斎藤兆史
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斎藤 兆史(さいとう よしふみ、1958年3月18日 - )は、日本の英文学者。専門は、英文学・英学史・言語教育・文体論。東京大学教授、放送大学客員教授。日本学術会議会員。
略歴[編集]
栃木県宇都宮市生まれ。栃木県立宇都宮高等学校、東京大学文学部英語・英米文学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専攻修士課程修了。東京大学助手を務めた後、米国インディアナ大学英文科修士課程修了。1990年東京大学教養学部専任講師、1992年、同助教授、1997年英国ノッティンガム大学英文科博士課程修了(Ph.D.取得(Style and Creativity : Towards a Theory of Creative Stylistics))。2007年東京大学総合文化研究科准教授。2009年7月、同教授。2011年10月東京大学教育学部教育内容開発コース教授。2020年4月、東京大学教育学部附属中等教育学校学校長兼任。
活動[編集]
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文体論的アプローチによる英文学研究が専門。その後は英国小説の翻訳などをしていたが、2000年、明治以来の英語の名人を描いた『英語達人列伝』が話題になる。なお大学での会話重視の英語教育に反対し、英文精読の重要性を説いている。また、日本における小学校英語教育について批判している。
著書[編集]
- 『英語達人列伝-あっぱれ、日本人の英語』(中公新書、2000)
- 『英語の作法』(東京大学出版会、2000)
- 『英語の味わい方』(日本放送出版協会(NHKブックス)、2001)
- 『日本人のための英語』(講談社、2001)
- 『英語襲来と日本人』(講談社選書メチエ、2001/中公文庫、2017)
- 『日本人に一番合った英語学習法 先人たちに学ぶ「四〇〇年の知恵」』(祥伝社、2003/同黄金文庫、2006)
- 『英語達人塾 極めるための独習法指南』(中公新書、2003)
- 『これが正しい! 英語学習法』(ちくまプリマー新書、2007)
- 『努力論』(ちくま新書、2007/中公文庫、2013)
- 『英文法の論理』(日本放送出版協会(NHKブックス)、2007)
- 『翻訳の作法』(東大出版会、2007)
- 『日本人と英語 もうひとつの英語百年史』(研究社、2007)
- 『こころの音読 名文で味わう英語の美しさ』(講談社インターナショナル、2007)
- 『教養の力 東大駒場で学ぶこと』(集英社新書、2013)
- 『英語の作法』(東京大学出版会、2015)
- 『めざせ達人! 英語道場 教養ある言葉を身に』(ちくま新書、2017)
- 『見つめ合う英文学と日本 カーライル、ディケンズからイシグロまで シリーズこころをよむ』(NHK放送テキスト) NHK出版、2018.1
- 『英語達人列伝Ⅱ-かくも気高き、日本人の英語』中公新書、2023.2
共著・編著[編集]
- 『英語の教え方学び方』(東京大学出版会、2003)
- 『英語 4 2003』大橋理枝共著(放送大学、2003)
- 『日本語力と英語力』齋藤孝対談(中公新書ラクレ、2004)
- 『英語のたくらみ、フランス語のたわむれ』野崎歓対談(東京大学出版会、2004)
- 『英語達人読本 音読で味わう最高の英文』上岡伸雄(中央公論新社、2004)
- 『ボクの英語を診てください! 斎藤先生と松本アナの英語力向上クリニック』NHK「英語でしゃべらナイト」制作班(中央公論新社、2006)
- 『英語の基本('08)』大橋理枝共著(放送大学、2008)
- 『「英語が使える日本人」は育つのか? 小学校英語から大学英語までを検証する』山田雄一郎・大津由紀雄共著 岩波ブックレット、2009
- 『文学で学ぶ英語リーディング』中村哲子共編注 研究社 2009
- 『シリーズ朝倉〈言語の可能性〉 10 言語と文学』朝倉書店 2009
- 『英仏文学戦記 もっと愉しむための名作案内』野崎歓共著 東京大学出版会 2010
- 『英語だけの外国語教育は失敗する 複言語主義のすすめ』 (ひつじ英語教育ブックレット)鳥飼玖美子,大津由紀雄,江利川春雄,林徹共著 ひつじ書房, 2017
- 『言語接触 英語化する日本語から考える「言語とはなにか」』嶋田珠巳・大津由紀雄共編、東京大学出版会, 2019.5
- 『メタ言語能力を育てる文法授業 英語科と国語科の連携』秋田喜代美・藤江康彦共編、ひつじ書房, 2019.8
翻訳[編集]
- ジョン・バンヴィル『コペルニクス博士』(白水社、1992)
- ジュリアン・バーンズ『ここだけの話』(白水社、1993)
- クリストファー・ニュー『香港』古田島洋介共訳(平凡社、1993)
- デイヴィッド・ロッジ『小説の技巧』柴田元幸共訳(白水社、1997)
- ラドヤード・キプリング『少年キム』(晶文社、1997 / ちくま文庫、2010)
- ミカエル・リファテール『詩の記号論』(勁草書房、2000)
- V・S・ナイポール『イスラム再訪』(岩波書店、2001)
- V.S.ナイポール『ある放浪者の半生』(岩波書店、2002)
- ウィリアム・モリス『不思議なみずうみの島々』(晶文社、2002)
- デイヴィッド・クリスタル『消滅する言語』三谷裕美訳(中公新書、2004)
- V.S.ナイポール『魔法の種』(岩波書店、2007)
- マルカム・ラウリー『火山の下』監訳 渡辺暁・山崎暁子共訳 白水社、2010(エクス・リブリス・クラシックス)、新版2013
- ガイ・クック『英語教育と「訳」の効用』北和丈共訳 研究社 2012
- ロバート・クーヴァー『老ピノッキオ、ヴェネツィアに帰る』上岡伸雄共訳 作品社 2012
- チャールズ・ディケンズ『オリヴァー・ツイスト』山本史郎共訳 偕成社、2019
テレビ出演[編集]
- 3か月トピック英会話
- 話して聞きとる!ネイティブ発音塾(NHK教育テレビ、2009)
- 聴く読むわかる!英文学の名作名場面(NHK教育テレビ、2010年)
脚注[編集]
参考文献[編集]
- 『駒場2001』