを好まない[5]。得意とする手役は七対子[9]:5。雀士としてのキャッチフレーズは「ゴキゲンな一発屋」としており[3]、麻雀のニュースサイト「麻雀ウォッチ」でも明るい性格と評されている[31]。2023年6月時点で、所属団体の最高位戦リーグではA1リーグに所属している[1]

新井は麻雀プロの傍ら、麻雀教室の講師を務めている[4]。趣味には将棋[2][3][5]人狼ゲームカラオケを挙げており[3]、棋士とのテレビ対局を行った経験もある[5]ほか、人狼関連のイベントや[32]インターネット配信番組に出演する[33]などの活動も行っている。

獲得タイトル・主な実績[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 新井 啓文”. 最高位戦日本プロ麻雀協会. 2023年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月17日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j 麻雀ウォッチ編集部 (2015年8月8日). “新井 啓文(最高位戦日本プロ麻雀協会)”. 麻雀ウォッチ (ムー). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407151249/https://mj-news.net/mjpro/pd/2015080819097 2020年4月8日閲覧。 
  3. ^ a b c d e f g 「新井啓文」『麻雀プロ 完全リーグ別 全選手名鑑2019(近代麻雀2019年4月号特別付録)』竹書房、2019年3月1日、32頁。 
  4. ^ a b 東川亮 (2020年4月6日). “遅れてきた男・新井啓文 意地と個性のぶつかり合いを制し、ファイナルの舞台へ 麻雀最強戦2020「プロ雀士ランキングベスト16大会」観戦記【決勝卓】”. キンマweb (竹書房). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/Hrn7p 2020年4月8日閲覧。 
  5. ^ a b c d e f 新井啓文(インタビュー)「初出場・新井啓文プロのインタビュー 第15回モンド杯」『麻雀の雀龍.com』。 オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200407153604/https://mj-dragon.com/mondo/mondohai15-arai.html2020年4月8日閲覧 
  6. ^ a b “【37期リーグ戦閉幕!昇級者発表!!】”. 最高位戦日本プロ麻雀協会. オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407161326/https://saikouisen.com/news/%E3%80%9037%E6%9C%9F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0%E6%88%A6%E9%96%89%E5%B9%95%E6%98%87%E7%B4%9A%E8%80%85%E7%99%BA%E8%A1%A8%EF%BC%81%EF%BC%81%E3%80%91/ 2020年4月8日閲覧。 
  7. ^ 麻雀ウォッチ編集部 (2013年3月15日). “第38期最高位戦Aリーグ、いよいよ開幕!!”. 麻雀ウォッチ (ムー). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407161755/https://mj-news.net/news/201303154556 2020年4月8日閲覧。 
  8. ^ 試合結果 第38期Aリーグ”. 最高位戦日本プロ麻雀協会. 2020年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月8日閲覧。
  9. ^ a b c d 桜井章一「本書の成り立ち」『麻雀力が目覚める打ち方』竹書房、2014年9月18日、2-5頁。ISBN 978-4812488881 
  10. ^ “麻雀最強戦2013FINAL決着! 優勝は沢崎プロの手に”. 雀サクッ (気楽亭). (2013年12月15日). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407163950/https://jan39.com/news/745/ 2020年4月8日閲覧。 
  11. ^ “四神降臨~2014王座決定戦~”. 雀サクッ (気楽亭). (2014年4月5日). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407172913/https://jan39.com/news/846/ 2020年4月8日閲覧。 
  12. ^ プロ競技麻雀団体RMU [@RMU1] (2014年4月5日). "プロ競技麻雀団体RMUによるツイート". 2020年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。X(旧Twitter)より2020年4月8日閲覧
  13. ^ “村上が逆転で最高位/最高位決定戦”. ニッカンアミューズメント (日刊スポーツ). (2014年11月21日). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407180254/http://www.nikkansports.com/amusement/mahjong/news/f-mj-tp0-20141121-1399278.html?mode=all 2020年4月8日閲覧。 
  14. ^ “第12回 日本オープン 本戦”. 雀サクッ (気楽亭). (2014年3月16日). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407171238/https://jan39.com/news/827/ 2020年4月8日閲覧。 
  15. ^ “第12回 日本オープン 決勝”. 雀サクッ (気楽亭). (2014年3月30日). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407171244/https://jan39.com/news/844/ 2020年4月8日閲覧。 
  16. ^ 第13回 日本オープン”. 日本プロ麻雀協会. 2020年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月8日閲覧。
  17. ^ 第15回モンド杯”. MONDO TV. ターナージャパン. 2020年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月8日閲覧。
  18. ^ 麻雀ウォッチ編集部 (2017年6月6日). “編集部が選んだ注目番組ランキング(2017/05/29~2017/06/04)”. 麻雀ウォッチ (ムー). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407152542/https://mj-news.net/ranking/pp-ranking/2017060668337 2020年4月8日閲覧。 
  19. ^ 麻雀ウォッチ編集部 (2019年8月29日). “森本俊介が初優勝 国士無双も成就/第14期飯田正人杯最高位戦Classic決勝2日目”. 麻雀ウォッチ (ムー). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407151858/https://mj-news.net/news/20190829132057 2020年4月8日閲覧。 
  20. ^ MASASIO (2020年4月6日). “新井啓文か谷井茂文か⁉︎極限の選択が勝敗を分けたオーラスの攻防 麻雀最強戦2020「プロ雀士ランキングベスト16大会」観戦記【C卓】”. キンマweb (竹書房). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407183918/https://kinmaweb.jp/archives/105264 2020年4月8日閲覧。 
  21. ^ a b 麻雀ウォッチ編集部 (2020年4月6日). “代打出場の新井啓文が激戦を制してファイナル進出!/麻雀最強戦2020 男子プロ代表決定戦 プロ雀士ランキングベスト16”. 麻雀ウォッチ (ムー). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200406120043/https://mj-news.net/news/saikyousen/20200406144525 2020年4月8日閲覧。 
  22. ^ 麻雀ウォッチ編集部 (2020年12月7日). “多井隆晴がリベンジマッチを制してファイナルに進出!今年の最強戦ファイナルは12日、13日の2日間開催!/麻雀最強戦2020 ザ・リベンジ”. 麻雀ウォッチ (ムー). オリジナルの2020年12月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20201207090610/https://mj-news.net/news/saikyousen/20201207153257 2020年12月14日閲覧。 
  23. ^ 山崎和也 (2020年12月13日). “国士無双などいらない! 近藤誠一が下した最強位奪回への決断 麻雀最強戦2020「ファイナル1st」観戦記【B卓】”. キンマweb (竹書房). オリジナルの2020年12月13日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/cc1IK 2020年12月14日閲覧。 
  24. ^ “【麻雀最強戦2020 ファイナル】B卓勝ち上がりは、新井啓文プロ・井上絵美子プロ!!”. キンマweb (竹書房). (2020年12月13日). オリジナルの2020年12月13日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/o1GVq 2020年12月14日閲覧。 
  25. ^ a b “多井隆晴、悲願の最強位!「最強位にふさわしい人間にならなきゃいけない」/麻雀最強戦2020”. ABEMA TIMES (AbemaTV). (2020年12月13日). https://times.abema.tv/articles/-/8637658 2021年10月16日閲覧。 
  26. ^ 麻雀ウォッチ編集部 (2021年3月17日). “リーチとダマテンを使い分け井出洋介がファイナルへの切符を手にする!/麻雀最強戦2021 因縁の血闘”. 麻雀ウォッチ (ムー). オリジナルの2021年3月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210317080632/https://mj-news.net/news/saikyousen/20210317156786 2021年3月20日閲覧。 
  27. ^ 【Mリーグ】BSJapanextの新チーム名は「BEAST Japanext」!選考会出場の8名が決定!”. 麻雀ウォッチ (2023年6月1日). 2023年6月17日閲覧。
  28. ^ ファイナル進出一番乗りは新井啓文 1人浮き卓内トップの快勝「我ながらよく戦えていた」/麻雀・Mリーグ”. ABEMA News (2023年6月5日). 2023年6月17日閲覧。
  29. ^ 東川亮 (2023年6月18日). “【BEAST Japanextドラフト会議指名オーディション ファイナル観戦記】麻雀プロ人生が変わる1日 菅原千瑛、長く苦しい戦いの果てに掴んだ夢”. キンマWeb. 2023年6月21日閲覧。
  30. ^ 【Mリーグ】BEAST Japanext選考会、優勝は菅原千瑛!BEASTJapanextのドラフト指名に内定!”. 麻雀ウォッチ (2023年6月17日). 2023年6月17日閲覧。
  31. ^ 麻雀ウォッチ編集部 (2017年7月20日). “HAPPY BIRTHDAY!7月20日誕生日のプロ!(新井啓文プロ)”. 麻雀ウォッチ (ムー). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407180932/https://mj-news.net/news/2017072071980 2020年4月8日閲覧。 
  32. ^ 大陸新秩序 (2018年3月26日). “業界の垣根を越え,強者同士が「人狼ゲーム」の腕を競う「アルティメット人狼9」が開催。スクエニの齊藤陽介氏も参戦”. 4Gamer.net (Aetas). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407181900/https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20180326078/ 2020年4月8日閲覧。 
  33. ^ 麻雀ウォッチ編集部 (2017年8月24日). “【8/27(日)18:00】【結チャンネル参上!】麻雀プロの人狼 スリアロ村:第五十八幕”. 麻雀ウォッチ (ムー). オリジナルの2020年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200407181947/https://mj-news.net/news/2017082474895 2020年4月8日閲覧。 

外部リンク[編集]