招かれざる客
招かれざる客 | |
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Guess Who's Coming to Dinner | |
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監督 | スタンリー・クレイマー |
脚本 | ウィリアム・ローズ |
製作 | スタンリー・クレイマー |
出演者 |
スペンサー・トレイシー シドニー・ポワチエ キャサリン・ヘプバーン |
音楽 | フランク・デ・ヴォール |
撮影 | サム・リーヴィット |
編集 | ロバート・C・ジョーンズ |
製作会社 | コロンビア ピクチャーズ |
配給 | コロンビア映画 |
公開 |
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上映時間 | 108分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | $4,000,000[1] |
興行収入 |
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『招かれざる客』(まねかれざるきゃく、Guess Who's Coming to Dinner)は、1967年のアメリカ合衆国のドラマ映画。監督はスタンリー・クレイマー、出演はスペンサー・トレイシー、シドニー・ポワチエ、キャサリン・ヘプバーンなど。黒人青年と白人女性の結婚を巡る双方の家族の葛藤を描いている。
第40回アカデミー賞では作品賞を含む10部門の候補となり、キャサリン・ヘプバーンが主演女優賞を、ウィリアム・ローズが脚本賞を受賞。公開を前に亡くなったトレイシーの遺作でもある。
概要[編集]
異人種間結婚は歴史的に米国の多くの州で違法であったため、この映画は当時、異人種間結婚を前向きに描いた数少ない映画の1つ。映画が公開される半年前の1967年6月12日まで17の州でまだ違法であり、最高裁判所がラヴィング対ヴァージニア州裁判で異人種間結婚を禁じる法律を無効にする直前に撮影された。
ストーリー[編集]
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登場人物[編集]
- マット・ドレイトン
- 演 - スペンサー・トレイシー
- 新聞社社長。リベラリストとして娘の結婚を理解しつつも認めることができない。
- ジョン・プレンティス
- 演 - シドニー・ポワチエ
- 世界的に高名な黒人医師。妻子を事故で失った過去を持つ。結婚への障害を現実的に理解している。
- クリスティーナ・ドレイトン
- 演 - キャサリン・ヘプバーン
- マットの妻。娘の結婚にとまどうが娘の幸せを思って結婚に賛成する。
- ジョアンナ(ジョーイ)・ドレイトン
- 演 - キャサリン・ホートン
- ドレイトン夫妻の娘。ジョンとの結婚に障害などないと信じ切っている。
- ライアン神父
- 演 - セシル・ケラウェイ
- ドレイトン夫妻の友人。ジョンとジョーイの結婚を心から祝福する。
- ジョンの母親
- 演 - ビア・リチャーズ
- 息子が白人女性と結婚することに驚きつつも、息子を信じて結婚に賛成する。
- ジョンの父親
- 演 - ロイ・グレン
- 苦労して育てた息子の結婚を認めることができない。
- ティリー
- 演 - イザベル・サンフォード
- ドレイトン家の黒人家政婦。ジョンを認めようとしない。
キャスト[編集]
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
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TBS版 | ||
クリスティーナ・ドレイトン | キャサリン・ヘップバーン | 奈良岡朋子 |
マット・ドレイトン | スペンサー・トレイシー | 久米明 |
ジョン・プレンティス | シドニー・ポワチエ | 田中信夫 |
ジョーイ・ドレイトン | キャサリン・ホートン | 杉山佳寿子 |
ジョンの父 | ロイ・グレン | 雨森雅司 |
ジョンの母 | ビア・リチャーズ | 麻生美代子 |
ライアン神父 | セシル・ケラウェイ | 千葉耕市 |
マチルダ・ビンクス | イザベル・サンフォード | 遠藤晴 |
不明 その他 |
池田勝 山岡葉子 | |
演出 | 蕨南勝之 | |
翻訳 | 平田勝茂 | |
効果 | 遠藤堯雄/桜井俊哉 | |
調整 | 二宮毅 | |
制作 | 東北新社 | |
解説 | 荻昌弘 | |
初回放送 | 1978年5月15日 『月曜ロードショー』 |
音楽[編集]
- フランク・デ・ヴォール
- 主題歌 "The Glory of Love"、作曲:ビリー・ヒル、歌:Jacqueline Fontaine
作品の評価[編集]
映画批評家によるレビュー[編集]
Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「異人種間結婚へのアプローチとしては本質を突いているというよりも善意がまさっている『招かれざる客』は、スターが散りばめられたアンサンブルの炭酸が泡立つようなケミストリーのおかげで成功している」であり、37件の評論のうち高評価は70%にあたる26件で、平均点は10点満点中6.51点となっている[2]。Metacriticによれば、6件の評論のうち、高評価は3件、賛否混在は2件、低評価は1件で、平均点は100点満点中63点となっている[3]。
受賞歴[編集]
映画祭・賞 | 部門 | 候補 | 結果 |
---|---|---|---|
アカデミー賞 | 作品賞 | スタンリー・クレイマー | ノミネート |
監督賞 | スタンリー・クレイマー | ||
主演男優賞 | スペンサー・トレイシー | ||
主演女優賞 | キャサリン・ヘプバーン | 受賞 | |
助演男優賞 | セシル・ケラウェイ | ノミネート | |
助演女優賞 | ビア・リチャーズ | ||
脚本賞 | ウィリアム・ローズ | 受賞 | |
編集賞 | ロバート・C・ジョーンズ | ノミネート | |
美術賞 | ロバート・クラットワージー フランク・タトル | ||
編曲賞 | フランク・デ・ヴォール | ||
英国アカデミー賞 | 主演男優賞 | スペンサー・トレイシー | 受賞 |
主演女優賞 | キャサリン・ヘプバーン 『冬のライオン』と共に |
後の作品への影響[編集]
2005年に『ゲス・フー/招かれざる恋人』としてリメイクされた。監督はケヴィン・ロドニー・サリヴァン。主演はバーニー・マックとアシュトン・カッチャーがつとめた。
2017年のホラー映画『ゲット・アウト』は本作を元ネタとし、現代的にアップデートした作品であるとの指摘がある[4]。
エピソード[編集]
スペンサー・トレイシーとキャサリン・ヘプバーンの娘を演じたキャサリン・ホートンは、ヘプバーンの実の姪(妹の娘[5])である。また、撮影終了後に亡くなったトレイシーの長年の「パートナー」だったヘプバーンは、彼を思い出して辛いという理由で今作の完成版を観ていない[6]。
出典[編集]
- ^ a b “Guess Who's Coming to Dinner” (英語). Box Office Mojo. 2020年1月23日閲覧。
- ^ “Guess Who's Coming to Dinner(1967)” (英語). Rotten Tomatoes. 2021年1月7日閲覧。
- ^ “Guess Who's Coming to Dinner Reviews” (英語). Metacritic. 2021年1月7日閲覧。
- ^ 石塚就一 (2017年11月9日). “傑作ホラー『ゲット・アウト』はアメリカ黒人差別を多面的に描く―「シドニー・ポワチエ問題」について”. THE RIVER 2020年1月23日閲覧。
- ^ “Katharine Houghton - Biography” (英語). IMDb. 2012年7月5日閲覧。
- ^ “Guess Who's Coming to Dinner(1967) - Trivia” (英語). TCM.com. 2012年7月5日閲覧。