新・猿の惑星

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新・猿の惑星
Escape from the Planet of the Apes
監督 ドン・テイラー
脚本 ポール・デーン
製作 アーサー・P・ジェイコブス
出演者 ロディ・マクドウォール
キム・ハンター
ブラッドフォード・ディルマン
ナタリー・トランディ
エリック・ブリーデン
リカルド・モンタルバン
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
撮影 ジョセフ・バイロック
編集 マリオン・ロスマン
製作会社 APJACプロダクションズ
配給 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1971年5月21日
日本の旗 1971年7月31日
上映時間 98分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $2,060,000[1]
興行収入 アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $12,348,905[2]
前作 続・猿の惑星
次作 猿の惑星・征服
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新・猿の惑星』(しん・さるのわくせい、Escape from the Planet of the Apes)は、1971年アメリカ合衆国の映画ピエール・ブールによるSF小説『猿の惑星』を原作とする『猿の惑星』シリーズ全5作の第3作。続編4作の中では最も高い評価を受けている[3]

あらすじ[編集]

3955年に起きたミュータント人類と猿類との戦争の結果、地球は消滅した。コーネリアスとジーラは、その直前に知人のマイロと共にテイラーの宇宙船で脱出したが、たどり着いたのは1973年の地球だった。三匹はロサンゼルス動物園に移送され、動物学者のルイスとスティービーから検査を受けるが、「動物」としての扱いに耐えかねたジーラが言葉を発してしまう。マイロは「人間が自分たちを警戒する」として対策を考えるが、隣の檻にいたゴリラに襲われ死んでしまう。報告を受けた大統領は科学顧問のハスラインたちにコーネリアスとジーラに対して査問委員会を開くことを指示する。査問委員会の場でコーネリアスとジーラは自分たちが未来の地球から来たこと、人間に対して敵意がないことを伝える。査問委員会の終了後、夫妻はルイスとスティービーに未来の地球は戦争で消滅したことを告げる。

査問委員会の報告を受け、大統領はコーネリアスとジーラの行動の自由を認める。夫妻は国賓待遇を受け、各地で人間からの歓迎を受ける。しかし、ハスラインだけは夫妻を危険視し、大統領に排除を進言する。そんな中、博物館を訪問中のジーラが倒れ、妊娠していることが発覚する。ハスラインはジーラをホテルに連れ帰り、ワインで酔わせて彼女から未来の地球が戦争で消滅することを聞き出す。ハスラインは未来の地球の支配者になる「言葉を話す猿」の先祖になり得る夫妻の排除を再度進言し、確証を得るため夫妻を陸軍基地に隔離し、CIAと協力して夫妻を尋問する。尋問の結果、ハスラインは猿が人間狩りを行っていたこと、ジーラが生体実験を行っていたことを聞き出す。

ハスラインが聞き出した情報を基に再び査問委員会が開かれ、夫妻の去勢と胎児を堕胎させることが決定する。同じ頃、ジーラを侮辱されたことに激怒したコーネリアスが、アメリカ軍兵士を殺害してしまう。夫妻は基地から逃亡し、ハスラインは逃亡を口実に夫妻を殺害しようと目論む。夫妻はルイスとスティービーに助けられ、アーマンドのサーカス団に匿われ、そこで子供を出産する。ジーラはマイロにあやかり、子供に「マイロ」と名付ける。ハスラインの捜査網が迫る中、ルイスとスティービーはほとぼりが冷めるまで廃船置き場に身を隠すように提案し、夫妻は廃船置き場に向かうが、ハスラインに発見されてしまう。騒ぎを聞きつけた警察や軍隊、ルイスとスティービーも廃船置き場に向かうが、先回りしたハスラインによってジーラとマイロが射殺されてしまう。直後にハスラインはコーネリアスに射殺されるが、コーネリアスも駆け付けた警察に射殺される。

事件の終結後、アーマンドのサーカス団が次の興行先のフロリダに向かう。サーカス団の檻の中には、ジーラがチンパンジーの赤ん坊とすり替えていたマイロがいた。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
コーネリアス ロディ・マクドウォール 山田康雄
多田野曜平
ジーラ キム・ハンター 平井道子
渡辺美佐
ルイス・ディクソン博士 ブラッドフォード・ディルマン 市川治
内田夕夜
オットー・ハスライン博士 エリック・ブリーデン 中田浩二
唐沢龍之介
ステファニー・ブラントン博士 ナタリー・トランディ 弥永和子
大統領 ウィリアム・ウィンダム 塩見竜介
マイロ博士 サル・ミネオ 峰恵研
E-1 アルバート・サルミ
E-2 ジェイソン・エヴァーズ
委員長 ジョン・ランドルフ
ウィンスロップ将軍 ハリー・ローター
助手 M・エメット・ウォルシュ
枢機卿 ピーター・フォースター
海軍将校 ウィリアム・ウッドソン
船長 ジーン・ウィッティントン
弁護士 ロイ・E・グレン・シスター
陸軍将校 ノーマン・バートン
看護兵 トム・ローウェル
管理人 ドナルド・エルソン
アーマンド リカルド・モンタルバン 仁内達之
字幕翻訳 飯嶋永昭
吹替翻訳 トランスグローバル
演出 山田悦司
調整 杉原日出弥
プロデューサー 熊谷国雄
制作 トランスグローバル
解説 荻昌弘

製作[編集]

リチャード・D・ザナックは、核戦争によって地球が消滅した前作『続・猿の惑星』をもってシリーズを終了させるつもりでいたが、20世紀フォックスの他の経営陣たちは、前作の製作中に既に第3作の企画を進めていた[4]。脚本家のポール・デーン英語版は、コーネリアスとジーラを主人公に設定し、テイラーの宇宙船に乗り過去の地球にタイムスリップする物語を考え、原作者のピエール・ブールに相談を持ち掛けた。監督にはドン・テイラーが起用され、前2作と比べて登場する猿の数が減ったことでメイクアップする手間が少なくなったため、予算も少額で済んでいる。撮影は1970年11月30日に始まり、6週間後の1971年1月19日に終了した[5][6]

デーンはコーネリアスとジーラを通して人種差別を風刺し、映画の後半でその傾向が顕著に表れている[7][8]アーサー・P・ジェイコブスは、前作に出演できなかったロディ・マクドウォールに電報を送り、「君は『猿の惑星』に必要な存在だ」と説得して再びコーネリアス役に起用した。ジーラ役のキム・ハンターは本作の脚本を気に入り、ジーラの死も受け入れたが、一方で「私はジーラが殺されたことを喜んでいる」として、映画におけるジーラの役割が終わったと述べている。また、前2作と異なり周囲のキャストが人間役ばかりで猿役がマクドウォールとサル・ミネオのみだったことに「孤独を感じた」と述べている。

ノベライズ[編集]

出典[編集]

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  1. ^ Solomon, Aubrey. Twentieth Century Fox: A Corporate and Financial History (The Scarecrow Filmmakers Series). Lanham, Maryland: Scarecrow Press, 1989. ISBN 978-0-8108-4244-1. p256
  2. ^ Escape from the Planet of the Apes”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2011年5月4日閲覧。
  3. ^ http://www.rottentomatoes.com/m/escape_from_the_planet_of_the_apes/ Rating for Escape from the Planet of the Apes (1971)
  4. ^ "From Alpha to Omega: Building a Sequel", Beneath the Planet of the Apes Blu-ray
  5. ^ Chimp Life, by Tom Weaver & Michael Brunas - Starlog (November 1990)
  6. ^ Planet of the apes : 40-year evolution / written by Lee Pfeiffer & Dave Worrall. Published by Twentieth Century Fox Home Entertainment, c2008.
  7. ^ "The Secret Behind Escape", Escape from the Planet of the Apes Blu-ray
  8. ^ Hofstede, David. Planet of the Apes: An Unofficial Companion

外部リンク[編集]