掻い掘り

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掻い掘り後の井の頭池(2016年2月)

掻い掘り(かいぼり)は、池や沼の水をくみ出して泥をさらい、魚などの生物を獲り、天日に干すことである[1]換え掘り(かえぼり)、換え乾し(かえぼし)[2]池干し泥流しなどのよび方もある。井戸の水をくみ出してたまった土砂を取り除く井戸浚え(いどさらえ)を指すこともある。

農業用のため池を維持するために行われてきた、日本の伝統的な管理方法である。稲作が終わる晩秋から早春にかけての農閑期に、池の水を抜き天日に干し、堆積したヘドロや土砂を取り除いて肥料にし、獲った魚を利用してきた。

栄養塩類を含んだ泥や水を排出し、また池の底を空気にさらして微生物による分解を促進することで、水質を浄化する効果がある[3][4]

農業目的の他に、水質改善や外来生物駆除のための掻い掘りが各地で行われている[5]

映画『種まく旅人 くにうみの郷』(2015年)では淡路島のため池の掻い掘りを行うことで、(池底)に堆積した養分へ放出することで海の滋養を高め水産物の収穫量を上げるとともに、ミネラル豊富な潮風陸地へ吹き土地を潤し農作物も育む循環作用に焦点を当て、伝統的な技術が持続可能な農業に与える影響を示唆している[6]

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 掻い掘り・搔い掘り【かいぼり】 大辞林 第三版の解説
  2. ^ 「掻い掘り」広辞苑第5版
  3. ^ 「(仮称)山崎・台峯緑地基本設計」 鎌倉市景観部公園海浜課 2007年12月 p.28
  4. ^ 佐藤工業 水養日の水質浄化
  5. ^ かいぼり 朝日新聞掲載「キーワード」の解説
  6. ^ 種まく旅人 くにうみの郷公式HP