断捨離

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断捨離(だんしゃり)とは、不要なモノなどの数を減らし、生活や人生に調和をもたらそうとする生活術や処世術のこと。基本的にはヨーガの行法、「断行(だんぎょう)」、「捨行(しゃぎょう)」、「離行(りぎょう)」という考え方を応用して、人生日常生活に不要なモノを断つ、また捨てることで、モノへの執着から解放され、身軽で快適な人生を手に入れようという考え方、生き方、処世術である。単なる「片づけ」や「整理整頓」とは一線を引くという。提唱者であるやましたひでこによる造語である。

  • 断=入ってくる要らない物を断つ
  • 捨=家にずっとある要らない物を捨てる
  • 離=物への執着から離れる

やましたひでこによる解説[編集]

やましたひでこの著書が発表されて話題になり、この考え方が人々に広く知られるようになった。やましたの著書群の説明によると、おおむね次のようなものである。

日本では伝統的に「もったいない」という観念・考え方があるが(これはこれでひとつの考え方・価値観ではあるが)、この考え方が行き過ぎると物を捨てることができなくなり、やがてすでに使わなくなったモノ・将来も使うはずがないモノなどが家・部屋の中に次第に増えてゆき、やがては自分が快適に居るための空間までが圧迫され、狭くなり、また人は膨大なモノを扱うのに日々 膨大な時間や気力を奪われるようになってしまい、知らず知らずのうちに大きな重荷となっていて心身の健康を害するほどになってしまう。

断捨離は、こうした「もったいない」の観念(固定観念思い込み)にとりつかれて凝り固まってしまった心を、ヨーガの行法を応用して解きほぐし、知らずに自分自身で作り出してしまっている重荷からの解放を図り、快適な生活・人生をとりもどすための方法である。

やましたひでこ自身も物を溜め込む母親に対して毒親視するような感情が、断捨離を行うことによって改善したと語る[1][2][3][4]

影響[編集]

やましたひでこの著書の後、様々な著者によって、断捨離の考え方を扱った本が出版されるようになった。さらに自分と物との関係だけでなく、仕事のすすめかた[5]、人との関係(人間関係)にも断捨離を実践することをすすめる書物[6][7]なども出版されるようになった。この流れを受けて、著者のやましたは「断捨離」という言葉を商標登録している。(商標登録第4787094号、他2件)

「断・捨・離」は2010年の流行語にも選ばれた。近年では断捨離を実践する人を「断捨離アン[8]」「ダンシャリアン」「ミニマリスト」などと呼ぶことがある。

テレビ番組の片づけ企画では同時期に話題となった『人生がときめく片づけの魔法』の近藤麻理恵などと競演することもある。

脚注[編集]

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出典[編集]

  1. ^ 断捨離アドバンスプログラム 〜悩みの断捨離〜
  2. ^ 断捨離 | やましたひでこ公式サイト
  3. ^ 実家の片づけが「報復」に? 断捨離の生みの親の気づき 〈AERA〉|dot.ドット 朝日新聞出版 - AERA 2014年10月20日号より抜粋
  4. ^ 断捨離で「母の呪縛」を解く - 婦人公論.jp【別冊更新用】 - 婦人公論2013年4月10日号別冊
  5. ^ 田崎 (2010)
  6. ^ 向谷 (2011)
  7. ^ 婦人公論編 (2013)
  8. ^ 鈴木・川畑 (2010)

参考文献[編集]

  • 鈴木淳子・川畑のぶこ『断捨離アンになろう! モノを捨てれば福がくる』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2010年、ISBN 4887598874
  • 田崎正巳『ビジネスパーソンのための断捨離思考のすすめ』同文館出版、2010年、ISBN 4495591517
  • 婦人公論編『断捨離で「母の呪縛」を解く』2013年、4/10号
  • 向谷匡史『50歳からの人断捨離』辰巳出版、2011年、ISBN 4777809722
  • やましたひでこ『新・片づけ術「断捨離」』マガジンハウス、2009年、ISBN 4838720521
  • やましたひでこ・中村究『断捨離 なぜ“捨てられない人”は「うつ」になりやすいのか?―モノ 人 執着 思い込み クセ』主婦の友社、2012年、ISBN 4072844284