教育権

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ルワンダの学校
ザンビアの学童

教育権(きょういくけん)とは、教育に関する権利のことである。

概要[編集]

教育権は、基本的人権の一つとされ、社会権に属している。教育に関する権利は、おおきく「教育する権利」と「教育を受ける権利」に分けられ、一般的に教育権というと「教育する権利」のことを指すことが多い。

教育する権利には、教育内容決定権(教育の内容を決定する権利)も含まれると考えられており、教育決定権の運用をめぐって議論となることもある。

教育する権利[編集]

また、教育する権利については、二つの説・観点がある。

  • 国家の教育権:国民の信託を受け、教育内容について関与・決定する権限を持つ。
  • 国民の教育権:国は、教育の諸条件の整備確立を行い、教育の直接の実施は、国でない主体(保護者や教師)が行う。

以上のどちらか一方のみに立つことは難しい。例えば前者の「国家の教育権」の観点は、その時々の政治的多数派に支配される議会、国会によって教育が左右されてよいのかという問題や,子どもの個性に応じた全人格的な教育行うには必ずしも適さないなどの問題を導く。公立学校における国旗・国歌問題は前者の最たる例であり、内心の自由が政治的多数派によって脅かされるという問題を呈している。

後者の「国民の教育権」もまた十分ではなく、例えば,全国的な教育の機会均等をはかる要請には十分に答えられない。

よって現在、「教育権は、国と国民の両者に存する」とする両者の折衷説が有力である。旭川学力テスト事件において最高裁判所は、折衷説をとることを示し、学説においても折衷説は多数説となっている。

教育を受ける権利[編集]

教育を受ける権利としての教育権も、歴史的経緯より確立されてきた。20世紀後半から「教育を受ける権利」とは視点がやや異なる学習権(学習する権利)も認知されはじめたことがあり、教育権は、多様性を帯びたものになりつつある(詳しくは、教育を受ける権利学習権なども参照のこと)。

関連項目[編集]