新世紀エヴァンゲリオン (セガサターン)

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新世紀エヴァンゲリオン
ジャンル アドベンチャーゲーム
対応機種 セガサターン
DVDプレーヤー
開発元 セガ
発売元 セガ(SS版)
キングレコード(DVD版)
人数 1人
メディア CD-ROM/DVD-VIDEO
発売日 1996年3月1日(SS通常版)
1997年2月14日(SS廉価版)
2004年6月2日(DVD版)
対象年齢 CERO:全年齢[1]
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新世紀エヴァンゲリオン』(しんせいきエヴァンゲリオン)は、『新世紀エヴァンゲリオン』を原作としたアドベンチャーゲーム

1996年3月1日に、セガサターン用ゲームソフトとして発売された。また、1997年2月14日には廉価版も発売された。

2004年6月2日には、インタラクティブDVDとしてリメイク版が発売された。

1997年には、本作の続編にあたる『新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression』が発売された。また続編が『2nd Impression』と呼ばれることに準じて、本作を『1st Impression』と呼ぶこともあるが、便宜的な命名であり正式な名称ではない。

概要[編集]

原作であるアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のテレビシリーズが終盤に差し掛かり、人気が最初の山を迎えようとしていた頃の発売。後に様々なメーカーより多数のゲームソフトが出た『エヴァ』であるが、放送中に発売されたのは本作のみである。しかし、放送に平行して制作されたためか、綾波レイ碇シンジのことを「碇君」ではなく「シンジ君」と呼んだり、EVA零号機の機体色が改装前の山吹色であるなど本編とのズレも生じている[2]

当初はテレビシリーズ第八話と第九話の間の物語であると発表されていた[3]が、ゲーム中で第九話のイスラフェル戦が言及されている事から、後に発売された公式ガイドブックでは第九話と第拾話の間の物語と訂正された。本作にはテレビシリーズには登場しないオリジナルの使徒が登場するが、これは次回作「2nd Impression」の冒頭で碇ゲンドウにより「死海文書に記述のないイレギュラー」と説明されている。

1回のプレイ時間は約30分で、アニメーションムービーの合間で行動を選択することでストーリーが進行するインタラクティブムービー。戦闘シーンもアニメムービーが流れる中で表示された状況に応じた正しい操作をすばやく行えば攻撃が成功する「コマンドビジュアルバトル」となっている。

またシナリオクリア後にはそれまでのプレイ内容を連続したアニメーションで鑑賞、保存できる「リプレイモード」がある。

システム[編集]

シナリオモードと戦闘モードに分かれ、それぞれでの選択肢や戦闘での結果によりマルチエンディングに分岐する。 この手のアドベンチャーゲームによくある、セル絵のアニメーション[4]とアニメ本編での声優の音声で構成されており、選択肢によって展開、エンディングが様々に分岐していく。

戦闘モード[編集]

第3新東京市での使徒との戦闘が再現されている。
まずターン開始時にエヴァと使徒の絵柄と攻撃値が描かれた3レーンのパネルスロット[5]が回転し、エヴァの絵柄が多ければこちらのターン、使徒の絵柄が多ければ相手のターンとなる。
使徒の攻撃ターンであれば、アニメーションでまず遠近を判断し、相手のモーションを見つつ光線攻撃なのか、直接攻撃なのかを判断し、枠外に出る「DANGER」の文字が光る方向などを入力していく。完璧かつ素早くに入力すれば「反撃」となり、回避した上でこちらの攻撃ターンになるが、入力をミスしたり枠外のタイムゲージが尽きれば「失速」となり大ダメージを受けてしまう。
こちらの攻撃ターンであれば、ここでも使徒のアニメーションによるモーションで遠近、攻撃方法を判断、入力していく。ここでも素早く入力成功すれば「強襲」となり大ダメージを与えられるが、入力をミスしたりタイムオーバーになると「失策」として相手の反撃によるダメージを受けてしまう。
戦闘行動が終わると移動モードになる。これは双六のように表示された市内を、先ほどの戦闘の成否で変わるマス数移動する物で、地形によってシンクロ率が増減したり、武器の換装を行えたりが出来る。
戦闘によっては零号機、弐号機の追加攻撃が入ったり、アンビリカルケーブルの断線と再接続、初号機の暴走などのイベントが発生することがある。
使徒との戦闘によって初号機が倒される場合もあるが、その場合でも即ゲームオーバーとはならず、マルチエンディングにおけるバッドエンドとなる。

ストーリー[編集]

ゲーム開始時の使徒との戦闘で精神攻撃を受けたシンジは記憶喪失になってしまう。その後の記憶を喪失したままでの弐号機との模擬戦の結果でストーリーは「放浪編」「学校編」「戦闘編」の3つに分岐するが、別の編に移動をする選択肢も多いので実際のプレイではそれらが入り混じったものになる場合が多い。

放浪編[編集]

初戦である弐号機との模擬戦で初号機、弐号機ともに体力が1000以上、かつ10ターンが経過する(つまり戦闘せずに逃げ続ける)とこれに分岐する。学校編などを進んでいても、選択肢の結果でこちらに移動してしまう場合がある。逆に、放浪編に分岐していても学校編に移動する選択肢が存在する。
展開としては「放浪編」の名の如く、第3新東京市内をあてどもなく放浪するシンジと、彼を連れ戻そうとする人達の様子が描かれている。特に綾波レイに置いては出番が多い。
バッドエンディングの一つでは使徒との戦闘という「イヤな事」から逃げ続け、結果多くの人たちを見殺しにしてしまったことに後悔と罪悪感を語るが、「どうせみんな死んでしまうのだから…」というなんともネガティブなセリフを残している。

戦闘編[編集]

初戦の弐号機との模擬戦で相手の体力を0にして完勝、もしくは初号機の体力が1000以上、弐号機の体力が1000以下で10ターンが経過するとこれに分岐する。選択肢によっては「放浪編」に移動したり、「学校編」へ移行したりする。
展開としては記憶を失う以前と同じ戦闘能力を発揮したシンジは、そのまま使徒迎撃の為に本部待機を命ぜられることになる。基本的に街には出ず、使徒との戦闘が主なシナリオとなる。弐号機に乗って戦闘が出来る展開にも分岐する。

学校編[編集]

初戦の弐号機との模擬戦で自分の体力が0になり完敗、もしくは初号機の体力が1000以下、弐号機の体力が1000以上で10ターンが経過するとこれに分岐する。選択肢によっては「放浪編」に移動したり、「戦闘編」から「学校編」が連続で展開したりする。
展開としてはアスカ、鈴原トウジ、相田ケンスケ、洞木ヒカリなどの級友との学園生活や、後述する地球防衛バンドでの活動などが主なシナリオとなる。またコミカルな描写が多く、シェーをするシンジ[6]や、ヒカリにキスをするシンジなど本来の彼ではあり得ないような行動をする(させられる)事が多い。

オリジナルの使徒[編集]

山下いくとのデザインによるもので、フォルムは人間と同じく直立二足歩行型だが、足はさすまたのような湾曲したU字型で、手は三本の長い爪と一本の短い爪の四本指、爪と同じような硬質の尻尾があり、頭部は無く、その位置にカブトムシのような一本角と根元に口のような硬質な部分がある。肩にはムンクの叫びのような光線の発射口が付いている。

序盤にてシンジの記憶を吸い取ったと見られる存在であり、過去の戦闘記憶からラミエルと同等の加粒子砲や、イスラフェルの分身を作る能力を見せた。

また終盤の戦闘においてはレイの零号機を盾にしたり、シンジにとって最大の畏怖である、父ゲンドウの幻影を見せて動揺を誘うなどの頭脳的行動もした。

奇跡の戦士エヴァンゲリオン[編集]

学校編では記憶喪失になったシンジが鈴原トウジ相田ケンスケに押し切られて洞木ヒカリをボーカルとした「地球防衛バンド」を結成し、文化祭に出るために練習する展開がある。その際演奏される劇中歌が「奇跡の戦士エヴァンゲリオン」である。

作詞・作曲はケンスケが行ったという設定で、スーパーロボットアニメテーマソングのごとくエヴァンゲリオンをボーカルのヒカリが熱く歌い上げる。また、ヒカリ役の岩男潤子にはアイドル歌手の経歴があるため、歌唱力も高い。ただし、ヒカリの声としての歌声にはなっていない。

発売当時はCD化はされなかったが、本作のゲームディスクには歌のデータがCD-DAで収録されており、サターンを音楽プレイヤーとして使用するモードなどで聞くことが出来る(普通の音楽プレーヤーで聞く場合は1トラック目にゲーム本体のデータが入っているのでプレーヤー破損の危険がある)。正式なCD収録は2005年に発売の『セガサターンヒストリー 〜ヴォーカルコレクション〜』が初となるが、ゲームで使用された岩男バージョンとは別人が歌唱している(地球防衛バンド名義のため、歌手不明)。

2011年5月21日放送の「岩男潤子のSweet Tweet Time」で「奇跡の戦士エヴァンゲリオン」を岩男潤子本人が熱唱している。

なお、地球防衛バンドは本作の続編である『新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression』でもボーカルを変えて再結成されている。

アニメパートスタッフ[編集]

リリース[編集]

CD[編集]

奇跡の戦士エヴァンゲリオン(地球防衛バンド)が収録されているが、ゲーム版とは別バージョン。

書籍[編集]

  • 『新世紀エヴァンゲリオン セガサターン パーフェクトガイド』(角川書店) - 1997年9月発売

脚注[編集]

  1. ^ セガサターン版
  2. ^ 企画が動き出した段階では第1、2、5、6話しかフィルムが無く、後でOPを見て色の変更による違いに気付いたそうである。新世紀エヴァンゲリオン セガサターンパーフェクトガイドのスタッフインタビューより
  3. ^ 2nd Impressionのジャケットに、デザインとして原作本編各話の英語版サブタイトルが記されている部分がある。その中で「ASUKA STRIKES!」と「Both of you, Dance Like Y」の間に「1st Impression Your EPISODE:X」という記載がある。
  4. ^ アニメーション製作はテレビ放映版のスタッフと同じタツノコプロであったが、当時アニメ本編との同時製作状態であった為、本編からの使い回しや荒い作画、正面からの口パクなどが多くなってしまっている。
  5. ^ 放映前のエヴァについてあまり知識の無かったスタッフが、同じガイナックスが製作していたトップをねらえ!を意識し、デザインした物である。エヴァ本編はそのようなデザイン感ではない作品であったのだが、修正する時間など無くそのまま使用された、とのこと。新世紀エヴァンゲリオン セガサターンパーフェクトガイドのスタッフインタビューより
  6. ^ あまりにアニメ本編でのシンジとの行動とかけ離れているので、「(音声収録が)放映前で良かった」「緒方恵美さんがあんな演技をしてくれない」などのコメントがある。 新世紀エヴァンゲリオン セガサターンパーフェクトガイドのスタッフインタビューより

外部リンク[編集]